【開催レポート】元ナイキ×元レッドブルのトップマーケターが対談!世界を熱狂させた「コミュニティ&ストーリーマーケティング」の本質とは
~渋谷ブランドマーケターコミュニティ主催~
2026年7月15日(水)、渋谷ブランドマーケターコミュニティ交流会が開催されました。今回は、一般社団法人渋谷未来デザイン 理事・事務局長の長田 新子氏(元レッドブル・ジャパン)と、ナイキジャパン・アダストリアでマーケを率いた久保田 夏彦氏が登壇。世界を席巻した2大ブランドの舞台裏と、現代のマーケティングに求められる『一歩踏み出す勇気』の設計について語り尽くした1時間をレポートします。

7月15日(水)開催された「ブランド&事業会社マーケター限定 渋谷でクラフトビール飲みながら勉強会」
■開催の背景
toC向けのプロダクトまたはサービスに仕事として関わる方の情報交換や学びの場、そして新たなネットワークや横のつながり創出を目的とした本コミュニティ。渋谷KOBUSHI BEERで開催される”クラフトビール飲みながら勉強会”では、「ブランドの熱をどう生み出すか」「ファンを惹きつけ続ける仕組みとは」をテーマに語り合います。■対談ハイライト
1. どん底からの急成長対談の冒頭、長田氏はレッドブル日本上陸 2006年当時の知られざる裏側を明かしました。参入初期、日本では認知度が極めて低く「怪しい飲み物」「車のオイル?」と揶揄され、売上ランキングでも世界120位以下というどん底の状態からのスタートでありながら、「チームで日本独自のマーケティングを積み重ね、退職時には世界トップランクに入る事業規模まで拡大することができた」と語りました。ナイトライフ市場における “レッドブル・ウォッカ” などの展開やカルチャー層への地道なアプローチにより、日本における急速なブレイクスルーを実現した軌跡が明かされました。
2. アスリートとの関係性
スポーツ・コミュニティマーケティングにおける両社の強みの違いについて深い議論が交わされました。ナイキが競技場内(オン・ピッチ)での最高のパフォーマンスとオーセンティックを重視し、スポーツブランドとしての露出や契約を厳格に管理するアプローチをとるのに対し、レッドブルはアスリートのクリエイティビティや夢の実現に投資するという独自のスタンスを築きました。長田氏は「『翼をさずける』のコンセプトのもと、アスリートが本当に実現したい夢を1対1で聴き、それをサポートする。さらに『レッドブル・メディアハウス』を通じて最高峰の映像コンテンツにし、世界中のメディアに多くをライツフリーで供給する仕組みを作った」と語り、久保田氏も「夢やクリエイティビティへの投資によって、選手自身が自発的にブランドを広める強力なカルチャーが生まれた」と分析しました。
3.規律と逆転の発想
話題は、浅草寺の神社境内や神宮外苑などの公道でF1マシンを走らせたレッドブルの伝説的イベントへ。日本国内で前例のない警察・行政の許認可をいかに取ったのかが語られました。長田氏は「単に『F1を走らせたい』では企業主体の意味合いが強く許可は下りないと判断。そこで『世界最高峰のモータースポーツチームだからこそ、ルール遵守の大切さを啓発できる』といった公共的な意義を見出し、警察や行政との協力体制を構築。その結果、『公式な交通安全運動パレード』と『F1ショーラン』を組み合わせた、これまでにないユニークな企画として実現することができました。このような公共的な意義と、エンターテインメント性を高い次元で両立させたことで、マーケティングチームの逆転の発想に会場からは大きな感嘆の声が上がりました。
4. グローバル基準の泥臭さと美学
華やかなキャンペーンの裏側にある、圧倒的に緻密な計画策定プロセスについても言及されました。両社とも毎年、数百ページに及ぶ提案資料を作成・プレゼンを行っていたと言います。レッドブルでは本国の担当者が世界140カ国のビジネスプランを1ページずつ精査し、添付画像の解像度にまで妥協を許さない体制が徹底されていました。ナイキでもマーケティング・営業・店舗ディスプレイまで一貫した数百ページの計画書があるからこそ、流通との確実な商談が成立していました。グローバルブランドの強みは、クリエイティブの華やかさだけでなく、圧倒的な計画性と実行のディテールに裏打ちされていることが示されました。
5. ハイプ(熱狂)のコントロールと、マーケターとしての最高の瞬間
ブランドの熱狂が高まることで生じる「転売問題」や、成層圏からのフリーフォールジャンプ(レッドブル・ストラトス)などの壮大な挑戦を振り返りつつ、話題は「マーケターとしての最高の瞬間」へ。久保田氏は「仕掛けたキャンペーンから十数年が経ち、当時子供だった世代から『あの時のイベントを覚えています、最高でした』と声をかけられること。過去の点が線として繋がる感覚(コネクティング・ザ・ドッツ)こそが最高の醍醐味」と語りました。長田氏も「自分たちが作ったストーリーが誰かの記憶に残り、ブランドの資産として生き続ける。これこそがAIでは代替できない、人間のエモーションを動かすマーケティングの本質であり楽しさだ」と締めくくりました。
6. 次回の開催は9月16日(水) 19:00~
次回は、マーケティングとデジタル変革で経営を牽引してきた変革型CMOが登壇。ナイキジャパン・アダストリアでブランドを築いてきた久保田夏彦氏と共に、「ブランドの熱の生み出し方」「ファンを惹きつけ続ける仕組み」について、代理店では語れない事業会社ならではの“現場のリアル”を深掘りします。
次回開催:2026年9月16日(水) 19:00~
詳細を知りたい方は、KOBUSHI MARKETING 井上まで
https://www.facebook.com/nowaysangel
■今後の展開
渋谷ブランドマーケターコミュニティでは、今後も「事業会社の実務家」「熱量のあるマーケター」に限定したクローズドなイベントを定期開催してまいります。次回開催等の情報は、公式SNS等で発信予定です。■登壇者プロフィール

Kubotech代表 / 元ナイキジャパン・アダストリア CMO 久保田 夏彦
Kubotech代表 / 元ナイキジャパン・アダストリア CMO
久保田 夏彦
1993年オージス総研に入社。1996年よりナイキジャパンにて、Nike.jp, NIKEiD, インフルエンサーマーケティング、MIYASHITA PARK 、NIKE HARAJUKU立上げなどを歴任。2016年に株式会社アダストリア執行役員・マーケティング本部長に就任。25ブランドのマーケティングとDX、コーポレートブランディングを統括した。2019年10月に独立。渋谷未来デザインにおける都市のスマート化を中心に、JIBUNHOUSEなど複数ブランドのCMOとしてコミュニケーションやDXを実装している。and GOLFというゴルフ練習場とkubotech合同会社というクルマ屋を経営しており、実は本業はこちら。
一般社団法人渋谷未来デザイン 理事・事務局長 長田 新子
AT&T、ノキアにて通信・企業システムの営業、マーケティング及び広報責任者を経て2007年にレッドブル・ジャパンに入社。コミュニケーション統括責任者及びマーケティング本部長(CMO)として10年半、エナジードリンクのカテゴリー確立及びブランド・製品を市場に浸透させるべく従事し2017年に退社。 2018年から渋谷区にて設立された(一社)渋谷未来デザイン理事・事務局長として、都市の多様な可能性をデザインするプロジェクト活動を推進。 NEW KIDS(株)の代表として、ブランド、スポーツ、スタートアップのアドバイザーや講演活動を行う。Metaverse Japan 代表理事、日本ダンススポーツ連盟 理事、マーケターキャリア協会 理事、iU情報経営イノベーション専門職大学 客員教授 等 著書に「アスリート×ブランド 感動と興奮を分かち合うスポーツシーンのつくり方」(宣伝会議/2020年)、渋谷未来デザイン編・著書として「変わり続ける! シブヤ系まちづくり」(工作舎/2021年)を出版

一般社団法人渋谷未来デザイン 理事・事務局長 長田 新子
■主催

KOBUSHI MARKETING 代表 井上 裕介
KOBUSHI MARKETING 代表 井上 裕介
岡山県出身。千葉大学教育学部在学中、学生時代に音楽レーベル兼アーティストマネジメント会社を起業。COOとして年間売上1.2億円規模に成長させる。その後、青山学院大学専門職大学院MBA取得。2015年-2018年まで、デジタルマーケティング、メディア、システム開発企業に勤務後、フリーランスとしてデジタルマーケティング新規事業を中心としたコンサルティング&デリバリー、フリーランスやベンダーのアカウントマネジメント、オリジナルブランドKOBUSHI BEERを中心とした、イベント、コミュニティ事業を展開。
■KOBUSHI MARKETINGについて
渋谷発のオリジナルクラフトビール「KOBUSHI BEER」を通じて、人と人とを繋ぐ取り組みをおこなっている。渋谷のマーケターや起業家を集めた5,000人が参加するコミュニティを運営しており年間200本以上のビジネス交流会を主催。また、ウェブIT系やクリエイティブ系の経営者を中心とした10,000人の人脈を使った営業支援メニュー「コミュニティスポンサー」には、成長ベンチャー企業など約85社が参加している。
KOBUSHI BEERのラインナップ
■関連サイト
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■KOBUSHI BEERコミュニティスポンサーについて

KOBUSHI BEERコミュニティスポンサー
KOBUSHI BEERコミュニティスポンサーとは、渋谷発のクラフトビールブランドが保有する1万人規模の経営者・マーケター人脈を活用し、月額3万円(税別)からの低コストで「信頼に基づく紹介(リファラル)」による質の高い商談機会を提供するパートナーシップ制度であり、単なる名刺交換に留まらず、渋谷道玄坂の拠点での集客支援付きイベント主催権や5,000名超のクローズドなオンラインコミュニティでの発信権といった「主催者側」としてのブランディング機会も付与されることで、過去にはROI約15倍を達成する事例が出るなど、認知拡大と実利的な売上向上を同時に実現する高い費用対効果が特徴です。
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