企業とお客さまとの間に“エンゲージメント”はありえない?
企業とお客さまとの間に“エンゲージメント”はありえない?
4月からの新体制における会社からのミッションは、「より広いお客様に自社の情報を受け入れられる形で発信しなさい」ということ。それに対して、丸山さんなりに考えて、自分に課しているミッションは「お客さまと友だちになること」だそうです。
「お客さまと友だちになる」ということは、具体的にはどういう関係なのでしょうか?
「『エンゲージメント』という言葉には少し違和感があるので、私は『お友だち』という言葉をつかっています。というのも、私の感覚では、お客さまと企業の間でエンゲージメントはあり得ないと思うんですよ。エンゲージメントって、もっと家族とか親友としてのイメージですね。企業とお客様でエンゲージメントというのは、なんだか怖くて宗教っぽいと私は感じてるんですよ。だから、エンゲージメントじゃなくて、知り合いじゃなくて、友だち
。
あと、一度友だちという関係になってしまうと、下手なことがないかぎり、嫌われないですよね。友だちなら、言いたくないことも言ってくれるかな、という期待もあります
」(丸山氏)
流行のキーワードではなくて、丸山さん自身が活動の中で考えて見つけた「お友だち」というキーワード。そこから、ハウスウェルネスフーズとC1000というブランドの持つ親しみやすいイメージが、自然と伝わってきます。
ブログもツイッターもまず自分で経験してから
現在、ブログを活用したファンページやツイッターでの新しいプロモーションなどに取り組んでいるハウスウェルネスフーズですが、丸山さんの個人のブログ、そしてツイッターでの経験がそのスタート地点となっているようです。
「もともとホームページでは、商品情報を拡充するよりも、お客さまが喜んでくれる読みものやコンテンツを増やしていこうと考えて構成していました。お客さまと近いからこそ、メリットのある、楽しんでいただけるものを提供したいという思いがありました。
でも、ホームページにいくらステキなコンテンツやサービスを取り揃えても、お知らせしなければ見に来てもらえない。そのために広告予算をつかうよりは、自ら外に行って知っていただき、お客さまに来ていただければいいと思ったんです。
私がブログを始めたきっかけは、仕事のためです(笑)。ブロガーさんとお付き合いするってどんな感じかを知りたかったんですね。で、自分でブログをやってみたら、ブロガーというのはネタ探しに困るものなのだということに気づいたんです
」(丸山氏)
また、ご自身が大好きだったブロガーさんがブログで(少し違和感がある形で)アフィリエイトを始めたことがあり、読者としてすごくがっかりした経験があるという丸山さん。「商品がきっかけで、お客さまのブログの媒体力が下がるようなことがあってはいけない
」(丸山氏)という発言に、あくまでもお客さま視点でコミュニケーションを考える信念を感じます。
ツイッターで寄せられたエピソードをWEBコミックに
この夏にスタートしたC1000ブランド20周年企画のツイッターキャンペーン「きいろいきもち」は、サイトからのお題に対してツイッターから寄せられたエピソードを、漫画家の今日マチ子さんが1枚のWEBコミックとして発表するという、ユーザーとの双方向のコラボレーション企画。「“今日マチ子さんとやりたい!”という思いで、私も直接お手紙を書いて、お願いして、やっと受けていただいた
」(丸山氏)という思いの詰まった企画です。
- 1000人と一緒に作りあげる、たった一つの物語はじまる! ~今日マチ子×Twitter1000人 「きいろいきもち」~が8月18日からスタートします!
http://www.news2u.net/releases/73698
「私すごく不器用なので、自分で体験しないとわからないんです。ツイッターも個人的に始めたのが1年前で、その温度感や他社さんの動きをみながら、やっちゃいけないポイントを整理して、やっと公式に始められたんです。
ツイッターを使った企業と人のコミュニケーションとして、東急ハンズさんや、日産さん、加ト吉さん、NHKPRさんは、よくやっていると思います。そういう他社さんの動きを横目に、ツイッターをツールとして使うキャンペーンができるのじゃないかと、半年くらい考えていました
」(丸山氏)
すでにWebサイトでは、寄せられたエピソードから今日マチ子さんが描いたWEBコミックが公開されています。キャンペーン終了の2月までの予定をお聞きしたところ、「実は、1,000人じゃなくて、ずっとやっていく予定なんです。参加してくださった方には、形でお返ししようかなと思っています
」(丸山氏)とのこと。これからもお題は続きますので、ぜひみなさんも参加してみてください。
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