これは外道! 詐欺的な悪徳SEO業者の3つの事例 など10+4記事(海外&国内SEO情報)

これはヒドい! SEOで上位を狙う企業をカモにする、悪質な詐欺SEO会社の事例
よろしければこちらもご覧ください


これは外道! 詐欺的な悪徳SEO業者の3つの事例
★★★★☆ 自分の身は自分で守るべし (ビジネスジャーナル)

「ブラック企業アナリスト」でもある新田 龍氏の記事。各事例はキャッチフレーズとイニシャル表記になっているが……。

悪質なSEO業者の実態を3例、わかりやすく説明しながら問題を指摘した記事。読んでいるだけで血圧が上がってしまいそうなSEOがらみの事例として、

  • 効果が見られなかったため解約を申し出たら逆に違約金を請求された
  • 裁判にまで発展したが結局敗訴した
  • 契約上のサービスを提供してもらえなかった

といったものが、それぞれ経緯やポイントを押さえながら書かれている。

少し前にも悪徳SEO業者による詐欺まがい事件をピックアップしたばかりだ。SEO企業やSEOコンサルタントがすべてこんなふうではなく、問題を起こしているのは一部であることは間違いない。しかし、こういう事例を聞くとやはり悲しくなるし、憤りを感じる。

SEOに限らずどんな業界にも悪質な業者は必ず存在する。被害にあわないようにする最善の方法は自衛だろう。正しいSEOの知識を持ち合わせていれば事例のようなトラブルには巻き込まれなかったかもしれないし、巻き込まれたとしても損失を最小限に抑えることができたに違いない。

日本語で読めるSEO/SEM情報

ビッグキーワードで上位表示しているnanapiのSEOの秘密
★★★★★ 根底にあるのは役立つコンテンツと正しいSEO (nanapi社長日記)

nanapiは、そのコンテンツの有益性もさることながらSEOで大きな成功を収めていることでも注目を浴びている。そのnanapiがどのようなSEOを施策してきたかを、nanapiの代表である「けんすう」こと古川健介氏が個人ブログで語っている。

今回、紹介してくれたSEOは以下の4項目だ。

  1. 徹底的な構造化
  2. 表示場面に応じたタイトルの最適化
  3. 各テーマの説明文の作成
  4. 1ページあたりの記事表示件数の増量

まずユーザーの役に立つ有益なコンテンツがあり、そのうえで正しいSEOを実行していけば確かな成果を収めることができるという、すばらしい見本だと言えよう。

コンテンツをまともに作ることもせず人工リンクのようにガイドラインに違反したリスクの高い手法に頼る必要などないのだ。非常に参考になるので絶対に読んでほしい。

またnanapiのSEOをコンサルティングした辻正浩氏のツイートも併せて紹介しておく。

グーグル推奨のスマホ向け構成はレスポンシブ、ではタブレット向けは?
★★★★☆ 基本はデスクトップと同等に扱う (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)

タブレット端末向けサイトの最適化についてグーグルが公式ブログで説明した。といっても、スマートフォン向けサイトにはレスポンシブ・ウェブデザインを推奨していたのと違い、タブレット向けサイト構成としてグーグルが推奨するものは特別にはないそうだ。

そのうえで、主に次の2つをアドバイスしている。

  • タブレット向けに最適化されたコンテンツを提供している場合を除き、スマートフォン版のサイトではなくPC版のサイトを表示させる。

  • ユーザー エージェントに「Mobile」が含まれていない Android端末はすべてタブレット(あるいはその他の大きな画面を持つ) 端末なのでPC 版サイトで対応する。

詳細は公式アナウンスを参照していただきたい。

検索エンジンの仕組みをあなたは理解していますか?
★★★★☆ SEOする前に検索エンジンの動きを知っておこう (SEOとその周辺 )

検索エンジンの基本的な仕組みを解説している

検索エンジンの裏側は、どのような仕組みで動いているのか? クロールから始まり、インデックス、検索結果表示までの検索エンジンの一連の処理を解説した記事。実際にはもっと複雑なフローが介在するとしても、基本としてこれだけ知っておくと、SEOを考えるにあたっても物事が整理されてわかりやすいだろう。というよりも、これくらいは知っておかなければならない。

検索エンジンのベースとなる動きを理解しておくことで、トラブルが起こったときでも自分の力だけで解決できることが増えてくるだろうし、反対に理解不足から生じる設定ミスは確実に減るだろう。それにどうでもいいようなくだらない質問に捕らわれることも少なくなるはずだ。

グーグル検索の新UIが日本にも導入
★★★☆☆ Google+で公式アナウンスあり (Google Japan on Google+)

米グーグル(google.com)が検索結果ページのデザインを変更したことを前回お伝えした。すべての言語・地域にも導入予定とのことであったがさっそく日本のグーグル(google.co.jp)にも採用された。

カテゴリや検索ツールが検索結果の上部に移動し、検索結果の左側が空いているデザインのUI

この記事を書いている時点では公式ブログでのアナウンスはまだ出ていないが、グーグルジャパンの公式Google+アカウントが発表している。

おそらくほぼすべてのユーザーにもう行き渡っているはずだ。新しい検索ユーザーインターフェイスの使い心地はいかがであろうか?

海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

SEOの今後のあり方と日本語ドメインに関する記事を今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • コピーコンテンツでオリジナルページを検索結果から消し去る実験……成功!!
  • モバイルサイトにおけるナビゲーションメニューのベストプラクティス
  • 削除したページをトップページにリダイレクトしてはいけない
  • サイト全体をSSL化してもグーグルにとって問題なし
  • グーグル マット・カッツのプレゼン資料が手に入る
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
  • 調査結果: Google検索キーワードの39%は「Not Provided」 で表示されず
  • Googleショッピング、ホリデーシーズンを前に大幅に機能追加

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

コピーコンテンツでオリジナルページを検索結果から消し去る実験……成功!!
★★★☆☆ しかし最後はグーグルの勝利 (DEJAN SEO)

コピーコンテンツでオリジナルコンテンツを検索結果から消し去ることができると言われたら、あなたは驚くだろうか? 実際に、実験に成功した人がいる。しかも1回だけではなく複数回だ。

オーストラリアのSEOコンサルタントであるダン・ペトロヴィック氏が行った実験だが、そのプロセスを簡単にまとめると、次のようになる。

  1. SEOmozのランド・フィッシュキンらの協力を得て彼らのコンテンツをソースコードごと丸々コピーした。
  2. そのコピーコンテンツを別のドメイン名のサイトで公開した。
  3. コピーコンテンツのページに、PageRankの高いページからリンクを張ったり+1したりした。
  4. 検索結果からオリジナルのページが消えコピーのページが表示された。

「乗っ取った」といっても、元サイトに侵入して書き換えたというわけではないし、アルゴリズムのバグを突いたわけでもない。

同じコンテンツのページがいくつも存在する場合に、どのページを代表ページとして選ぶかを決める際にグーグルが利用するPageRank(ツールバーのPageRankではなくランキング要因として内部で使っているPageRank)をはじめとした評価を上げて、コピーページのほうをグーグルが信頼して高く評価するようにしただけだ。アルゴリズムに従った、ある意味正常な結果と思われる。

オーソリティのあるサイトであれば、コピーでもオリジナルに勝てることがあるということなるだろう。


ここで終わるとSEOに携わる人間にとっては面倒な話なのだが、今のグーグルは賢かった。

実験でオリジナルコンテンツの乗っ取りに成功した2~3週間後、コピーしたサイトにウェブマスターツール経由で警告メッセージが届いたのだ。警告の内容は、自動生成やコピーなどにより実質的にオリジナルまたは価値のあるコンテンツを提供しておらず品質ガイドラインに違反していることを通達するものだった。

ウェブマスターツールに届いた、コピーコンテンツに対する品質ガイドライン違反を通知する警告メッセージ

そしてコピーコンテンツを載せたページは、すべて検索結果から消滅した。

多少時間はかかったものの、最終的にグーグルはオリジナルとコピーを正しく識別してオリジナルを優先させることに成功した。さらにコピーには手動の対応を与えたのだ。

もっともこの実験結果を見たグーグルがアルゴリズム的に自動対応できず手動で対応した可能性も否定できないのだが……。

日本でもこういったテストをしてみようという猛者はいないだろうか?

モバイルサイトにおけるナビゲーションメニューのベストプラクティス
★★★★☆ まずはお手本として参考に (Webdesigner Depot)

モバイルサイトはまだ歴史が浅いため、ユーザビリティに優れたデザインやインターフェイスの情報が少ない。こちらの記事では、モバイルサイト(スマホサイト)のナビゲーションのベストプラクティスを紹介している。長い記事なので、特に重要なポイントを抜き出して紹介する。

  • サイトを訪問するユーザーの主な目的に応じて、ページの上部と下部にメニューを設置する。ユーザーがコンテンツを探して下までスクロールしそうなら、下部にもメニューを設置しておけば、検索エンジンや競合サイトに向かわせてしまうのではなく、サイト内の別ページへ誘導できる。

  • ほかのコンテンツを表示するスペースを画面内に確保できるように、メニューを部分的に隠しておく。ユーザーがタップしたらすべてのメニューが出るようにする。こうしておけば、役に立つコンテンツを消し去ることなくメニューを中心に置ける。

  • メニューリンクを画面の上部に配置する。そして下部にはナビゲーションボタンを設置しておく。

  • スーパーモデルは背が高くてスリムなほうがすばらしいが、モバイルサイトのナビゲーションは高さが低く横幅は広いほうが美しい。幅広で高さの低いナビゲーションは、長いカテゴリ名をつけるのにも都合が良くテキストに適している。

  • ヘッダー画像の高さを低くするか、または小さくしたロゴとまとめて置き換えるかして、ナビゲーションのためのスペースを増やす。

  • 大きな画像で貴重なスペースを使いきってしまわずに、ナビゲーションボタンのフォントと色、形に注意を払ってブランド設定とデザインを統一しておく。

  • テキストは短くする。メニューボタンとカテゴリのタイトルにおいては特にだ。短くすることが極めて困難な場合もあるが、その場合は代替手段として、テキストをもっとたくさん各行に入れられるスペースがとれるスタッカブルメニュー(重ねたメニュー)にするのが望ましい。

  • 可能な限り簡素化する。トップページからはできる限り多くの要素を取り去り、もっとも多くのユーザーが欲しがる上位数個のアイテムだけを提示することに絞る。

  • モバイルユーザーは急いでいるし、他のことに気を取られやすいし、あちこち動きまわる。したがってたくさんの選択肢を与えてはいけない。

  • 横スクロールを使わない。ホバーも禁止。スライドメニューもモバイルユーザーにはフラストレーションになることがある。

  • 無駄をなくしてシンプルにする。直感的にわかるようにして、すばやく目的の情報を見つけられるようにする。

どんな構成が最適なのかは、サイトのジャンルやユーザー属性によって変わってくるだろう。しかし何も手がかりがない状態ではスタートすらしづらい。ここで紹介したベストプラクティスをお手本として利用し、検証を重ねて洗練させていくといいだろう。

削除したページをトップページにリダイレクトしてはいけない
★★★★☆ 検索エンジンにもユーザーにも不適切 (Google Webmaster Central Help Forum)

グーグル社員のジョン・ミューラー氏が、404エラーページについて、英語版の公式ヘルプフォーラムで次のようにコメントした。

存在しなくなったページをトップページにリダイレクトする行為があるが、グーグルはそういった場合にソフト404としてみなす場合があるし、オススメしないやり方だ。

あるURLにアクセスした際にそのページが見つからないことを示すためには、通常は404のHTTPステータスコードを返すほうがいい。

カスタマイズしたエラーページをユーザーに見せることはもちろん良いことだが、その場合でもHTTPレスポンス内のステータスコードは404でなければならない。

削除したページを何でもかんでもトップページに301リダイレクトしたがるウェブ担当者がいるが、基本的にこれはやってはいけない。ソフト404として認識されることがあるからだ。

そもそも、ユーザーは何らかのコンテンツが表示されると予期してアクセスしているのだから、サイトのトップページに勝手に転送されたら戸惑ってしまうものだ。

存在しないページは404または410のステータスコードを返すか、内容が似たページがあればそのページに301リダイレクトすることが大原則だ。

サイト全体をSSL化してもグーグルにとって問題なし
★★★☆☆ マット・カッツも推奨 (Hacker News)

HTTPS(SSL)でアクセスするURLでも、グーグルは適切にインデックスできるようになっているので、安心して利用してかまわない。

グーグルのマット・カッツ氏が、技術系のフォーラムでこのようにコメントした。かつてはSSLを使っているページではクロールやインデックスに問題がある場合もまれにあったのだが、現在ではほぼ確実に解消されているとのことである。

マット・カッツ氏はHTTPSを積極的に推奨している。グーグルはウェブ検索やGmailをすでにSSL化しているし、ツイッターやフェイスブックもSSLになっている。HTTPSがトレンドになっているようだともカッツ氏は考えているようだ。

ユーザーのプライバシーを保護して信頼性を高めるためにも、一般の企業サイトでもSSLの全面導入を検討していい時期なのかもしれない。

ただし、最初はトラフィックの少ないサイトでテストしてうまくいくことを確認したほうがいいし、SSL化した際には301リダイレクトやrel="canonical"を使ってHTTPSに変わったことをグーグルに伝えるべきだともカッツ氏はアドバイスしている。

グーグル マット・カッツのプレゼン資料が手に入る
★★★☆☆ 資料公開は珍しい (Matt Cutts: Gadgets, Google, and SEO)

米グーグルのマット・カッツ氏が、先月ラスベガスで開催されたPubCon(パブコン)カンファレンスの基調講演で使用したプレゼンテーションスライドを個人ブログで公開した。

内容は2012年のグーグル検索の動向とこの場で発表があったリンクの否認ツールの紹介使い方の解説だ。それぞれこのコーナーですでにピックアップしているが、カッツ氏が使った資料を直接見ることができるめったにないチャンスだ。眺めてみよう。

SEO Japanの
掲載記事からピックアップ

グーグル検索のSSL化から1年経過した今の状況とホリデーシーズンに突入した米グーグルのグーグルショッピングの新機能を今週はピックアップ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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