編集部ブログ―池田真也

PROJECT UXがセミナー活動を開始、第1回はMIX10の報告会

4月8日にPROJECT UXのセミナー活動がスタートしました。今後もセミナーは定期開催していく予定

池田真也（Web担編集部） 2010/4/14 21:06 その他 | イベント／セミナー

4月8日、マイクロソフトのセミナールームで、3月15日から3月17日に米国ラスベガスで開催されたMIX10の報告会が開催されました。

MIXは、デザイナや開発者にマイクロソフトの最新Webテクノロジを紹介するイベントで、2010年のMIX10で5回目。報告会は2月にリニューアルした、マイクロソフトのユーザーエクスペリエンスのポータルサイト、「PROJECT UX」が企画したもので、4月からセミナー活動を開始し今回が第1回。

第2回セミナーは「Web ブラウザー最新動向」をテーマに、HTML5やWeb標準、Internet Explorerなどについて紹介予定。第1回セミナー開催の時点ですでに満席とのことでしたが、今後もセミナーを開催していくそうなので、PROJECT UXのサイトでチェックしてみてださい。

※4/14追記、MIX10報告会の資料がPROJECT UXのサイトで公開されています。
http://www.microsoft.com/japan/powerpro/projectux/trend/seminar_20100408.mspx

以下、セミナー前半の様子を簡単にご紹介。なお、MIX10の各セッションは公式サイトで動画配信されています。

報告会では、はじめにマイクロソフトの長坂一則氏がMIX10の概要や見所を紹介。MIX10の来場者は2000人で、日本からの参加者は43人。イベントでは150以上のセッションが開催され、なかでもSilverlightをテーマにしたセッションが多く、次いでUX（ユーザーエクスペリエンス）に関するセッションが多かったという。SilverlightはUXを向上させるためにあることから、UXが重要であることがわかる。

基調講演1日目はSliverlightが中心。バンクーバーオリンピックやメジャーリーグサッカーでSilverlightが利用されるなど、パートナーの支持が高まっていて、クライアントへの普及率は世界で60％。報告会の時点で、日本では72.5％まで普及しているといい、RIAのプラットフォームとしてSilverlightを選択するか否か、普及率を気にする必要はなくなりつつあるという。MIX10では、Silverlight 4 RC関連の開発環境のダウンロード開始も発表されている。

http://www.microsoft.com/japan/silverlight/development_SL4.aspx

Silverlight 4の先進事例としてはeBayの事例を紹介。eBayへの出品やWebカメラを使った（バーコードを読み取る）商品検索などが可能で、開発期間は8週間ほど。デザインは「Expression Blend」、プログラムは「Visual Studio」と、デザイナと開発者の共同作業が上手くいった事例だという。

MIX10ではWindows Phone 7に関するセッションも多く、開発プラットフォームについても発表された。プラットフォームはSilverlightとXNAで、PCの開発環境と同様のソースコードで開発でき、ノウハウや資産をそのまま利用できる。また、Windows 7を搭載したPCでマルチタッチ入力に対応したデバイスを利用すれば、Windows Phone 7のエミュレータを使ってマルチタッチのテストを行うこともできるという。

また、Windows Phone 7のユーザーインターフェイス（UI）は「METRO」と呼ばれ、日本の東京メトロが参考にされているという。METROでは、ボタン部品やタッチ操作などのUIが定義されていて、サードパーティのアプリケーションごとにUIが大きく異なるといったことはなく、ある程度統一された優れたUIを実現できるのも利点とのこと。

ガイドラインでは、たとえば、タッチターゲットのサイズは最小で○○ピクセル以上する、誤操作しないようにボタンの間隔は○○ミリ以上保つこと、といったことが定義され、Windows Phone 7のUIガイドはオンラインで公開されている。

Windows Phone UI Design and Interaction Guides
http://microsoftfeed.com/2010/windows-phone-ui-design-and-interaction-guides/

基調講演2日目では、Internet Explorer 9について発表。IE9では新しいJavaScriptエンジンを採用し、バックエンドで動かすことで高速化を計るほか、Web標準準拠にかなり力を入れていくとのこと。IE9のプレビュー版はすでにダウンロード可能で、長坂氏はインストール後、簡単にアンインストールできるのでぜひ試してほしいと紹介した。

IE9 プレビュー版
http://ie.microsoft.com/testdrive/