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Geminiで作ったツールやGemini Notebookを社内で共有する方法

Geminiで作ったツールやNotebookを社内共有し、チームの業務を効率化する方法を解説。用途別の共有手順や権限設定、社外へ渡す際のセキュリティの注意点がわかります。

寺田昇平[執筆]

7:05

Geminiで業務用のツールを作れば手作業が減ります。Gemini Notebook(旧NotebookLM)のソースに資料を追加しておけば、そのつど探さなくても、その範囲の中から答えが返ってきます。どちらも、自分の作業はその分だけ速くなります。ただ、作ったものが自分の手元にあるうちは、効果も自分1人分のままです。

同じ業務をしている人に渡せば、1人分の時短がチーム分になり、「あの作業はこれでできる」という前提がチームの中に残ります。それが部署をまたいで積み上がっていけば、組織全体の効率化につながります。

本記事では、「Canvasで作ったツール」と「Gemini Notebook」を社内に配る方法を扱います。手順そのものは短いので、あわせて「どの配り方を選ぶか」「権限をどう決めるか」まで整理します。

なお、この記事は、社内に配ることを前提に書いています。これから紹介する設定では社外にも配れますが、その場合は業務のデータや社内の資料がそのまま外に出ます。社外に渡すときは、渡すものの中身を確かめたうえで判断してください。

共有の方法

Canvasで作ったツールの場合

2通りの方法で渡せます。

  • Googleドライブで共有する方法で、相手はリンクを開くだけで使えます。
  • ソースコードを渡す方法で、相手が自分のGeminiで同じものを作り直します。

渡した相手に手を入れてもらいたいときはソースコードを渡す方法が便利です。

Gemini Notebookの場合

ノートブックそのものを共有します。ソースに追加した資料ごと相手に渡すので、相手も同じ資料を元に質問できるようになります。

以下、この順に説明します。

① Canvasのツールを、Googleドライブで共有する

例として、レシートや領収書の画像から経費精算用の一覧表を作るツールを使います。Canvasに指示して作ったもので、コードは書いていません。

まず、ツールの画面を開き直す

共有の操作は、ツールを全画面で開いた状態からしか始められません。作ったその場で配るとは限らないので、開き直すところから説明します。

いったん閉じたあとでも、作ったツールは会話の中にカードとして残っています。

【図1】会話の中に残るカード。赤枠の「開く」からツールに戻れる

「開く」を押すと、会話の流れの中にツールが開きます。

【図2】赤枠の二重矢印が、全画面表示への切り替え

この状態でも動作は試せますが、共有のボタンはまだ出ていません。ツールバーの右側、×の左隣にある二重矢印のアイコンを押して、全画面表示に切り替えます。

【図3】全画面表示にしたところ。赤枠が共有のアイコン

共有ボタンから、2つの渡し方を選ぶ

画面の右上にある共有ボタンを押すと、選択肢が2つ出ます。

【図4】共有ボタンを押すと出る2つの選択肢。上がドライブ経由、下がソースコードを渡す方法

「Googleドライブで共有」を選ぶと、最初の1回だけ確認が出ます。

【図5】初回はドライブへの接続確認が出る。Geminiとの会話がドライブのフォルダに保存される

ここで説明されているとおり、共有したチャットはGoogleドライブに保存されます。ドライブでファイルを共有するときと、同じような扱いになります。

続行すると、共有ダイアログが開きます。

【図6】共有ダイアログ。アクセスできるユーザーと、それぞれの権限が並ぶ

ここまでで、相手はリンクを開くだけで使えるようになります。インストールも設定も要りません。

公開範囲は3段階から選ぶ

「一般的なアクセス」を開くと、公開範囲を3つから選べます。社内に配るときは、ここの設定に気をつけてください。

【図7】公開範囲は赤枠の3段階から選ぶ。真ん中が組織内(図では組織名をマスク)
  • 制限付き:指定した人だけが開けます(既定)
  • 組織名:会社のアカウントを持つ人なら誰でも開けます(図ではマスクをかけていますが、自社名が表示)
  • リンクを知っている全員:URLを知っていれば社外の人でも開けます

社内で広く使ってもらいたいなら、真ん中の組織名を選びます。ここを選んでおけば、社内の誰かに転送されても範囲の外には出ません。

「リンクを知っている全員」にすると、URLさえわかれば社外の人でも開ける状態になります。URLは転送されれば、意図していない相手にも届きます。また、ドライブで共有したツールは、あとからこちらで直した内容もそのまま相手に見えます。共有した時点では問題がなくても、その後の修正で外に出したくない内容が入ることがあります。

社外に出して困る情報が少しでも入る可能性があるなら、基本的には選ばないでください。どこまでなら社外に出してよいのか、出すときは誰が確認するのかを、社内のガイドラインとして決めておくことをお勧めします。

個別の権限は、「閲覧者」と「編集者」の2種類です。使う人には閲覧者で足りますが、Canvasのツールの場合は「編集者」にすると相手がツール自体を書き換えられます。運用を任せたい相手だけに絞ってください。

② Canvasのツールを、ソースコードで渡す

もう1つの選択肢が、【図4】にあった「内容をコピー」です。ツールのソースコードがそのままコピーされます。

受け取った側は、Geminiのチャットに貼り付けて「このソースコードをCanvasで再現してください」と伝えるだけです。

【図8】コードを貼り付けて、赤枠の一文を添えるだけ。コードの中身は読まなくてよい

しばらく待つと、相手の環境に同じものができます。

【図9】渡されたコードから、新しいチャットで同じツールが再現されたところ

ドライブ共有との違いは、渡したあとの扱いです。

  • ドライブで共有した場合:実体は1つなので、こちらが直せば全員に反映される
  • コードを渡した場合:相手の手元に別物ができるので、自由に改造してもらえる

全社で同じものを使ってほしいなら前者、部署ごとに事情が違って手を入れてもらうなら後者です。後者の場合、こちらで直しても相手の手元のものは古いままなので、渡すときに一言伝えておいてください。

③ Gemini Notebookを共有する

Gemini Notebook(旧NotebookLM)は、ソースに追加した資料の中身についてだけ答える仕組みです。

【図10】左側の赤枠がソース。法令や公的機関の資料などを、ソースとして複数入れている

図の左側に並んでいる1件ずつがソースです。制作物のチェックで迷ったとき、この範囲の中だけで答えが返ってきます。Web上の一般論ではなく、決めた資料に基づいて答えが返ります。

社内規程や製品の仕様書、過去の議事録、取引先ごとの取り決めのように、答えの根拠を揃えておきたいものに向いています。担当者の記憶や、その都度の検索に頼っていたものを、チーム全員が同じ資料を見て答えられる状態にできます。

ソースにできるのは、アップロードしたファイルやWebサイトだけではありません。Googleドライブのファイルも指定できます。

ドキュメントやスライドをソースにしておけば、元のファイルを直したときに、その内容をノートブック側へ反映させられます。

一方、PDFやテキストをアップロードしたものは、入れた時点の内容のまま残ります。改訂のたびに入れ直すことになるので、更新が入る資料はできるだけドライブのファイルとして登録しておくほうが楽です。

このノートブックは、チームで共有できます。共有は、画面の右上から始めます。

【図11】画面右上の「共有」。ここから共有ダイアログが開く

【図12】ノートブックの共有ダイアログ。権限に加えて「コピーを許可」の設定がある

共有ダイアログはドライブとほぼ同じですが、Notebookには「コピーを許可」という項目があります。

これを有効にすると、相手はノートブックを丸ごと複製できます。ソースの資料もStudioで作ったものも、すべて相手の手元にコピーされます。画面には、次の注意書きも出ます。

アクセス権を持つユーザーは、このノートブックを、すべてのソースと Studio アイテムを含め、複製できます。コピーを許可するために必要な権利があることをご確認ください。

ソースの資料まで相手に複製させてよいかは、共有するかどうかとは別に判断してください。入れている資料が、本当に相手の手元に渡しても問題ないものかを確認してから決めてください。迷うようなら、既定のまま(オフ)で構いません。

社外に共有するときの注意

Workspaceで使っている場合、Notebookを社外に共有できるかどうかは管理者の設定で決まります。社外には共有できない、決めたドメインにだけ共有できる、外部のアドレスに共有できる、リンクで公開までできる、のいずれかです。リンクで公開できるのは、管理者が許可している場合だけです。

気をつけたいのは、共有されるのがノートブックの中身すべてだという点です。外に見せてよい資料と社内向けの資料が同じノートブックに入っていれば、どちらも相手から見えます。共有したあとに追加したソースも同じです。最初は問題のない資料だけだったとしても、あとから社内向けの資料を足せば、それも共有先から見える状態になります。

また、編集者にした相手は、ソースを足したり消したりできるだけでなく、ほかの人に共有し直したり、公開リンクを作ったりもできます。編集者を増やすほど、外への公開を操作できる人も増えることになります。

社外に渡すときは、外に出してよい資料だけを入れた専用のノートブックを、別に作ってください。共有する前に中身を確認する担当を決めておくと、さらに安心です。

まとめ

Canvasで作ったツールは、使い方に合わせて渡し方を選びます。

  • 全社で同じものを使ってもらうなら、Googleドライブで共有する。公開範囲は組織名を選ぶ
  • 相手に手を入れてもらうなら、ソースコードを渡す。ただし、こちらで直した内容は届かない

Gemini Notebookは、ノートブックごと共有します。共有されるのは中身すべてなので、社外に渡すときは、外に出してよい資料だけを入れたノートブックを別に作ってください。

手元で止まっているツールやノートブックがあるなら、配るところまでは、それほど時間はかかりません。まずは1つ、誰かに渡してみてください。

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筆者は、デジタル領域の企業がAI実装の知見を持ち寄るコミュニティAI Digital Community(ADC)の代表理事を務めています。紹介制・審査制ですが、ご関心のある方は公式サイトのお問い合わせフォームからご連絡ください。あわせて、組織のAIポータルAI Portalizeを運営しています。やりたいことを検索すると、使えるAIツールと手順が500本以上から見つかり、社内で誰がどれを使っているかまで見えるサービスです。

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