MFIへの疑問はこれで99.9%解消!? グーグル社員が20の質問に回答 などSEO記事まとめ10+2本

MFIについてあなたが知りたい20の疑問にグーグルの社員が答えた!
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モバイルファーストインデックス(MFI)について、「これはどうなるの?」「どう対応すべき?」「うちのサイトは問題あるの?」などなど、疑問や知りたいこと、不安がある方も多いだろう。その答が、かなりそろってきた。
ほかにも、ヤフーの検索結果にホテル比較がダイレクト表示、Search Consoleのコンテンツキーワードレポート、AMPの最新状況や成功事例、クロールバジェット、SEOスパム「誘導ページ」などなど、SEO関連の情報をまとめてお届けする。


MFIへの疑問はこれで99.9%解消!? グーグル社員が20の質問に回答
MFIを正しく認識して導入を迎えよう (ウェブマスター オフィスアワー on YouTube Live)

モバイルファーストインデックス(MFI)について、「何をしなきゃいけないのか」「対応は?」「うちのサイトは問題あるの?」などなど、疑問や知りたいこと、不安がある方も多いだろう。

そうした疑問20件に、グーグルの社員が一気に答えた。2016年最後のウェブマスター向けオフィスアワーだ。

今回、金谷氏と長山氏が回答したのは、次のような疑問・質問だ。

MFIがいつ実際に導入されるのか、実施時期は依然として明らかではないが(まだ決まっていないと考えるべきか)、長山氏と金谷氏の回答を参考にして、誤解のないようにMFIを正しく認識して準備を進めよう。そうすれば、いつ導入されても、安心して迎えられるはずだ。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

日本語で読めるSEO/SEM情報

海外ホテル予約サイトのライバル出現、ヤフーが海外ホテル比較を検索結果に表示
オーガニック検索結果の中に差し込まれるのがせめてもの救いか (ヤフー!検索ガイド)

ヤフーのオーガニック検索結果に、海外ホテルの比較結果が差し込まれるようになっている。

トラベルサイトの「スカイスキャナー」からのデータを利用しているとのことである。

Yahoo!検索で「ロンドン ホテル」の検索結果に差し込まれたホテル比較

グーグルにも同様の機能がある。ヤフーとは異なり、独自に収集したデータを使って実現している。

グーグル検索結果に表示されたロンドンのホテル比較

海外ホテルの予約を扱っているサイトにとっては、検索結果でのホテル比較はやっかいな存在になるかもしれない。

グーグルはほとんどの場合、広告の次に出現し、オーガニック検索はかなり下に押しやられる。一方でヤフーの場合は、オーガニック検索の中に差し込まれるのがせめてもの救いだろうか。

★★☆☆☆
  • 海外ホテル予約サイトのWeb担当者は要注意

コンテンツキーワードにさようなら、遂に、やっと
誤解を生むツール (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)

Search Consoleの「コンテンツ キーワード」レポートが廃止された。

「やっと!」というのが筆者の正直な感想だ。

コンテンツキーワードは、キーワードがどのくらいたくさんページ上に書かれているかを示すだけだ。評価や重要度とはなんら関連性がない。しかしこのレポートがあるせいで、「コンテンツがグーグルに正しく認識・評価されていないのではないか」と心配してしまうサイト管理者が実に多かった。

導入当初は多少なりとも利用価値があったのかもしれない。しかし今となってはメリットよりもデメリットが多いように思っていたので、廃止には賛成だ。

とはいえ、コンテンツキーワードにも存在意義がまったくなかったわけではない。それは、ハッキングを検出する際の手がかりとしてだった。身に覚えのない「バイアグラ」のようなキーワードがたくさんレポートに出ているようなら、高い確率でハッキングを受けている。

だが現在のグーグルはハッキングをさまざまな手段で検出し、サイト管理者に通知してくれる。コンテンツキーワードがなくても困らないだろう(ハッキング被害にあうのは困ることだが)。

★★☆☆☆
  • 使ってた人だけ
  • ほかの人は気にしなくてOK

AMPの進捗状況を知ることができるロードマップ最新版
AMPプロジェクトは何を達成し何に取り組んでいるのか? (Google Developers Japan)

AMPプロジェクトがAMPの開発ロードマップ(2016年第4四半期中間時点)を公開したのに応じて、その日本語訳をグーグルの開発者向けブログが公開した。「ロードマップ」とは、プロジェクトや製品の中長期的なものも含めた予定と、それに対しての進捗や取り組みの状況をレポートするものだ。

今回のロードマップでは、たとえば次のような進捗状況が報告されている。

  • <amp-form> によるフォームのサポートを追加
  • <amp-app-banner> を使用してAMPからネイティブ アプリのインストールを可能に
  • AMPアナリティクスで、「スライド」版の <amp-carousel> がトリガーと変数をサポート
  • スティッキー広告のUX改善
  • amp-access機能のサーバーサイドでの作業の完了、アルファテストの開始

この報告を見ると、AMPがどんどん進化していっていることを、改めて実感できる。

★★★☆☆
  • AMPがんばってる人用
  • AMPを検討してる人用
  • ふつうの人は気にしなくていい

検索エンジンと相性がいいPWAサイトの構築方法
AMPよりもPWAに注目? (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)

グーグルのウェブマスター向け公式ブログが、検索エンジンと相性がいいPWA(プログレッシブ ウェブ アプリ)サイトの構築方法をアドバイスした。

次の11項目に関して、推奨や注意点を説明している。

  • コンテンツをクロール可能にする
  • クリーン URL を提供する
  • 正規 URL を指定する
  • どのデバイスにも最適なデザインにする
  • 反復型開発を行う
  • プログレッシブ エンハンスメントを利用する
  • Search Console でテストする
  • Schema.org 構造化データでアノテーションを追加する
  • Open Graph や Twitter カードでアノテーションを追加する
  • 複数のブラウザでテストする
  • ページ読み込みのパフォーマンスを測定する

PWAはAMP同様にグーグルが今プッシュしている技術だ。比較的大規模なサイトであれば、むしろAMPよりも注目すべきかもしれないと筆者は最近感じ始めている(ちなみにPWAとAMPの連携も可能だ)。

PWAを検討しているなら、この記事を入念に読み込んでおこう。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
  • ホントにSEOを極めたい人だけ
  • 技術がわかる人に伝えましょう

海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

JavaScript生成コンテンツとAMPキャッシュがトピックの記事を今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • 「クロールバジェット」なんて概念、グーグルには存在しないけど?
  • グーグル社員もびっくり? それって完全に誘導ページなんですけど
  • AMP成功事例がまたも。ワシントン・ポストやワイアードに続いてCNBCも
  • AMPページは別ドメイン名のサイトでも公開できるのか?
  • メンテナンス中ページがインデックスされてしまったのはなぜ?

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

「クロールバジェット」なんて概念、グーグルには存在しないけど?
近いうちに公式解説があるかも (Common questions & Myths Google Webmaster Central office-hours)

SEO業界でよく言われる「クロールバジェット」について、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように説明した。

世間で言われているようなクロールバジェットという概念は、グーグルのなかには実は存在しない。

近いうちに、できれば今年の終わりくらいには、私たちがクロールをどのように処理しているかについて、もう少し詳しくブログで説明したいと思う。

ただ、知っておいてほしいのは、一般的な規模のサイトであれば、ほとんどの場合はこうしたことを気にかける必要はないということだ。

だから、内部リンクを隠す必要もない。「このページがクロールバジェットを使い切ってしまいそうだ」といってnoindexに手を出す必要もないし、canonicalに手を出す必要もない。

通常規模のサイズなら普通はそういったことは不要だ。

数千ページのサイトだったり、ページが動的に無限にできあがるようなサイトだったりしたら、サーバーが負荷を処理できるようにしておけばいい。

「クロールバジェットというものに気を払う必要はない」という説明を、ミューラー氏は個別には何度か指摘しているのだが、決して周知されてはいない。ぜひともブログできちんと説明してほしいものだ。

「クロールバジェット」と我々が呼ぶものを意識してサイト側で何かする必要があるのは、ごくごく一部のサイトだ。そして、そうしたサイトの管理者ならば、なぜクロールバジェットを意識する必要があるのか、どうすればいいかを、ちゃんと心得ているはずだ。

「クロールバジェットを節約した方がいいですか?」「◯◯はクロールバジェットの節約に役立ちますか?」といった疑問が浮かぶとしたら、その人にはクロールバジェットは無縁だと筆者は考える。

★★★★☆
  • 「クロールバジェット」を気にしたことがある人だけ
  • ふつうの人は言葉ごと気にしなくていい

グーグル社員もびっくり? それって完全に誘導ページなんですけど
公式ブログ記事とヘルプ記事を必ず理解しておくこと (John Mueller on Twitter)

グーグルのジョン・ミューラー氏に、ツイッターでフォロワーがこんな質問を送った。

いろいろな地域を対象にして数百ページを新規に同時に公開するのは、いいアイディアでしょうか? ただし、キーワードを入れ替えるだけです。

ミューラー氏は次のように答えた。

数百ページを一度に公開するのは問題ない。だけど、それは誘導ページを作ろうしているような気がする。私ならやめておくね。

フォロワーは続けて質問した。

それぞれの地域を対象にしたページは似たようなコンテンツなんですが、その地域に応じてキーワードと構造化データだけを変えています。これは誘導ページなんですか?

ミューラー氏はこう返した。

それは、まごう事なき誘導ページだね。

筆者のコラムの読者ならば、こんな古典的な誘導ページを今さら作ろうとは考えないはずだ。古典的なだけならばまだしも、完全にガイドライン違反で手動対策の対象になる手法だからだ。

もしあなたが、ウェブ担当者になって日が浅かったり、SEOに取り組み始めたばかりだったりするなら、誘導ページを解説する公式ブログ記事とヘルプ記事を読んでおいてほしい(どちらも日本語だ)。

ちなみに補足しておくと、構造化データに関しては、地域ごとに必要な部分だけを入れ替えるのはまったく問題ない。むしろ住所や電話番号などのデータを入れ替えなければならないのは、当たり前だ。

ここでミューラー氏が問題視しているのは、ページ上でユーザーに見せるテキストのコンテンツである点に注意してほしい。

★★★★☆
  • 新米Web担当者 必見!

AMP成功事例がまたも。ワシントン・ポストやワイアードに続いてCNBCも
ニュースサイトとAMPは相性バッチリ! (CNBC.com Product)

ワシントン・ポストやワイアードといった大手ニュースサイトがAMP対応で成功した事例を紹介したことがある。今回、これにCNBCを加えたい。

モバイルからのアクセスがほぼ半数に到達しているCNBCは、2016年6月後半から段階的にAMP化を進めてきた。

最初のステージから数か月以内には、モバイルトラフィックの2桁パーセントがAMPページになったそうだ。

現在の状況は次のとおり。

  • AMPページの表示にかかる時間は平均1.23秒
  • 7日以内に検索から再訪問するモバイルユーザーが22%増加

AMP対応したことにCNBCは非常に満足しているようで、コンテンツ&デザイン ディテレクターのヴィクター・チャー氏は次のようにコメントしている。

提供するすべてのページのパフォーマンスを向上させることは私たちの最優先事項だ。

モバイルデバイスからのトラフィックが増加しているなか、可能な限りの最速の体験をユーザーに提供することが最も重要になってきた。

手っ取り早く簡単にこれを成し遂げる方法の1つが、記事の配信にAMPを使うことなのだ。

日々多くの記事を公開するニュース系のサイトで、訪問者が快適にコンテンツを閲覧できるようにしたいと考えているならば、AMPは本当に相性が良さそうだ。

★★★☆☆
  • ニュースサイトのWeb担当者
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

AMPページは別ドメイン名のサイトでも公開できるのか?
関係性を示すタグを設置すれば大丈夫 (Webmaster Central Help Forum)

通常ページとは異なるドメイン名でAMPページを公開しても大丈夫ですか?

このような質問が英語版のグーグル公式ヘルプフォーラムに投稿された。

グーグル社員は次のように回答した。

サブドメインでも完全に別のドメイン名でも公開できる。

ただし、通常ページをAMPページの対応を示すタグを確実に設定しておくことが重要だ。

具体的には、次のようにする。

  • PC向けページでは、rel="amphtml" linkタグを設置し、対応するAMPページのURLをドメイン名も含めて指定する
  • AMPページでは、rel="canonical" linkタグを設置し、対応するPC向けページのURLをドメイン名も含めて指定する

AMPページは、サブディテクトリや別パスで展開するパターンが多いようだ。しかしグーグル社員が言うように、関係性を示すlinkタグをきちんと設置してさえいれば、サブドメインでもまったく異なるドメイン名でも展開可能だ。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

メンテナンス中ページがインデックスされてしまったのはなぜ?
200でも301でも404でもなく、必ず503を返すこと (Webmaster Central Help Forum)

ヘルプフォーラムに次のような質問が書き込まれた。

管理サイトをメンテナンスしていたら、検索結果のスニペットにメンテナンス中のお知らせのテキストが出てきてしまっています。どうしたら直せますか?

予期せぬトラブルが起きた理由は単純だ。HTTPステータスコードだ。

コンテンツページの表示内容を「メンテナンス中」に置き換えただけで、Webサーバーが返すHTTPステータスコードは普段と同じ200番(成功を示す)だったからだ。

Googlebotは、ページが更新されたものとして通常どおりにクロール、インデックスし、検索結果に「メンテナンス中」を表示したというわけだ。

サイトのメンテナンスページは、200番を返して通常どおりに表示させてはいけない。この事例のようにインデックスが置き換わってしまう。

ほかにありがちなのは、次の2つだ。

  • メンテナンスページへ301/302リダイレクトする
  • 404を返す

リダイレクトした場合は、リダイレクト先ページで結局は200番を返すので、同じようにメンテナンスページが結果に出てくることがある。404は、長く続くと検索結果から消えてしまうことがある。

メンテナンスなどでサイトを一時的に停止する際には、503のステータスコードを返すことが鉄則だ。Googlebotは、503を返してきたページに関しては、インデックスには手を加えず、しばらくした後に再びクロールしに来る。

メンテナンス中を示す503の具体的な設定に関しては、安田編集長によるこちらの解説記事を参照してほしい。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!
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SEO Japanの
掲載記事からピックアップ

更新がなかったので今週もお休み。再開はあるのか? それとも、この枠がどんどん薄くなっていって消えてしまうのか?

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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