SEOに関するくだらない質問にはもう飽き飽きだ。なぜなら…… など10+4記事

「日本語ドメインは有利か」「相互リンクはダメ?」「無料ブログからリンクするのは効果は?」など
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SEOに関するくだらない質問にはもう飽き飽きだ。なぜなら……
★★★☆☆ 気持ちはわからなくはないがどうでもいい (SEOとその周辺)

下のような質問をしたこと、あるいはされた経験がないだろうか?

  • 日本語ドメインは有利なんでしょうか?
  • 相互リンクは本当に効果がないのでしょうか?
  • 文字数を多くするよりページを多くしたほうがいいのでしょうか?
  • 無料ブログからの被リンクには本当に効果がないんでしょうか?
  • 更新頻度を上げるためにちょっとだけでも更新したほうがいいのでしょうか?

ピックアップした記事では「どれもくだらない質問だ」としたうえで、なぜくだらないのかの理由を次のように述べている。

検索エンジンの目指している本質から目をそむけているからだ

検索エンジンはユーザーが見て有用なページを上位表示させるように日々改善されている。

なので、SEOについての質問とはGoogleが考えるところの有用なページとはどのようなものなのか? を考えることがまずは大原則である。

そして、そこから答えを導き出すことが未来にわたって通用するSEOである。

ところが上記の質問には、有用性という観点がまるっきり欠如している。

だから、今現在はGoogleはこう動くという答えをだすことはできるものの、それは今現在に過ぎず、いつまでも通用する原理原則ではない。

「くだらない」は辛辣な表現だとしても、SEOに関する質問のなかでも「ユーザーにとってどうすることが適切なのか」という視点が欠けているものは、確かに「どうでもいい」と思わざるをえないものが多い。

ユーザーにとって最適なものを検索エンジンと相性のいいやり方で提供することがSEOでは重要だ。

日本語で読めるSEO/SEM情報

SEOは積み上げの法則
★★★★☆ CAのSEOマンがポロッと漏らした含蓄のある言葉 (木村賢 on Google+)

サイバーエージェントでSEOの上級職に付いている木村氏のGoogle+での投稿を紹介する(ちなみに、木村氏はつい最近Google+を本格的に始めたばかりだ)。

リンクは今でも重要なランキング要因だ。しかし昔とは違って、とにかくリンクを“ただ増やせば”それだけでグーグルに評価される時代ではない。リンクの受け皿にふさわしいサイト、ページであることが求められる。

あなたのサイトはwww有無の正規化ができていますよね?
★★★★☆ 今さらと言わずに再確認 (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)

「www」の付いたドメイン名のアドレスと、「www」が付かないドメイン名のアドレスの統一(SEO用語でいう「正規化」)を確実に設定するように、グーグルのウェブマスター向け公式ブログが促した。

このコーナーで何度も取り扱っているテーマで、昔からの読者にとっては当たり前のことのはずだ。事実、ピックアップした記事のオリジナルは英語版の公式ブログで5年近くも前に公開されたものだ。

当時と比べると、何もしなくても「www」有無の正規化をグーグルは上手に処理してくれるようになった。それでも無用なトラブルを避けるためにも、正規化の設定をしておくことが推奨される。

週間チャンピオンは誰の手に!? ウェブマスター クイズ!
★★★☆☆ グーグルが主催したクイズ選手権 (Google Japan for Business on Google+ Community)

グーグル日本のサーチクオリティチームが、Google+のコミュニティでウェブマスターを対象にしたクイズをシリーズで投稿した。

すでに回答は出ているが、あなたも挑戦してみよう。

  1. 健作君はサイトマップを送信しました。これによって Google 検索で健作君のサイトはインデックスされます! →[マル]か[バツ]か?

  2. サチちゃんは地域ターゲティングの設定をすることで、自分のサイトが東京のユーザーをターゲットとしていることをウェブマスター ツール上で Google に伝えることができる。 →[マル]か[バツ]か?

  3. マツオ部長は特定の検索クエリで自分のサイトの下部に表示されるリンク(サイト リンク)について、どのページへのリンクを表示させるかウェブマスター ツール上で指定した。 →[マル]か[バツ]か?

  4. このコミュニティでもお馴染みの Googlebot-kun キャラクター。Googlebot についてより親しみを持って理解して頂けたらとの思いから作成されました。 Googlebot-kunの姿が初めて掲載されたのは 2009 年である。 → [マル] か [バツ] か!?

  5. サイトウくんは新しいドメインにサイトを移転しようと考えています。その際にウェブマスター ツールのアドレス変更ツールの利用は必須です。 → [マル] か [バツ] か!?

  6. Google ウェブマスター セントラル ブログで今年一番読まれているブログ記事は?→ ブログ記事のタイトルを投稿してください。

schema.orgを使った組織の構造化データマークアップ方法
★★★★☆ ぜひ設定しよう (SEOまとめ)

schema.orgが定義する組織(Organization)の構造化データをマークアップする方法を解説した記事。

組織の構造化データをマークアップしておけば、組織の名称や所在地、電話番号などの情報を検索エンジンに的確に伝えることができる。

規模の大小にかかわらず、会社やお店などを経営・運営しているのであれば、ぜひ設定しておくこと勧める。ランキングに直接の影響があるわけではないが、あなたの組織がどういった情報で構成されるのかも含めて、あなたの組織のことを検索エンジンに認識してもらう手助けになる。

海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

グーグルによるtitleタグの自動修正とレビュー獲得のTIPSについて書いた記事を今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • トップページへのパンくずリストのリンクにキーワードを入れるべきか
  • コンテンツを自動生成したページはウェブスパムになるのか
  • えっ! DMOZからのリンクもNGなんですか!?
  • 本のレビューをデータハイライターで簡単にマークアップ
  • リンク販売サイトに対するグーグルのペナルティを再度確認
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
  • 上級者向けSEOガイド6/9 : キーワードリサーチ
  • 上級者向けSEOガイド7/9 : コンテンツによる被リンク構築

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

トップページへのパンくずリストのリンクにキーワードを入れるべきか
★★★★☆ ユーザビリティ優先で (WebmasterWorld)

サイトのトップページにリンクするパンくずリストのアンカーテキストに、上位表示を狙うキーワードを含めるべきかどうか、悩んだ経験のある読者もいるのではないだろうか。

「HOME」や「TOP」のようにすればシンプルでユーザーにとってわかりやすい。しかし、アンカーテキストとして上位表示に少しでも貢献する可能性があるのであれば、狙っているキーワードを入れたくなる。

たとえば、Web担が「SEO」や「検索エンジン最適化」で上位表示を狙っていたとすると、「SEO・検索エンジン最適化の専門サイト【Web担当者Forum】ホーム」をトップページへのリンクにするようなイメージだ。

ところがこうすると、長くて見づらくなりユーザビリティ的にはよろしくない。トップページ以下のパンくずリストのアンカーテキストも長かったとしたら、パンくずリストが複数行に改行され、ますます見にくく(醜く)なる。そういうサイトも実際に存在する。

SEOをとるか、ユーザビリティをとるか、悩みどころだ。

WebmasterWorldフォーラムで挙がったコメントを基にしながら筆者なりの考えをまとめてみる。

  • ユーザビリティを優先し、HOMEやTOP(カタカナでもOK)にする
  • 長くならないのであればサイト名を付けてもいい
  • 狙っているキーワードを入れても長くならずかつ不自然でないなら入れてもいい
  • 現状でキーワードを入れていてユーザビリティを大きく損ねていなのであれば、そのままにしておく
  • 現状がTOP/HOMEだけなら、今からキーワードを追加することはやめる

パンくずリストのアンカーテキストにSEO的な効果があるかどうかをはっきり特定できない。逆にキーワードを詰め込むことでマイナスに作用することも考えられる。

注: サイトの論理的な構造を検索エンジンに的確に伝えるためにパンくずリストは重要な要素だ。ここで問題にしているのは、パンくずリストに使う“アンカーテキスト”である。

危険を犯してまでパンくずリストにキーワードを入れたいとは筆者は思わない。ならばユーザビリティを優先したい。しかし、現状でキーワードを入れているものの、ユーザビリティを考慮したうえで、もしそのキーワードを外してしまったら、順位が下がってしまう可能性もゼロとは言えない。したがって問題になっていないのであればそのままにしておく。

コンテンツを自動生成したページはウェブスパムになるのか
★★★★☆ サイト内検索結果も自動生成の1つ、場合によっては…… (Google Webmasters on YouTube)

プログラムを組んで、検索クエリを自動的に取得してそれに関するページを生成することはグーグルのガイドラインに違反していますか?

しかも検索結果がゼロで、代わりに広告ばかりのページだとしたらどうですか?

上の質問にグーグルのマット・カッツ氏が回答した。

それはユーザーエクスペリエンスを非常に悪くしている。そういったサイトを僕たちが見つけたら、間違いなく対処する。

付加価値がない自動生成したページは違反だと、ガイドラインで定めている。

以前に受け取ったクレームで「グーグルの検索結果に出ていたページに訪問したら、レビューがゼロのページだった」というものがあった。

もしサイト内検索を採用しているなら、サイト内検索の結果はクロールされないようにrobots.txtでブロックしておくべきだ。サイト内検索の結果は自動生成コンテンツに相当する。

「検索エンジンの検索結果をクリックしたらその先のページも検索結果ページだった」ということを、検索ユーザーは嫌がる。不快に感じてスパムレポートを送ってきたユーザーもいるくらいだ。

もし同じようなサイトを見たら、遠慮せずにスパムレポートを送信してほしい。

もしサイト内検索の結果を表示させているサイト管理者なら、ウェブの他のどこを探しても見つからない情報を提供しているのでない限りは、サイト内検索の結果を通常は除外しておいてほしい。それ以前に、検索結果がゼロのページは間違いなくブロックしておかなければだめだ。検索ユーザーの役にまったくたたない。

まとめると、ユーザーに価値を提供していない自動生成コンテンツページはグーグルのガイドラインに違反している。

もし見つけたらヘルプフォーラムに投稿してもいいしスパムレポートを送ってもいい。僕にツイートしてもらっても構わない。そういうのを見たくないしユーザーエクスペリエンスを損ねるからね。

自動的に生成されたコンテンツなどの「オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しない」ページを、グーグルはガイドラインで明確に禁止している

サイト内検索の結果も自動生成に相当する。何の加工もせずに単純にサイト内検索結果をインデックスさせたとしたら、それもガイドライン違反になる可能性がある。まして検索結果がゼロのページをインデックスさせることは明らかに良くない。

えっ! DMOZからのリンクもNGなんですか!?
★★★☆☆ グーグルの勘違いっぽい (SEO Hangout Panel on Google+ Community)

完全に自然に張られたリンクなのに不自然なリンク扱いを受けた事例を前回紹介した。

今度はなんとDMOZ(ODP)からのリンクまでもが不自然なリンクとして例示されてしまったそうだ。

DMOZは、古くからある世界規模の由緒あるディレクトリサービスで、数年前までグーグルはディレクトリ検索にDMOZのデータを利用していた。誰もが登録できるわけではなく、一般的に言って審査を通過することは非常に難しい。今となっては廃れたサイトになってしまっている感を受けるが、それでも不正なリンク集めにやすやすと悪用できる類のサイトでないことは確かだ。

そんなDMOZからのリンクを、不自然リンクのサンプルとして提示してきたのだ。

グーグルのジョン・ミューラー氏は、この件に対して

グーグル側の手違いのようだ

とコメントしている。

前回のケースでは間違いかどうかには触れず、今後の参考にするとだけグーグル社員の1人は反応した。しかし今回に限っては、ミスを認めたように見える。

もはやDMOZは旧式のサイトになってしまったため、知らない担当者が低品質なディレクトリサイトだと誤認識してしまったのだろうか。

もっともDMOZからのリンクが実際には問題なかったらしいとはいえ、このメッセージを受け取ったサイトが不自然なリンクでガイドラインに違反していたことは事実である。

本のレビューをデータハイライターで簡単にマークアップ
★★☆☆☆ 書評をサポート開始 (Pierre Far on Google+)

データハイライターで設定できるデータのタイプに「書評」が加わった。

この記事を書いている時点では、日本語版ヘルプページはまだできあがっていないが、ウェブマスターツールではすでに利用可能だ。

データハイライターは、HTMLを構造化データでマークアップすることなしに、ページ上の情報が持つ意味をグーグルに伝えることができるツールだ。

登場当初は「イベント」のみをサポーしていた。その後、「記事」や「地域のお店やサービス」、「レストラン」など7タイプが追加されている。今後もサポートするデータタイプが増えることを期待したい。

リンク販売サイトに対するグーグルのペナルティを再度確認
★★★★☆ 見えるPageRankと見えないPageRankに対する処罰 (Matt Cutts (mattcutts) on Twitter)

ツイッターでの、グーグルのマット・カッツ氏とフォロワーのやりとりを紹介する。

マット・カッツさん、検索結果からページを削除するペナルティというのは、PageRankの価値をなくすことでそうするのでしょうか? PageRankを無効にするペナルティはありますか?

PageRankを転送するリンクの販売はグーグルツールバーのPageRankの下落に繋がることがあるし、(そのサイトからの)発リンクを信頼しなくなることもある。

今さらの話題だが、念のために説明しておく。

PageRankの転送をしているサイト(言い換えればランキングを上げることを目的にリンクを販売しているサイト)のグーグルツールバーのPageRankは、手動で下げられることがある。そればかりか、そのサイトから外部サイトのページに張っているリンクはその価値をゼロにされているかもしれない。ツールバーPageRankの下落は目に見えるが、リンク価値の無効化は目には見えない。

SEO Japanの
掲載記事からピックアップ

シリーズで公開中の上級者向けガイドからキーワードリサーチと被リンク構築の記事を今週はピックアップ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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