Google検索結果でクーポン配布や販売ページへの直リンクが可能に!?【SEO記事12本まとめ】
グーグルの検索結果画面に、自社のクーポンや、販売サイトや申し込みページへのCTA(行動喚起)ボタンを表示できるとしたら、どうだろうか――しかも広告ではなくオーガニックで。そんな夢のようなことが可能になった!
ほかにも、SEOの本質、アドワーズ広告への出稿とSEO、Search Consoleの「ページのダウンロード時間」の変動、クロールバジェット最適化と検索順位、モバイル表示速度などなど、SEOに関する情報をまとめてお届けする。
今週のピックアップ
Google検索結果でクーポン配布や販売ページへの直リンクが可能に!?
グーグルマイビジネスの投稿機能に2つの新タイプ (Google My Business on Twitter) 海外情報
グーグルの検索結果画面に、自社のクーポンを表示したり、販売サイトや申し込みページへのCTA(行動喚起)ボタンを表示したりできるとしたら、どうだろうか。しかも広告ではなくオーガニックで。
そんな夢のようなことが可能になった!
ただしこれは、ローカル検索に関する話題だ。
グーグルマイビジネスの「投稿」機能を使うと、検索結果のローカルナレッジパネルに新着情報やイベントなどを掲載できる。これ自体は、2017年からある機能だ。
今回、この投稿機能に、「クーポン」と「製品」という2つの投稿タイプが追加されたのだ。
「クーポン」は、特典を提供する投稿タイプだ。検索結果画面にクーポンそのものを表示し、クーポンコードや有効期限を示すとともに、そのクーポンを利用できる販売ページなどへのリンクを設定できる。
「製品」は、商品・サービスを販売できる投稿タイプだ。製品の説明や画像とともに価格も表示し、購入ページや申し込みページに直接リンクできる。
投稿機能を使うと、検索結果でダイレクトにビジネスをアピールできる。新しいタイプの「クーポン」と「製品」を利用できる業種であればさっそく使ってみよう。
- すべてのローカルビジネスWeb担当者 必見!
グーグル検索SEO情報
昔も今もこれからも変わらないSEOの本質とは?
グーグルの金谷氏に聞いてみよう (RT by 金谷武明) 国内情報
ウェブマーケティングをテーマにした「ウェブ解析士会議2018」というイベントが6月9日に開催された。
イベントにはグーグルから金谷武明氏が登壇しており、金谷氏のセッションの参加者によるツイッターでの投稿に興味深いものがあったので、ここで紹介する。
コンテンツに関するもので、どれも金谷氏がリツイートしている。
SEOの本質は昔も今もこれからも変わらない。ユーザーの役に立つ独自のコンテンツだ。あなたのサイトにしかない“価値”を提供しなければならない。
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グーグルに広告費をたくさん注ぎ込んだらランキングが上がる!?
そんなわけないでしょ (金谷 武明 on ツイッター) 国内情報
グーグル金谷氏のツイッターでの発言を紹介する。
「グーグルのAdWords広告で大量に広告を出稿してお金を払っていれば、オーガニック検索でのランキングが上がる」なんてことは、ない。
グーグルでは、検索部門と広告部門は完全に独立している。「広告費をたくさん使えば検索での評価が上がる」とか「広告部門のグーグル社員経由で口利きしてもらえる」というのは完全に誤った認識なのだが、なかなかなくならないし、信じてもらえない。困ったものだ。
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クロール統計情報の「ページのダウンロード時間」が急上昇、どうしたらいい?
たいていは心配なし、異常な急上昇ならサーバーログで調査 (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報
Search Consoleのクロールの統計情報にレポートされる「ページのダウンロード時間」が突然上昇していました。どこを調査したらいいですか?
英語版のオフィスアワーで、こんな質問が出た。
Search Consoleの[クロール]>[クロールの統計情報]で確認できる、Googlebotの活動状況レポートに関する質問だ。
このレポートに表示される「ページのダウンロード時間」で日々の変動幅が大きいのは、珍しいことではない。逆にほとんど変動しないサイトもある。タイミングやサイトによっても変わってくる。
この「ページのダウンロード時間が急に伸びてしまった」という質問に、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のように説明した。
たいていの場合は気にしなくていい。ダウンロード時間は不規則に変化するのが普通だ。
1つ気を付けたいことがある。本当にものすごい急上昇があったとき、たとえば、ずっと200~300ミリ秒だったのに、突然20秒なんて風になってしまったときは、その期間のサーバーログを見てどのURLがリクエストされているのか入念に調べたほうがいい。
以前よりも多くのURLをクロールして、ひょっとしたらサーバーに負荷がかかっているかもしれない。あるいは、違うURLをたくさんクロールしていて本当にクロールされるべきページがクロールされていないかもしれない。
一般的に言って、ダウンロード時間にはさまざまな要因が関わってくるから、レポートだけを見て原因を特定することはできない。サーバーログを見て、どのURLがクロールされているのかを調べる必要がある。以前と何が違うのか調査したほうがいい。
特に問題とは思えなかったり、一時的なものだったり、サイズが大きいページがリクエストされただけだったりしたら、何も問題ない。
「ページのダウンロード時間」にレポートされる数字は、日々変わるものだ。少しぐらい変動があっても、通常は心配しなくていい(「1日あたりのクロールされたページ数」と「1日にダウンロードされるキロバイト数」のレポートも同様だ)。
しかし、明らかに異常な変化があったときは、ミューラー氏がアドバイスするように、どのURLが原因なのかをサーバーログをもとに調査したほうがよさそうだ。
Googlebotのクロール速度が速すぎるとサーバーに負荷がかかり、ユーザーの閲覧に悪影響が発生することがある。実際に負荷がかかり過ぎているとしたら、Googlebotのクロール頻度の変更も検討したほうがいいだろう。
ほかにも、サーバーの構成で大量の重複URLや無限ループのURLが発生していたとしたら、本当にクロールされるべきURLがクロールされなくなってしまうだろう。それこそクロールバジェットの無駄使いだ。
またミューラー氏は言及していないが、サーバー側にトラブルがあって、クロール数に関係なく反応が遅くなってしまっている場合もある。
可能ならば、Search Consoleだけに頼るのではなく、一般的なページ表示速度のモニタリングツールを併用しておくと、より良いだろう。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
クロールバジェットを最適化してもランキングは上がらない
更新しないページをクロールさせても意味なし (John Mueller on Twitter) 海外情報
「ほとんどのサイトにおいてクロールバジェットを気にする必要はない」というグーグルのジョン・ミューラー氏の指摘を知ったECサイトの管理者が、ミューラー氏とツイッターで次のようなやり取りをしていた。
(ECサイト管理者)
きちんとした400万ページがあるサイトで、57%のURLは毎月クロールされています。しかし、(定期的には)クロールされていないページはたった4%の検索トラフィックしかありません。
クロールバジェットに気を配る必要はありますか?
(ミューラー氏)
検索トラフィックが多くはないページをもっとクロールさせる必要があると考えるのは、なぜ?
たとえば、それらのページを頻繁に更新しているとかあるのかな?
(ECサイト管理者)
クロールされれば、検索トラフィックが増えますよね。なので、クロールバジェットを気にしています。
(ミューラー氏)
既存の2百万ページは毎月大幅に変更しているの?
(ECサイト管理者)
レビューと価格以外は大きな変更を加えていません。
(ミューラー氏)
それくらいの変更ならクロール間隔は問題ないと考える。
「定期的にクロールすること」と「検索結果での表示回数やランキング」は、直接は関係ない。
(ついでに言うと、インデックスされているページ数も、特にECサイトでは誤解を招きやすい。並べ替えやフィルタでできあがる不必要なURLがたくさんあるからだ)
このやり取りで最も重要な点は、クロール頻度はランキングとは直接の関係はないということだ。
つまり、頻繁にクロールさせたからといって、検索順位は上がらない。言い換えると、クロールバジェットを調整して特定のURLにGooglebotをたくさん訪問させたとしても、そのURLの検索評価が変わるわけではない。ましてや、ほとんど更新すらしていないページならば、定期的にクロールさせても何か効果があるとは思えない。
グーグルが高く評価しているページはクロール頻度が高い傾向にある、それは確かだ。だからといって「クロール頻度を高くすれば検索評価が上がるのではないか」と考えるのは間違っている。原因と結果を入れ替えてはいけない。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- モバイル表示速度の判定にはChromeのデータを使っている
- テクニカルSEOで2018年に知っておくべき4つのポイント
- Google I/Oで語られた最新のウェブ技術
- Googleニュースの4つの機能が廃止に
- AMPキャッシュでも元のドメイン名を表示できるWeb Packaging
- JS挿入してクライアントサイドでレンダリングしたcanonicalタグをGoogleは実際にはきちんと処理することが判明
- Chrome OS 67がPC版PWAをサポート。ゆくゆくは、Mac/WindowsでもPWAが使えるようになる
グーグル検索 SEO情報(2)
モバイル表示速度の判定にはChromeのデータを使っている
Googlebotにだけ高速化してもダメ (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報
ページの表示速度の改善について、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のようにアドバイスした。
ページの表示速度に関して言えば、現時点では「それなりに速いページ」と「本当に遅いページ」を区別しているにすぎない。つまり、表示に何分もかかるような「本当に遅い」ページがあったとしたら、ほかのサイトと比べて非常に遅いと判断するようなイメージだ。
モバイルのスピードの変更に関しては、区別する方法を多少変えるつもりだ。表示速度を判断するために複数の要因を使っている。そのなかにはChromeのデータも含まれている。つまりユーザーが実際に見ているものも考慮に入れている。
したがって、「Googlebotからのアクセスがあったときだけ特定のscriptをブロックして表示が速いように見せる」といったことをしていても、ダメだろう。
そうではなく、ユーザーとGooglebotの両方に対してスピードを上げるように取り組むほうがいい。
モバイル検索のランキング要因に表示速度を取り入れるスピード アップデートが来月(2018年7月)に実施される。何度か説明しているように、ページ表示速度に関するグーグルの判断は、「ものすごく遅いページの評価を下げる」というものだ。常識的な時間でページが表示されているならば、心配はいらない。
とはいえ、モバイルに関しては表示速度の判定にChromeのデータを用いるとのことだ。もっと具体的に言うと、「Chrome ユーザー エクスペリエンス レポート」のデータが利用される。このレポートは人間のユーザーが実際にChromeを使ってさまざまなサイトにアクセスする際に収集したデータから作られている。
ちなみに、Chrome ユーザー エクスペリエンス レポートは、現在のPageSpeed Insightsでも評価の材料として使われている。そのため、ページ表示速度改善の成果を測定するには、PageSpeed Insightsの利用はやはり価値があると言える。
ただし、Chrome ユーザーエクスペリエンスレポートはグーグルがスピードを判断するときに用いる要素の1つにすぎない。PageSpeed Insightsで高得点を取ればそれで十分ということでは決してない。
Chromeのデベロッパーツールに実装されているPerformanceやLighthouse、サードパーティ製ツールのWebPagetestなど複数のスピード測定ツールを使うことが好ましい。
- すべてのWeb担当者 必見!
- 技術がわかる人に伝えましょう
テクニカルSEOで2018年に知っておくべき4つのポイント
開発者じゃなくても役立つ重要な情報ばかり (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報
5月に開催されたイベント「Google I/O」カンファレンスで語られた、検索関連の情報を4つ紹介する。
インデックス登録とレンダリングは同時には行われません。レンダリングは後に延期される場合があります。
検索に表示したいコンテンツに、メタデータ、正しい HTTP ステータス、想定どおりの canonical タグが存在することを確認してください。
シングルページ アプリ ルーティング向けの JavaScript History API を採用するため、ハッシュベースのルーティング(「#」を含む URL)はサポートを終了する必要があります。
Googlebot がリンクを適切にたどれるように、リンクには URL を指す href 属性を指定してください。
Google I/Oは、米グーグル本社があるマウンテンビューで5月に開催されたカンファレンス。開発者向けのイベントだが、検索をテーマにしたセッションが2つあり、どちらのセッションにもおなじみのジョン・ミューラー氏が登壇していた。
この2つのセッションの概要(とその他のカンファレンス関連の情報)をウェブマスター向け公式ブログが整理した公開したのが、冒頭に紹介した内容だ。
この2つのセッションでは、ハイライト以外にも重要な情報がたくさん提供されていた。SEOのスキルを上げるために、YouTubeで録画を視聴することを推奨する(英語だが、字幕が表示される)。
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Google I/Oで語られた最新のウェブ技術
一歩先行くSEO (Google Developers Japan) 国内情報
Google I/Oからの情報をもう1つ。こちらは、SEO関連のセッションよりも少し範囲が広い「ウェブの現状」に関するセッションのハイライトを、グーグル開発者向けブログが紹介している。
ウェブをより良いものにするためにグーグルが積極的に進めている新しい技術について、その概要や現状をコンパクトにまとめているものだ。
紹介している技術は8つだ。
- Service Worker
- プログレッシブ ウェブアプリ(PWA)
- WebAssembly
- Lighthouse
- AMP
- Web Packaging
- Polymer
- Angular
PWAやAMPなどモバイルウェブに関わってくるものも含まれている。一歩先を行くSEOを実践したいのであれば研究しておくといい(こちらも英語だが字幕あり)。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- 技術がわかる人に伝えましょう
Googleニュースの4つの機能が廃止に
リニューアルに伴う整理 (Google News Help Forum
) 海外情報
Googleニュースが5月に新しくなった。これに伴って提供している機能が見直され、いくつかの機能が廃止された。廃止されたのは次の4つだ。
- 編集部のおすすめ
standout
タグとoriginal-source
タグ- パブリッシャーセンターでのモバイルアプリのハイライト
- Search Consoleでのニュースクロールエラー
今回発表されたのはこの4つだが、ほかにもGoogleニュースでは発行者側に関係する機能について見直しが進められているということだ。今後も変更が続くかもしれない。
グーグルニュースに登録している発行者は認識しておくといいだろう。
- グーグルニュースに登録しているすべてのWeb担当者 必見!
AMPキャッシュでも元のドメイン名を表示できるWeb Packaging
早い実現に期待 (Google Developers Japan) 国内情報
AMPページの「URL表示」に関して、グーグルが進化を薦めている。
現状では、グーグル検索からAMPページに訪問すると、ブラウザのアドレスバーにはAMPキャッシュのURLが表示される。実際にページを配信しているドメイン名のURLではない。
AMPコンテンツをグーグルのAMPキャッシュサーバーから配信しているのは、できるだけ高速に表示するためであって、実際にその効果は出ている。
しかし、本来のURLが表示されないことには根強い不満がある。また配信元のドメイン名の不一致によりアクセス解析にも不具合が発生する。
こうした問題を解決するためにAMPプロジェクトは取り組んでおり、その状況を報告している。
具体的には、Web Packaging(ウェブ パッケージング)という新しい技術を取り入れると、うまくいきそうだとのことだ。Web Packagingを利用すると、キャッシュからの配信であっても元のドメイン名のURLをブラウザに表示できる(実際の様子は元記事のアニメーションで見ることができる)。
Web Packagingの取り組みはまだ始まったばかりである。早い実現に期待したい。興味があれば開発に協力するのもいいだろう。
Web Packagingは新しい技術なので、本格導入されても古いブラウザは対応しない可能性は高い。しかし、AMPはそもそもモバイル向けであり、モバイル端末のブラウザ環境は比較的アップデートされやすい(少なくとも企業が使っているデスクトップPCに比べれば)。そのため、思ったよりも早く全体に効果が出るかもしれない。
- AMPがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- 技術がわかる人に伝えましょう
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
レンダリング関連の新しい情報とPWAに関する記事を今週はピックアップ。
- JS挿入してクライアントサイドでレンダリングしたcanonicalタグをGoogleは実際にはきちんと処理することが判明
検証実験から判明
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- 技術がわかる人に伝えましょう
- Chrome OS 67がPC版PWAをサポート。ゆくゆくは、Mac/WindowsでもPWAが使えるようになる
PWAはモバイルだけじゃなくなる
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
ソーシャルもやってます!