Googleフレッドアップデートで順位が落ちたサイトは「品質」について考え直したほうがいい【SEO記事12本まとめ】

コンテンツが低品質、広告ばかり、ユーザー体験が悪いなど、そもそもダメなページが影響を受けている
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3月上旬にあった大規模なアルゴリズム更新「フレッドアップデート」は、どういったサイトに影響を与えたのか。その分析から、イマドキのSEOの方針を考えてみよう。
そのほかにも、「SEOの施策やキーワードの前に意識すべき3つのポイント」「グーグルに怒られない相互リンク」「レシピサイトになぜHTTPSが必要だったのか」「モバイルファースト時代にするべきこと」「SERPの1ページ目は半分以上がHTTPS」などなど、SEOや検索エンジン関連の話題をまとめてお届けする。

※来週のこのコーナーは、ゴールデンウィークのためお休みです。


Googleフレッドアップデートで順位が落ちたサイトは「品質」について考え直したほうがいい
とはいえ、重要なのはアルゴリズム分析ではない (Internet Marketing Driver)

3月上旬に、最近ではかなり規模が大きい順位変動が発生した。グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏の冗談をきっかけに、フレッドアップデート(Fred Update)とSEO界隈では呼ばれている。

日本でも、フレッドアップデートの影響を受けたと騒いでいる人がいる。

このフレッドアップデートについて、グーグルのアルゴリズム分析の第一人者として名高いグレン・ゲイブ氏は、「品質評価に関するコアアルゴリズムのアップデート」だとしたうえで、影響を受けたサイトの特徴を次のように解説している。

  • コンテンツが薄っぺらく、低品質

  • 金儲けだけを主眼にしたサイト ―― 広告過多、コンテンツを下に追いやるような広告、行き過ぎたアフィリエイトなど

  • 粗悪なユーザー体験 ―― ダウンロードボタンに見せかけた動画広告や、表示されないFlashなど

  • モバイル対応していない

このアルゴリズム変更に関して、グーグルはほぼ口を閉ざしており、「常に実施している検索品質改善の1つである」としか言っていない。唯一のヒントは、「品質ガイドラインに関わるものだ」という、ゲイリー・イリェーシュ氏が、3月終わりに開催されたSMX Westカンファレンスでコメントした情報ぐらいだ。

そこに、ゲイブ氏が情報を整理して解説したのが、冒頭で紹介した内容だ。

さて、筆者がこのトピックを取り上げたのは、フレッドアップデートなるアルゴリズム更新の分析結果を細かく解説するためではない。

というのも、ゲイブ氏の分析結果をみるとわかるように、フレッドアップデートが関係すると思われる要因は、そもそも「今の時代にやっていてはいけないこと」ばかりだからだ。

フレッドアップデートが起きていようが起きていなかろうが、ゲイブ氏が挙げたような状態のままサイトを運用し続けることは、どう考えてもよろしくない。

言い換えれば、フレッドアップデートで検索トラフィックが激減したサイトというのは、そもそも検索結果に表示されるべきものではなかったのだと考えるべきなのだ(グーグルの判断ミスで被害をこうむっているサイトは別だが)。

そうしたサイトが今までトラフィックを獲得していたのは、ある意味「品質面でグレーな」手法でギリギリ大丈夫だったに過ぎない可能性が高い。

過激な表現をするならば、「フレッドアップデートで順位が落ちた」と騒ぐということは、「いままでコンテンツの品質やユーザー体験のことをちゃんとしていませんでした」と白状しているようなものだ(本人はそうとは思っていないだろうが、少なくともグーグルはそう判断したのだから)。

元記事のゲイブ氏も、「ページ品質に関してグレーな領域でなんとかしようとしているサイトは、積極的にUXや広告の問題を解決し、良質なコンテンツを増やすようにして、品質にフォーカスすべきだ」といったことを述べている。

実際に、かつてパンダアップデートで低品質評価を受けたサイトがあったが、ゲイブ氏の数年にわたるコンサルティングのもと、そのサイトは高品質なサイトに生まれ変わっていた。そのサイトの検索アクセス数は、フレッドアップデートで劇的に増えたそうだ。

元記事で紹介されているGoogleアナリティクスのデータ。検索結果からのセッションが1晩で125%増加したとのこと。画面下はSearch Consoleの検索アナリティクスのレポートで、やはり検索トラフィックが急増化している。

今やSEOの観点からも、サイト運営の方針を定める基準は、グーグルの検索アルゴリズムがどういう評価をするかではなく、高品質なコンテンツを提供するという判断をすべき時代だ。そうすれば、アルゴリズム更新に躍らされることはない。むしろ、アルゴリズム更新によって恩恵を得る。

言い方を変えれば、グーグルのアルゴリズムを追いかけるのではなく、「どうやったらユーザーに独自の価値や優れた体験を提供できるかを常に考えて動いていれば、そうしたページを評価するようにグーグルのアルゴリズムが追いかけてくるはずなのだ。

★★★★★
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日本語で読めるSEO/SEM情報

レゴランドのSEO、あなたならどうする?「テーマパーク」で1位を狙っても仕方がない
3つの視点で考える (SEMリサーチ)

自社の新入社員研修向けに与えたという課題を渡辺隆広氏が個人ブログで紹介した。課題のテーマは「レゴランドジャパンのSEO」だ。

レゴランド ジャパン(LEGOLAND Japan)は、4月に名古屋に新規オープンしたテーマパーク

「レゴランドジャパンのSEO」と聞いた人は、具体的なSEOのプランニングや施策の話かと思うかもしれないが、渡辺氏が伝えたいのは、そういうことではない。

SEOに携わるようになった初心者に渡辺氏が研修を通じて伝えているのは、「キーワード」や「施策」の前に、次の3つの視点をしっかりもつことが重要だということだ。

  • どんな価値を提供したいのか?
  • 現実のユーザーをよく観察して分析する
  • 顧客一人一人にあった最適な提案をする

SEO企業に所属する新入社員のための研修課題ではあるが、社内ウェブ担当者が持つべき視点や考え方がふんだんに含まれている。

ビジネスとマーケティングの視点で物事を考えてくださいね、というのがこのお題の目的の1つです。

現実のユーザーの気持ちも考えずに数字だけ見ていて、より優れた施策は生み出せるでしょうか。

などなど、SEOに興味がある人はもちろん、Webやマーケティングに携わる人すべてにとって、読む価値がおおいにある。

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「相互リンク=悪」なんて誰が言った? グーグルに睨まれない相互リンクとは
良い相互リンクと悪い相互リンク (SEO 検索エンジン最適化)

「相互リンク」と聞くと、あなたは何をイメージするだろうか?

不自然なリンクの手動対策を与えられる原因の1つ。今はとても危険なSEO手法。

こんなふうに答える人も多いに違いない。

しかし、相互リンクそれ自体は、グーグルが定めるガイドラインに違反してはいない。ネットの世界で相手サイトを紹介する健全なやり方として、インターネットの黎明期から存在していた手法だ。ところが、SEOに不正に利用されるようになり、今ではすっかり“悪”のレッテルが貼られてしまった。

そんな現状を憂慮してか、「ペナルティを受けるリスクを回避しながら相互リンクする方法」というタイトルの記事を、住太陽氏が公開した(住氏をご存じない読者がいるかもしれないので補足しておくと、SEOという用語が生まれる以前から住氏は検索エンジン最適化を手がけてきた、日本におけるSEOの第一人者の1人だ)。

住氏の記事では、「避けるべき相互リンク」と「グーグルに疑われない(グーグルが疑うべきではない)相互リンク」を解説している。

筆者の個人的な意見としては、相互リンクを積極的に獲得すべきだとは思わない。しかし、「相互リンク=絶対的な悪」という認識は正しくないことを、コーナーの読者と共有したい。

と言っても、「相互リンク=問題なし」という認識になられても困るので、元記事をよく読んで理解してほしい。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

レシピサイトになぜHTTPSが必要なのか? クックパッドがHTTPS化を完了
ユーザーのプライバシーを保護する取り組みに感服 (クックパッド開発者ブログ)

日本最大級のウェブサイトが続々とHTTPSへの移行を完了している。たとえば、アマゾンヤフーニュースアメーバブログなどだ。そして、クックパッドもここに仲間入りした。

しかし、「クックパッドが常時HTTPSに」と聞いて、こんな風に思う人もいるのではないだろうか。

クックパッドって、料理レシピのサイトでしょ? 見られて困るような機密性が高い情報を扱ってるわけじゃないのに、どうしてHTTPSにするの?

クックパッドは次のように説明している(読みやすいように改行を追加)。

「レシピサイトくらいで大げさな」と思われるかもしれませんが、食事は人間の生活と密接に紐付いており、思わぬ情報を得られる場合があります。

例えばクックパッドはレシピの検索機能を提供しています。この機能にはこれまで HTTP が使われてきました。

しかし、実際の検索動向を見てみると、例えば「ダイエット」であったり、特定の病気 (糖尿病など) に適したレシピなど、プライバシに大きく関わるキーワードが含まれることがあります。

センシティブな場合があるユーザーのプライバシーを真剣に守ろうとしているクックパッドの姿勢は、すばらしいことだと筆者は感じた。どんなサイトであっても、他人に知られたくない情報をやり取りしているかもしれないのだ。

大手サイトがHTTPのままだとしたら、「有名なサイトなのにHTTPのままなの? アクセスするのが不安」といった声が今後はひょっとしたら出てくるかもしれない。誹謗するつもりは毛頭ないが、クックパッドのようにユーザーのプライバシーとセキュリティを保護するためにも、HTTPSのサイトがもっと増えてくれればいいと筆者は願う。

なお、元記事ではクックパッドのHTTPS移行プロセスも紹介されている。大規模サイトのウェブ担当者は参考にしてほしい。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!
  • 技術がわかる人に伝えましょう

マテリアルデザインにありがちな間違い×72
マテリアルデザインのサイトならチェック (サルワカ)

「マテリアルデザイン」でWebサイトやアプリをつくるときにやってしまいがちな間違いを72個リストアップした記事を紹介する。

「マテリアルデザイン」を知らない人のためにごく簡単に説明しておくと、マテリアルデザインとは、グーグルが推奨する、モバイルのウェブとアプリで使えるデザインだ。直感的にわかりやすく操作しやすい、いくつものユーザーインターフェイスの組み合わせで構成される。

たとえば、マテリアルデザインにありがちな次のような間違いが紹介先記事で指摘されている。

  • マテリアルから文字をはみ出してはいけない
  • カードの中に立体的なボタン(浮き出しボタン)を載せない
  • ボタンに厚みをつけない
  • フローティング操作ボタン(FAB)をページ内にいくつも使ってはいけない
  • アクセントカラーを本文などメインコンテンツの色に使ってはいけない

ウェブ担当者向けの記事ではないし、72個も並べるのはどうかとも思わないでもないが、あなたのモバイル向けサイトがマテリアルデザインを使っていたり、今後マテリアルデザインを採用したりするのであれば、デザイナーさんに教えてあげよう。

★★☆☆☆
  • ウェブデザイナーさんに教えてあげよう

海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

グーグルが公開した新しいサービスと、強調スニペットに関する記事を今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • モバイルファースト時代にすべきこと
  • ついにHTTPSが検索結果1ページ目で50%超え
  • ページネーションしたURLをサイトマップに含めるべきか?
  • 年齢や性別はグーグルの検索結果に影響を与えるのか?
  • 今どきのグーグルはおかしなhタグの使い方をしていても見分けられる

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

モバイルファースト時代にすべきこと
ライバルの先を行くためのTIPS (Stone Temple)

モバイルにフォーカスした「Next10x」というカンファレンスが、4月初めに米ボストンで開催された。セッションスピーカーたちが語ったモバイルにおける重要ポイントを、主催者のストーン・テンプル・コンサルティングがブログにまとめている。SEOに関わりのあるものを紹介する。

モバイルフレンドリーのテクノロジーと革新を早い段階で取り入れる。たとえば次のようなものだ:

  • AMP
  • 強調スニペット
  • グーグルアシスタントのアクション
  • 音声検索

モバイルファーストに備えて次のことを確実に実行する:

  • スマホ対応する
  • 構造化データを使う
  • クロール可能なJavaScriptと、JSON-LDの実装
  • グーグルがホストするコンテンツに掲載する
  • APIを上手に利用する
  • XMLフィードとサイトマップを開発する
  • HTTPSをはじめとする総合的なセキュリティを確立する

モバイルサイトのナビゲーションは明確で一貫させる。ナビゲーション用のラベル(文字列)としてどう書けばわかりやすいかは、オープンカードソートなどの手法を使って、ユーザーが思い描いているものを探って決定する。

モバイルではソーシャルメディアがより重要性を増す。エンゲージメントを向上させるには、ビジュアル素材や動画をしっかりと使うことが重要。

SEOに固執せずに、ソーシャル広告とリマーケティングを組み合わせれば、より良いROIでブランド親和性を高め、最終的にはコンバージョンに導ける。

ライバルサイトの1歩先を行くTIPSとして、モバイル対応の参考にしよう。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

ついにHTTPSが検索結果1ページ目で50%超え
でもHTTPSアルゴリズム強化の予定なし (Dr. Pete Meyers‏ on Twitter)

MozCast(モズキャスト)が取得したデータによれば、検索結果1ページ目に表示されるページの50%以上がHTTPSになったそうだ。

検索結果1ページ目のHTTPSページの率。4月17日に50%を超えた。

MozCastはMozが提供するツールで、1000種類のキーワードで検索結果を常時監視している。そのデータでは、2月に45%を超えており、その時点の予測では5月には50%を超えるだろうとしていた。予測よりも早く過半数を超えたことになる。

米グーグルでのデータではあるが、日本を含めて世界規模でHTTPSサイトが増え続けているに違いない。

ただし、注意してほしい。このグラフを見て「検索上位のページは、HTTPSにしているからランキングが良くなったのだ、その傾向が強くなっているに違いない」と思うのは待ってほしい。

このグラフから読み取れるのは「検索上位のページの過半数がHTTPSだ」という相関関係だけであり、「HTTPSにすれば検索上位に表示されやすい」という因果関係を示しているとは限らない。

もちろん、グーグルはHTTPSをランキング要因にしている。それは確かだ。しかし、HTTPSがランキングに与える影響度は、さほど大きなものではないと言われている(どちらかというと「小さい」と表現すべきだとも)。

では、このように常時HTTPS化の動きが進むなか、アルゴリズムの影響力を増すことをグーグルは考えているのだろうか?

今のところは考えていないようだ。

グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏は、「数か月前に再検討したものの、HTTPSアルゴリズムの力を強めることにはしないと決めた」とコメントしている。

とは言うものの、セキュリティやプライバシーの保護がいっそう意識される時代になってきているのは確かなことだ。HTTPが少数派になるのは時間の問題かもしれない。

ランキングにさほど影響しないとしても、HTTPS対応を進めていくべきだと筆者は考えている。

★★★☆☆
  • HTTPS対応していないすべてのWeb担当者 必見!

ページネーションしたURLをサイトマップに含めるべきか?
インデックスさせたいどうかで判断 (John Mueller on Twitter)

グーグルのジョン・ミューラー氏が、ツイッターで次のような趣旨の質問を尋ねられた。

(1コンテンツを)複数ページに分割している構成で、2ページ目や3ページ目のURLもサイトマップに含めるべきですか?

ミューラー氏は、次のようにアドバイスした。

そういう場合には、「そのURLをインデックスさせたいかどうか?」で考えるといい。

サイトマップに記載するのはクロールさせたいURLだ。すなわちインデックスさせたいURLとも言える。ミューラー氏のアドバイスは的を射ている。

もちろん、ページ分割した各ページをインデックスさせるならば、各ページがどんなトピックなのかを明確にしたうえで、rel="canonical"指定やtitleタグ、meta descriptionなどにも気をつかう必要があるのは、言うまでもない。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

年齢や性別はグーグルの検索結果に影響を与えるのか?
属性はパーソナライズ検索には影響しないらしい (Gary Illyes on Twitter)

グーグル検索には、ユーザーに合わせて検索結果を調整する仕組みがある。かつては、パーソナライズ検索またはパーソナライズド検索と呼ばれていた(グーグルは現在この用語を公式には使っていないようだ)。

パーソナライズ検索には、ユーザーのどのようなデータが影響するのだろうか?

グーグルの説明によれば、次の2つは確実に利用される。

  • 検索履歴
  • アクセスしたウェブサイト

厳密に言えば、パーソナライズ検索に含まれないかもしれないのだが、次のデータも間違いなく検索結果に影響しうる(ただし、場所の情報はPC向けウェブ検索ではさほど細かくは影響しないということだ)。

  • 現在地
  • 端末情報
  • IPアドレスとCookieのデータ

では、ユーザーの属性(たとえば年齢)はどうだろうか? 20代と60代とでは検索結果に違いが出てくることがあるのだろうか?

ゲイリー・イリェーシュ氏によると、検索ユーザーの年齢は、検索結果のパーソナライズには影響しないようだ。

グーグルの提供する広告サービスは、年齢のほか性別などの属性や興味・関心などによってパーソナライズされる。しかし検索に限って言えば、ユーザーの属性が検索結果を変化させることはないと理解してよさそうだ。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

今どきのグーグルはおかしなhタグの使い方をしていても見分けられる
不適切な使われ方でも適切に処理する (Gary Illyes on Twitter)

見出しにhタグを使っていなかったり、おかしな場所で装飾のためにhタグを使っていたりしても、グーグルは適切に扱えるようだ。

グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏が、ツイッターでフォロワーとこんなやりとりをしていた。

(フォロワー)HTMLにおけるセマンティックのルールに従っていない見出しの使い方をしていたら、どうなりますか? ランキングに悪い影響が出ますか?

(イリェーシュ氏)実質的な見出しがどれであるかをグーグルは上手に理解できる。でもルールどおりにやりたいのであれば標準に従ったほうがいい。

(フォロワー)おかしな場所にhタグの見出しがあったら、グーグルは無視しますか?

(イリェーシュ氏)HTMLがめちゃめちゃでも、グーグルは理解する。

たとえば、h2タグの下にh1タグを使っていたとする。これはHTMLのお作法としては間違っているのだが、だからと言ってグーグルは評価を下げたりはしない

SEOの世界では、h1タグのキーワードがランキングに大きく影響する時代があった――かなり昔だが。そのときは、キーワードを含めたh1タグをCSSで小さくしてページの下に配置するというテクニックが流行っていた。しかし、こうした小手先の細工は、もはやグーグルには通用しない。

つまり、今はhタグの使い方で、違いがわかるほどに評価が変わることはない。

とはいえ、検索エンジンがhタグを完全に無視するかと言えば、そういうことでもないだろう。そのページのコンテンツを理解するために多少なりとも利用しているはずだ。見出しであるならば、hタグを使うのは正しいやり方であることもまた確かなことだ。

世の中のWebページすべてが、文法的にも意味的にも適切なHTMLで書かれているとは到底言えない。そのためグーグルは、おかしなHTMLだったとしても(タグだけに頼るのではなく)文章の構造や意味を把握できるようにしているということだ。

要するに、余計なことを考えずに、本来のhタグの目的にあわせて見出しを設定すればいい。評価が上がる・下がるといった考えをするだけ時間の無駄だ。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

SEO Japanの
掲載記事からピックアップ

更新なし

次回までに更新がなければ、残念ながらこの枠自体をなくしてしまう予定だ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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