グーグルが嫌いなアフィリエイトサイトとは? など10+1記事(海外&国内SEO情報)

「SEOで押さえてほしい8つの重要ポイント」「ロングテールSEOの実践方法」など
よろしければこちらもご覧ください


  • グーグルが嫌いなアフィリエイトサイトとは
    ★★★★★ 日本のグーグルオリジナル記事いいね! (グーグル ウェブマスター向け 公式ブログ)

    検索エンジンはアフィリエイトを嫌っているという話を聞くことがある。しかしすべてのアフィリエイトサイトを嫌っているわけではない。グーグルの公式ブログで、ガイドライン違反の可能性が高いアフィリエイトとはどういうものかを、具体例を挙げて説明している。

    “Thin affiliate”(薄っぺらいアフィリエイト)という表現を米国のグーグルはよく使うが、まさしく薄っぺらいコンテンツの例が出ている。

    アフィリエイトによる宣伝の部分がなければまったく中身がなくなってしまうようなサイトもあります。このようなアフィリエイト プログラムが提供したコンテンツしかないようなサイトは、ガイドラインに違反している可能性が高いといえるでしょう。

    こうしたことは、アフィリエイトに限った話ではない。パンダ・アップデートで「中身の薄いページを避けるべし」という意識をもっている人も多いかと思うが、「独自のコンテンツ」というのは、何でもいいので文章量を増やせばいいというものではない。

    企業のWeb担当者がサイトでアフィリエイトを行うことは滅多にないだろうが、薄っぺらでないオリジナルなコンテンツを作るべきという注意事項は共通なので、元記事を入念に読んでほしい。

日本語で読めるSEO/SEM情報

  • SEOで押さえてほしい8つの重要ポイント
    ★★★★☆ 公式ブログは一味違う (SEOコンサルティング ドゥアイのSEOブログ)

    このコーナーでたびたびピックアップする記事の執筆者であるドゥアイの土居氏が、SEOにおいて押さえておくべき大切なポイントを8つの要素で解説している。

    1. ランキングの変動に敏感になり過ぎるな!
    2. まとまったリンクが悪影響を及ぼすこともある
    3. 過剰SEOキーワードはペナルティの原因になる
    4. オールドドメイン被リンク、IP分散などは二の次
    5. タイトルタグはクリック率優先で決定する
    6. ページテーマをできるだけはっきりさせる
    7. アンカー分散も結局ナチュラルリンクである
    8. 最終的にはコンテンツがモノを言う

    SEOに取り組み始めたウェブ担当者に特に読んでいただきたい。

  • ロングテールSEOの実践方法
    ★★★★☆ コンテンツ主導の地力SEO (オレハック!)

    ロングテールキーワードによるアクセスの集め方を、運用サイトのデータを元に解説した記事。大きなキーワードで上位を狙ってトップページに人を集めるのではなく、それぞれの訪問者数は少なくても数多くのキーワードでさまざまな個別ページに検索エンジンからのアクセスを呼び込むやり方だ。

    極端な言い方をすると、いまのSEOのやり方はこれが本筋だといってもいいだろう。こうしたロングテールSEOを続けていくと、検索エンジンがアルゴリズムを変えても大きな影響を受けにくく、安定したアクセスを確保できるからだ。1つのビッグキーワードによるトップページへのアクセス集中だけに頼っていることほど怖いものはない。

  • コンテンツに乏しいサイトのSEOを料理店に例えると
    ★★★☆☆ メニューは白飯だけ (コンテンツ主義SEO)

    「コンテンツを充実させようとしないサイト」は「メニューが白飯しかない料理店」と同じだとして、コンテンツの重要性を説いた記事。とてもユニークな例えだったのでピックアップした。SEO(=店のPR)の前にコンテンツ(=料理のメニュー)をそろえるべきという説明のしかたは非常にわかりやすい。ユーザーにとって有益なコンテンツがまったく存在しないサイトを上位表示させようとするのは、SEOというよりむしろ検索エンジンスパムに近いかもしれない。

    こちらのブログは最近登場したばかりで、コンテンツの大切さを毎日ひたすら主張し続けているポリシーの一貫したブログである。今後に注目したい。

  • ヤフーもリアルタイム検索を公開
    ★★★☆☆ 後発だけあって機能は豊富 (Yahoo!検索 スタッフブログ)

    ヤフーは、ツイッターのツイートを投稿数秒後に検索できるリアルタイム検索を公開した。リアルタイム検索のページから検索するか、通常のウェブ検索の上部のメニューで[一覧]から[リアルタイム]を選ぶと利用できる。

    グーグルBingはすでにリアルタイム検索を公開しておりヤフーは後発となるが、適合度順と更新日時順で並び替えができたり、特定の人のツイートを検索できたり、検索結果から「お気に入り」「リツイート」「返信」ができたりと、他社にはない特徴を備えている。ウェブ検索にはグーグルのシステムを利用している日ヤフーだが、リアルタイム検索は独自のシステムになっている。

    スポーツや自然災害、交通情報などその瞬間に起こっている出来事の情報を知るのにリアルタイム検索は非常に便利だ。ただし、ドメイン名で検索して短縮URLを含めて自社サイトへの言及をチェックしたり、検索結果をRSSフィードで取得したりといった使い方はできないようだ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
・グーグルがHTTPヘッダーでrel="canonical"をサポート開始
・301リダイレクトでペナルティから逃げられるか?
・サブドメインが受けたスパム判定がドメイン全体に波及
・同じコンテンツのサイトを異なる国別のドメイン名で公開したらスパムになるか
・古いWordPressを使っているサイトの管理者にグーグルがアップデート推奨メールを送信
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
・ソーシャルメディア専門家は口だけの役立たずか?

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

  • グーグルがHTTPヘッダーでrel="canonical"をサポート開始
    ★★☆☆☆ 上級者向けトピック (Google Webmaster Central Blog)

    グーグルは、HTTPヘッダーでrel="canonical"によるURL正規化の提案をサポートし始めたことをアナウンスした。

    rel="canonical"はHTMLのタグとしてHTMLドキュメントの<head>セクションに記述するが、PDFや画像などHTMLを記述できないコンテンツがある。そういったコンテンツのURLを正規化する目的で利用する。

    たとえば、ニュースリリースをHTML版のウェブページとPDF版のファイルで配布することがあるだろう。このとき、PDFドキュメントのURLをHTMLページのURLに正規化できるのだ。たとえば同じコンテンツを、HTML版とPDF版の2種類で、次のURLで公開していたとする。

    • HTML版:http://www.example.com/white-paper.html
    • PDF版:http://www.example.com/white-paper.pdf

    PDFのダウンロード要求があったとき、HTTPヘッダーに次の情報が含まれるようにする(仕様で「<」「>」まで含めて記述するように定められている)。

    Link: <http://www.example.com/white-paper.html>; rel="canonical"

    ただし、HTTPヘッダーにrel="canonical"の指定を追加するには、サーバーの設定を変更するかCMSなどでのプログラミングが必要になる。そのため、一部のウェブマスターにとってはとても歓迎すべきrel="canonical"の拡張なのだが、大半のWeb担当者にとっては使う場面が想像できないのでピンと来ないかもしれない。

    一般のWeb担当者にとってHTTPヘッダーの加工は技術的に難易度が高いだろうが、(筆者にとっても)将来利用するケースがあるかものしれないためピックアップしておくことにした。

    なおWebmasterWorldでのグーグル社員のコメントによると、HTTPヘッダーでのrel="canonical"は今のところウェブ検索だけでのサポートで今後の使われ方を見て範囲を広げていくか検討するとのことだ。またrel="canonical"タグと同様に、クロスドメインでの利用もサポートしているそうだ。

  • 301リダイレクトでペナルティから逃げられるか?
    ★★★☆☆ 逃げられたら儲けもの (WebmasterWorld)
    グーグルにペナルティを受けたサイトを別のドメイン名のサイトに301リダイレクトしたら、ペナルティを回避できるのか? それともペナルティまで転送されてしまうのか。

    このような質問にWebmasterWorldのフォーラム管理者が回答した。

    逃げられることもあるが、たいていは無理だ。もとのサイトのペナルティがどのくらいひどかったかによる。

    このコーナーで同じようなトピックを何度かピックアップしたことがあり、筆者も同じ質問を海外のカンファレンスでスピーカーに質問したことがある。答えはほぼ同じだ。悪質な違反に対するペナルティの場合には、一時的に逃げられたとしても遅かれ早かれまた捕まる可能性が高そうだ。ただし、301リダイレクトで他のドメイン名に転送したことによって大幅な順位ダウンから復活したサイトの事例も筆者は知っていることを、参考までに付け加えておく。

  • サブドメインが受けたスパム判定がドメイン全体に波及
    ★★☆☆☆ 子供が犯した罪が親にまで (Google Webmaster Central Help Forum)

    ウイルスなどの悪質なソフトウェアが潜むサイトがサブドメインに大量にあったため、親ドメイン名のサイトと他のサブドメインのサイトまでスパム判定されてしまうという出来事があったようだ。

    無料でサブドメイン名を提供するcc.cuというサービスのドメイン名が舞台だ。このサービスを利用して非常に数多くのスパムサイトがcc.cuのサブドメインで展開されていたらしい。グーグルがその親ドメイン名に危険フラグを立てたということを、グーグル社員が明らかにした。親ドメイン名の持ち主はグーグルに対処を求めているが、対策としては、セーフブラウジングAPIを使うなどしてサブドメインをチェックしたうえで、サブドメインの悪用を防ぐ方策をとるしかないとのこと。

    一般的に言って、親ドメイン名が同じでもサブドメイン名が異なるサイトは別サイトとして認識され、ドメイン名に与えられる評価が相互に影響し合うことはない。今回のケースは例外的なパターンに思える。ユーザーブログなどでユーザーにサブドメイン名を使わせるサービスを提供しているとしたら、スパムサイトに利用されていないか監視しておいたほうがよさそうだ。

  • 同じコンテンツのサイトを異なる国別のドメイン名で公開したらスパムになるか
    ★★★★☆ グローバルサイト運営者向け (Google Webmaster Help Channel on YouTube)

    同じコンテンツを異なる国別TLDのサイトで公開すると、重複コンテンツとして扱われてしまうのだろうか?

    我々は世界中のいろいろな国でサイトを運営しているが、内容がほぼ同じで、いずれも英語で書いている。

    上の質問にグーグルのマット・カッツ氏が回答した。

    もし、すべて.comのドメイン名で、5、6個のサイトをほとんど同じコンテンツで公開していたとしたら、理論的には、グーグルのアルゴリズムは重複コンテンツだと判断して、そのうちのどれか1つだけを検索結果に出すだろう。

    でも.ukや.ca、.nzのように異なるccTLDで運用していたとしたら、コンテンツがみんな英語だったとしても、たとえば通貨が違ったりするから各ページに書かれている正確な内容によって重複とみなす時もあるし重複とみなさない時もあるだろう。

    ただ(今回のケースでの)ドメイン名は何百もあるわけではなく、4個~5個程度だろうから通常は問題にならないはずだ。スパマーは安いドメイン名を手にしてコンテンツを大量作成する傾向にあり、たくさんの国別のドメイン名を登録するということはしない傾向にある。国別ドメイン名を取得するのは面倒だし手間やお金がかかるから1つのトップレベルドメイン名に固執するんだ。

    したがって複数の国別のトップレベルドメイン名で同じコンテンツを公開していたとしたら、それは現実のビジネスの場合と思われ、必ずしも検索エンジンをだまそうとしているわけではないだろう。別々の国で同じドメイン名を買うよりももっと簡単にコンテンツを複製する方法があるはずだ。だからキミの場合は(スパム扱いされる)心配はない。

    ただし、スペルや通貨などは対象となる国に合わせることを確認しておいてほしい。

    複数の国を対象にしてそれぞれの国のドメイン名でグローバル展開するサイトを運営しているウェブ担当者もいるかと思う。数個の国別トップレベルドメイン名で運用している限りは、スパム判定されることはなさそうだ。同じ英語でも、それぞれの国のドメイン名を使い、各国にあった綴りや通貨単位にしておけば、グーグルは検索者がいる国に応じてどのドメイン名のサイトを検索結果に出すのが適切か判断してくれるはずだ。

  • 古いWordPressを使っているサイトの管理者にグーグルがアップデート推奨メールを送信
    ★★★☆☆ ハッキング対策 (Google Webmaster Central Help Forum)

    古いバージョンのWordPressを利用しているサイトの管理者に、最新バージョンのWordPressへのアップデートを促すメールがGoogleウェブマスターツールのメッセージセンター経由で送られてくるようになった模様だ。米国版のグーグルウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで、グーグル社員が明らかにしている。こうした通知は2009年の冬ごろから行っているようだ。

    日本語でのメッセージを、日本語記事でよくピックアップさせてもらっているパシのSEOブログの運営者、竹内氏からいただいたので転載する。

    http://XXX.com/ のウェブマスター様

    サイトで実行されている WordPress は、最新のバージョンではない可能性があります。最新版に更新されることをおすすめします。以前のバージョンやパッチを適用していないソフトウェアは、ハッキングやマルウェアの攻撃を受けやすくなり、ユーザーに被害が及ぶことがあります。WordPress のダウンロード ページから、最新版をダウンロードしてください。

    このメッセージが送られた詳しい理由については、ブログ記事にこの件についての詳細な経緯が記載されていますので、そちらをご覧ください。

    何卒ご理解とご協力賜りますようお願い申し上げます。

    Google サーチ クオリティ チーム

    SEOとは直接関係しないトピックであるが、WordPressの利用者はWeb担の読者にも多くいるはずで、古いバージョンのソフトウェアにはセキュリティホールが存在することもあり危険なので紹介した。転載したメッセージは、フィッシングメールではなく間違いなくグーグルから送られてきたものであるから、もし受け取っていたら速やかにアップデートしてほしい(注意:グーグルアカウントのIDやパスワードを聞いてくることはないので、そういった資格情報を問われたときはフィッシングメールとして疑ってほしい)。

SEO Japanの掲載記事からピックアップ

今週はSEO系の投稿がなかったのでソーシャルメディアの記事を1つピックアップする。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

テーマ別カテゴリ: 
記事種別: