IP分散はSEOに効果絶大←ダマされないで!! など10+2記事(海外&国内SEO情報)

「meta descriptionタグをあえて削除するSEO」「キーワード密度には意味がないんだよ」など
よろしければこちらもご覧ください

Web担の読者のみなさま、あけましておめでとうございます。今年から、各記事に「★」評価と、「ひと言コメントタグ」を付けるようにしました。2011年も有益な情報をお届けして参りますので、「海外&国内SEO情報ウォッチ」をよろしくお願いいたします。


  • 「IP分散はSEOに効果あり」はSEO都市伝説
    ★★★★★ 今すぐ読みたい (SEMリサーチ)

    被リンク元のサーバーのIPアドレスを分散させることでリンクの価値が高まり、結果として上位表示に貢献するというまことしやかなSEOノウハウが出回っている。Web担でおなじみの渡辺隆広氏が、IP分散によるSEO効力がいかに“正しくない”か、詳細に解説している。少し長い記事だが、情報が詰まっているので最後までしっかり読んでほしい。

    外部リンクの対策において、IPアドレスの分散に配慮しなければならない状況として、

    1. 数千、数万単位のリンクを供給・販売しようとする一部のSEO会社
    2. 数千、数万単位のリンクを獲得・購入しようとする一部の企業

    の2つのケースが該当すると指摘している。つまり、大量のリンクを作為的に張ろうとするのでなければ(普通にやっていれば)、リンク元のIPアドレスは自然と多様になるはずだ。渡辺氏も元記事で

    普通に自然リンク獲得の活動を行っていればIPアドレスは分散されて当然の話なのです

    と述べている。ということは、IPアドレス分散を気にしなければいけない状況だということは、何らかの形で検索エンジンからペナルティをくらう可能性がある施策に手を染めている(SEOとして「正しくない」)ということだ(IPアドレスを分散しようがしまいが)。

    「不自然なリンクを、自然なリンクに振る舞わせるように」するのでなければ、IPアドレス分散を気にする必要はまったくない。また、そもそも「IPアドレス分散」にリンクの評価をアップさせる効果はない。

    渡辺氏が元記事の最後に述べている次の1文がすべてだろう:

    こんな細かいことは、ほんと、どうでもいいし、こんなことに気を遣わなくていいSEOを考えてみてください

日本語で読めるSEO/SEM情報

  • 2011年、グーグル日本は有料リンク対策に本腰を入れる気らしい
    ★★★★★ 今すぐ読みたい (グーグルウェブマスター向け公式ブログ)

    グーグルは、ランキングを不正に上げるための有料リンクを認めないポリシーをウェブマスター向けの公式ブログであらためて表明した。SEO会社が大量生成した、テンプレート化されたサイト群の有料リンクの実例まで記事中で示している。

    すべての有料リンクを取り締まるのはそう簡単ではないだろうが、あからさまな有料リンクはもはや確実にばれていると想定したほうがいいだろう。リンクを購入してもペナルティ にはならないかもしれないが、リンクの価値が無効化されていることはおおいに考えられる。

    もし、そのようなリンクを発見した場合には、ぜひ「有料リンクを報告」ページから Google へ報告してください。

    とあるように、悪質な有料リンクは積極的に報告するのがいいだろう。

  • meta descriptionタグをあえて削除するSEO
    ★★★☆☆ 時間のあるときに (電気設備SEO)

    グーグルでは(つまりヤフーでも)、meta descriptionタグに何を書こうがランキングには左右しない。とはいうものの、検索結果で表示されるスニペット(Webページの説明文)にはmeta descriptionの内容が使われることが多いため、検索結果で自分のページをクリックしてもらうためには重要な要素だと言える。

    しかし、あえてmeta descriptionタグを記述せず、スニペットの生成をグーグルに委ねてしまうという思い切った施策を、こちらの記事は解説している。コンテンツの量や検索キーワードによってはmeta descriptionタグが存在しないほうが、適切なスニペットを表示することがあるようだ。検索結果のクリック率にもマイナス影響を与えていないらしい。

    筆者は「meta description記述必須」派であるが、すべてのページで同じmeta descriptionを記述するくらいならいっそのこと削除してしまったほうがいいとは思う。また海外にも同じようにmeta descriptionを記述せずにグーグルに任せているSEOエキスパートが存在するようだ。

  • グーグル、「ウェブマスターに関するよくある質問」ページを公開
    ★★★☆☆ ブックマークしておく (Googleウェブマスターセントラル ウェブマスターツール ヘルプ)

    グーグルは、ウェブマスターツールヘルプのなかに「ウェブマスターに関するよくある質問」と題して、通常の検索に関するよくある質問についてまとめて回答するページを開設した。日本語を含む20言語での提供になる。

    現在は、以下のように、3カテゴリ18項目の情報が提供されている。

    • 検索結果でのサイトの掲載順位
      • サイトへのリンクを増やす方法
      • サイトの掲載順位が下がった理由
      • 競合相手が検索結果での他のサイトの掲載順位を下げる可能性
      • 検索結果でのサイトの掲載順位を下げる可能性のあるテクニック
      • ウェブマスター向けガイドラインに違反しないようにサイトを変更したことを Google に知らせる方法
      • Google 画像検索に自分の画像が表示されない
      • Google 検索に自分の動画が表示されない
    • 検索結果でのサイトの掲載内容
      • 自分のページに違うタイトルが表示される
      • サイトの検索結果にスニペット(サイトからの抜粋)を非表示にする方法
      • サイトの検索結果に星(価格、レビュー)を表示させる方法
      • キャッシュされたページとは
      • サイトの検索結果に表示されるリンクのリストを変更する方法
      • ローカル ビジネス検索にサイトが表示されない
    • Google からのコンテンツの削除
      • Google からページを削除する方法
      • キャッシュされたページを削除する方法
      • コンテンツを無断で使用された場合や、著作権を侵害された場合に、そのページを削除する場合
      • 自分のコンテンツを Google の検索結果に表示されないようにする方法
      • URL 削除リクエストが拒否された理由

    SEO初級者はもちろんのこと、上級者であってもすべてに目をとおしておくことをおすすめする。

  • ドメイン名の期限切れにご注意
    ★★☆☆☆ サクッと読みたい (Yahoo!ビジネスエクスプレス スタッフブログ)

    Yahoo!ビジネスエクスプレス審査チームがドメイン名の利用期限切れについて注意を促している。

    ドメインの利用期限切れにより
    ・サイトがつながらなくなった
    ・別の運営者がドメインを取得して、サイト内容が変更になった

    といった場合は、Yahoo!カテゴリへの掲載が中止されるとのこと。

    ヤフーカテゴリに登録されたサイトのドメイン名が未更新で捨てられているのを取得してSEOに再利用する荒業が存在するが、その効果がなくなるというわけだ。

    また、Web担当者の方はSite Alert(サイトアラート)のようなサービスでドメイン名の期限切れを自動的にチェックしておくといいだろう。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
・しつこいようだが、「キーワード密度」には意味がないんだよ
・今のところツイッターのリンクがウェブ検索に与える影響は“極小”
・グーグルにインデックスされるのに必要な2大要素
・スマートフォンとPCの検索結果は同一ではない
・再リニューアル後のアドワーズキーワードツールはSEOに最適
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
・Googleからページを削除する方法: ウェブマスターに贈る完璧なガイド
・ソーシャルメディアに関する101の統計データ

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

  • しつこいようだが、「キーワード密度」には意味がないんだよ
    ★★★★☆ 基本中の基本 (High Ranking Forum)

    キーワード密度は5%にするべきだと、多くのSEOエキスパートがアドバイスしている。しかし競合サイトを調べると4%だし、metaタグやalt属性などを含めると10%になる。どのように計算したらいいだろうか?

    こんな質問がHigh Rankingフォーラムに投稿された。フォーラムモデレータの回答はこうだ。

    答えはいたってシンプルで、キーワード密度などチェックしないことだ。声に出して読んでみて、言いたいことが明確に伝わっていて、言葉が不自然に繰り返されずに聞こえるようにするといい。

    続けてフォーラム管理者は次のようにコメントしている。

    (キーワード密度は)○○%が適切だと主張している人がいたら、それはSEOのエキスパートではない。そんな人に出会ったら逃げたほうがいい。

    このコーナーをはじめ、Web担のなかで何度も指摘しているようにキーワード密度(キーワード出現率・キーワード出現頻度)」には、最適な数字など存在しない。キーワード密度を気にする必要がもしあるとしたら、ペナルティの要因になるキーワードの詰め込みだ。ただし、それとて「○%を超えると危険水域だ」と数値で判断するものではない。適切な頻度でのキーワード利用の判断は、あくまでも「自然かどうか、不自然と感じないか」が材料になるだろう。

    以前と比べれば、さすがにキーワード密度を気にする人は少なくなったが、この都市伝説はまだまだ健在なようだ。筆者が先日講師を務めたSEOセミナーでも、「キーワード密度」を気にする人が何人かいたが、「なぜその数値が適切だと思うのか」を尋ねたら、「誰かがそう言っていたから」との答。その「誰か」は、SEOの専門家でも検索エンジンの中の人でもないことは間違いないだろう。

  • 今のところツイッターのリンクがウェブ検索に与える影響は“極小”
    ★★★☆☆ 今のところ (Matt Cutts(mattcutts) on Twitter)

    グーグルは順位決定にツイッターのリンクを利用していることを公式に認めた。この発表について、SEOmozのランド・フィッシュキン氏がグーグルのマット・カッツ氏に対して、ツイッターで次のように質問した。

    ソーシャルな要因は、オーガニック検索とニュース検索では“かなり限定的にしか使われない”と発言しているが、実際のところどうなのか?

    これに対してグーグルのマット・カッツ氏は、次のように回答した。

    (ツイッターの情報の利用は)検索ではリアルタイム検索に出すのが主な用途で、ウェブ検索のランキングは主な用途ではない。

    ツイッターのリンクはリアルタイム検索には相応の影響を与えるようだが、通常のウェブ検索に与える影響は今のところごくわずかなようだ。マット・カッツ氏は、YouTubeに公開したウェブマスター向けのQ&Aビデオでも同様のことを説明している。ソーシャルメディアサイトでの言及をウェブ検索の要因として利用することがどのくらい有効かを、時間をかけて精査していくとのことである。

  • グーグルにインデックスされるのに必要な2大要素
    ★★★☆☆ 豆知識 (WebmasterWorld)

    「グーグルは、すべてのページをインデックスしようとはせず、価値があるページだけをインデックスする」

    WebmasterWorldのモデレータが、そう述べたうえで、インデックスしてもらうのにもっとも重要な2つの要因を挙げている。

    • 外部サイトや内部ページから各ページに向けて張られたリンクを獲得すること
    • それぞれのページに意味のあるユニークなコンテンツを作成すること

    グーグルがインデックスしないページには、次のような例があるそうだ。

    • 他のサイトから100%コピーした「プライバシーポリシー(個人情報の取り扱い規程)」ページ
    • コンテンツのない問い合わせフォームのページ
    • 問い合わせフォームの送信完了ページ
    • 404エラーページ
    • すべてのコンテンツがiframeの中にあるページ

    サイト内のすべてのページをインデックスさせようと努力する必要はなく、価値のあるページをインデックスさせて上位表示させることに焦点を当てるべきだ、とのこと。

  • スマートフォンとPCの検索結果は同一ではない
    ★★★☆☆ なるほどね (Natural Search & Mobile SEO Blog)

    iPhoneやAndroid搭載デバイスなどのスマートフォンの検索結果は、PCからのウェブ検索と同じだ……そう思われてきたのだが、実際には違うようだ。調査したところ、約86%でスマートフォンとPCの検索結果に違いが出たそうだ。

    ただそうはいっても極端に違うということではなく、7割強は1つか2つの差でしかないことが調査結果から見てとれる。

    ローカル検索やユニバーサル検索など、検索順位の違いに影響を与えそうな要因は、いくつかあるようだ。

  • 再リニューアル後のアドワーズキーワードツールはSEOに最適
    ★★★☆☆ 豆知識 (aimClear)

    グーグルアドワーズのキーワードツールは、2010年9月下旬に新しいバージョンになり、その後12月にリニューアルした。10月の時点では「商用キーワードしか提示されない」「ロングテールキーワードが出てこない」などの仕様変更が加えられており、不満に感じる利用者がいたようだが、リニューアルを期に改善されたらしい。公開直後には12個の候補しか提示されなかったキーワードが、リニューアル後は800個以上に増えた例をこちらのブログでは見せている。

    もともとはアドワーズの広告主向けのキーワード調査ツールであるが、SEOにも大活躍するツールなので、今回の改良は喜ばしいニュースである。

SEO Japanの掲載記事からピックアップ

今週は、グーグルの検索結果からURLを削除する詳細解説と、SEOとともに取り組んでいきたいソーシャルメディアについての統計データの記事をピックアップ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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