グーグルが「柴犬の寿命と性格」を教えてくれた!? など10+4記事

「柴犬の寿命と性格」のようなことまでグーグルが答えてくるアンサーボックスの話題など、SEO情報をお届け
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「柴犬の寿命と性格」のようなことまでグーグルが答えてくるアンサーボックスの話題のほかにも、SEO成功の方程式、新任Web担当者が必ずやること、長いtitleタグはSEOに不利なのかか、高品質コンテンツをグーグルが評価するのにかかる時間、site:検索の並び順など、今週もSEOの情報をお届けする。


日本語で読めるSEO/SEM情報

グーグルが「柴犬の寿命と性格」を教えてくれた!?
★★★☆☆ 進化するアンサーボックス (バカに毛が生えたブログ)

最近のグーグルは「柴犬の寿命」「柴犬の体重」「柴犬の性格」といったことまで、検索結果ページで教えてくれるようだ。

グーグルの検索結果の上部には、天気予報や検索語句の説明が表示されることがある。

正式な名称が不明なのだが、四角枠の“ボックス”のなかに答えがあるので、「アンサーボックス」とSEOの世界では呼ばれている(最近は違った形式もできている)。

  • 天気のアンサーボックス

  • 「節分とは」のアンサーボックス

バカに毛の生えたブログさんが、最近導入されたと思われる面白いアンサーボックスを紹介している。「犬」にまつわるアンサーボックスだ。

  • 「柴犬の寿命」のアンサーボックス

  • 「柴犬の体重」のアンサーボックス

  • 「柴犬の性格」のアンサーボックス

寿命と体重はともかくとして(男性・女性を犬には用いないが)、性格まで教えてくれるのはおもしろい。

こうしたアンサーボックスは犬では出てくるが、ネコや鳥では出てこないようだ。

元記事ではもっとたくさんのアンサーボックスの例を紹介している。見てみるといい。

米グーグル(google.com)でしか見られないアンサーボックスも多い。たとえばあるものとあるものを比較できるアンサーボックスだ。

下のキャプチャは東京スカイツリーとエッフェルタワーを比較したアンサーボックスだ。「tokyo sky tree vs eiffel tower」(東京スカイツリー 対 エッフェルタワー)で検索した。

高さや建設年月日、公開日などを比べられる。「meat vs fish」(肉 対 魚)や「compare earth with mars」(地球と火星を比較)などでも共通の項目を比較した同じタイプのアンサーボックスが出てくる。

検索結果をクリックしてウェブページを訪れなくても、検索結果で欲しい情報が手に入るアンサーボックスはもっともっと増えていくだろう。

あなたのSEOを成功に導く勝利の方程式
★★★★☆ アルゴリズム分析など不要 (SEO HACKS公式ブログ)

SEO HACKSブログの土居健太郎氏が、SEOに成功するための“勝利の方程式”を解説している。

SEOで得られるトラフィックの総量は次の式で導かれると説明している。

(コンテンツ+リンク)
   ×
(リンク/コンテンツ)
   ×
(コンテンツの検索需要総量)
   ×
キーワード調整
   ×
技術的最適化

これだけを見ると何のことだか理解が難しいのだが、次の項目で順を追って土居氏は説明している。

  1. 良質なコンテンツを増やし、同時にリンクも増やしていく
  2. コンテンツ量に見合ったリンクを獲得する
  3. コンテンツの検索需要総量
  4. キーワード最適化:コンテンツの価値を検索流入につなげる施策

SEOに携わる人間として理解しておくといいのは、土居氏の公式ではすべてがかけ算になっているので、どれか1つの要素が極端にダメだと、全体の結果が悪くなるということだ。

つまり、どれだけ良いコンテンツがあってリンクがあっても、技術的な問題があれば、得られる検索トラフィックは大きく下がる。

同様に、技術面やキーワード調整が完ぺきで、検索ニーズが多くても、コンテンツがまずければうまくいかないということだ。

長い記事だが、土居氏の頭のなかにある「SEO勝利の方程式」を学べる。

新任のウェブ担当者が初めに必ずやらなければならないこと
★★★★☆ ウェブマーケティングでもSEOでもない (SEO HACKS公式ブログ)

こちらもSEO HACKSブログからのピックアップだが、外部の人が書いた寄稿記事だ。

新任のウェブ担当者が初めに必ずやらなければならないことを説明している。

初めに必ずやらなければならないこととは、ウェブマーケティングを学ぶことではないし、ウェブの知識とスキルを身に付けることでもない。ましてSEOでアルゴリズムを研究することでもない

するべきことは、「自社製品についてよりよく知る」ことだという。

「自社製品をよりよく知る」というと少し勘違いされそうなので補足すると、「自社が何を扱っているか」ではなく「そのビジネスは、どういったコンテキストにおける、どんなユーザーセグメントの、どんなニーズに応えることで成立しているのか」を知ることだ。

自社の製品やサービスのことを、顧客のニーズとあわせて理解すると、本当の競合と自社の真の強みが見えてくる。真の強みを理解できると、たとえば次のような個別の具体的な仮説や課題が浮かんでくる。

  • この強みをより魅力的に感じる層はスマホなんだろうかPCなんだろか?
  • 検索キーワードに置き換えたら何になるか?それってPPC?SEO?どっちがいい?
  • 現状のwebサイトにはそういう人たちが知りたいと思えるコンテンツはあるのか?
  • そのコンテンツがあるとしたらちゃんと見られてる?離脱せずCVまで到達してくれているか?
  • 実際CVしてるキーワードとギャップはあるか?

新任でなかったとしても、Webのことに意識がいきすぎてしまったために、自社の製品・サービスのことやどんな顧客のどんなニーズに応えているの意識が薄れてしまっているWeb担当者は、けっこういるのではないだろうか。

元記事では、イメージしやすい具体な例を挙げて説明している。読めば何らかの気付きがきっとあるだろう。

Googleアナリティクスからキーワードレポートが消えた!?
★★★☆☆ 妙なところに移動してた (Googleアナリティクス)

Googleアナリティクスのオーガニック検索のキーワードレポートの場所が変更された。

以前は、[集客]>[キーワード]>[オーガニック検索トラフィック]とたどることで確認できた。

現在は、[集客]>[キャンペーン]>[オーガニック検索トラフィック]とたどることで確認できる。

「キャンペーン」と聞くと広告を想起するので、まさかこのなかにあるとは思わないのではないのだろうか。しかも「キーワード」というラベルがなくなった。オーガニック検索のキーワードレポートが見つからなくなり、廃止になったのではないかと焦ったユーザーがひょっとしたらいるかもしれない。

この記事を書いている時点では日本語では何の発表もないが、英語では、GoogleアナリティクスのGoogle+公式アカウントがアナウンスしている(Googleアナリティクス自体は日本語で使えるので、日本記事のセクションでピックアップした)。

目的のレポートにアクセスしやすくするために、集客メニュー全体を再構成したとのことだ。これまで利用できたレポートはあるが、配置が変わっている。かなり大幅に変わったようだ。運営堂ブログさんが以前と現在を比較している。

繰り返しになるが、キーワードレポートは、なくなったわけではなく、以前と同じように使える。場所が変わっただけだ。

たったの5ピクセルに見る、ヤフーのモバイルユーザビリティ改善への取り組み
★★★☆☆ タップしやすいデザインを追求 (Yahoo!ニュース スタッフブログ)

Yahoo!ニュースが、モバイルユーザーのユーザビリティ向上を目的に行った改善を紹介している。

具体的には、誤タップを防止するために、ヒートマップのデータをもとにして見出しの行間を調整したのだ。次の3パターンのデザインを用意してテストを実行した。

  • 従来よりも、13文字見出しの行間を5ピクセル広げたもの
  • 従来よりも行間を広げた上で、(薄く)罫線をいれたもの
  • 行間の幅はそのままにして、各カテゴリータブのタッチ領域を拡大したもの

唯一総クリック数が上昇したのが、1つ目の「記事の行間を5ピクセル広げた」バージョンだったそうだ。その他のデータも確認したうえで、「記事の行間を5ピクセル広げた」仕様の採用を決定したということだ。

元のデザイン(左)と行間を5ピクセル広げたデザイン(右)。明らかに行間が広くなっているのを見て取れる。

しかし5ピクセルが最適か?と問われたら、そうとは断言できず、今後もさまざまな角度から改善を続けていくとのことである。

ボタンやリンクなどのタップ要素の大きさと間隔は、スマートフォン向けサイトの構築においては必ず考慮に入れなければならない。

PageSpeed Insightのモバイルユーザエクスペリエンスを説明するガイドラインでグーグルは次のように説明している。

ユーザーが間違えて誤ったターゲットをタップして困惑しないように、タップ ターゲットは十分に大きくし、他のタップ ターゲットに指を重ねずに押せるよう十分に離す必要があります。平均的な大人の指の腹のサイズは幅約 10 ミリで、Android UI のガイドライン推奨されるタップ ターゲットの最小サイズは約 7 ミリ(モバイル ビューポートを適切に設定済みのサイトでは 48 CSS ピクセル)です。

使用頻度の低いリンクやボタンは推奨サイズの 7 ミリより小さくしてもかまいません。ただし、ユーザーが指でタップ ターゲットを押したときに誤って別のタップ ターゲットをタップしないように、水平方向と垂直方向で 5 ミリ(32 CSS ピクセル)以内に他のタップ ターゲットを配置しないでください。

強調は筆者による

あなたのモバイル向けサイトは、ユーザーがタップしやすいデザインになっているか確認してほしい。

海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

コンテンツ評価とローカルSEOの記事を今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • 長いtitleタグはSEOに不利か?
  • 高品質コンテンツを正当に評価してもらうには6か月かかることもある
  • 「モバイル向けページにはPC向けページ表示のリンクを設置すべし」とグーグルが助言
  • site:検索の並び順は重要なのか?
  • 大量ページのモバイル最適化チェックは、PageSpeed Insights APIを使えば楽
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
  • 【2015年版】大胆過ぎるSEOの予想10選
  • ブログを書く時に問うべき40の問い

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

長いtitleタグはSEOに不利か?
★★★★☆ 必ずしも不利ではないがクリック率を落とす (WebmasterWorld)

サイト内のページの70%は、検索結果に表示される文字数よりもtitleタグの文字数が多い。これは良くないことだろうか?

この質問がWebmasterWorldフォーラムに投稿された。

スレッドに付いた返信ではなく筆者なりの考察をまとめる。

検索結果にすべてが表示されずに省略されていたとしても、titleタグが何であるかをGoogleは認識している。よって極端に長いのでなければ、ランキングという点においてはさほど問題はないだろう。

しかし、検索結果でのクリック率には悪い影響を与える可能性はある。特に、ユーザーが検索で使うワードが隠れてしまっていたり、省略されることでタイトルに書かれていることの意味が不明瞭になってしまったりする場合、その影響は大きくなるだろう。

また、titleタグが長すぎると、グーグルによるタイトル書き換えの対象になりやすく、結果として意図したものとは異なるタイトルが検索結果に表示されてしまうこともある。

こうしたことを考慮すると、SEOを意識するなら、訴求力を備えつつもコンパクトなtitleタグを付けたいものだ。

ちなみに、検索結果に表示される文字数は、PCの検索結果では日本語(全角)で28文字前後だ。モバイル検索結果では30~34文字程度だ。モバイル検索のほうが文字数が多いのは意外に思うかもしれない。なお正確にいうと文字数ではなくピクセル幅でどこまで表示されるかが決まる

高品質コンテンツを正当に評価してもらうには6か月かかることもある
★★★★☆ インデックスと評価決定は別もの (English Google Webmaster Central office-hours hangout)

去年の年末に開催された英語版のオフィスアワーで、グーグルのジョン・ミューラー氏がコンテンツの評価が決まるまでの時間に関する質問に答えた。

(質問)高品質なコンテンツを今日公開したとしたら、ランキングが上がるまでにはどのくらいの時間がかかるか?

(ミューラー氏)定まった時間というものはない。

サイトマップやRSSフィードを送信すればかなり速くクロールされる。どんなコンテンツかやどんなタイプのサイトかにもよるが、2~3日でインデックスに登録されるだろう。よって2~3日以内には検索結果に出てくる。

でもサイト全体の順位上昇にそのコンテンツが与える効果がいつ出るかを言うことは難しい。なぜかというと、コンテンツの情報を集めてそれをプラス評価に変えるにはもっと長い時間がかかるからだ。

たとえば、高品質なコンテンツがほとんどなかったサイトがたくさんの高品質なコンテンツを持つサイトに変化したとしたら、半年くらいの、より長い時間をかけて評価するかもしれない。

「インデックスされて検索結果に表示されること」と「そのページの評価が決まること」は別ものということだ。

質が低いコンテンツばかりだったサイトが、一転して質が高いコンテンツを提供するように変身しても、グーグルに正当に評価してもらえるまでには通常よりもさらに長い時間が必要になりそうだ。

「モバイル向けページにはPC向けページ表示のリンクを設置すべし」とグーグルが助言
★★★★☆ スマホからでもPCページを見たいユーザーが存在するから (Google Webmasters on Google+)

米グーグル サーチクオリティのGoogle+公式アカウントが、モバイルサイトのユーザビリティについて次のようにアドバイスした。

どんな場合でも代替策があるに越したことはありません。

モバイル向けのURLとPC向けのURLが別々なら、モバイル向けページには「PC版を表示」と書かれたリンクを設置し、PC向けページには「モバイル版を表示」と書かれたリンクを設置します。

さらに重要なことには、サイトに滞在している間はずっとそのユーザーが選択した版のページを維持しておきます。

スマートフォンからアクセスしていてもPC版のページを見たいユーザーがいるかもしれない。反対に、PCからアクセスしていてもモバイル版のページを見たいユーザーがいるかもしれない(後者は少なそうだが)。

そういったユーザーの要望のために、対になるバージョンのページも閲覧できるようにしておくべきだとグーグルはアドバイスしているのだ。

ただし、これは「どんなサイトでもそうするべき」というものではないはずだ。

たとえば、スマートフォン版ページよりもPC版ページのほうが多くのコンテンツを表示しているのならば、PC版ページへのリンクは価値をもつだろう。

しかし、どちらの表示でもデザイン以外はほとんど変わらないのならば、「PC版を表示」のリンクはユーザーにとって価値をもたらすどころか、混乱を招く可能性がある。

あくまでも、そのリンクがユーザーのどんなニーズに応えるものなのかを検討して、設置する価値があるかどうかを判断するべきだろう。

site:検索の並び順は重要なのか?
★★★☆☆ info:検索でトップページが出ていれば問題なし (Google Webmaster Help Forum)

「site:」検索で自分のサイトを調査すると、5~10ページ目くらいまではカテゴリページやタグページばかりが出てきて、もっと重要な個別記事が出てきません。

何か問題があるのでしょうか?

こんな質問が英語版のグーグルウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムに投稿された。

グーグルのジョン・ミューラー氏は次のようにアドバイスした。

「site:」検索の結果の並び順は気にするようなものじゃない。

「site:」検索結果の並び順は、「PageRank」や「URLの短さ」、「ルートページへの近さ」といった複数の要因の組み合わせで決まると、マット・カッツ氏は説明したことがある。4年前のことなので変わっていることはあり得るが、少なくとも評価が高い順でないことは今でも確かなことだろう。

また、関連した質問を別のユーザーが続けて投稿した。

「site:」検索でトップページが1位に表示されないサイトが時々にあります。

これも無視できますか? それとも何かしらの問題があるのでしょうか?

ミューラー氏は次のように回答した。

トップページがインデックスされていさえすれば心配いらない。トップページがインデックスされているかどうかは、「info:」検索で調べられる。

トップページが「site:」で1位に出てこないのは、トップページが何かしらの問題を抱えていて評価が下がっている可能性があるのではないかと筆者も疑っていた。しかしそういうことはないらしい。

「info:」検索は、この後に対象サイトのドメイン名を続けることで実行できる。

Web担当者Forumのinfo:コマンドの検索結果

大量ページのモバイル最適化チェックは、PageSpeed Insights APIを使えば楽
★★★★☆ APIがあった (John Mueller on Google+)

PageSpeed InsightsのAPIが更新されたことをグーグルのジョン・ミューラー氏がGoogle+で共有した。

PageSpeed Insightsはグーグルが提供するツールだ。ページの表示スピードとモバイルのユーザビリティなど15種類の項目を診断できる。利用している読者さんも多いことだろう。

通常は、対象のURLを1つ1つ手動で入力する必要がある。しかし、その機能をプログラムから利用する「API」が提供されている。APIを利用すれば自作のツールでたくさんのURLを一度に自動的に検証することが可能だ。

複数のサイトを管理しているなら、仕様を詳しく調べてみるといい。もちろん開発スキルが必要だ。ウェブ担当者であるあなたの技量だけではわからなければ、開発者に相談してみよう。

SEO Japanの
掲載記事からピックアップ

海外発の2015年SEO予測記事と、ブログをより有益な存在にするためのアドバイス記事を、今週はピックアップ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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