グーグルから不自然リンク警告を受けたサイトは21日後に死ぬ など10+4記事(海外&国内SEO情報)

今回は、「不自然リンク警告」に関する記事が3本。あなたは大丈夫?
よろしければこちらもご覧ください


グーグルから不自然リンク警告を受けたサイトは21日後に死ぬ
★★★★★ ペナルティが待っている可能性大 (Branded3)

英国の実力派SEOコンサルタントのパトリック・アルトフト氏が次のようなツイートを投稿した。

3月21日に不自然リンクの警告を受けたサイトが、今日全滅したっぽい。

このツイートは4月12日のもの。つまり、不自然リンク警告の21日後だ。

その後アルトフト氏は、最近不自然リンク警告を受けたりペナルティを受けたりしたと思われる50以上のサイトを観察して得た経験をブログで公開した。

  • ウェブマスターツールに警告が送られてきた後、数週間以内にペナルティを受けるだろう。

  • 警告を受けたちょうど21日後にペナルティを与えられたケースがいくつかあった。

  • 警告なしでペナルティを受けたサイトもある。ペナルティの後に警告が届くこともあった。

  • ペナルティはリンクの無効化というには厳しすぎる。ほとんどのケースでは、リンクがまったくないと仮定した状況よりもランディングページの順位が下に落ちた。

  • もっともひどい違反者はサイト全体でペナルティが適用された。

不自然なリンクだけが原因でペナルティを受けたわけではないだろうし、グーグルが警告を送っているサイトは何千何万とあるだろうから、ほんの一部分の分析にしか過ぎない。

「21日後にペナルティ」というのはあくまでもアルトフト氏が観察した一部の場合におけるものだが、警告を受けてすぐには何もなくても、しばらく後に何かが起こるのだということは理解しておいてほしい。そして、その「何か」というのは、ほぼ間違いなくペナルティだ。

このコーナーでも何度か伝えていることだが、グーグルからウェブマスターツールに警告を受けたときは、速やかに対処すべきという鉄則に変わりはない。「警告はよく送られてくるものなので無視していい」と誤った指示をするSEOコンサルタントがいるが、無視すべきなのはそのSEOコンサルタントの指示だ。

そして、もしあなたがまだ自分のサイトをウェブマスターツールに登録していないのならば、今すぐに登録しておくことをオススメする。

日本語で読めるSEO/SEM情報

グーグルの警告対象となった不自然リンクを調べる方法
★★★★☆ 漏れのないように申告すること (メディアフェイス公式のSEOブログ)

ランキングを不正に操作する目的で張られた不自然なリンクに対する警告をグーグルのから受け取ったときは、対象となる外部リンクをすべて外し再審査リクエストを送るのが鉄則だ。決して放置してはいけない

しかしどうやって外すべき外部リンクを見つけ出したらいいのか方法が分からないウェブ担当者もなかにはいるに違いない。

自分のサイトに張られているリンクを調べる方法を解説しているのがこちらの記事だ。

2つの手段がある。

  • サードパーティ製のリンクチェックツールを使う
  • ウェブマスターツールのリンクレポートを使う

具体的な調べ方はピックアップ元記事を参照してほしい。両方併用することで問題となるリンクを発見しやすくなるだろうが、まずは(警告を受け取ったのだから当然登録しているはずの)ウェブマスターツールからデータを取得しておくのがいいだろう。

ウェブマスターツールの「サイトへのリンク」からリンクのデータをダウンロード

ただし、この方法でダウンロードしても、調べられるリンクは10万件までのようなのが残念なところだ。

alt属性をグーグルはインデックスするのか
★★★★☆ きちんとインデックスします (SEOテンプレート比較)

alt属性に記述したテキストをグーグルはインデックスするのだろうか?

この疑問を解決すべく、SEOテンプレート比較ブログの竹内氏が実験しその結果を公開した。

結論は、「グーグルはalt属性に記述してあるテキストをインデックスする」だ。

インデックスするということは検索結果を決めるシグナルとしても使われる可能性があるということにもなる。これまでも言われていたことだが、改めて検証した形となる。

装飾用ではなくコンテンツとして意味のある画像には必ずalt属性をつけるようにしよう。主な理由は次のとおりだ。

  • 検索エンジンに画像の中にある文字をテキストとして伝えられる
  • alt属性のキーワードが検索に引っかかるかもしれない
  • テキストリーダーなど画像を表示しないブラウザで画像に置き換わる説明になる
  • 画像を表示するまでの待ち時間にその画像の内容をユーザーに示すことができる

適切なalt属性を記述することは検索エンジンにとってもユーザーにとっても役に立つ。ただし、画像と関係がない内容を記述したりキーワードを詰め込んだりすることは、はるか昔からスパムだとみなされているので、絶対に禁止だ。

手持ちの100のサイトからリンクするのはNGか?
★★★★☆ ユーザーにとって価値があるか考える (グーグル ウェブマスター向け公式ヘルプフォーラム)

例えば手持ちのサイトが100個あるとします。

その100個から特にお気に入りのサイト5つに、
100個のサイトからリンクを送るとします。

これはスパム行為になるのでしょうか?
スパム行為には当たらないとしても、
適切でないSEOと判断されてしまうでしょうか?

グーグルの日本版ウェブマスター向け公式ブログにこのような質問が投稿された。

フォーラムのベテランメンバーたちが非常に的確なアドバイスを返しているので紹介する。

その100個のリンクを貼る行為が検索結果を上げるために行なうのであればスパムです。100個のサイトが1つ1つ作りこまれた価値のあるサイトで、リンクを貼る行為がサイトを見る人のために行なわれているのであればいいのではないでしょうか。

※太文字強調は筆者による

リンクが存在するページに来た人がいて、そのリンクをクリックする可能性があるかないか?

可能性があるのであれば、そのリンクには価値があるし、可能性がなければやってはいけないということです。
ユーザ視点でそのリンクにクリックする価値があるかどうかという観点で考えるのが大切だと思います。

※2つ目の太文字強調は筆者による

100個だからNG、10個ならOK、という定量的な数字による判断ではなく、訪問したユーザーにとってそのリンク先のページが役に立つものなのかどうかで判断すれば迷うことはない。

自作自演リンクや有料リンクはユーザーがクリックすることを目的としていない。PageRankを渡すため、つまり検索エンジンのランキングを上げるためだけに存在しているからNGなのである。

こうした考え方を守ったからといって検索エンジンの順位に何か影響があるわけではないが、少なくとも胸を張って、ペナルティを心配することなく、サイト運営ができるだろう。

無料で手に入るGoogleアナリティクスのマニュアル
★★★★☆ 入手できるうちにダウンロード (カグア!Googleアナリティクス活用塾)

無料でダウンロードできる、Googleアナリティクス関連の操作マニュアルやプレゼン資料をリストアップした記事。国内外のサイトから10個以上が紹介されている。

Googleアナリティクスは機能が豊富すぎて使いこなすのが容易ではない。テーマを絞った資料ばかりなので特定の機能を深掘りするにはちょうどいいだろう。

いつ公開をストップするとも分からないので今のうちに手に入れておきたい。

ただし、Googleアナリティクスは常に改善されてバージョンアップし続けているので、最新の情報をウォッチしておくのも大切だ。Web担の木曜コラム「衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座」なども参考にするといいだろう。

App Storeの上位表示に挑戦
★★☆☆☆ いわゆる「ASO」 (拷問スタートアップ生活)

自分で調べた情報や自身の検証をもとに、アップル社のApp Store(アップ ストア)内での検索最適化についてまとめた記事。

次の2つが重要なポイントになるとしている。

  • 関連キーワードをわかりやすくタイトルに入れる
  • 競争率の高いキーワードばかりを登録しない

ASO(App Store Optimization:アップストア最適化)については海外の記事を以前にピックアップしたことがある。App Storeでアプリを公開しているウェブ担当者がいるかもしれないと思い再び取り上げてみた。

海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

画像検索のSEOに関する記事を2本、今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • 商品向けリッチスニペットでCTRも売上もアップ
  • 不自然リンク該当するリンクをグーグルが教えてくれた
  • rel="alternate" hreflang="x" に rel="canonical" の併用はもはや不要
  • Google+ページをGoogleアナリティクスで解析
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
  • 今こそ理解したいSEOに関する18の基本
  • インターナショナルSEOの11の鉄則

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

商品向けリッチスニペットでCTRも売上もアップ
★★★☆☆ グローバルECサイト運営者に朗報 (Google Webmaster Central Blog)

「リッチスニペット」に対応したサイトにしておけば、検索エンジンの検索結果ページで、自分のECサイトで扱っている商品の価格や在庫状況、評価などの商品情報をわかりやすく表示できる。

これらのショッピング関連のリッチスニペットは日本ではちょうど1年前に利用可能になっており、その他の限られた国だけで導入されていたのだが、このたびグローバルで利用できるようになった。

世界各国を対象にしたECサイトを運営しているならば、ショッピング用のリッチスニペットを設定することをおすすめする。検索結果でのクリック率向上が期待できるからだ。

また、リッチスニペットが正しく実装できているかを確認するリッチスニペット テストツールの機能が拡張されたことも併せてアナウンスされた。

HTMLのコードをそのまま貼り付けて正しいかどうかをチェックできるようになり、公開前のサイトやページでもテストしやすくなっている(これまでは対象ページのURLを指定しなければならなかった)。

不自然リンク該当するリンクをグーグルが教えてくれた
★★★★☆ すべて教えてほしい (SEOmoz PRO Q&A Forum)

今、英語圏のSEO業界はグーグルから送られてくる不自然リンクに対する警告の話題で持ちきりだ。関連トピックをもう1つSEOmozのフォーラムから紹介する。

不自然リンクを削除して再審査リクエストを送った後、次のような返事をもらったサイト管理者がいる。

貴サイトに張られたオーガニックでないリンクが依然として多く残っています。いくつかの例を示します。

そしてこの後ろに続けて問題となっている相互リンクが列挙されていたそうだ。なかには5~7年前にやった相互リンクもあったらしい。

どのリンクがガイドラインに違反しているのかグーグルが具体的に教えてくれるとは、筆者は聞いたことがない。しかし公式ヘルプフォーラムにも具体例を示したケースが過去に報告されているので、稀だとはいえ、あるようだ。

また5~7年前のリンクも含まれていたとのことで、過去にさかのぼって不正を正すというグーグル社員のアドバイスは確かなことだと言える。

rel="alternate" hreflang="x" に rel="canonical" の併用はもはや不要
★★☆☆☆ 複雑にする要素が1つ減った (Webmaster Tools Help)

rel="alternate" hreflang="x"」を設定すると、複数の言語・地域を対象にしたサイトで検索ユーザーにもっとも適したページを検索結果に表示できる(xには「ja」のように言語を指定するか、「en-US」のように言語と地域を指定する)。

うまく機能しているようだが、とにかく設定方法がややこしい。ところが、この指定をややこしくしている要素が1つ、ヘルプページから消えた。それはrel="canonical"タグとの併用だ(筆者注: この記事を公開している時点では日本語版ヘルプはまだ更新されていない)。

グーグル社員のジョン・ミューラー氏によると、削除した理由は、「混乱のもとになり間違えて実装してしまうことがあるから」とのことだ。rel="canonical" を設定する場合は、会社案内のように完全に一致したページだけでいい。国によって通貨や店舗の所在地が異なるコンテンツがあるときには併用してはいけない。

rel="canonical" を設定してしまうと、URLはその国向けのものが検索結果に表示されるもののページのタイトルやスニペットは rel="canonical" で正規化しているURLのページの内容が表示されてしまう。たとえば英国向けのページなのに、米国向けのtitleタグやmeta descriptionタグが検索結果表示に利用されてしまうのだ。

基本的に、「rel="alternate" hreflang="x"」と 「rel="canonical"」は併用しなくてもよさそうだ(自分自身に向けたrel="canonical"は設定して構わない)。相変わらずややこしいことに変わりはないが、間違いを起こしそうな要素が1つだけでもなくなったことはありがたい。

Google+ページをGoogleアナリティクスで解析
★★☆☆☆ SEOにプラスしてGoogle+も計測できる (WebSonic.nl)

グーグルが提供するソーシャルメディアのGoogle+は個人利用が原則だが、Google+ページであれば企業や団体がアカウントを開設できる。グーグル・ジャパンはもちろん、有名企業でいえば楽天市場日本マクドナルドが活動している。

Google+ページのトラフィックをGoogleアナリティクスでまもなく計測できるようになるらしい。グーグルがプレゼンテーションで使ったスライドのキャプチャを見ることができる。

設定は既存のGoogleアナリティクスのトラッキングコードを入力するだけでいいらしい。

SEOには直接関係しないトピックであるが、Google+はグーグルが検索以上に力を入れているプロダクトなので取り上げた。順調に普及すればSEO同様にウェブ担当者が力を入れなければならない集客メディアになるかもしれない。

なおピックアップ記事はオランダ語で書かれているため英語に翻訳して筆者は内容を理解した。

SEO Japanの
掲載記事からピックアップ

SEOの基本テクニック&アドバイスとグローバルSEOの記事を今週はピックアップ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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