グーグルでまたも順位変動! アルゴリズム変更に負けない7つのSEO方法論【SEO記事12本まとめ】
5月半ばにグーグルで比較的大きな順位変動があった。アルゴリズム分析の第一人者であるグレン・ゲイブ氏による、7つのSEOノウハウを紹介する。
ほかにも、SEOに適したスニペットのTIPS、ゲスト投稿や記事配信でのSEOスパム、モバイルウェブの最先端情報、404ページのクロール禁止化、JSON-LDの置き場所、スタンドアロン型AMPページや、さらにGoogleアナリティクス情報など、お役立ち情報をまとめてお届けする。
グーグルでまたも順位変動! アルゴリズム変更に負けない7つのSEO方法論
大原則だけど達成できていないサイト多し (The Internet Marketing Driver)
グーグルで検索順位で比較的大きな変動が5月半ばを過ぎたころに発生した。コンテンツの品質評価に関係する“コアアルゴリズム”の変更だと思われるが、グーグルは特にアナウンスを出していない。
この変動によって影響を受けたいくつものサイトを、アルゴリズム分析の第一人者とも呼べる、グレン・ゲイブ氏が丹念に調査した。
ゲイブ氏は、グーグルのアルゴリズム変更で検索トラフィックが落ちたサイトと増えたサイトの分析結果をもとに、次の7つのアドバイスを提供している。
コンテンツ品質とユーザー体験の観点に立ち、客観的にサイトを分析すること。そして全体像をつかむべし。
低品質なコンテンツを改善し、中身のないコンテンツを削除するか、グーグルにインデックスさせるべきではないページをnoindexにするべし。
低品質コンテンツはインデックスされなければ問題にならないので、高品質コンテンツのインデックスに注力すること。
目立たせすぎている広告を撤去するべし。広告がユーザーを不快にさせているとグーグルが判断したら、評価を下げられる。
サイトに存在するユーザー体験の問題をすべて速やかに修正するべし。
コンテンツやユーザー体験の問題の原因になりうる技術的な問題を直すべし――たとえば、レンダリングを妨げるような要素を取り除いたり改善したり、または表示速度を遅くするような不具合をなくすのだ。
高品質なコンテンツを継続して追加していくべし。他にない独自の内容で、検索意図に関連性があり、ユーザーのニーズを満たすコンテンツだけを公開していくのだ。それができないコンテンツなら、公開しないほうがいい。
また、すでに品質が高いコンテンツであっても、さらに質を高めることはできるはずだ。検索クエリを調べ、ユーザーの期待以上のものを提供できるようにする。
(順位が下がった場合は)おそらくすぐには回復できない。本当に品質が改善したとグーグルが認識するまでには長い時間がかかる。いまのSEOは短距離走ではなくマラソンの心構えで取り組んでいくべし。
ゲイブ氏のアドバイスは、眼を見張るような画期的な内容ではない。それどころか、SEOにおける大原則と言っていいものばかりだ。
だが、実際には達成できていないサイトも多いのではないか。
自分のサイトがどうなっているか、上に示したアドバイスを参考に点検してみてほしい。きちんと達成できていれば、グーグルのアルゴリズム変更とは無関係でいられる。それどころか、アルゴリズム変更を味方にできるだろう。
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日本語で読めるSEO/SEM情報
SEOに適したスニペットのTIPS
DMOZ利用の中止 (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルの検索結果で表示される各ページのスニペットに関して、グーグルのウェブマスター向け公式ブログが情報提供した。念のために補足しておくと、スニペットとは検索結果に表示されるページの簡潔な説明文(抜粋文)だ。
今回の公式ブログ記事では、大きく分けて次の3つの情報を提供している。
- 検索結果に表示されるスニペットがどのように作られているか
- DMOZ(ディーモズ)終了にともなう、DMOZ登録データの利用停止
- meta descriptionタグのTIPS
グーグルがスニペットをどのように生成しているかの情報は、改めて理解しておくといい基本的なものだ。
そのスニペットが含まれているページに時間を割く価値があるかどうか、ユーザーが判断するのに役立つのです。
と解説しているように、スニペットはSEOにおいて「検索結果に表示された際にクリックしてもらいやすくする」という観点で大切な要素だ。
検索順位だけでなく総合的にSEOを考えるならば、適切なスニペットが表示されるように、ちゃんと気を配ることが重要だ。
meta descriptionに関する情報も、基本的なことを改めて解説しているに過ぎないが、
- どのようなmeta descriptionが良いのか
- meta descriptionでよくあるミス
- meta descriptionの文字数制限
など、改めて目を通して理解しておくといいだろう。
DMOZに関する情報は、古くからSEOに携わっている人向けの情報だ。「DMOZ」という言葉を初めて耳にしたという人は、気にしなくていい。
- DMOZ関連は、DMOZ登録していたすべてのWeb担当者 必見!
- meta description関連は、すべてのWeb担当者 必見!
ゲスト投稿や記事配信を悪用したリンク獲得についてグーグルがあらためて注意喚起
以前からやってはダメだったこと (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
「ゲスト投稿」や「記事配信」を利用したリンク獲得において気を付けるべき点を解説した記事を、前回紹介した。これは、グーグルが英語版ウェブマスター向け公式ブログで注意を喚起した投稿を受けてのものだった。
この投稿の日本語訳を、日本の公式ブログが公開した。お伝えしていたように目新しいことが書かれているわけではないのだが、グーグルが禁止しているリンク獲得手法について再確認しておくといい。
スパムリンクが設定された記事を公開しているサイトが見つかった場合、Google はそのサイトの品質に対する認識を改め、その認識を掲載順位に反映します。
リンク獲得を目的として記事を作成しているウェブサイトについては、ウェブ全体への悪影響を防ぐためにも厳正に対処します。
と書かれているように、リンク プログラムに関するウェブマスター向けガイドラインでグーグルがNGだとしている手法には、改めて十分に注意しておこう。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
モバイルウェブの最先端情報まとめ
PWA+AMPやツイッターのPWA成功事例 (Google Developers Japan)
PWA(Progressive Web App)の最新情報を、グーグル開発者向けブログの日本語版がまとめている。
この情報は、米グーグル本社のすぐそばで5月に開催された開発者向けカンファレンス「Google I/O 2017」で行われたモバイルウェブ関連のセッションのなかから、特にPWAの最先端の情報を提供したセッションの概要をコンパクトに整理して伝えたものだ。
「PWAとAMPの連携事例」や「PWA対応したツイッターの成功事例」などの興味深い情報を共有している記事だ。
最新のモバイルウェブに関心があるのなら、ぜひ読んでみよう。
- 最先端のモバイルウェブに関心があるWeb担当者 必見!
- モバイルSEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
PWAは、グーグルだけでなくマイクロソフトとMozillaも推進
PWAの何がすごいのかをグーグル社員が解説 (INTERNET Watch)
Webサイトでモバイルアプリと同様な使い勝手を実現するPWAについては、このコーナーでも継続的に情報をお伝えしてきている。
PWAはグーグルの技術だと思われがちだが、実際にはマイクロソフトやモジラ(Mozilla)といった組織も最新のウェブ技術として対応を進めている。
グーグル・モジラ・マイクロソフトが、各社で協調して推し進めているウェブの最新技術について、マイクロソフト主催のカンファレンスで紹介した。
なかでも特に注目したいのがPWAだ。グーグルが先陣を切ってPWAの開発と普及に取り組んでいるのが現状だが、実際にはモジラとマイクロソフトもPWAへの対応を進めている。
そうした状況を各社が説明するとともに、グーグルの北村英志氏がPWAの優れた機能をまとめてわかりやすく解説した様子を、元記事ではレポートしている。
PWAではたとえば、アプリでは当然の次のような機能をウェブサイトでも実装できる。
- ホームスクリーンアイコン
- プッシュ通知
- 通信データ量の削減
- オフライン機能
- バックグラウンド同期
北村氏は、それぞれがどんなふうに役立つのかも説明している。
PWAの何がすごいのかをまだ具体的によくわかっていないのならば、
例えば、スマートフォンではウェブよりもアプリが使われるといった状況も、PWAによって変わるかもしれない
というマイクロソフト物江氏の発言とともに、ぜひ読んでほしい。
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- 技術がわかる人に伝えましょう
GAの「サイトの速度」レポートにある意外な落とし穴
データを正しく理解してパフォーマンス改善 (株式会社プリンシプル)
Googleアナリティクスには「サイトの速度」というレポートがある。文字どおり、管理サイトの表示速度に関するデータを計測する。
ページの表示速度は、グーグルの順位のためだけでなく、ユーザー体験に直接的に関わってくる重要なものだ。SEOに携わる人のなかでも、意識している人も多いだろう。
こちらの記事は、Googleアナリティクスのサイトの速度レポートについて、次の3つを解説している。
- 各指標が持つ意味
- レポートの落とし穴
- 落とし穴にはまらないための対策
落とし穴にはまらないようにデータを正しく理解し、パフォーマンス改善に役立てたいものだ。
- すべてのアクセス解析担当者 必見!
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
Googleアシスタントに関する記事を今週は2本ピックアップ。
- SEOとの共通点がたくさん?Actions on Google対応アプリをGoogle Assistantで発見させる3つの方法 #IO17JP
将来的に面白くなりそう
- AI採用のデジタルアシスタントに関心がある人
- 技術がわかる人に伝えましょう
- Google アシスタントが日本語サポートを開始。今後、数週間をかけて対象Android端末で利用可能に
あなただけのパーソナルアシスタントになれるか?
- AI採用のデジタルアシスタントに関心がある人
- 404ページが増えたらrobots.txtでブロックするというのはどうだろう?
- JSON-LDの構造化データはどこに設置すべきか?
- AMPエラーがあるスタンドアロン型AMPページは検索結果に表示されるのか?
- ボットのアクセスを99.9%除外できるGA対応プラグイン
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
404ページが増えたらrobots.txtでブロックするというのはどうだろう?
まったく必要なし (John Mueller on Twitter)
404エラーがレポートされているページをrobots.txtでブロックするのは、良い方法ですか?
こんな質問をツイッターのフォロワーに尋ねられたグーグルのジョン・ミューラー氏が、次のように返信した。
404が出ていても問題ない。ウェブというのは、そういうものだ。隠す必要はない。
そのURLが存在しないこと(正確には、見つからないこと)を検索エンジンに伝えるためにも、404のHTTPステータスコードを返すことは重要だ。
そして、ウェブのコンテンツがどんどん変わっていくものだし、さまざまな人やプログラムがさまざまな形でウェブを使う。となると、404を返すURLもおのずと増えていくものだ。
つまり404を返すことが重要であるとともに、404を返すURLというものは、存在していて当然なのだ。悪いことでは全然ない。
ウェブ担当者として、次の2点をきちんと認識しておこう。
- 存在ないページが404を返すのは当然のこと
- 404は(数が多くても)、検索エンジンのクロールやインデックス、ランキングに悪影響を与えない
サーチコンソールでレポートされるからといって、無理に隠す必要はないし、そうした工数をかけるだけ時間の無駄だ。
- すべてのWeb担当者 必見!
JSON-LDの構造化データはどこに設置すべきか?
なるべく下のほうがオススメ (John Mueller on Twitter)
JSON-LDでマークアップしている構造化データを、ページの上部から下部に移動しても問題ないでしょうか?
グーグルのジョン・ミューラー氏は、こうした質問に、次のように答えている。
テストツールで検証してみるといい。
基本的に、JSON-LDで構成した構造化データはHTMLのどこに配置してもかまわない。ブラウザのコンテンツ表示にはまったく影響しない。技術的に正しいかどうかだけが問われる。極端な例を言えば、記事の途中に置いてもグーグルには正しく認識する。
技術的に正しく構成されているかどうかは、ミューラー氏がコメントしたように構造化データテストツールを使う。
筆者の個人的な意見としては、JSON-LDの構造化データは、可能な限りHTMLドキュメントの下部に配置することを推奨する。JSON-LDのコードはページに表示されることはないので、見える要素の表示を妨げないようにしたいからだ。JSON-LDの読み込みがページ処理の最後になっても、何も問題ない。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- 技術がわかる人に伝えましょう
AMPエラーがあるスタンドアロン型AMPページは検索結果に表示されるのか?
HTMLが正しくないページと同じ扱い (John Mueller on Twitter)
AMP対応しているサイトでは、モバイル向けページとAMPページを別々に配信している構成が大半だ。この構成では、サイトのCMSはモバイルページとAMPページの2つをそれぞれ生成して管理するものだ。
だが、サイトを完全にAMP HTMLだけにして、AMPページがモバイル向けページも兼ねる構成にしても問題ない。この構成はスタンドアロン型のAMPサイトと呼ばれる。AMPの公式サイトはこの作りになっている(レスポンシブ ウェブ デザインなので、PC向けページも兼ねている)。
では、スタンドアロン型のAMPページで、AMP HTMLが文法的に間違っておりエラーが発生していたらどうなるのだろうか?
ジョン・ミューラー氏によれば、AMPページとしては認識されないが、通常のWebページとしてインデックスされるとのことだ。
ウェブには、文法的に間違っているHTMLページがごまんとある。しかし、そうしたページでも検索結果にはちゃんと出てくる。
それと同じで、AMPとしては正しくなくても検索結果にはきちんと出てくるのだ(もちろん、HTMLが文法的に完全に破綻していれば出てこないだろうが)。
ただし正当なAMPではないので、モバイル検索でもAMPマークが付くことはなく、検索結果からAMPページ(AMPキャッシュ)をユーザーが閲覧することもない。インデックスされるとはいえ、AMPにした意味がないと言われれば、たしかにそのとおりだ。
- AMPがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
ボットのアクセスを99.9%除外できるGA対応プラグイン
ウェブのトラフィックの40%は人間ではなくボット? (MarTech Today)
アクセス解析には、人間のユーザーではなくコンピュータのプログラム、いわゆる「Bot(ボット)」のアクセスが記録されてしまうことがある。程度によっては、解析レポートを不正確なものにしてしまう。
米Distil Network(ディスティル・ネットワーク)社が、Googleアナリティクスでボットのアクセスを遮断するプラグインを公開した。「Distil Bot Discovery」(ディスティル ボット ディスカバリー)という名称だ。
製品の説明文には次のように書かれている。
ウェブの40%のトラフィックはBotによるもの。しかし、Googleアナリティクスが除外できているBotのアクセスは1%未満。
Distil Bot Discoveryはほぼ100%のBotのアクセスを除外できるそうだ。
無料で利用できるとのことなので、興味があればGoogleアナリティクスと連携させてみるといい。
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