Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

ほとんどのGoogleアナリティクスレポートに共通する画面の基本構成を知っておこう[第27回]

どのレポートを見るにあたっても共通となる操作を学んでおこう。
よろしければこちらもご覧ください

これまで、アカウントやプロファイルの準備から始めて、基本用語を順番に説明してきた。そろそろ主要なレポートの解説に入っていく予定だが、その前に少しだけ、Googleアナリティクスの主要な機能を解説しておきたい。

今回は、Googleアナリティクスの主要なレポート画面の基本構成や、管理画面との行き来といった部分についてまず解説しておく。

レポート画面の開き方

普段から利用している人は無意識に行っているとは思うが、Googleアナリティクスにログインすると、まず図1のような「アカウント ホーム」が表示される。

図1:Googleアナリティクスの「アカウント ホーム」

Googleアナリティクスの各アカウント(図1赤枠部分)と、それぞれの配下のプロパティ(図1青枠部分)が一覧になって表示されているはずだ。

各レポート(=プロファイル)画面へ行くには、「プロファイル」を選択しなければいけないが、ログイン直後の「アカウント ホーム」画面では、「アカウント」と「プロパティ」の一覧だけが表示され、「プロファイル」は見えていない。「プロファイル」は「プロパティ」の下の階層にあるので「プロパティ」を展開しなければいけない。

※Googleアナリティクスにおいては、プロファイルとレポートは同じものだと考えてよい。くわしくは「Googleアナリティクスの新規プロファイルを作成する[第2回]」を参照のこと。

そこで、プロパティの左にある[+]ボタン(図1緑枠部分)をクリックしよう。するとその「プロパティ」配下にある「プロファイル」の一覧が見えてくる(図2赤枠部分)。

図2:プロパティを展開してプロファイルを表示したところ

これで各プロファイルが表示できた。閲覧したいプロファイルをクリックすることで、見たいプロファイルのレポート画面に入ることができる。

レポート画面の見方と構成

プロファイルを選び[標準レポート]をクリックしてレポート画面に入ると、最初は[ユーザー]>[サマリー]レポートの画面(図3)になる。

図3:[ユーザー]>[サマリー]レポート

左側には各レポートを選択できるメニュー画面(レポートのディレクトリ)になっており、「▶」がある部分(図3赤枠部分など)をクリックすると「▼」という表示に変わって、下層のメニュー群が出現する(図3青枠部分)構造になっている。

ちなみに、ノートパソコンなどを使っていて画面が狭くレポートが見づらくなる場合に便利な機能があるので紹介しておこう。左側のメニュー部分を折りたたんで、画面をレポート表示部分だけにできるのだ。

画面左側の各レポート名を表示しているメニュー部分とレポート画面本体の間にある、仕切りの部分(図3緑枠部分)をクリックすると、左側の各レポート名表示部分が左端に畳まれて見えなくなり、レポート画面が全面表示される構造になっている(図4)。

図4:メニュー部分が隠れているレポート画面

左側のメニューを使うために元に戻すには、左端のライン(図4赤枠部分)をクリックすればよい。レポート画面本体が横に長い場合も多数あるので、この折り畳み機能はよい。

「アナリティクス設定」をクリックすると……

各レポート画面で、右上の「アナリティクス設定」(図3黒枠部分)をクリックすると、該当プロファイルの管理画面(図5)に移動できる。

図5:プロファイルの管理画面

ここをベースにして各プロファイル、各プロパティ、アカウントの設定などの編集が可能だ。管理画面系の基本的な部分は第2回~第8回あたりで取り上げたので、そちらを参照してほしい。

さて、レポート画面に戻ろう。レポート画面に戻るには、「標準レポート」(図5赤枠部分)などへのリンクをクリックすればよい。

  • レポート画面の基本的な構成
  • 集計期間を指定する
  • エクスプローラから表示したい指標グループの項目を選択する
  • プライマリ ディメンションから表示したい「ディメンション」を選択

レポート画面の見方と構成(続き)

レポート画面の基本的な構成

では、レポート画面の基本的な構成について説明しよう。ここでは、[検索]>[サマリー]レポートを例にする。以下の手順に従って、レポートを開いてみよう。

操作手順
  1. 画面の左側にあるメニューで、[トラフィック]をクリックする
  2. メニューが開くので、[参照元]をクリックし、表示されるメニューから[検索][サマリー]を順にクリックする

レポート画面は開いているメニューによってさまざまな形式があるが、図6のように上部に折れ線グラフ(図6赤枠部分)、下部に一覧表形式(図6青枠部分)でデータを見ることができるフォーマットが多い。

図6:[検索]>[サマリー]レポートの画面

上部の折れ線グラフ(図6赤枠部分)は、デフォルトでは、主指標の日別のデータをグラフ化したものになっており、下の一覧表(図6青枠部分)はディメンションの各項目別の指標データが表示されている。その間に挟まれているデータ群は、サイト全体のこの集計期間における指標データだ(図6で「訪問数」「訪問別ページビュー」「訪問時の平均滞在時間」「新規訪問の割合」「直帰率」が並んでいる部分)。

集計期間を指定する

見たいレポート名を選択して各レポート画面に入ってから、見たいデータの集計期間を指定するところからスタートしよう。図6緑枠部分がその集計期間を選択するメニュー(機能)になる。

はじめにレポート画面に入ると、自動的に、ログインした日の前日から過去31日間に集計期間が設定される。たとえば、10月18日にログインすれば、集計期間は9月17日~10月17日に設定されているという具合だ。この指定方法については次回に詳しく解説する。

エクスプローラから、表示したい指標グループの項目を選択する

次は表示させたい指標グループを選択する。指標グループとは、「エクスプローラ」タブの直下に並んでいる「利用状況」「目標セット1」「eコマース」(図6黒枠部分)の部分のことだ。デフォルトでは一番左の「利用状況」が選択されている。

ちなみに、「目標セット1」「目標セット2」などは管理画面で目標設定がされているプロファイルでないと表示されず、「eコマース」は管理画面でeコマースの設定が有効になっていなければ表示されない。

プライマリ ディメンションから、表示したい「ディメンション」を選択

さらに必要に応じて、下部の一覧表部分(図6青枠部分)では、そのレポートに関連するディメンション(図6黄枠部分)を選択できるようになっている場合が多い(「ディメンション」については第9回「ディメンションと指標の違いを理解する」を参照)。

これでレポートを見る準備ができた。すなわち、多くのレポートでは、以下のような操作によって、データを見るという手順になる。

  • レポート名を選択する
  • 集計期間を設定する
  • エクスプローラから表示したい指標グループの項目を選択する
  • プライマリ ディメンションから表示したい「ディメンション」を選択する

次回以降、それぞれの操作について、詳しく説明していく。

筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。

筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール

この記事の筆者

衣袋 宏美(いぶくろ ひろみ)

1960年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。大手電気メーカー勤務後、日経BP社へ。調査部、インターネット視聴率センター長などを経て、2000年ネットレイティングスへ。視聴率サービスやアクセス解析サービスの立ち上げに尽力。2006年株式会社クロス・フュージョンを設立し代表取締役に。2023年活動停止。

著書など:
Web担当者Forumでの連載:
テーマ別カテゴリ: 
記事種別: