不自然リンクだとグーグルに見破られる5つのパターン など10+4記事(海外&国内SEO情報)

ウェブマスターツールへの警告メッセージのドタバタの整理や、スマホ向けサイトのSEOなども
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不自然リンクだとグーグルに見破られる5つのパターン
★★★★☆ 自然に見せるのではなく自然になること (SEOgadget)

グーグルによる不自然なリンクへの検出力が向上しており、それに伴って警告対象が拡大していることを、このコーナーで何度も紹介してきた。

SEOgadgetブログが、不自然なリンクだとしてグーグルに見抜かれてしまうであろうタイプのリンク状態を5つ指摘した。

  1. 短期間で急激に増加するリンク
  2. 同じペースで絶えず決まった数ずつ増加し続けるリンク
  3. 同じアンカーテキストの使いすぎ
  4. 他の多くのサイトと同じリンク元からのリンク
  5. nofollowでない通常のリンクだけ/高いPageRankのページからのリンクだけ

ほぼすべてに共通してるのは、「パターン化」していることだろう。それに対して、自発的に張られた自然なリンクには、どのサイトにも共通する決まりきったパターンはないはずだ。

だから、もし自然なバックリンクにある種の傾向が見られたとしても、あなたの所有するサイトにもそれが当てはまるとは限らない。

自然さを装おうと努力しても、結局は不自然なパターンが出てしまい、本当に自然な形にはならないものだということを理解しておいてほしい。

日本語で読めるSEO/SEM情報

不自然リンクの新しい警告メッセージの全容が明らかに
★★★★★ 最初からきちんと説明してほしかった (Google ウェブマスター向け公式ブログ)

サイトに張られた不自然なリンクに対する警告の対象範囲を、グーグルは先月下旬に拡大した。しかし不手際にも思えるやり方で実行したため、混乱を引き起こしてしまっていたのも事実だ。

この件に関してグーグルのウェブスパムグループのリーダーであるマット・カッツ氏が英語版の公式ブログで詳細を丁寧に説明した。

重要な出来事だったためだろう、日本版の公式ブログが、いつにない速さで翻訳記事を公開した。

サイト全体の評価を下げることがあった今までの警告とは違い、特定のリンクだけを信用しなくなったこと、今までほどシビアな措置は取らないが取り除く必要性が依然としてあることなど非常に重要な説明が書かれている。長い記事だが入念に読みたい。

なお新しい警告メッセージは言語設定を日本語にしていてもしばらくの間は英語で届くとのことである。万が一新しい警告メッセージを受け取ったとしても訳が分からずパニックにならないようにしたい。そのためにも必ず読んでおいてほしい。

ちなみに、本編もそうだが、記事の後半にも重要なメッセージがあるので、お見逃しないように。

さらに少し背景をお話しますと、今回、約 20,000 弱のドメインにメッセージをお送りしました。これは、通常 1 ヶ月でお送りするメッセージの 10 分の 1 程度の数です。今回 Google は、外部からのリンクの一部が信用を失ったすべてのサイトについて、過去に遡って送っています。今後は、現在のペースで計算しますと平均で 1 日約 10 サイトにお送りするようになるでしょう。

このメッセージを受信したからといって、あわてる必要はありませんが、完全に無視することもおすすめしません。このメッセージでお伝えしたいのは次のようなことです。”この問題は、サイト全体の信用には影響しませんが、サイトへのリンクの一部に対する信用には影響を与えます。結果として、いくつかの検索キーワードではあまり高くランクされないかもしれません。”

スマホ向けサイトの疑問についてグーグルが公式回答
★★★★★ 日本独自のユーザーサポートに感謝 (Google ウェブマスター向け公式ブログ)

スマートフォンに最適化したサイトを構築する際の推奨ガイドをグーグルは先日公開した。さらに日本版の公式ヘルプフォーラムでユーザーからの質問を募り、社員のKyotaroさんがその回答を公開した。

次の3項目に関する質問への回答が出されている(同じスレッド内だが、以下ではそれぞれの回答へのリンクを示している)。

英語版フォーラムにもない日本のユーザーに向けてのサポート情報になる。ありがたいことだ。スマホ向けサイトを運用するなら必ず目を通しておこう。

重要なクロールエラーをウェブマスターツールが通知
★★★☆☆ 原因を調査し早急に対処すべし (Google ウェブマスター向け公式ブログ)

ウェブマスターツールではグーグルのクロール状況を確認するレポートがあるが、重大なクロールエラーが発生した際に、より詳細な通知がウェブマスターツールに届くようになった。

警告には2種類ある。

  • サイト全体に影響する問題を知らせる「サイト エラー アラート」
  • 重要性の比較的低い問題に対する「URL エラー アラート」

エラー内容に応じてそれぞれさらに細かく分かれているので、どんなメッセージかを公式ブログの記事で確認してほしい。

クロールエラーに気づかずに放置しておくと、最悪の場合は検索結果から消えてしまうこともある。もし通知を受け取ったら、原因を直ちに調査し、大きな問題が発生しているならば早急に対処しなければならない。

通知にすぐに気づけるように、普段使っているメールへのメッセージ転送機能を必ず有効にしておこう。

自己参照するrel="canonical"タグで墓穴を掘るサイトが多発
★★★★☆ 優先するURLを記述すること (SEMリサーチ)

自分自身のページのURLを参照するrel="canonical"タグの間違った使い方について、渡辺隆広氏が指摘している。

rel="canonical"タグは重複コンテンツを防ぐのに有用な仕組みのはずなのに、反対に重複コンテンツを生み出したり、評価が分散してしまったりしている誤用が見られるようだ。

渡辺氏の記事を読み、自分のサイトで誤った使い方をしていないか確認してほしい。

ちなみに筆者は、「すべてのページにトップページを参照したrel="canonical"を記述していることに気づかず、トップページ以外がインデックスから消えてしまった」という知人から、つい最近相談を受けた。彼は「ペナルティを受けたのでは?」と危惧してドメイン名の移転まで考えていたのだが、何ことはない、理解不足による単純なミスが原因というオチだった。

グーグルのスマホ検索にモバイルマークが付いた
★★★☆☆ ユーザーフレンドリーな機能 (カグア!Googleアナリティクス活用塾)

スマートフォンからグーグル検索すると、モバイル対応したサイトにはモバイル向けサイトを表すマークが付くようになったようだ。別URLへのリダイレクトの場合でも、レスポンシブ・ウェブデザインの場合でも、モバイルマークが表示されている。

バカに毛が生えたブログさんも確認している。グーグルのスポークスマンによればテスト中とのことである。iPhone/iPodで見られるようだが、筆者のAndroid端末では見ることができなかった。

モバイル端末向けのサイトを提供していることを検索結果で知らせてくれるのは、モバイル検索ユーザーにとって親切な機能であり、クリック率に影響するかもしれない。グーグルが推奨する構成でスマホ用サイトが存在することを適切に伝えておきたい。

海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

スマートフォン向けサイトの閲覧検証に便利なツールとウェブマスターツールに追加された新しい機能を紹介する記事を今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • グーグルからのガイドライン違反通知を無視すべきでない理由
  • グーグルのアルゴリズムを分析できない8つの理由
  • ブランド名の列挙はキーワードの詰め込みとしてペナルティを受けるか?
  • rel="alternate" hreflang="x" は対象国に応じて適切なtitleタグを表示してくれるのか
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
  • パンダアップデート日本上陸に勝利するために読みたい16の記事
  • ペンギン・パンダ後の被リンク構築キャンペーンのあるべき姿

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グーグルからのガイドライン違反通知を無視すべきでない理由
★★★★★ 逃げきれるものではない (Google Webmaster Help Forum)

グーグルが定める品質ガイドラインに違反した際、最も厳しい措置として一定期間インデックスから手動で削除されることがある(詳しくはこちらの記事を参照)。

措置期間を過ぎた後は、たとえガイドライン違反が解消されていなくてもインデックスに戻ることがあるがそれは決してグーグルに許されたからではない。グーグルのジョン・ミューラー氏が公式ヘルプフォーラムで説明した。

手動措置(筆者注: 俗にいう「ペナルティ」)はある時点で失効するが、うやむやにして自然消滅すると期待してはいけない。

手動措置が失効するには長い時間がかかるし、仮に失効したとしても手動措置の原因に依然として関係しているなら、またいつか手動措置がかかる可能性がいつでも残されている。

検索結果での成果にマイナスに作用する問題を認識していて、かつ検索結果での表示が自分にとって重要なものならば、時間をかけてでもその問題を解決するべきだ。

手動措置の期間が定まっていてもいなくても、ガイドライン違反を指摘されたら放置せずに速やかに対応することが鉄則だ。「順位が下がっていないから」「依頼しているSEO会社が無視していいと言っているから」などと甘く見ていると、想定外の痛い目を見ることになるだろう。

この件に関しては、渡辺隆広氏も同じように注意を喚起しているのでよく読んでおいてほしい。

グーグルのアルゴリズムを分析できない8つの理由
★★★☆☆ 分析時間を別のことに使おう (Pedro Dias on Google+)

検索結果からグーグルのアルゴリズムを分析したり、アルゴリズムを追跡したり、相関関係を調べたりすることは、困難である。なぜそんなに困難になるのか、その理由をブラジルのグーグルの検索品質チームに以前に勤務していたペドロ・ディアス氏がGoogle+の投稿で説明した。

  1. 使用したクエリの種類による ―― ナビゲーション型(公式サイトを探す検索)、取引型(購入や申し込みのための検索)、情報型(情報を探す検索)、ローカル型(場所に関連した検索)など、どんな種類の検索かによって、検索結果は変化する。中立的な検索を試みたか? だとしても本当に中立的だったか。

  2. 検索品質チームによって実行されたテストの場合がある ―― 1日や1週間だけ続き、その後終了する実験がある。

  3. その日あるいは時間による検索のトレンドの場合がある ―― その日に急上昇した検索キーワードがなかったか。

  4. 検索者の場所による ―― 検索者のいる場所が接続するデータセンターに影響するだけでなく、言語設定もシグナルになる。

  5. 接続するデータセンターによる ―― 接続するデータセンターに応じて同じアルゴリズムでも異なるように働くことがある。

  6. パーソナライズ検索 ―― パーソナライズ検索の影響にさらされていないか。

  7. ソーシャルシグナル ―― 検索におけるソーシャルメディアの影響にさらされていないか。

  8. 検索への先入観 ―― SEOに詳しい人が調べると、一般ユーザーの検索動向を考えたりマネたりすることが難しいことがある。

もっと他にも要因はあるが、ディアス氏によると、検証・追跡調査・相関関係調査のほとんどは、上記を考慮できていないということだ。

SEOの研究が大好きでない限りは、アルゴリズム分析をするのは割に合わない。また、信頼のおけるアルゴリズム分析は、実際のところほとんど存在しないだろうことを認識しておきたい。

あなたが一般のウェブ担当者ならば、コンテンツ作りやユーザビリティ向上に時間と労力を費やすほうが、間違いなく成果は上がるはずだ。

ブランド名の列挙はキーワードの詰め込みとしてペナルティを受けるか?
★★★☆☆ 検索エンジンのためだけならやめておくべき (WebmasterWorld)

ブランドの名前を100個ほど列挙しただけの状態だとキーワードの詰め込みだとしてグーグルからペナルティを受けるだろうか。

このような質問がWebmasterWorldに投稿された。筆者が想像するに、たとえば次のような状態のことを指しているのだろうか。

フォーラム管理者は、次のようにコメントを返した。

42社のメーカーをリストにしたクライアントがいたが、グーグルのランキングにトラブルは起こらなかった。

しかし100個というのは多すぎるように思える。文字数ではどのくらいの割合を占めているのだろうか? それはユーザーにとって役立つものなのだろうか?

質問投稿者はこう答えた。

文字数でいうと50%近くを占めている。いくつかのリンクはそのブランドの詳細説明へのリンクになっているが、ほとんどはユーザーに価値を与えていない。

正直に言うとむしろ検索エンジンのために書いている。そのブランドで検索するユーザーがいるに違いないからだ。

あなたはどう判断するだろうか?

即座に手動措置の対象になることはないだろう。しかし100個も並んでいてしかもそのページにある文字の半分を占めているのならば、キーワードの乱用とみなされてもおかしくない。しかも意図は検索に引っ掛けるためだ。不適切な他の要因と組み合わさると手動処置を受ける危険がさらに増す。

筆者ならこの手のやり方は採用したくない。

rel="alternate" hreflang="x" は対象国に応じて適切なtitleタグを表示してくれるのか
★★★☆☆ してくれる (Pierre Far on Google+)

複数の言語または複数の地域を対象として同じ内容のコンテンツを異なるURLで公開しているときは、それらが1つのグループであることを「rel="alternate" hreflang="x"」を使ってグーグルに伝えられる。

同じ言語を使っているが異なる国向けのサイトだった場合、対象国向けのページのtitleタグが検索結果に正しく表示されるのだろうか?

グーグル社員のピエール・ファー氏によれば答えは「YES」とのことである。

米国向けページと英国向けページがあり、ともに英語で書かれていて違うのはお金の単位だけであったとしても、検索者に合った国のページタイトルをグーグルは選択してくれるそうだ。

SEO Japanの
掲載記事からピックアップ

日本のグーグルSEOにも大きな影響を与えたパンダアップデートとペンギンアップデートに関する記事を2本今週はピックアップ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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