“SEOをやりすぎている”サイトにはペナルティが来る!? など10+2記事(海外&国内SEO情報)

「SEOやりすぎ」サイトにペナルティを与えるようにアルゴリズムを変える可能性をグーグルが明らかに
よろしければこちらもご覧ください


“SEOをやりすぎている”サイトにはペナルティが来る!?
★★★★★ 中身があってこそのSEO (SEMリサーチ)

過度にSEOをやっているサイトに対してペナルティを与えることがあると、グーグルのウェブスパムグループのトップである、マット・カッツがSXSWというイベントのパネルディスカッションで発言した(音声録音はこちら)。今後数週間または数か月のうちにアルゴリズム変更を予定しているとのこと。

ここで誤解してほしくないのは、カッツ氏はSEOを否定しているわけではないことだ。非常にすばらしいコンテンツを持っているサイトがあったとして、そういうサイトよりもSEOをやり過ぎているサイトが評価されてしまうことはよくないから、条件を平等にしようとしているのだ。

一言でいうと「SEOができていなくてもすばらしいコンテンツであれば正当に評価する」というのが主眼で、結果として「中身がないのにSEOだけを頑張って無理やり上位表示させていてもダメにするかも」ということだろう。

この記事を書いた渡辺隆広氏は、Google+で次のようにコメントしている。

これも記録用として記事にしました。ようするにコンテンツ品質をきちんと評価してランキングに反映する(=検索ユーザーの期待に応える)という話に過ぎないので、別に個人的にはどうでもいいのですが。

この私の「どうでもいい」という感覚は、そもそもSEOは検索エンジンフレンドリーなサイト構造・設計とコンテンツが勝負になってくるのであり、コンテンツを通じて自然リンクを集めるというのが主流になってきていることは以前からわかっていたことですので、という前提があっての感想です。つまり未だにリンク(だけ)で解決しようとしている限り、こうしたGoogleの1つ1つのランキングアルゴリズム変更が驚異に感じされるかもしれませんが、それはもう時代に取り残されているという認識を持たなければなりません。

ユーザーにとって有益なコンテンツを提供しているなら、何も不安に感じることはないだろう。それどころか、そういう人にとってこの変更は有利に働くはずだ。逆にいえば、この変更でアタフタする人は、SEOに対する考え方を改めるべきかもしれない。

日本語で読めるSEO/SEM情報

SEOしたいならコンテンツにちゃんとお金を使おう
★★★★☆ SEOの予算配分はコンテンツ作成にも割り振る (More Access,More Fun!)

1つ前のピックアップにも通じる部分がある記事。記事作成者はSEOの専門家ではさそうだが、的を射た指摘が随所に見られる。

(前略)

Googleの考える「いいサイト」は、

  1. きちんと更新されていて、
  2. ページが増えていて、しかも内容がオリジナルで、
  3. アクセスも増えていて、
  4. みんなが凄いといって紹介してくれていて
  5. 小ずるいことしていない

というのが基本。

内容がない → 検索上位にもってくるしかない
※アフリエイト用のサイトがこれの典型

ではなくて

内容がある → 当然、検索上位に来る

というGoogleの考える真っ当なスタンスにいまこそ戻るべきなのです。簡単です。

では、集客できる優秀なコンテンツとはなにか。
実のところ、答えはとっても簡単。いいコンテンツは
①ここにしかないという唯一独占性があり
②他と比べて明らかに優位性がある

やや辛辣に書かれた記事であるけれど、コンテンツ力を伴わない無理矢理のSEOではなく、本来あるべき姿を再認識するためのよい機会になるだろう。

アナリティクスでウェブマスターツールのデータを分析
★★★☆☆ グーグルのツール同士なので相性がよい (モバイルSEOの勧め)

Googleアナリティクスで見ることができるGoogleウェブマスターツールの「クエリ」レポートを利用して以下の5つの情報を調べる方法を解説した記事。

今回ピックアップしたのは後半なので、まず前半から読んでほしい。

今回の記事では、次のような情報を調べる方法を解説している。

  1. 表示回数が100回以上のクエリ
  2. 平均順位が5位以上のクエリ
  3. CTRが5%以上のクエリ
  4. 検索を“ウェブ”と“携帯(スマートフォン)”のみを合算した絞り込み
  5. 30日以上の長期間の集計
  6. 期間比較

応用すれば、検索結果に表示されてもクリックされないキーワードや、検索されている意外なキーワードの発見にも役立ちそうだ。

管理サイトがマルウェアに感染してしまったら!?
★★☆☆☆ そんなことはあってはならないことだけれど (webweb | SEO辻正浩のブログ)

サイトがマルウェアに感染すると「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります」とグーグルの検索結果に出ることがある。こんなメッセージが出てしまったらクリック率は大きく下がるであろう。またウェブマスターツールには警告が届き、問題解決後に再審査リクエストを送らなければならない。

こちらの記事では、マルウェアに感染したサイトの復旧までのプロセスを説明している。万が一の時のために、おおまかな流れだけでもつかんでおくといいだろう。

タブレット版検索をヤフーが公開
★★★☆☆ タブレットでもレスポンシブ・ウェブデザイン (Yahoo!検索 スタッフブログ)

タブレット版のウェブ検索を日本のYahoo!検索が公開した。

タブレット版の作成においては次のようなポイントに重点が置かれたとのことだ。

  • さまざまなタブレットに対応したレイアウト
  • スクロールしてもついてくる検索窓と、次へ次へと展開できるページ遷移
  • タブレットに適したデザイン

タブレット専用サイトを所有または検討しているなら、参考にしてみるのもいいかもしれない。

なお1つ目の「レイアウト」にあたっては、CSS3のMedia Queries(メディアクエリ)を利用している。やはりレスポンシブ・ウェブデザインが主流になっていくのだろうか。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
・マット・カッツが語る「metaタグにどのくらい時間をかけるべきか?」
・リンク切れ発見&サイトマップ作成ツール
・サイト構成を変更するときにありがちな2つのミス
・新しいGoogleアナリティクスの隠された5つの改善点
・サイト内検索をインデックスさせるべきか
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
・外部リンクの前に内部リンクを最適化せよ
・究極のランディングページに欠かせない13の秘訣

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

マット・カッツが語る「metaタグにどのくらい時間をかけるべきか?」
★★★★★ meta descriptionタグは念入りに (Google Webmaster Central Channel on YouTube)

metaタグにどのくらい時間を割くべきか?
どのmetaタグが大切なのか?

自分自身が出した質問にグーグルのマット・カッツ氏が回答した。

数年前まではmeta keywordsタグのキーワードが重要視されていてよく考えて決めなければならなかった。でもそれはもう過去の話だ。

ただこれが別の方向に行ってしまって、「metaタグのことはまったく何も考えなくていい」「metaタグに時間を費やすのは無駄だ」という言う人が出てくるようになってしまった。もう少しニュアンスが伝わるように説明しよう。

meta keywordsタグには、一秒たりとも時間をかける価値はない。僕たちはmeta keywordsタグを利用していないからだ。最近はメジャーな検索エンジンでmeta keywordsを使っているところを知らない。

meta keywordsタグはユーザーに見えない場所にあるからキーワードを詰め込むウェブマスターがたくさんいた。だから本当には役には立たない。したがって僕らはmeta keywordsタグをまったく使っていない

でも、meta descriptionタグは確かに使っている。meta descriptionタグは本当に役に立つんだ。なぜなら、僕たちがいいスニペットを作ることができなくて、meta descriptionのなかにすごくいい回答になるようなことが入っていたとして、それがユーザーの入力したことにぴったり当てはまっていれば、meta descriptionをスニペットとして表示させるからね。

僕たちが検索結果のスニペットとして表示するのは、そのページにあるキーワードを含んだコンテンツか、meta descriptionタグのどちらかだ。

もしmeta descriptionが非常によく書かれていて興味を誘うようなものだったら、それを見たユーザーが検索結果であなたのサイトの項目をクリックするチャンスがもっと増えるだろう。あなたが上手にSEOできる人であって、自慢できるようなキーワードでただ単に上位表示を狙うのではなくコンバージョンを重視しているなら、クリック率が高くて、できればもっとコンバージョンにつながるmeta descriptionをテストしてもいいかもしれない。

ただし騙すようなことをしてはいけない。アップル社の製品ではないのにアップルに関してのページがあるように書いてはダメだ。でもよくできていて魅力的なmeta descriptionを考えられたのなら、それはコンバージョンに役立つだろう。

ほかにもたくさんの種類のmeta タグがある。この動画ページに書かれているリンク先(※Web担編注:グーグルヘルプへのリンクが記載されている)には、僕たちがどのmetaタグを使っていてどのmetaタグを使っていないかを説明している解説があるので参考にしてほしい。

ざっくり言えば、meta keywordsタグには注意を払わなくていい。でもmeta descriptionタグには注意を払う価値がある。

meta descriptionタグは検索結果での説明文に使われることがあるから、ユーザーがクリックしたくなるように、もっといえばコンバージョン率が上がるような記述を作りたい。

しかしmeta keywordsタグに関しては、グーグルの検索順位を上げることが目的であれば無視して構わないということだ(もっともサイト内検索や関連コンテンツの抽出など内部システムで使っているのであればmeta keywordsタグも意味を持つだろうが)。

リンク切れ発見&サイトマップ作成ツール
★★★☆☆ 何に使えるか考えてみよう (Internet Marketing Ninjas)

リンク切れやリダイレクト、HTTPステータスコードの確認などさまざまな情報の取得に加えてXMLサイトマップも作成できるツールが新たに公開された。

最大で10,000URLまでのチェックが可能だ。ただし10,000URLの場合は、指定された記述をrobots.txtに書き加える必要がある。レポートはCSVでダウンロードできるしメールで送信してもらうこともできる。なお1日につき5回までの制限がある。

各ページの最適化状況のレポートもあるが、そちらでは残念ながら日本語は正しく表示されないようだ。

いろいろな利用価値がありそうなツールだが、こうしたチェックではツールのロボットが実際にサイトにアクセスしているので、過度にサイトに負荷がかからないように注意するべきだろう。このツールではちゃんと間隔を設けてアクセスしているので大きな問題になることはないだろうが、自分が管理していないサイトに対してこういったツールを利用すると、場合によってはサイバー攻撃だとみなされることもあるので注意してほしい。

サイト構成を変更するときにありがちな2つのミス
★★★☆☆ 必ずチェック (WebmasterWorld)

大規模なサイトで大掛かりな変更を実行するときに犯しがちなミスを2つ、WebmasterWorldの管理者が指摘した。

  1. 301リダイレクトしたときに内部リンクをリダイレクト先の新しいURLに書き換えることを忘れる。XMLサイトマップのURLも古いままにしておいて新しいURLに修正し忘れる人もいる。

  2. テストサイトで確認せずに変更を反映してしまうミスがある。サイトの変更に関して技術的な間違い(titleタグやHTMLやリンクなどを含む)を犯してしまい、その状態でインデックスされてしまったら、あなたを待っているのは地獄だ。必ずテスト環境を構築して本番での実行前に試験しなければならない。

大きなサイトを運用しているウェブ担当者は、もしサイトの変更があったとしたらこの2つを思い出そう。

新しいGoogleアナリティクスの隠された5つの改善点
★★★☆☆ iPadでもGAのレポートを閲覧可能に (LunaMetrics)

Googleアナリティクスは、レポート表示をスピードアップし、またインターフェイスを改良した。これらの発表は英語版の公式ブログでアナウンスされている。

LunaMetricsのブログが、公式アナウンスで触れられていない点も含めて気に入った改良点を5つ紹介している。

  • カスタムレポートやダッシュボードの共有が楽にできるようになっている
  • グラフの表示にFlashが不要になった
  • 切り替えボタン(グラフの粒度やグラフタイプなど)がより明確に
  • サンプリングの精度を調整可能になった
  • 左メニューのアイコンがわかりやすくなった

特に、Flashへの依存が減ったことは大きいだろう。Flashに対応していないiPhoneやiPadからでもGoogleアナリティクスのデータを閲覧しやすくなったからだ。ラップトップよりも携帯性に優れたiPhoneとiPadでアクセス解析が可能になることは嬉しいニュースになるウェブ担当者もいるに違いない。

サイト内検索をインデックスさせるべきか
★★★★☆ させるべきでない (WebmasterWorld)

サイト内検索の検索結果ページは、原則的にインデックスさせるべきでない

ページ数を増やそうとして内部検索結果ページを1つのコンテンツにしてしまうサイトをときおり見かけるが、検索エンジンは「検索結果に(他のサイトの)検索結果を表示する」ことを望まない。理由の1つはユーザビリティに劣るためだ。検索結果の羅列は見づらいし、検索結果がゼロにもかかわらずページが作られることも多い。

アマゾンのような大規模なECサイトでは、あらかじめ特定の条件のアイテムを抽出するために内部検索システムを利用した、いわゆるファセット・ナビゲーションが用いられるが、これらは単純な検索結果ではなくきちんとした1つのページとしてできあがっている。

ページ数を増やすためにサイト内検索の結果だけでページを作るのは、質の低いコンテンツの量産になるうえに検索エンジンのクロール資源の無駄遣いにも繋がるのでやめよう。

SEO Japanの掲載記事からピックアップ

PageRankをサイト内に上手に流す内部リンクのSEOと13個のランディングページ最適化の指南を今週はピックアップ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

テーマ別カテゴリ: 
記事種別: