コンテンツの更新で内容が変わるとき、URLはどうする? 基本的には、従来のURLで公開しましょう

SEO担当者の質問に、SEOのエキスパートである住 太陽さんが実践的で有効な解決法を答えます。今回の質問は「コンテンツ更新時のURL」についてです。
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ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「コンテンツの更新で内容が変わるとき、URLはどうする?」です。この回答は「基本的には従来のURLで公開しましょう」です。

「コンテンツの更新で内容が変わるとき、URLはどうする?」に対する回答は
「基本的には従来のURLで公開しましょう」です

コンテンツ更新時に、URLをどうするか

今回の質問は「複数のページで構成されるコンテンツを更新し、まったく新しい内容に変える場合、URLはどうする?」というものです。ペンネーム「ぐにぐに」さんが寄せてくださいました。URLはそのままに内容だけを差し替えるか、新しいコンテンツを新しいURLで公開するかで悩んでおられるとのことです。

従来からあるコンテンツを更新するとき、URLをどうするかは悩ましい問題です。新しいURLで公開すると、しばらくの間だけ検索結果で優遇されることがある(フレッシュネスアルゴリズム)ため、ちょっとした部分的な更新にすぎないものでもURLを変えるケースがあります。そうしたものを見ると、やはりURLを新しいものにした方が良いのではないか、と悩んでしまうんですよね。

URLは変更しないことが原則

そもそも論ですがURLは「Uniform Resource Locator」の略で、その意味するところは「リソースの位置を永続的に示す指標」です。やたらと変えるべきものではありません。URLを変更してもサーバ側でリダイレクトすることで404エラーやPageRankの損失を防ぐことはできますが、外部のリンク元や引用元が指し示していたのとは異なるURLに連れてこられるユーザーの不信感までは防げません。

URLの変更はできる限り避け、できる限り永続的に同じURLでアクセスが可能な状態を保つことが原則です。実際の運用では、サイト運営側の一方的な都合でURLを変更しがちですが、本来は一度公開したURLは世界に対して責任をもつ種類のものなのです。この話は長くなるので割愛しますが、ご興味があれば英語版Wikipediaの「Permalink」のページなどをお読みください。

新鮮さが求められるかで判断する方法も

実際の運用では、新しいURLを使うかどうかを、更新するコンテンツが「ニュース性があったり最新の情報を追ったりしているなど、新鮮さが求められる内容かどうか」で判断するのも1つのアイデアです。ニュース性のあるコンテンツのように新鮮さが求められる内容なら、それが新しい情報であることがGoogleにもユーザーにもわかりやすいように、新しいURLを割り当てます。

一方、それほど新鮮さを求められない内容(例えば「会社概要」など)であれば、内容がまったく異なるものになるとしても、従来のURLで公開するのがいいでしょう。なお、URLを変更しなくても内容が大きく変化するならフレッシュネスの恩恵は得られます。新鮮さが求められるコンテンツかどうかの判断に迷うようなら、従来のURLを維持する方向で考えましょう。

まとめ

実際の運用では、従来からあるコンテンツを改修する際にURLを変えてしまうケースは多くあります。特にニュース性の高いコンテンツでは新しいURLを与えることでフレッシュネスの恩恵を受けられることもあるため、それを一概に否定することはできません。しかし、元のコンテンツと改修後のコンテンツに関連性があるなら、従来のURLで公開しましょう。これはSEOの視点からどうこうと言う問題ではなく、ウェブの原則に沿うことだからです。

P.S.
このコーナーは「こんなこと聞いていいのかな?」のように思ってしまうような初歩的な質問、常識への疑問など、ほかでは聞きにくい質問にどんどん答えていきたいと思っています。匿名やペンネームで応募できますので、どしどし質問を送ってください。

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この記事の筆者

【執筆】

住太陽(すみ もとはる)

SEOコンサルタント。2002年に国内初となるSEO解説書を執筆。以来、多数の執筆や講演を務めるなど、SEOの国内の第一人者として知られている。

ボーディー有限会社 の代表取締役であり、中小企業を対象に定額制SEOコンサルティングを提供を提供している。

【編集】

渡辺 淳子(わたなべ じゅんこ)
IT系の雑誌・書籍・デジタルコンテンツの編集・制作・プロモーションを経て独立。Bright Mediaデザイン研究所を設立し、紅茶のECサイトリニューアル、オウンドメディアの編集長代行、就職サイトのプロモーションや解析レポート作成、Webメディアや書籍のライティング、編集などを手掛けている。
好きな言葉は「足下を掘れ、そこに泉あり」。丁寧に掘り進め、できるだけ奥に潜む泉を記事にしていきたい。

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