Google+がSEOに与える影響を調べてみた など10+2記事(海外&国内SEO情報)

Google+は、インデックスや順位へ影響があるのか?
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Google+がSEOに与える影響を調べてみた
★★☆☆☆ SNSとしては好スタートなようだが (Google+)

グーグルが先日公開したソーシャルメディアサービスのGoogle+(グーグル・プラス)に投稿したURLはどのように扱われ、検索エンジンのインデックスや検索順位にどう影響するのだろうか? SEOmozのランド・フィッシュキン氏がテストし、その結果をGoogle+で簡潔にまとめている。

  1. Google+の投稿はほぼ確実にURLの発見(クロール、インデックス)に使われる。

    つまり、Google+でURLを流すことは、Twitterの場合と同様にインデックス促進につながる可能性が高い(サークルにとって有益な情報ならば)。

  2. Google+は、それ単体でランキングを上げる効果は持っていないようだ。

    Twitterで共有されたURLは順位への影響があるといわれているが、Google+では事情が違うということだ。

ただし、「今のところの結論であって、調査のサンプル数が少ないからもっとテストを重ねなければならない」と断りを入れているので、あくまでも現時点の参考情報だと理解してほしい。

日本語で読めるSEO/SEM情報

一気にリンクが増えるとペナルティ対象になるのか?
★★★☆☆ パターンから作為的な行為を見破る (swat9)

被リンクが短期間に急激に増加したら、作為的だとしてグーグルにペナルティを受けるのか?

そんな問題について考察した記事。グーグルは、いくつかのシグナルを見ながら急増加が正当な理由によるものかどうかを判断し、正当だと判断すればペナルティを与えることはないようだとしている。

これには筆者も同意する。たとえば副作用なしでガンを完全に治療する特効薬があるサイトで発表されたとしたら、1日の間に何千、何万というリンクが張られるだろう。しかし1週間で5kgやせるダイエットに筆者が成功したという日記記事に同じだけのリンクが張られたとしたらどうだろうか?

はてブでホットエントリ入りして1日で1,000本以上のリンクを集めることは頻繁に発生しているが、これが原因でペナルティを受けたという話は聞いたことがない。だが「1か月で被リンク10,000本を2万円」のように謳ってリンク販売しているようなSEO業者のリンクは、不正がすぐにばれてしまいペナルティを受けても不思議はない。

この記事は、後半の考察も興味深いので、アルゴリズムに興味がある人は一読しておくといいだろう。

テンプレートに仕込まれた不正プログラムでペナルティ
★★★☆☆ ただより“怖い”ものはない (エアロプレイン)

グーグルで順位が落ちてしまったため、調べてみたところ、無料でダウンロードしたWordPress用テンプレートに仕込まれていた巧妙なクローキングのスクリプトが原因だったという記事。

ウェブマスターフォーラムで相談したところ、グーグルの社員が指摘してくれて判明したとのこと。

無料でダウンロードできるWordPressテンプレートは多いが、海外のものでは製作者サイトへのリンクやマルウェアを潜ませているケースが数多くあるようだ。タダだからといって安易に手に入れないように注意してほしい。

グーグル、日本でもスパムリンク対策を強化か
★★★★☆ 日本だけ特別なんてことはない (SEMリサーチ)

グーグル日本がガイドライン違反の監視を強化しているようだと前回のこのコーナーの2つのピックアップお伝えした。Web担でおなじみの渡辺隆広氏も同様のことを自身のブログで指摘している。

米国と比較して、比較的「甘い」対応だった日本国内だが、本件は「日本語のスパムにも厳しく対応する」という姿勢が伺える。SEO業界では何故か「パンダ・アップデート」に注目が集まっているが、倫理的・技術的に「ダメなものはダメ」であり、それはパンダ・アップデートで話題としているコンテンツだけのお話ではない。日本は大丈夫だから・・・という甘い考えは一度捨ててみてはいかがだろうか。

グーグルのウェブスパムグループのトップであるマット・カッツ氏は、日本でもスパム対策を強化していくと筆者に直接話してくれた(昨年11月に米ラスベガスで開催されたPubConという検索エンジンマーケティングのカンファレンスにおいて)。日本でのスパム対策にいよいよ本腰を入れてきたのかもしれない。

ツイッターで見かけたSEOの疑問への回答
★★★☆☆ 最後のカテゴリだけはネタ (パシのSEOブログ)

パシのSEOブログの竹内氏が、ツイッターで見かけたというSEOに関する疑問・質問に対してブログで回答している。

  • YahooとGoogleは同じ検索結果なの?
  • 順位が高い時と低い時がある。
  • 新規ドメインは6ヶ月間は上位表示できないの?
  • 中古ドメインのSEO効果は?
  • titleタグにキーワードを入れた方が良いの?
  • キーワードはtitleタグの先頭に書いた方が良いの?
  • コンテンツは充実しているのに、順位が上がらない。
  • サイトが全然インデックスされないんだけど。
  • トップページではなく下位ページが上位表示されて困ってるんだけど。
  • 突然順位が落ちた。
  • 急にアクセス数が90%ぐらいダウンした
  • WordPressのパーマリンクは日本語にするのが良いの?

など、20個以上のトピックが書かれている。意見が分かれる項目もあるかもしれないが、参考になるものが多いはずだ。ひととおり目を通してみよう。

地域別に別ドメイン名でサイトを作ったらペナルティになるのか
★★★☆☆ オリジナルコンテンツを作る (グーグル ウェブマスターセントラル 公式ヘルプフォーラム)

(たとえば人材系サイトで)都道府県別にドメイン名を分けてサイトを作成し、それぞれをフッターリンクでつなぐのはペナルティの対象になるのか?

このような質問がグーグルのウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで投稿された。

通常、重複コンテンツによるフィルタはあってもペナルティはない。しかし回答にもあるように、同じコンテンツで都道府県名や市町村名を入れ替えただけのような場合は、ドメイン名を分けるかどうかにかかわらず、ランキングの操作を目的とした重複コンテンツとして何らかのペナルティを受けるかもしれない。

地域別のページを作成する場合、理想的なのはその地域に固有のオリジナルコンテンツをそれぞれのサイトに掲載することだ。オリジナルコンテンツの作成が難しいこともあるだろうが、ぜひ取り組んでほしい。少なくとも、都道府県や市町村を羅列するブロックをサイドバーやフッターに貼り付け「メインキーワード + 地域名」の検索を狙う手法は筆者は好きではないし勧めない。

できれば避けたいフッターリンクからのリンク例
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
・グーグルツールバーPageRank? そういえばそんなのもあったね
・検索結果数は競争度を測る指標にならない
・.bizドメインの評価は低いのか
・米ヤフーのSite Explorerがまもなくサービス終了
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
・Googleのリアルタイム検索が消えた理由
・緊急アンケート : 66%のユーザーがFacebookよりGoogle+を使うと回答

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

グーグルツールバーPageRank? そういえばそんなのもあったね
★★★★★ TBPRはもう気にしてないよね? (Google Webmaster Central Channel on Youtube)

「なぜグーグルツールバーPageRank表示はもっと頻繁に更新しないのか?」という質問に対して、グーグルのマット・カッツ氏が動画で解説した。

グーグルは大量のコンピュータを使ってPageRankを絶えず再計算している。やろうと思えばそのPageRankをいつでもグーグルツールバーにエクスポートする(反映させる)ことができる。でもそうすると、ユーザーがPageRankばかりに気を取られて、自分のページの正確なPageRankはいくつなんだろうと1日に5回も6回もページをリロードするようになってしまうかもしれない。そこで僕たちはサイト管理者がPageRankに取り憑かれないように、ツールバーのPageRankを更新するのは年にだいたい3回~4回ぐらいにしたんだ。

グーグルの中ではPageRankは小数点の数値で細かく計算されているけれど、ツールバーで表示するときには0~10の整数に置き換わっている。これもサイト管理者がPageRankを気にしすぎないようにということからだ。

内部でPageRankを再計算するときは必ず正確になるようにベストな評価方法に基づいて多くの注意を払っている。だけどGoogleツールバーにエクスポートするときはたいして関心を払わないことが多い。数か月ごとに起こる自動化処理のようなものだ。非常に高いPageRankのドメイン名が突然低いPageRankに下がったとか、とても予測できない何かおかしなことが発生したときは調査するだろう。でもほとんどの場合は内部のPageRankには気を払うけれど、エクスポートされたデータについてはさほど気にしない。

こういった理由でPageRankの更新にときおり時間がかかることがある。僕からのアドバイスとして、PageRankやリンクのことばかりに囚われるのではなく、サイトのコンテンツのことを考えてほしい。ユーザーにとって役立っているかはもちろん、ROIやコンバージョン率、表示速度など、Googleツールバーの小さなグリーンのメーターよりももっとほかに気を向けるべきことがある。

グーグルツールバーのPageRankはウェブ担当者が計測する指標ではない。前回紹介した、グーグル自身によるツールバーのPageRankの重要度の低さについての解説も再度読みなおしておこう。

検索結果数は競争度を測る指標にならない
★★★★☆ 結果数の多さと競争度の高さは連動しない (Quora)

各ジャンルのエキスパートが回答するQ&Aサイトのクオラで次のような質問が投稿された。

検索したときに何ページぐらいヒットするかを、その検索キーワードの競争度を推し測る指標として使いたいのだが、データの取得ができなくなっている。どうしたらいいだろうか?

Web担のSEOmozコーナーでおなじみのランド・フィッシュキン氏が、次のように回答している。

その検索結果での上位10位~20位を見て、サイトやページがどのくらい強いか、重要かを判断するといい。

上位に入り込むのにどのくらい競争が激しいかを直接調べたいのなら、そうした要素を調べるほうが、検索結果にヒットするページ数やリスティング広告の数・入札単価を気にするよりもずっと効果的だ。

検索結果に表示されるページは、単純に言えばそのキーワードが含まれているページの数をすべて返す。ヒットした数が30ページしかなくても、上位10ページに対する検索エンジンの評価が非常に高かったとしたら、そこに食い込むのは困難だろう。逆に100万ページヒットするとしても、上位のページが弱ければ参入する価値はある。キーワードが含まれているページが多いからと言って競争が激しいとは限らないのだ。

またPPC広告が多かったり入札単価が多かったりすることは、そのキーワードが「儲かる」ということを意味するので競争度が高いとも推測できる。しかしオーガニックの競争度も同じように激しいとは必ずしも限らない。上位表示サイトのコンテンツやページ数、運用歴、バックリンクなどを丹念に調べるのがもっとも信用できるに違いない。

.bizドメインの評価は低いのか
★★★☆☆ ランキングにドメイン名は関係なし (WebmasterWorld)

Googleは、.comや.org、.co.ukなど他のドメイン名と比べて.bizドメインを低く評価しているのだろうか?

このような質問がWebmasterWorldに投稿された。

.bizドメインで上位表示しているサイト管理者から回答が返っているので、.bizドメインの評価が低いということはないはずだ。.bizドメインのサイトは筆者も運用していて、(ビッグキーワードではないが)数年来Googleで安定したアクセスがあり今までに不相応に扱われているように感じたことは一度もない。

.bizドメインは取得代・更新代が安いのでSEOスパマーに利用されやすいといった特徴がある。スパムの疑いをかけられたときは他のドメイン名と比べて入念にチェックが入るかもしれないが、.bizドメインだからということだけでスパム扱いされたり、評価を下げられたりすることはないはずだ。反対に、.eduドメインや.govドメインだからといって特別に評価を上げたりすることもないとグーグルは幾度となく発言している。

ドメイン名の種別はランキングには直接関わっていないと認識しておいて構わない。

米ヤフーのSite Explorerがまもなくサービス終了
★★★★★ 被リンク調査ができなくなるのは痛い (Yahoo! Search Blog)

米ヤフーは、Yahoo! Site Explorerのサービスを今年後半に停止することを公式に発表した。検索事業での米マイクロソフトとの提携がグローバルで年内に完了する予定を受けての決定だ。今後はBingウェブマスターツールを使うように提案している。

日本の読者の多くは、米ヤフーと米マイクロソフトの提携にはほとんど興味がないだろう。しかし米ヤフーのSite Explorerが使えなくなるのは、SEO業界にとっては“痛い”。バックリンク調査ができなくなるからだ。日本のヤフーのサイトエクスプローラーは、2010年の10月にすでにサービスを終了している。米ヤフーが代替として勧めているBingウェブマスターツールは、管理サイトのバックリンクしかレポートしてくれない。つまり競合サイトのバックリンクを調べることは不可能なのだ。

となると、バックリンクを調べるツールの最有力候補はSEOmozが提供するOpen Site Explorerだろう。しかし完全なデータを手に入れるには有料メンバーになる必要がある。またクローラの性能の差だろうか、Yahoo! Site Explorerでは認識していてもOpen Site Explorerでは認識していないバックリンクもあるとのことだ。困ったものだ。

SEO Japanの掲載記事からピックアップ

Googleリアルタイム検索が終了した理由とGoogle+に寄せられる大きな期待についての記事を今週はピックアップ。

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

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