複数のキーワード/フレーズを対象としたSEOを実現する4つのステップと基本ルール

1ページにつき何キーワードまで狙うべきか? 類似するフレーズはまとめるべきか分けるべきか?
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君が大学で「SEO 201:キーワード調査およびターゲティング上級講座」というような授業を取っていたならば、

複数ページにまたがるキーワードの調査リストをどのように分析して、最大の恩恵が得られるようそれらの語句を活用するか

といった内容を、数回にわたる講義とケーススタディで教わっただろう。でも、その講義を聞き逃してしまったという人(もっともこれは僕ら全員かもね)のために、手ごろな補習コースがあってもいいんじゃないかな。

たとえば、以下のような質問をされたら、多くのSEO担当者は返答に困る。

キーワードは、1ページにつき何個くらいターゲットにできる?
トップページでは(いちばんリンクジュースが集まるところだから)最重要のキーワードをすべてターゲットにすべき?
類似するフレーズをまとめてターゲットにするか、ばらばらに分けるか、どんな状況で使い分けたらいい?

今回の記事は、まさしくこういった問題の解決に役立ててもらおうとして書いたものだ。

君がキーワード調査の段階を終えて、どの語句やフレーズが重要かを見極めたとしよう。さて今度は、どのキーワードを、どこで、どのようにターゲットにするかを決める必要がある。これから説明する4ステップで、そうした見極めが容易になるはずだ(それにどうやら、チェックリストの効果ってすごいらしいよ)。

ステップ1:幅広い組み合わせでキーフレーズを集める

※Web担編注:バットマン系、スーパーマン系、Flashコミック(マンガ)系と、それぞれのジャンルで、さまざまな組み合わせのキーワードをリストアップしている。

僕がコミックを例に選んだのは、まずコミックがおもしろいからだ。それにもう1つの理由として、最近グーグルを辞めた僕の友人がウェストシアトル地区にコミック書店をオープンしたせいで、タイツ姿のスーパーヒーローが頭に残っていたというのもある。

上記の例では、いくつか需要の高いキーワードを、その中心的な主題で分けてグループ化した(この場合、ヒーロー別に)。これは、製品別でも記事別でもいいし、あるいはブログ記事のカテゴリ別やコンテンツの種類別でもできる。

ステップ2:意図を見通して分類する

次に、潜在的ビジターの意図に応じてキーワードを区分する必要がある。これはものすごく重要なことで、なぜかというと、2つのキーワード/キーフレーズが非常に似通っていたとしても、それを一緒にしてしまうと、検索者の意図が違った場合に悲惨な結果を招きかねないからだ。

このリスト(順位ごとのクリック率データ)から計算してみると、検索順位が1位なのにビジターのコンバージョン率が0.1%というのは、検索順位が10位でコンバージョン率2%の場合よりもお粗末だからね。意図ごとに区分することで、特定のものを求めて検索している検索者だけに確実に的を絞れるし、キーワードの共食いを避けたり、ユーザビリティやコンバージョン率の点でマイナスになりそうなところにトラフィックを誤誘導するのを防いだりすることもできる。

ステップ3:使いやすさと自然な流れを考えて階層構造をデザインする
ステップ4: キーワードターゲティング計画を立てる
キーワードターゲティングの基本ルール

ステップ3:使いやすさと自然な流れを考えて階層構造をデザインする

可能なら、キーワード調査とターゲティングの段階で得られる情報を、サイトの階層構造と情報アーキテクチャを決めるのに役立てたいところだ。すでにサイトが深く入り組んだ構造になっている場合であっても、賢くクロスリンクすれば、訪問者が求めるものをランディングページで確実に見つけられるようにできる。

ここでの考え方は、そのページの主要なコンテンツを、検索者の意図を最も反映しそうなものにして、それから第2、第3のニーズへと絞り込むようなナビゲーションを提供するというものだ。

ステップ4: キーワードターゲティング計画を立てる

ここまでで、個々のページに振り分けたキーワードのグループとサイトの階層構造ができあがった。最後のステップでは、個々のページに割り当てるべきキーワードのターゲットと、title要素、URL、meta descriptionタグ、ページの機能について具体的な例を紹介しておこう。

上に示した図の例では、ページ要素に複数のキーワード(「dc comics」「batman comics」を入れつつ、「comic」の単数形、複数形を使用)を採用し、それらがもたらしてくれるトラフィックを獲得できるようにした。ここでは、「detective comics」もリストに入れたけど、厳密に言うと、Detective Comicsシリーズのサブカテゴリを別に設け、そこからこのページにリンクを張った方がいいかもしれない。

この計画立案プロセスは、最高の結果を得るカギとなる。時間が経つにつれて、分析データから前提条件のどこが間違っていたかが見えてくるようになり、軌道修正もできるようになるだろう。重要なのは、キーワードターゲティングの基本ルールを理解することだ。

キーワードターゲティングの基本ルール

  1. 「そのキーワードで高い順位が取れるから」というだけの理由で、ページのターゲットキーワードを決めるべきではない。ユーザー体験や、ページのコンテンツが狙ったとおり「キーワードマスター」として役割を果たせるかどうかも考える必要がある。

  2. 意図が同じであれば、1つのページで複数のキーワードやフレーズを一度にターゲティングしてもかまわない。逆にやってはいけないのは、無計画にページを分けることと、「最適な」最適化ができるという理由だけで、1つのキーフレーズを並べ換えてできるすべてのフレーズについて新たにページを作ることだ。たくさんのページにリンクしてもらうより、1つのページにリンクしてもらう方がはるかに簡単だということを忘れずに(それに、よくできたじょうごだって2つ作るより1つ作るほうがずっと簡単だ)。

  3. キーワードターゲティングを行ったページでは、ビジターが求めるコンテンツと、彼らが喜びそうな詳細ページへのリンクを提供する必要がある。検索エンジンはかなり優秀で、もしビジターが君のページに価値を見出せなければ検索結果で示そうとはしないし、検索結果でクリックされないページを他の人に推薦することもない。今日は何らかの小細工で検索順位のトップが取れたとしても、そのうちに検索エンジンは、関連性が高く質も高いコンテンツ順位を得る方法を見つけるだろう。

今回の記事のほかに、以下の記事もよかったらチェックしてほしい(どちらも日本語記事)。

今回の内容が役に立ったことを願うよ。もちろん、利益を最大化するためのキーワードターゲティングを利用する方法について、SEOコミュニティから実例や意見を出してもらえるとありがたい。

この記事の筆者

この記事は、Daily SEOmoz Blog に掲載された以下の記事を日本語訳したものです。

原文:「Keyword Targeting: How to Employ Multiple Keywords for SEO & Conversions」 by randfish (2010/01/19 12:16 PST)

記事セレクション:渡辺隆広株式会社アイレップ
翻訳:株式会社ガリレオ

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