今回のテーマは携帯電話プラットフォームの「Android」。7月にドコモから搭載機種である「docomo PRO series HT-03A」が発売され、日本でもユーザーが拡大中。ガジェット好きにとってはたまらないプロダクトだけに、話題のタネは尽きません。
登場人物
ケータイ業界歴10年、iPhoneユーザー歴2年の自称ガジェット評論家。
M氏=女房を質に入れてもガジェットを買う! Newtonの昔からガジェットを買いまくる筋金入りのマニア。
バイバイ・コンピュータ — Androidはクラウド携帯の夢を見るか?
■ついに日本上陸!のAndroidケータイ
M氏「いやー、ついに発売されましたね!」
「発売されたね。Androidケータイこと“HT-03A”」
M氏「まあね、まず疑問なのは、『なんで第一弾なのに03なのか』ってこと」
「HTCの端末として3番目ということじゃないですかね」
M氏「どうも去年の暮れ以降、ドコモの機種名は特徴がなくて覚えられないんだよね」
「そうだねえ。まあいまは、ケータイも世代によって劇的に機能や性能が違っているわけでもないから、売り方を変えてきてるんだろうね」
M氏「でも“HT-03A”ってほんとにわかんないよね。あと、萌えない」
「まあまあ。嫌ならHTCの付けたコードネームの“MAGIC”ってのもあるし」
M氏「第1弾(日本未発売)がG1こと“HTC Dream”で、第2弾が“HTC Magic”だっけ? なんかそのネーミングもなあ」
「でも“ケータイは魔法の杖だ”と主張し続けて来た僕としては、“Magic”ってのはなかなかの名前だと思うな」
M氏「どうなの? 売れてるんですか?」
「どうかなあ。けど、発売日にいくつか店をまわってみたけど、売り切れてる店もちらほらあったみたいだよ」
M氏「iPhoneのときみたいな行列はできなかったねえ」
「どこに並んだらいいのか、わかんなかったんじゃないかな。Softbankの場合は表参道ってのが解りやすかったけど」
M氏「ドコモって、発売日にイベントやったりしないもんね、あんまり」
「まあ、そうだねえ」
■iPhoneとAndroid、どっちを買えば良いの?
M氏「まあ、記事になること前提で言うけど、いまみんなが気になっているのは、iPhoneとAndroid、どっちを買うべきかってことだと思うんだけど」
「まあ、個人的には、『業界人なら、両方買いなさい!』って感じだけど」
M氏「そりゃ業界人じゃなくて『マニアなら』でしょう(笑)。もちろんiPhone 3GSもHT-03Aも買ったけどね、ワシ」
「一般ユーザの視点に立つと、いまAndroid端末を買うのは、まだ時期尚早かなという気はしちゃうね」
M氏「ほうほう。どのあたりが?」
「まず、アプリのオンラインショップ“Android market”の問題だね。まだ日本だと無料アプリしかダウンロードできないし、日本語と英語で説明に区別がないんだよね。というか、すべてのアプリが英語のみのタイトル/説明で統一されてる。一般ユーザーは、英語でしか説明されていないアプリを、わざわざダウンロードしたりしないよね」
M氏「あー、それはあるね。僕も英語は苦手だったんだけど、こういう、海外モノのガジェットで遊んでるうちに英語アレルギーそのものはなくなった。だいたい読まずにOKボタンを押しちゃうし」
「それ凄い危険だよね。そういう人は少なくないと思うけど」
M氏「でもデフォルトのアプリだけで使うには、ちょっと物足りないかもね、Androidは」
「どのアプリも完成度は高いし、なによりドコモだから電波がかなりいい。屋内でもWi-Fiに頼らず使えるから、普通に使うぶんにはiPhoneより便利な点がたくさんあるね」
M氏「逆に不便な点は?」
「やっぱり、マルチタッチがないことかなあ。iPhoneの操作に慣れてると、つい指でつまむ動作をしちゃう。これは“慣れ”かもしれないけど」
M氏「iPhoneのフリック入力に慣れてると、デフォルトでそれが使えないのも痛いね」
「うん。ただ、フリック入力に関しては、フリーソフトの『simeji』というIMEをインストールすれば、かなり快適に使えるよ」
M氏「そういうアプリをユーザーが作ってシステムレベルで取り込めるのが、Androidのおもしろいところだよね」
「細かい部分では、けっこうAndroidのほうが良く出来てるところもある。ただねえ……」
M氏「いかんせん、全体の動作がザックリしてる感じがするよね」
「そう。iPhoneのあの丁寧な動きの作り込みにくらべると、いまのAndroid端末はものすごくザックリ動いてるように見えるんだよね。それでも文字のレンダリングとかはかなり頑張っていて、現行の主力ケータイより数段美しい文字なんだよね」
M氏「そう。あれは奇麗だよね。iPhoneほどじゃないけど」
「ハーフVGAって、要するに現行最新端末である“N-06A”の半分の解像度しかないんだけど、“HT-03A”の解像感ってのは、明らかにそれより上だからね」
M氏「日本のケータイOSはなんか壁にぶつかってる気がするよ。VGAケータイが登場してから何年も経つのに、未だに文字は汚いんだもん」
「文字が汚いと画面全体が汚く見えちゃうんだよね」
M氏「そう。けど、文字はともかく全体的な動作の感じは、HT-03AよりiPhoneのほうが断然上だね」
「僕もそう思う。MacとWindowsくらいの違いがある」
M氏「ただ、Windows Mobileと比べると、iPhoneもAndroidも、段違いに良い出来のOSだから」
■Androidの真のライバルは誰か?
■Androidのマルチタスク機能は、まだまだ未知数?
■Androidの真のライバルは誰か?
「Androidって、ちょうどいまの時代にマッチしていると思うんだよね」
M氏「ほほう。と言うと?」
「ちょっと前まで、スマートフォンと言えば、Windows Mobileしかなかったじゃない? 海外ではBlackBerryもあったけど」
M氏「うん。Palmも結局、最後はWindows MobileとSymbianになっちゃったもんね」
「あんなに優れたOSを作っていたのにね、Palmは。まあ、それでPalm Preに結実するわけだけど」
M氏「あれも早く日本で発売してほしいよね」
「そういう意味では、『今、第二次モバイルOS世界大戦が勃発してる!』と言っても良い」
M氏「われわれガジェット好きにはおもしろい時代ですな」
「しばらくは『モバイル端末を作る』と言えば、Windows Mobileくらいしか選択肢がなかったんだよね。とりわけ日本では」
M氏「あんなに出来が悪いのに」
「出来が悪いと言うか、設計が古過ぎるよね。いまのWindows Mobile 6.1って、10年前のPocketPCの時と、OSの基本的なアーキテクチャはほとんど変わってないんだよね。機能も増えていない」
M氏「え!? じゃあ何が6.1なの?」
「まったく解らない(笑)。少なくともアプリ開発者から見える範囲だと、こまごまとした機能追加以外は、ぜんぜん違いがわからないんだよね」
M氏「良く言えば後方互換性を確保している」
「悪く言えば惰性で開発してるんだと思う。ただ、Windows MobileとSymbianOSしか選択肢がない状態はあきらかにマズかったと思うよ」
M氏「SymbianOSにしてもだいぶ古いよね。やっぱり10年以上前の設計だし」
「古いと言うか、やっぱり時代に合ってないんだよ。どちらもモバイル端末にネット接続機能がない時代に設計されたものだから、ネット機能が後付けなんだよね」
M氏「あのころはメモリもプロセッサパワーもなかったからなあ」
「省電力向けに設計されたOSだったんだけど、省電力技術ってハードの進化が圧倒的に速いから、コンパクトであることよりも時代に適合することのほうが重要だよね。Windows Mobileなんて、もとをたどれば16ビットCPUで動いていた時代だってあるわけだし」
M氏「考えてみればそうだよね」
「そういう時代、僕がメーカーの担当者だったらね、『ああ、オレたちがいくら頑張っていいハード作っても、そこに載せるOSがWindows Mobileじゃ浮かばれないな』って思ったんじゃないかなあ」
M氏「それはほんと、ここ数年ずっとあったよね。ガジェットとしてどんなに優れていてもOSのせいで台無しになるという」
「そういう、Windows Mobileしか事実上の選択肢がなかった現代、彗星のように現れたのがiPhoneなわけ」
M氏「あれは衝撃だよね。だって、W-ZERO3よりスペック低いわけじゃん。W-ZERO3はVGAで、iPhoneはハーフVGA、画面の解像度は半分なのに、圧倒的に画面が奇麗」
「iPhoneはまさにMacOSのすばらしさを端的に表現した製品だよね。ついでに、それまでMacに見向きもしなかったような人たちを、いっぺんに振り向かせた」
M氏「いま、店頭販売されてるMicrosoft Officeって、Mac版のほうが売れてるらしいよ」
「これはまさに晴天の霹靂なわけだけど、AppleはMacOSを絶対にライセンスしてくれないからね。ジョブズの眼の黒いうちは」
M氏「まあそうだろうね。ジョブズが復帰してから互換機路線もすべて撤回したしね」
「そうすると、さらにメーカーの開発者のストレスはたまるわけだ。『ハード的には同等以上のものが作れるのに、OSで負けちゃう』ってね。OSっていっても、表面的なUIの部分を作るのは比較的簡単なんだけど、OSの大部分を作るのは膨大な手間だからね」
M氏「通信の細かい部分や、ブラウザ、メーラー、それに開発環境を用意したり、OSをすべて自社開発するってのは20世紀に許された贅沢だね」
「そこに登場したのがAndroidってワケだ。これに一番興奮したのは、誰よりもメーカーの担当者だと思うよ。だって、OSの土台の8割くらいは、Googleがタダで用意してくれるっていう話だもん」
M氏「そのGoogleにしても、かなりオープンソースを活用してるけどね。Androidの中身の大半の部分は、オープンソースのLinuxに、オープンソースのブラウザだし」
■Androidのマルチタスク機能は、まだまだ未知数?
「けど、決定的に違うのは、Androidが新しいモバイルコンピューティングのパラダイムを示してくれているってことだと思うよ。それは実際使ってみればわかると思うけど」
M氏「というと、どの部分かな?」
「マルチタスク!」
M氏「ああ、あれはかなりユニークだよね」
「1つ1つの機能は、決してAndroidがオリジナルじゃないんだけど、Windows MobileはWindowsというブランドを使っているがために、デスクトップのWindowsに似せたタスクバーを表示するといった制約があった。けどAndroidは、Windows Mobileにもともと備わっていた高度なマルチタスク機能を、非常に洗練された形で再構築したものに見えるよね」
M氏「実際、Androidの開発には元Windows Mobileの開発チームにいた人間も関わってるらしいね」
「そのぶん、最初のAndroid SDKは、携帯電話向けというより、組み込み機器向けっぽくて、お世辞にも洗練された設計とは言えなかったんだけど……。いま現在のAndroid 1.5(コードネームcupcake)はかなり良くなったみたいだね」
M氏「Androidのマルチタスク機能って、具体的にどういうところが好き?」
「マルチタスクを実際に使ってみると、そうじゃなかった時代には戻れなくなるくらいに便利だよね。Windows以前の、DOSの時代のことを想像してごらんよ」
M氏「ときどき思い出すんだけど、よくあんな環境で仕事してたよね、みんな」
「そうでしょう? ところがiPhoneはいまだにシングルタスクなわけだ」
M氏「MacOSも、初期の頃はずっとシングルタスクだったしね」
「これがAndroidになると、いわばDOSからWindowsに変わったような衝撃があるよ。それで思うわけ、『そうだ、人間って脳が2つあったんだよな』って」
M氏「2つ!?」
「右脳と左脳さ」
M氏「ああ、なるほどね」
「人間って、常にいくつかのことを同時に考えてるんだよ。Twitterやりながらニュースをチェックしたり」
M氏「それはあるね」
「で、僕は気が付いたら、iPhoneを触っている時間の大半は、Twitterとメールを交互に起動してるのね」
M氏「すごいジャンキーぶり」
「僕は、原稿書いたりプレゼン書いたりするクリエイティブかつアクティブなモードと、Twitter見たり、メール見たりするパッシブなモードがあるんだけど、パッシブなモードのほうが人生の大半を占めるのよ」
M氏「まあ、そうだろうね。インプットがなければアウトプットも出ないし」
「それがAndroidだとね、Twitterクライアントとメーラを同時に起動しておけるから切り替えが速い。それどころか、メール書いてるうちにTwitterで誰かから@付きで呼ばれたら、ステータスバーにすぐ表示されるわけ。これがかなり快適」
M氏「まあでも、そんなにTwitterとメールをヘビーに使ってるの、清水さんくらいだと思うよ。僕、メールそんなに受け取らないし。1日にMLあわせて多くても20通くらい。そのうち、返信しなきゃなんないのは1通か2通、あるかないかだし。Twitterは30人くらいからしかフォローされてないし」
「あ、そうなんだ。僕は毎日2000通くらいメールが来るから、頻繁にチェックしないと見落としちゃうことがあるんだよね」
M氏「Twitterのフォロワーも2000人超えてるでしょ。それだけ情報過多なら、確かにマルチタスクないと追いつかないかもしれないけどさ、もっと普通の人でも便利なことってないのかな」
「あるよ。たとえば、すべての通信をバックグラウンドでやってくれるから、ホーム画面にウィジェットを貼り付けておくと、ノータイムで最新情報になるとかね」
M氏「天気予報とか現在地を常時表示してくれるウィジェットは便利だよね」
「あと、GPS情報を常時取得するアプリとかも作れるから、家族や友達に使わせて、彼らがいまどこにいるか表示させたり、近づいたらアラームがなったりしてもおもしろいよね。そういうアプリは、iPhoneや普通のケータイじゃ絶対作れないし」
M氏「その意味では、まだまだ活用されてないよね。そういうところ」
「まだみんな手探りなんだと思う。端末も出るには出たけど一般のユーザーが使えるところまで洗練はされてないんだよね。残念ながら」
■Androidの意外に良いとこ悪いとこ
■Androidアプリ、実装言語どうなの?
■iPhone vs. Androidという図式?
■そして“バイバイ・コンピュータ”
■Androidの意外に良いとこ悪いとこ
M氏「あとAndroid marketはさ、アプリのスクリーンショットを見られないのが致命的だよね」
「あれ、何考えてあんな設計になってるんだろうね……」
M氏「けど、『インストール』を指示してダウンロードが開始されたら、すぐに他のアプリを探しにいける機動性は、iPhoneよりずっといい。これぞマルチタスクの恩恵というか」
「非常に意外だったのは、ゲームが結構遊べることだね。スクリーンショットがないからダウンロードしてみるまで解らないけど、いざ遊んでみると良作も多かった」
M氏「どんなのが良かった?」
「意外にも、『DOOM』がね、非常に良く出来ていた。というか、良く動いていたし、良く遊べた。画面を横にして遊ぶんだけど、シングルタッチの欠点を補うかのように、タッチで前後左右に移動して、トラックボールで視線を変更して撃つようになってるんだよね。これがかなりスルスル動いて快感」
M氏「へー。原作も視線移動はマウスだから、確かにトラックボールをそういう風に使うのは新鮮だね」
「それに、トラックボールを使うと、画面を塞がないじゃない? iPhoneのゲームって、どうしても画面で指が邪魔になるんだよね。ボタンがないからさ」
M氏「あのトラックボールは、最初どうかとおもったけど、実際に使うとかなりいいよね」
「指で隠れないというのと、トラックボールがあることで、片手でも十分操作出来るようになってるよね」
M氏「本体も小さいから、親指で文字入力するのも快適だし」
「個人的に驚いているのは、アプリサイズが小さいことと、全体の動作がかなりキビキビしてることだね」
■Androidアプリ、実装言語はどうなの?
M氏「iPhoneのアプリを開発するには、Objective-Cを覚えないといけないじゃない。それが凄い敷居をあげてる気がするんだけど、Androidはその点どうなの?」
「AndroidのアプリはすべてJavaで書かれているから、サイズが小さいのは当然なんだけど、それにしてもたいていのアプリが1メガバイト未満というのは驚くほかない」
M氏「iPhoneのアプリって、数メガバイトあって当たり前だもんね」
「あとJavaって、Cに比べると仮想マシン(VM)だからあんまり速いスピードが出ないのよ。一般的には。にもかかわらず、どのアプリもかなり高速に動くし、キビキビ動作する。これは単純に凄いことだよね」
M氏「Androidは、通常のJavaVMと違って、DalvikVMを採用してるよね。それがけっこう効いてるのかな」
「いまの段階で評価を決定することはできないけど、それでも善戦してることは間違いないね。いまのケータイJavaから考えると、別世界と言っていいくらい、複雑なアプリが高速に動いてる」
M氏「あと、Androidのアプリって、いろんな種類があるよね。バックグラウンドで動いたり、IMEになったり」
「“All Applications are equal(すべてのアプリは平等)”というのがAndroidのキャッチフレーズだからね。ホーム画面やダイアルさえもすべてJavaアプリという」
M氏「だからソニーエリクソンの“Rachel”(レイチェル)みたいに、ホーム画面を作り直すと、まるで別物のOSに見えたりするんだよね」
「Rachelは本当に驚きだよね。iPhoneよりむしろいいんじゃないかって錯覚してしまいそう」
■iPhone vs. Androidという図式?
M氏「でも、iPhoneのUIKitも本当に優秀で、どんなに適当なプログラムでも、いや、適当なプログラムであればるほど、完成度が高いUIになるようになってるんだよね」
「そうだね。逆にうちのZeptoPadやZeptoLinerみたいに、UIを極限まで自分で作り込むと、どうしても標準のUIに比べてぎこちないところが出てきてしまう」
M氏「清水さんとこはUI命の会社だから、iPhoneでは独自のUIを作りこむアプリは作りにくいよね。できあいの部品でちゃっちゃと作った方がいい」
「それはいろいろ痛感するところ。初期のWindowsアプリみたいなものかな。OS標準のGUI部品が良く出来てるから、それをざっくり組み合わせれば一丁上がりと言う。僕としてはそういうのは少々おもしろくないんだけど」
M氏「でも、そのお陰で全体のアプリのクオリティは高いよね」
「こういう、底辺の底上げというのがAppleは実に上手い。昔から」
M氏「その点、Androidはまだぎこちないね」
「どうも標準のUIライブラリがショボ過ぎて、ちょっと凝ったことしたかったら、ほとんど自分で作らないといけないんだよね。だからツールっぽいアプリは極端に少ないのかも」
M氏「ゲームみたいに操作が割り切れるものばかりじゃないからねえ」
「でもAndroidは、ライブラリそのものを作り込んでいけば、けっこう良いところまで持っていけるんじゃないかな。実際、Rachelなんか良い線いってるし」
M氏「OpenGLがでかいよね。あれがかなり高性能だから、OpenGLを上手く使うとかなりのことができる。まだまだこれから凄いのがでてきそうな期待と予感はあるね」
■そして“バイバイ・コンピュータ”
■そして“バイバイ・コンピュータ”
「そういえば、GoogleのHT-03Aの紹介ビデオがけっこうおもしろくてさ」
M氏「へえ、どんなふうに?」
「なんか最初に、『バイバイ・コンピュータ』って出るんだよね。お前がそれ言うかっていう(笑)」
M氏「コンピュータ企業なのに、コンピュータに別れを告げちゃうんだ」
「ただ、その意気や良しって感じだね。Google社員でPCを使ってる奴を見つけたら『嘘つき!』って言ってやる遊びが流行るかもしれないけど」
M氏「流行らないでしょ(笑)。けど、いいキャッチコピーだね、それ」
「僕も常々、『10年後にオフィスからPCは消えてなくなる』って言ってるんだよね。しかしまさかGoogleに先に言われるとは思わなかった」
M氏「不覚だったと(笑)」
「このあたりはけっこうセンスいいなと思うんだけど、いかんせん、HT-03Aじゃまだコンピュータの代わりにはならないね」
M氏「ZeptoPadみたいなツールは画面が小さいと使いにくいしね」
「でも、きっとAndroidを見て刺激されたメーカーの担当者たちが、それぞれ独自の発想でまたいろんなガジェットを作ってくるだろうし、それがAndroidの可能性をどんどん押し広げていくと思うんだよね」
M氏「ユーザーが作るアプリでも、フリック入力を可能にする『simeji』や、バックグラウンドでGPSを記録し続ける『GPSロガー』など、いろいろと実験的な試みがされているしね」
「そういう意味では、やっぱりAndroidはまだまだこれから。ただ、端末の進化はiPhoneより早いから、そのうち追い越すかも」
M氏「Apple1社だけでなくて、Androidは各社が開発してるわけだしね」
「Microsoftが蚊帳の外で、おもしろくないかもしれないけどね」
M氏「我々としては、おもしろくなって来たなーってことで」
「とりあえず、買えと!」
その十!
Androidケータイ、業界人なら1個は買ってみるべし
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