自社で運営するサイト「オウンドメディア」の役割と目的とは? #6

自社で所有するサイトを「オウンドメディア」と言います。その役割と目的を再確認します(第6回)。
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この記事は、書籍『いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本』の一部をWeb担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

オウンドメディアとは、自社で所有(オウン)するメディアです。公式サイトやショッピングサイト、スペシャルサイトなどのWebサイトが含まれます。ここでは、自社サイトを含めたオウンドメディアの役割と運営目的を確認してみましょう。

Chaper 2 オウンドメディアを正しく運用しよう
Lesson 09 [オウンドメディアの目的]
企業にとってのオウンドメディアの役割と運営目的を再確認しよう

○デジタルマーケティングにおけるオウンドメディアの役割

企業が所有するWebサイトにもいろいろな種類がありますが、広い意味では、企業が自社で運営するWebサイトをすべてひっくるめて「オウンドメディア」ということができます。

昨今、消費者は企業に対して多くの情報を求めています。そのすべての要望をひとつのWebサイトでまかなおうとするのは無理があるでしょう。

オウンドメディアの役割を、企業や商品の特徴や魅力を消費者のニーズに応えながら伝えていくことと考えると、消費者のニーズに合わせてWebサイトも変えていくほうが、消費者の満足度を高めることができるでしょう。

企業都合による情報提供といった考え方ではなく、消費者のニーズに応じた情報を提供するメディアとして自社サイトのあり方を考えていくことが「オウンドメディア」のありかたなのだといえます。

▶消費者ニーズや目的に応じるためのオウンドメディア戦略 図表09-1

○本書が取り扱うオウンドメディア

企業が所有するWebサイトは、いくつかのパターンに分類できます。まずは企業の事業内容やIR・ニュースリリースなどの情報を中心とした「コーポレートサイト」、商品の特徴やブランドイメージの訴求を目的とした「ブランドサイト」、商品に限らない生活情報やQ&A、顧客会員限定のサイトなど、情報提供を通じて消費者とコミュニケーションをする「コンテンツサイト」などがあげられます。

さらに自社所有のWebサイトには、商品の販売を目的とした「ECサイト」や、オンラインサービスの提供を行う「サービスサイト」なども含まれるでしょう。本書では、消費者にさまざまな情報を通じて企業や商品の魅力を伝えていくという意味で、「コーポレートサイト」「ブランドサイト」「コンテンツサイト」を合わせた狭義のオウンドメディアを取り扱います。

▶オウンドメディアの広義と狭義 図表09-2

「オウンドメディア」は、広義には自社で所有しているものすべてを含みますが、本書では企業や商品の魅力を伝えていく3つを扱います。

  • 著者:田村 修
  • 発行:株式会社インプレス
  • ISBN:9784295002307
  • 価格:1,980円+税

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この記事の筆者

田村 修(たむらおさむ)

株式会社アイレップ パートナー営業本部 副本部長

1985年に大学を卒業後、株式会社第一広告社(現I&S BBDO)に入社。11年の営業を経て、1996年にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(以下DAC)設立時のスタートアップメンバーとして出向。インターネット広告黎明期より広告メニューの開発・営業・メディアプランニングに携わる。

I&S BBDOに帰任後はネットメディアと制作の2部門を統合したインタラクティブ部を統括。その後DACに戻り戦略統括部門を経て、2007年にアイレップ子会社の株式会社レリバンシー・プラスの設立に参画。株式会社アイレップではメディアマネジメントグループを率いて純広告を主としたプロモーションプランニングを推進、現在はアイレップにおいて広告会社向けのサービスを牽引する。

一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の新人研修実施プロジェクトリーダーとしての顔も持ち、専門教本「インターネット広告の基本実務」の改訂と研修講師を務める。大学でのゲスト講師招聘実績多数。2017年より専修大学講師を兼任。業界の若手育成にも貢献する業界のベテラン。

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