「あの記事、広告じゃないの?」と言われると、泣きたくなり、そして猛烈に腹が立ってくる
今日は、ネットメディアと広告と誠実さについて。「不誠実な記事広告の出し方をするメディア」と、読者に誠実であろうと努力しているメディアを、読者さんにはちゃんと分けてとらえてほしいのです。
真面目なメディア関係の人に言ってはいけないセリフがあります。それは……
あの記事、広告じゃないの? タイアップ広告だと思ってた。
というもの。
「お金がからんでいる場合は、記事でそれを明示する」という、ごく当たり前のことをちゃんとやっているメディアの人間にとって、広告ではない編集記事に対して発せられたこうした言葉は、氷の刃のようにココロを傷つけるものです。
こういう言葉を聞くと、まず、
広告記事はそれを示しているから、広告(PR)表記がなければお金のからんでない編集記事だ。なのに、なぜそれがわかってもらえないんだ。
と泣きたくなります。
そして、続いて、
そもそも、「広告記事なのにそれを明示しない」という不誠実なことをやっていて平気なメディアが増えてきているせいで、そういう風に思われるのではないか。
と、腹が立ってきます。
改めて強く知ってほしい。Web担はステルス広告はやってません
まぁ、「広告なのでは?」と思われる内容であることも、こちらの落ち度であるかもしれません。
しかし、Web担では、その情報が読者さんにとって価値をもたらすかどうかを、常に考えて記事にしています。
あまり知られていない筆者さんでも、中身が良ければ顔出しで記事を書いてもらいます。良いと思ったツールやサービスについては、その商品名を出して解説します。
でも、広告企画と編集記事は明確に分けています。それは、Web担クレドのなかでも明記しています。
だから、これだけは知っておいてほしいのです。
世の中に、お金をもらって記事を出していてもそれを表記しないメディアが大手でもけっこうあります。しかしWeb担は、そういうことはしません。
お金をもらっていてコンテンツの最終決定権が広告主側にあるときは、当然、その記事ページで広告表記(PR表記)をします
つまりWeb担では、記事ページに広告表記(PR表記)がないものは、すべて編集記事です――お金をもらっておらず、編集部が最終決定権をもっているものです。
また、お金をもらっていなくても、コンテンツの最終決定権が編集部にないときや、しがらみで出すことになった記事で編集部が内容に納得してないときなども、同様に広告表記(PR表記)をします。
それを確実にするために、ワークフローのなかで公開する前に「この記事は広告かどうか」をチェックして、CMS内の設定が正しくされているかを確認するフローなども設けています。
それ以外でも、記事を書くためにサービスを無償で提供してもらったり、旅費や宿泊費を提供してもらったりしているときは、必ずそれを記事の冒頭近い部分に表記しています。
もしかしたら、ミスしていることもあるかもしれません。私はすでに「うっかりミスですいません」「勉強不足ですいません」が許される経験年数と立場ではありませんが、もし気になる点がありましたら、ご指摘くださいませ。
法律? ルール? そうではなく、誠実であるためです
広告記事に広告であることを表記する――これは、何らかの法律に基づくルールではありません。
メディアというものは、読者からの信頼があってはじめて場として成り立ち、そこにある情報を信用してもらえるものです。
その信頼のために、「お金をもらって作っているコンテンツ」と「そうではないコンテンツ」を分けるのは、当然のことです。法律で定められているからするのではありません。
そうしていない他のメディアがあることについて、それを糾弾するつもりは(今のところ)ありません。
しかし、そうしたメディアが、メディアというもの自身の首を絞めていることについては腹が立ちますし、情けないと思います。
信頼をベースにしなくてもメディア(のような)ビジネスが成り立っているように見える状況に対しては、改善の方向性を探りたいと思います。
だから、読者さんにはお願いがあります。
読者に対して誠実であろうとしているメディアと、そうでないメディアを区別して考えてください。
それが、メディアというものを将来に向けてまじめに考えているつもりの人間からのお願いです。
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