リマーケティングを設定する ―― リマーケティングを始める3ステップ

リマーケティングは、「設定がややこしい」という相談を受けることが多い。
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この記事は、書籍 『新版 SEM:リスティング広告 Googleアドワーズ&Yahoo!リスティング広告 Web担当者が身につけておくべき新・100の法則。』 の第7章「リターゲティング広告で見込み顧客を取り込む法則」を、Web担の読者向けに特別に公開しているものです(本書について)。

リマーケティングを始める3ステップ

さて、それでは実際にリマーケティングを設定しよう。リマーケティングは、「設定がややこしい」という相談を受けることが多い。ここでは確実に設定できるように、リマーケティングの設定方法を3つのステップに分けて紹介する。最初のステップでは、自社サイトにリマーケティングタグを設置する。次に、ターゲティングするユーザーのリストを作成する。最後に、リマーケティング用の新しいキャンペーンと広告グループを作成すれば完了だ。以下、詳しく解説していこう。

  1. リマーケティングタグを設置する

    [共有ライブラリ]からリマーケティングタグを発行して、自社サイトのすべてのページに貼り付ける。リマーケティングタグはすべてのページで共通だ。

  2. ユーザーのリストを作成する

    「URLに○○という文字列を含む」などの条件でフィルタリングして、リマーケティングリストを作成する。カテゴリー単位でリストを作成するなど、自社サイトのユーザー層に応じて工夫しよう。

  3. 新しいキャンペーンを作る

    リマーケティング専用のキャンペーンを作成する。ネットワークをディスプレイネットワークのみに設定し、デバイスや予算などを選択する。広告グループはターゲットリストに応じて作成する。広告テキストも忘れずに設定しておこう。

リマーケティングタグとリストの設定方法

  1. [ターゲットユーザー]画面を表示する

    左側のメニューの[共有ライブラリ]から[ターゲットユーザー]をクリックして、[ターゲットユーザー]画面を表示する。

  2. リマーケティングの設定を開始する

    [リマーケティングを設定]をクリックしてリマーケティングタグを発行する。

  3. リマーケティングタグをコピーする

    リマーケティングタグが表示されるので、コードをすべて選択してコピーする。

  4. リマーケティングタグを貼り付ける

    WebサイトのHTMLファイルの編集画面を開き、下部の</body>の直前にリマーケティングタグを貼り付ける。すべてのページに貼り付けたら、ファイルを保存してサイトにアップロードする。

  5. リマーケティングリストを作成する

    手順3の画面で[続行]をクリックしてリマーケティングリストを作成する。「URLに○○という文字を含む」といった条件で「どのページを見た人をリストするか」を絞り込める。リストには、条件に応じた分かりやすい名前を付けておこう。有効期間は最大540日まで設定できる。

  6. リマーケティングリストが設定できた

    リマーケティングリストが作成された。リストは[新しいユーザー層]→[リマーケティングリスト]をクリックすれば追加できる。[新しいユーザー層]→[カスタムの組み合わせ]については、法則83で詳しく解説する。

広告グループとリストをひもづける

リマーケティングタグとリストの準備が完了したら、リマーケティング専用のキャンペーンを作成しよう。必要な分だけ広告グループを作成し、それぞれをセットで運用する。例えば「自社サイトを訪問して30日以内のユーザー」リストに対して表示したい広告テキストはこれ、ほかのリストに対して表示したい広告テキストはこれ、といった具合だ。

リマーケティング用のキャンペーンと広告グループを作成する

  1. キャンペーンの設定を行う

    法則6(本オンライン版では未公開)を参考に新しいキャンペーンを作成する。[タイプ]で[ディスプレイネットワークのみ]を選択して[リマーケティング]をクリックする。

  2. リマーケティングリストを選択する

    広告グループの設定画面で、広告を表示したいユーザーのリストの[追加]をクリックする。下部の[キーワードやプレースメント、トピックなどをターゲットに設定する]をクリックすると、広告が配信される条件をさらに絞り込める。

  3. 広告テキストを作成する

    広告テキストを入力して保存する。法則84などを参考に、そのユーザーにどんな訴求が響くかを考えて作成しよう。

  4. リマーケティングの設定が完了した

    広告グループが作成され、リマーケティングの設定が完了した。リストのユーザーが100人を超えると広告の配信が始まる。リマーケティングの成果は、広告グループの画面で確認できる。

コンバージョンしたユーザーでリマーケティングリストを作成する

「コンバージョンしたユーザー」でも、リマーケティングリストを作成できる。コンバージョンしたユーザーでリストを作成すると、新規ユーザー向けのリストでコンバージョンユーザーを対象外としたり、すでに購入したリピーターへのアプローチを行ったりと、リマーケティングの幅が大きく広がる。具体的な活用例については法則83で紹介する。コンバージョンのリマーケティングリストは非常に有用なので、ぜひ作成しておこう。

[新しいリマーケティングリスト]画面で[選択したページに新しいタグを設定して、サイト訪問者のリストを定義する]をクリックすると、法則7(本オンライン版では未公開)で設定したコンバージョントラッキングのタグを選択できる。
  • 新版 SEM:リスティング広告 Googleアドワーズ&Yahoo!リスティング広告 Web担当者が身につけておくべき新・100の法則。
  • 寳 洋平、岡本 典子、齊藤 康祐 著
  • ISBNコード
    978-4844332695
  • インプレス
    書籍詳細情報

この記事は、書籍 『新版 SEM:リスティング広告 Googleアドワーズ&Yahoo!リスティング広告 Web担当者が身につけておくべき新・100の法則。』 の内容の一部を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

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この記事の筆者

寳 洋平

アユダンテ株式会社、SEMコンサルタント。Web/紙媒体コンテンツの企画・編集・ライターからSEMの世界へ。2006年より株式会社クロスリスティング入社、ソリューショングループマネージャーとして、大手通販サイトを中心に継続的なリスティング広告の運用支援を手がける。2010年より現職。Googleアナリティクスを活用し、リスティング広告の設計・運用、およびコンサルティングを行っている。Google AdWords認定(検索広告/ディスプレイ広告/レポートと解析)、Yahoo!リスティング広告認定プロフェッショナル、Google アナリティクスIQ保持。なお、「検索エンジンとソーシャルメディア」を研究テーマに据え、ソーシャルメディアの活用支援も行う。

岡本典子

購買支援サイトを運営する株式会社ベンチャーリパブリックで、約60万件の旅行商品を扱う検索・比較ポータルサイト「Travel.jp」(トラベル・ジェーピー)のSEM運用を2005年より担当。キーワード選定から広告作成、入札管理、分析までを一貫して行う。著書に『SEM:検索連動型キーワード広告 Googleアドワーズ&Overtureスポンサードサーチ対応 Web担当者が身につけておくべき新・100の法則。』(共著、インプレスジャパン)がある。

齊藤康祐

株式会社ベンチャーリパブリック

マーケティンググループ。前職ではトランスコスモス株式会社にて大手金融、不動産会社を中心にリスティング運用コンサルティングに従事。現職ではショッピング検索サイト「coneco.net」(コネコネット)のマーケティング業務全般を担当。著書に『SEM:検索連動型キーワード広告 Googleアドワーズ&Overtureスポンサードサーチ対応 Web担当者が身につけておくべき新・100 の法則。』(共著、インプレスジャパン)がある。

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