更新フローを自動化して即時更新を/iTSCOM+4LESS INTERNET FILE MANAGER

[Sponsored]

iTSCOM+4LESS INTERNET FILE MANAGER
(株式会社ネットドリーマーズ)

取材・文:加藤さこ

イッツ・コミュニケーションズ株式会社
  • URL http://www.itscom.jp/
  • 設立 1983年3月2日
  • 代表取締役社長  野本 弘文
  • 本社所在地 神奈川県川崎市高津区久本3丁目5番7号 新溝ノ口ビル
  • 事業内容 有線テレビジョン放送事業、有線ラジオ放送事業、電気通信事業、他
iTSCOMウェブサイト概要
URLhttp://www.itscom.net/
目的加入希望者への商品案内と、既存会員への情報提供のポータル
総ページ数約5000ページ
ビジター層ケーブルテレビ加入目的の30~50代+既存の会員
オープン2002年1月末
CMS導入概要
  • サイト全体をCMS化
  • 導入準備期間:約1か月
  • 導入作業期間:約1か月

更新管理の人的負荷を減らして
24時間更新対応の運用システムを確立

ウェブ更新の即時対応ができず
紙媒体より遅れることも

iTSCOMのサイトが本格的に開設されたのは2002年1月。当初は、商品案内と加入後の会員に向けたポータル的な要素が混在していたため、新規加入の希望者からは商品情報を知ろうとサイトを利用したとき、わかりにくいところが多いという問題を指摘されていた。

イッツ・コミュニケーションズ株式会社
サービス本部
運営・制作グループ
マネージャー
神林 哲郎氏

「ユーザー向けのコンテンツは自社で作成・更新していました。作業人員は、デザイナーが2名のみ。ポータルのコンテンツを作るのはデザイナーが担当し、全般的なウェブマスターを外部に委託するという形でした。

作業の流れとしては、各部署がキャンペーンなどの情報をデザイナーに提示して更新依頼し、デザイナーが手作業で更新していました。コンテンツはメールで書いてあったり、印刷資料だったりと、依頼する人によってバラバラで、非常に効率の悪いやり方でした」

このような運用では即時対応ができず、キャンペーン情報などは紙媒体のほうが先にできあがり、即時性がメリットなはずのウェブからの発信が遅れるという事態も発生してしまっていた。デザイナーはページ公開の作業に時間を取られてしまい、本来の仕事であるデザインに時間を割けない状態にジレンマがあった。ワークフローも形式化したものはほとんどない状態で、これを解決するために、2004年の春にサイトのリニューアルを計画するとともにCMS導入を検討し始めた。

8月のCMS導入を踏まえて一足先にシステム面を再構築

サイトの全面リニューアルをするにあたって、まずは早急にシステム面のリニューアルを考える必要があった。CMS導入よりも前の2004年の6月21日にサイトの全面リニューアルを行い、まずはしっかりとしたワークフローを作った。

「セキュリティーを保つために、仮アップ用、ステージング、本番環境の3つのサーバーを用意しました。まず、各部署の担当者がドリームウィーバーでテンプレートを修正する形でページを作ります。それを仮アップ用のサイトにアップし、各部署のマネージャークラスの人が承認を行います。OKならファイル名を変更してステージングサーバーにアップし、本番環境には、セキュリティーを保つために権限のあるシステム担当のみで移行していました」

リニューアル後は、以前のようにデザイナー任せではなく、最もかかわりの深い部署の担当者がコンテンツを作る仕組みに変更した。公開作業をする担当者との連絡用にメーリングリストを設けてフォーマットを作り、画像やイメージ、納品日の希望などの詳細を伝える仕組みにした。

「夜間や休日などの緊急対応についても受け付けていたため、システム担当者は土日も作業することになります。CMSを導入したあとのことを考えて環境を整えたので、導入までは自動生成される部分を手作業で行っていました。

全面リニューアルでは、担当ページを把握しやすいようにコンテンツを担当部署ごとのディレクトリーに分けました。その配下のページを、マーケティング推進部、CS担当、放送事業部など6部門の担当部署のウェブ担当者に管理してもらうようにしました。」

CMSの導入後には、ディレクトリーごとに権限設定をできるように設定を行った。このおかげでサイトを訪れる人にとってもわかりやすい構成になり、問題視されていた「わかりにくいサイト」が解決した。

1,000万円をボーダーラインとして低コストのCMSを選定

1,000万円をボーダーラインとして低コストのCMSを選定

CMS導入を決定した背景には、サイトのページ数が非常に増え、更新管理作業を人間が手作業で行うことが限界に近くなっていたことがあった。

「これが一番の理由でしたね。休日、時間指定のアップも手作業で、緊急時に自宅で作業するのはセキュリティーの面から見ても問題がありますが、効率を良くすることはセキュアにすることと相反するものです。また、更新に問題が起きたときにだれも対処できないような状況を作るようなことは、絶対に避けなければいけないことです」

CMSを選定するときの条件として、ディレクトリー単位での権限設定が可能で、セキュリティーを確保できることを絶対条件とした。コンテンツ内容、更新、情報を新しく保ち、各部署でしっかりと見てもらいたいという意図があったためだ。

導入にあたって、CMSにどれだけコストを割くかというのも悩みどころだった。しかし、長い目で見ると、作業をするための人員にお金をかけるよりも、システムにお金をかけたほうが良いということで、1,000万円をボーダーラインにして選定の候補を絞っていった。更新に対して権限設定が可能で、更新時間を指定してサイトへの公開を自動的にできること。公開したときのプレビューが事前に確認できること。この条件をクリアし、コストの面からも最適と思われるCMSとして、ネットドリーマーズの4LESS INTERNETが候補に挙がった。機能ごとにいくつかに分けられた製品のうち、更新のワークフローや静的ファイルの時系列での管理を行うFILE MANAGERという製品だ。

「FILE MANAGERの詳細を見て、良さそうだと思ってはいましたが、その当時、私は見極められるほどの知識を持っておらず、決定するのに二の足を踏んでいました。そこへ偶然にも仕事上の知人から紹介されて、ネットドリーマーズさんとめぐり会い、さまざまな議論の末、導入を決断しました。

予定では、検討を3か月、準備を1か月の期間とし、8月から導入するはずでした。しかし、11月に製品自体の大幅なバージョンアップが行われるとのことだったので、予定をずらし、12月の導入に変更しました。そのために、先に述べたようなシステム面やワークフローの見直しとリニューアルが先行する形になったのです」

導入作業は、予定どおり1か月で終了した。

「バージョンアップに関する事前打ち合わせの際に、前のバージョンにはあった機能が外れることがわかり、いかに運用と既存機能で吸収するかをネットドリーマーズの担当の方と検討するというハプニングがありましたけどね(笑)」

導入後にサイトを更新するスタッフの数は30~40名に増加した。これまでのように少人数での運用体制ではなくなったので、ページのバージョン管理機能は重要になってくる。複数の担当者が同時に同じファイルを更新した場合に起こる、俗に言う「先祖がえり」の危険性があるからだ。これに対処するために、承認ワークフローの部分とバージョン管理機能を強化する追加機能を2004年10月半ばに仮発注。追加機能は、2週間ほどで完成し、導入時に間に合わせることができた。

導入時にはトラブルもなくスムーズに作業が完了したが、導入までの間にバージョンアップを挟んでいたので、最初に説明を受けていた1世代目の機能と少し変わってしまう点が発生してしまった。

「既存のサイトは、ほとんどが静的なHTMLファイルで構成されていましたので、FILE MANAGERの導入はいたってシンプルでした。既存コンテンツをCMSで扱えるようにするのも、サイト取り込み機能を使用すればいいだけなので、非常に簡単でした。

導入後は、さまざまな部署が使うようになるので、万全を期すために1日研修を開催しました。わかりやすく簡単に扱える製品なので、研修を受けた担当者は全員迷わずにマスターしていき、すぐに運用することが可能でしたよ。ドリームウィーバーなどでテンプレートを利用してページを作成し、直観的なウェブインターフェイスでFILE MANAGERにアップするだけですから、だれでも簡単に行えるんですよ」

導入後は作業がシンプルに最新情報も更新予約で簡単アップ

CMSを導入して、サイト運用のワークフローは大幅に変わっていった。各担当がファイルを作り、FILE MANAGERに公開登録。承認を受けると、本番サーバーにアップされる。この3段階の手順ですべて完了だ。

「とてもシンプルになりました。運営・制作グループでは、サイト全体の管理責任はありますが、ページ単位の責任は各部門と、責任の所在もきっちりと明確になりました。CMSを導入して1年経ちますが、これまでトラブルもなく、順調に運用しています」

使っているうちに、システム全体として改良すべき点も出てきた。サイトに関するさまざまなプログラムを動かしているステージングサーバーと同じハードウェアでFILE MANAGERを動かしているため、場合によってはそのサーバーに負荷がかかりすぎるのだ。逆に言うと、FILE MANAGERを専用のサーバーで動かす必要があるほど全体の中で重要なシステムになってきたということだ。

PC向けサイトのCMS導入が作業アップの効果をもたらしたことが、携帯サイト用のCONTENTS MANAGERの導入を決定付けた。こちらは2005年の9月に実施している。

「これまで、携帯向けサイトはASPを利用していましたが、個人情報保護法施行のタイミングに合わせて、自社サーバーへ移行することを考えていました。携帯から資料請求する場合には、ASPではセキュリティー的に問題があり、実現できません。解決策をネットドリーマーズに相談したところ、自社サーバーへの移行は簡単にできるとのことでした。このとき、4LESS INTERNETの製品群のうちコンテンツの入力や管理などを行うCONTENTS MANAGERを紹介され、さっそく導入し、手作業の更新から自動更新へ切り替えました」

現在、イッツ・コミュニケーションズでは、担当者が一度更新をすれば、PCサイトや携帯サイトだけでなく、ケーブルテレビにまでもニュースやお知らせをマルチ配信できるシステムの実現を進めている。

「弊社のシステム担当者が理解しやすいプラットフォームで構成されているとともに、APIの公開もされているため、他のシステムとの連携など、これからは自分たちでどんどん拡張していくことを考えています」

将来的には、防犯や各種イベントなど、さまざまな種類の情報を発信していく予定だと言う。

解決したかった問題点
  • サイト更新管理の人的負荷が高い
  • 土日や深夜の更新作業が大変
  • 更新が遅れ、サイトの情報に即時性がない
利用CMS情報

ネットドリーマーズの4LESS INTERNETは、機能ごとに個別のアプリケーションとして提供されており、単体で使うことも、複数のアプリケーションを組み合わせて使うことも可能だ。

提供されているアプリケーションには、サイトの更新ワークフローを管理するFILE MANAGER、コンテンツをデータベースで管理してテンプレートに合った形で簡単に入力できるようにするため のCONTENTS MANAGERのほかにも、顧客情報を管理してアンケート調査をしたりメール配信をしたりできるCAMPAIGN MANAGER、FAQページや担当者自動振り分け機能により顧客対応の質を高めコストを下げるSUPPORT MANAGER、タスクの進捗やスタッフのスケジュールをサイト全体の運営業務として管理するOPERATION MANAGERがある。

また、FILE MANAGERは、HTMLで制作された既存のウェブサイトを変更しないでも導入できる強みを活かし、現在「WEB SPIRAL」という製品名で、簡単に導入可能なパッケージソフトとしても展開されている。ページ更新ツールのMacromedia Contributeや、アクセス解析のSiteTrackerと連携でき、Dreamweaverやホームページビルダーとの接続もスムーズなものとなっている。

製品名4LESS INTERNET
提供事業者株式会社ネットドリーマーズ
URLhttp://www.netdreamers.co.jp/
提供形態インストール型(一部機能はASP提供もあり)
出力形態静的HTML出力/動的生成
対応OSLinux
特 徴FILE MANAGER、CONTENTS MANAGER、CAMPAIGN MANAGERなど、機能ごとにモジュール化されている。また、FILE MANAGERは「WEB SPIRAL」という製品名で、パッケージモデルも展開されている。
CMS選定のポイント
  • 更新の権限設定が可能なこと
  • セキュリティーを確保できること
  • 更新予約ができること
  • コストが安いこと。上限で1,000万円

※この記事は、『Web Master 完全ガイド Vol.2』掲載の記事です。

※社名、所属部署、利用サービス、価格など、この記事内に記載の内容は、取材当時または記事初出当時(2006年1月)のものです。

[Sponsored]
この記事の筆者

加藤さこ

フリーライター

テーマ別カテゴリ: