2022年の動画広告市場、前年比33.2%増の5,601億円に。2025年には1兆円突破の見込み【サイバーエージェント調べ】
新フォーマットも開発が盛んに。今後も高い成長率を維持すると予測。
サイバーエージェントは、デジタルインファクトと共同で、国内動画広告の市場動向調査を実施した。今年で9回目。インターネットを通して配信される動画広告の年間広告出稿額を推計し、広告デバイス別・広告商品別で算出している。
本調査で「動画広告」を「音声や映像を組み合わせて提供されている広告商品。動画の入稿ファイル形式は、MP4、MOVのもの」と定義し、以下のとおり区分している。
- インストリーム広告:動画コンテンツの間に挿入されて表示される広告。
- インフィード広告:サイトやアプリのコンテンツの途中に設置された広告枠を、ユーザーが視聴したタイミングで表示される広告。
- インバナー広告:メディアのバナー広告、ピクチャー広告枠を基軸に表示される広告。
- その他:モバイルアプリ・サイトのページ最上部などで拡大表示されるエキスパンド型広告とよばれるもの、コンテンツ内にアーカイブ化されユーザーが視聴選択をして表示されるもの、検索結果に表示された動画コンテンツの一部として表示されるもの、ゲームなどコンテンツのなかに組み込まれインセンティブを提供する仕組みを持つもの、などがある。
コネクテッドテレビやSNSに向けた新フォーマットが開発進む
2022年の市場だが、2月に発生したウクライナ危機を背景に、物価上昇や円安が進行し不透明感が増した。一方でインターネット広告市場は堅調に推移。動画広告需要も拡大した。
具体的な動きとしては、「TVer」「ABEMA」などの動画配信サービスをコネクテッドテレビで視聴する人が増加。若年層ユーザーを中心としたショート動画もあいかわらず人気で、こうした新スタイルに対応する広告フォーマットの開発・提供も進んだ。
この結果、2022年の動画広告市場規模は、昨年対比133.2%となる5,601億円に到達。このうちスマートフォン向け動画が83%を占める見込みだ。将来予想として2023年は7,209億円、2025年に1兆円を突破し、2026年には1兆2,451億円にまで達する見込みとなっている。
インストリーム広告・インフィード広告・インバナー広告といった広告商品別では、前年に続き大手動画配信サービスにおけるインストリーム広告の需要が主流で、市場成長をけん引。2022年は2,685億円を占めた。インフィード広告も成長しており、こちらは2,121億円となっている。おおよその比率はこのまま、今後も成長する見込みだ。
調査概要
- 【調査対象】動画広告市場
- 【調査主体】サイバーエージェント(調査機関:デジタルインファクト)
- 【調査時期】2022年10月~2022年12月
- 【調査方法】動画広告市場関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
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