検索流入が激減した! どうすれば? → まずこの4ステップで分析【SEO情報まとめ】
「Googleのアップデートで検索トラフィックが激減した」という人が、最初にSearch Console確認するカンタンな手順を知っておこう。グーグルの広報窓口アカウントからの情報だ。
今回も、興味深いトピックがほかにもたくさん。EC向け構造化データ、インプレッション増でクリック無変化の原因、SEOのベストプラクティスは無駄? などなど。2ページ目最後の「検索エンジンの利用が2026年までに25%減る」という米国調査会社のレポートも必ず見ておきたい。
- 検索流入が激減した! どうすれば? → まずこの4ステップで分析
- グーグルがEC向け構造化データを強化、商品のSKUバリエーションを登録できるように
- SCの検索パフォーマンスでインプレッション爆増⤴️でもクリックはゼロ …… 考えられる6つの原因
- SEOのベストプラクティス(効果は微妙)に取り組むべきか?
- Googleに投稿されたクチコミを自社サイトに転載してはいけない
- グーグルSEOスターターガイドが刷新、SEO初級者にフォーカス
- 検索の仕組みを解説するYouTube動画シリーズが始まる
- グーグル検索のクロールとは? 動画でわかりやすく解説
- 2024年2月のGoogle検索オフィスアワー: スパムアップデートの影響を受けた場合の通知、 大規模サイトでのクロール、インデックス対策、過去検出した URL の再クロールなど
- 検索エンジンの利用ボリュームは2026年までに25%減少⤵️!?
- JPドメイン配下で多言語サイトを展開するとSEOで不利になるのか?
- Googleマップ偽レビューとの戦い、1億7000万件のポリシー違反レビューを2023年はブロックまたは削除
今週のピックアップ
検索流入が激減した! どうすれば? → まずこの4ステップで分析
検索順位は常に変化する (Google SearchLiaison on X) 海外情報
検索トラフィックが激減したというウェブ担当者が、グーグル検索の広報役であるSearchLiaisonにXで助けを求めた。SearchLiaisonは次のようにアドバイスした:
次のようにするのがいいでしょう:
Search Consoleを開き、「検索パフォーマンス」から「検索結果」を選択する。
グラフで「合計表示回数」をオフに、「平均掲載順位」をオンにし、上部の「日付:」をクリックして直近の6か月を前の6か月と比較するように日付範囲を指定する。
「検索クエリ」レポートを「クリック数の差」で並べ替える。
クリック数が最も減少したクエリが上に来るので、上のほうから検索結果の上位に表示されているかどうかを確認していく(表の右のほうに掲載順位の列がある)。
掲載順位が多少変わっていたとしても、6か月前と同様に上位に表示されているならば、基本的な部分について修正する必要はないでしょう。トラフィックが減少した理由は、もっと有益だと判断する他のコンテンツをシステムが見つけ、あなたのコンテンツの順位が少し下がっただけの可能性があります。
このように説明すると、「でも、アップデートで変な影響がでているのでは? たとえばこういう風に」と言う人がたくさん出てくるはずです。それについてはこちらをご覧ください:
https://twitter.com/searchliaison/status/1725275274969759978「アップデートのせいで検索結果がおかしくなっている」悪い例がみつかったとしても、アップデートで検索結果が全体として悪くなったことを意味するわけではありません。
もしかしたら、その悪い例は検索のコアとは関係なく、他のシステムを調整することで改善できるものかもしれません。
グーグルの姿勢は、悪い例を調査して、その背後にある根本的な問題みつけて改善方法を探るという方向です(参考記事(英語))。
グーグルは、ランキングシステムを改良し続けています。検索上位によく表示されるということは、グーグルのシステムが求める方向とコンテンツの方向が合っていることを意味します(グーグルのシステムも完璧ではないため、そうでない場合もありますが)。
「基本的な部分について修正する必要はない」のならば、グーグルがコンテンツ表示の仕組みを変えていくことで、時間の経過とともに順位回復していく可能性があります。
SearchLiaisonが提案したのは、どのクエリが最も影響を受けたのかを分析する方法だ。大事なのは、「順位が少し下がっていたとしても、依然として上位表示できているなら、過度な心配はいらない」という点だ。サイトに問題があるわけではなく、グーグルのランキングシステムの改良で変化が起きたと考えられるからだ(あるいは、もっと関連性が高いコンテンツが新たに公開されるのかもしれないが)。
ランキングシステムが求めるものとコンテンツが一致していれば、(1位でなくなったとしても)上位表示を保てるだろう。しかし現実的には、検索順位が永続的に安定することはない。グーグルはシステムを絶えず改良しているからだ。
そしてこの「改良」は、検索順位の低下につながることもあるし、同じコンテンツでも他のタイミングであれば検索順位の上昇につながることもあり得る。
SearchLiaisonのアドバイスから次のようなことを学べる:
検索エンジンのシステムは常に変化しているため、順位の変動は自然に起こる。データに基づく分析を行い、性急な対応は控えるほうがいい。
グーグルは常にランキングシステムを改善している。ランキングシステムのアップデートに関する最新情報に注意を払うといい。
質の高い、関連性の高いコンテンツを継続的に作成することが、長期的なSEO戦略の基盤であるはずだ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグル検索SEO情報①
グーグルがEC向け構造化データを強化、商品のSKUバリエーションを登録できるように
ProductGroupタイプでマークアップ (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報
グーグルは、商品の構造化データの機能を拡張し、バリエーション(異なる仕様)のある製品にも対応するタイプをサポートした。これにより、それぞれの製品が持つサイズ・色・素材などのさまざまなオプションを詳細に構造化データに含め、かつ同じ商品のグループとして扱えるようになる。この構造化データは検索結果にも表示される
このバリエーション表示の機能を実現するためには、Schema.orgのProductGroup
タイプと、それに付随するいくつかの新しいプロパティでマークアップする。これらの構造化データにより、異なる仕様の製品をメインとなる製品にグループ化できるのだ。
ProductGroup
構造化データの実装方法を説明する技術ドキュメントはこちらだ。正しく実装できているかどうかは、リッチリザルトテストで検証できる。
- バリエーションがある製品を扱うECサイトのすべてのWeb担当者 必見!
SCの検索パフォーマンスでインプレッション爆増⤴️でもクリックはゼロ …… 考えられる6つの原因
検索結果の特殊機能 (Brodie Clark on X) 海外情報
Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで、次のような状況が発生することがある:
- 表示回数(インプレッション)が突如として著しく増加した
- しかし、クリックがほとんど発生していない
こうした現象は、「検索結果の表示機能が原因」であることが多いのだという。代表的な6つのケースを、SEOコンサルタントのブロディ・クラーク氏がXで共有した:
- 内部サイトリンク
- 頻度: 高
- 差異: 中
自社サイトの内部リンクが検索結果に表示されると、Search Consoleのインプレッション数が増加する一方で、クリック数は少ないことがある(ブランドキーワードでもそれ以外でも)。これは多くのウェブサイトでよくある現象だ。
- 画像パック内の画像
- 頻度: 中
- 差異: 大
画像パックに表示されると、パフォーマンスレポートに記録される。インプレッション数は非常に高い傾向にあるが、クリック数は少ない。この SERP 機能の影響を判断する手がかりとしては、SC の平均掲載順位を使える。
- ナレッジパネル内の画像
- 頻度: 低
- 差異: 大
ナレッジパネル内の画像もSCのウェブ検索パフォーマンスレポートに記録される。ナレッジパネルは通常(デバイスにもよるが)目立つ場所に表示され、インプレッション数とクリック数の差が大きくなることがある。
- Xカルーセル内のリンク
- 頻度: 低
- 差異: 大
X(Twitter)の投稿にリンクが含まれていて、その投稿が検索ボリュームの高いキーワードのカルーセルに掲載されると、SCで一時的にインプレッション数が急増する。ただし、クリックされる可能性は非常に低い。
- ビジュアルストーリーズユニット(現在はカルーセル式)のウェブストーリー
- 頻度: 低
- 差異: 大
質の高いウェブストーリーを作成すれば、ビジュアルストーリーズカルーセルに掲載される可能性がある。ただし、インプレッションは多いものの、クリック数は少ない傾向にあることに注意。
- モバイルのウェブ検索結果に表示されるページ(隠れた逸材)
- 頻度: 中
- 差異: 大
新しいページを公開したときに、そのページにエンティティへの言及があった場合、突然上位にランクインする可能性がある。しかし、クリックされることはめったにない。「Foot Locker」というキーワードの記事で実際に起こった。
クラーク氏はブログ記事で詳細を解説している。詳しく知りたければそちらを参照してほしい。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
SEOのベストプラクティス(効果は微妙)に取り組むべきか?
URL内のアンダーバーとハイフン (辻正浩 on X) 国内情報
URL構造のベストプラクティスを説明する技術ドキュメントが検索セントラルサイトで提供されている。このドキュメントでは次のように推奨している:
URL では、ハイフンを使用して単語を区切ることを検討してください。それにより、ユーザーや検索エンジンが URL のコンセプトを理解しやすくなります。URL にはアンダースコア(
_
)ではなくハイフン(-
)を使用することをおすすめします。
この推奨について辻正弘氏がXでコメントした:
なかなか興味深い。
URLの単語区切りがアンダースコア(
_
)よりハイフン(-
)のほうが良いのは、その通りでも、そうしたからといって順位や検索トラフィックに与える影響は微々たるもの
SEOのベストプラクティスには、愚直に従うと無駄が多いものもある
SEOには、何か1つをやれば劇的にランキングが上がるというような特効薬はない。SEOは、小さなベストプラクティスの積み重ねだ。そうは言えど、労力がかかるわりには検索エンジンにもユーザーにもほとんどポジティブな影響を与えないような施策だとしたら、優先度は低めでいいだろう。
問題は、「優先度を下げていいベストプラクティスはどれか」なのだが、経験とデータをもつ専門家のほうがその判断をしやすいのは確かだ。わからなければ「自分が検索エンジンを作る立場だったらどうか」と「そのベストプラクティスを実装するのにどれぐらいの工数(費用)がかかるか」でまず考えてみるのもいいだろう。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
Googleに投稿されたクチコミを自社サイトに転載してはいけない
さまざまなリスクあり (長谷川 翔一 on X) 国内情報
自社サイトでのクチコミの掲載について、長谷川 翔一氏が注意喚起した。
⚠️【要注意】自店のGoogleの口コミを、自社サイトに転載するのは禁止されています。
Googleの公式サポートから、「クチコミを自社サイトへ転載することは著作権の観点から認めていない」という回答を得られています。
現在、少なくないサイトが、Googleビジネスプロフィールの口コミを転載していますが、これはさまざまなリスクがあります。
「引用としてリンクを貼っておけば問題ない」「自店に書かれた口コミだから問題ない」という認識は誤りです
また、著作権以外の問題もあります。
Googleの口コミを投稿したユーザーは、それが公式サイトに転載されると思っていないはずです。
知らぬ間に載っていたら驚くでしょうし、人によってはトラブルになるでしょう。
さらに、Googleの口コミは、ユーザー自身が後から変更・削除できますが、転載だとユーザーの判断で削除できないという問題もあります。
ただ、口コミへのリンク自体を設置することは大丈夫です。
例えば、『「カットが上手」「カラーが綺麗」という口コミをいただきます。Googleの口コミをご覧になりたい方はこちら(リンク)』という形であれば問題は少ないかと思います。
簡潔にまとめると、次の理由により、Googleマップの口コミを自社サイトにそのまま掲載することは推奨されない:
- 著作権侵害の可能性あり
- ユーザーの同意を得ていない
- ユーザーが口コミを編集・削除できない
言われて見れば当たり前のことだ。気を付けよう。
- ローカルSEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- グーグルSEOスターターガイドが刷新、SEO初級者にフォーカス
- 検索の仕組みを解説するYouTube動画シリーズが始まる
- グーグル検索のクロールとは? 動画でわかりやすく解説
- 2024年2月のGoogle検索オフィスアワー: スパムアップデートの影響を受けた場合の通知、 大規模サイトでのクロール、インデックス対策、過去検出した URL の再クロールなど
- 検索エンジンの利用ボリュームは2026年までに25%減少⤵️!?
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- Googleマップ偽レビューとの戦い、1億7000万件のポリシー違反レビューを2023年はブロックまたは削除
グーグル検索SEO情報②
グーグルSEOスターターガイドが刷新、SEO初級者にフォーカス
でも上級者も必読 (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報
グーグルはSEOスターターガイドを刷新した。「刷新」と表現するにふさわしい更新で、具体的には前のバージョンからは次のように変わっている:
初心者に焦点を当て、SEO を学び始めたばかりの人が重点的に取り組むべきトピックだけを扱う
業界用語や冗長な説明を削除
大半のセクションを核となる要素のみに凝縮し、いくつかのセクションを削除
用語や概念をより理解しやすいように説明
トピックやベスト プラクティスの背後にある「なぜ」を詳しく説明
一方で、新たに追加されたセクションもある。個人的には、「Google が重要でないと考えること」が気に入った。いわゆる「SEO都市伝説」を否定している。
新しいSEOスターターガイドは日本語版も公開済みだ。SEO初級者を焦点に当てたとはいえ、SEOに取り組むのであれば、知識・技能レベルに関係なく必読だ。
- すべてのWeb担当者 必見!
検索の仕組みを解説するYouTube動画シリーズが始まる
エピソード1は検索の3プロセス (How Search Works on YouTube) 海外情報
グーグル検索の世界をわかりやすく説明するYouTube動画シリーズが始まった。登場するのは、グーグル検索チームのゲイリー・イリース氏だ。
エピソード1では導入として、グーグル検索の基盤となる次の3つのプロセスを解説している:
- クロール
- インデックス
- 検索結果の配信
動画視聴者の対象はSEOを始めたばかりの人だろう。イリース氏は英語で話しているが、日本語字幕を利用できる。
- SEO始めたばかりの人向け(SEO上級者は気にしなくていい)
グーグル検索のクロールとは? 動画でわかりやすく解説
検索の仕組み動画シリーズの第2弾 (How Search Works on YouTube) 海外情報
ゲイリー・イリース氏による検索の仕組み動画シリーズの第2弾「クロール」だ。次のトピックをイリース氏が解説している:
- クロールとは
- URL検出
- Googlebotとは
- フェッチとレンダリングとは
- サイトマップ(便利なウェブサイトツール)
SEOを施策するうえで重要な用語も出てくる。特にSEO初級者はこの動画も視聴しよう。
- SEO始めたばかりの人向け(SEO上級者は気にしなくていい)
2024年2月のGoogle検索オフィスアワー: スパムアップデートの影響を受けた場合の通知、 大規模サイトでのクロール、インデックス対策、過去検出した URL の再クロールなど
ヘルプコミュニティPEによるURL変更のベストプラクティスの解説付き (グーグル検索オフィスアワー on YouTube) 国内情報
2024年2月のグーグル検索オフィスアワーを、あんな氏がYouTubeで公開した。あんな氏が回答した質問は次のとおりだ。
上記再生時間の部分からのリンクは、その質問の再生が始まるシーンに直接ジャンプするようにしてある。
なお、Q&Aの前に、検索セントラルヘルプコミュニティのプロダクトエキスパートとして、高野氏と筆者が2人でURL変更のベストプラクティスを解説した。ぜひこちらも視聴してほしい。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
検索エンジンの利用ボリュームは2026年までに25%減少⤵️!?
生成AIにとって代われれる (Gartner) 海外情報
従来型の検索エンジンの利用ボリュームは、2026年までに25%減少する
ガートナーがレポート『Predicts 2024: How GenAI Will Reshape Tech Marketing』で上記のように予測している(レポートの発表は2023年11月27日、調査レポート自体はこちらを参照)。
以下では、元記事の内容を筆者の言葉でかみ砕いて解説していく。
検索エンジンの利用が減る理由としてガートナーが挙げているのは、検索マーケティングがAIチャットボットやその他のバーチャルエージェントにシェアを奪われることだ。
その背景にあるユーザー行動の変化は、これまでならば検索エンジンで調べていたようなことを、生成AIを用いたプロダクトで調べるようになること。つまり、生成AIが代替的な回答エンジンとして機能するようになっていくのだという。
生成AIによるこうした変化によって、企業はマーケティングチャネル戦略を見直す必要がでてくる可能性がある。
また、生成AIがコンテンツ制作コストを削減することで、キーワード戦略やウェブサイトのオーソリティ評価などの手法にも影響が及ぶとガートナーは見込んでいる。おそらく、AI生成コンテンツの増加に対応して、検索アルゴリズムはコンテンツの質をさらに重視するようになると考えられる。オーガニック検索での成功には、実用性と品質が依然として重要だからだ。
またガートナーは、AIで生成したコンテンツを識別できるように政府が規制していく可能性もあるとしている。その実現可能性はかなり低いのではないかと思われるが、もし現実になれば、検索エンジンがコンテンツをどう表示するかにも影響してくるだろう。
いずれにせよ企業は、「専門性、経験、権威性、信頼性」といった要素をもつことをわかりやすく示し、独自性と実用性に富むコンテンツの制作に企業は注力する必要が出てきそうだ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
多言語SEOと、Googleマップのレビュースパム対策に関する記事をピックアップ。
- JPドメイン配下で多言語サイトを展開するとSEOで不利になるのか?
ccTLDは以前ほど影響力なし
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Googleマップのスパム対策にもAIが活躍
- ローカルSEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
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