Web 2.0ケーススタディ/フォートラベル

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フォートラベル

従来の旅行代理店ページにWeb 2.0要素をミックス

URL: http://4travel.jp/
提供元:フォートラベル株式会社
Web2.0度:★★★☆☆

林 信行
ITジャーナリスト

サービスの概要/特徴

  • トラベル情報サイト
  • トラベラー会員:18,031人
  • 旅行ブログ:70,367件
  • クチコミ:31,775件
  • 旅行写真:983,929枚
  • Q&A掲示板:11,111件
※2006年6月時点、同社発表
図1 写真、ブログ記事、掲示板、Q&A、フォートラベルは、ユーザーから集められそうな旅行情報をどん欲に取り入れて活用している。

Web 2.0のサービスというと、写真や動画、文字による情報など、ウェブ上のコンテンツをホスティングして広告で儲けるというものが多い。果たして本当にそれでビジネスとして成り立つのか不安に思う人もいるだろう。その点、旅行先の魅力を、ユーザー提供の写真やクチコミ情報で伝え、旅行の予約や旅行保険の勧誘まで行うフォートラベルなら、なんとなくビジネスモデルも理解しやすい。

旅行代理店のウェブサイトでは、飛行機の手配だけでなく、ホテルやレンタカー、保険そしてオプショナルツアーの提案まで、旅に関する準備をすべて1か所で済ませられることが何よりも重要だ。

従来の旅行代理店は自社で用意した、いわばオフィシャルな情報だけで運営されていたが、フォートラベルはそこにWeb 2.0的エッセンスをうまく取り入れた発展型のサイトといえる。もちろん、「関心のある情報との出会い」がうまく演出されていたり、ユーザーから提供された情報をうまく活用したりと、Web 2.0の条件も満たしている。

FlickrのようにサービスのAPIを公開することはしていないが、逆に他社が公開しているAPIをうまく取り入れている点はWeb 2.0的だ。同サービスにある「世界遺産」のコーナーでは、Googleマップを使った地図表示を取り入れている。

また、いずれも自社開発のようだが、ブログやQ&A掲示板、写真共有サイトなど、さまざまなサービスがマッシュアップされているような体裁もWeb 2.0的だ。堅実にWeb 2.0を実践しているサービスだといえよう。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウ vol.1』掲載の記事です。

この記事の筆者

林 信行

ITジャーナリスト。ブログやSNS、インターネットビジネス、ケータイ関連の記事を、経済誌や新聞、コンピュータ雑誌に執筆している。特にアップルの製品やビジネス、カルチャーを長年取材し続けており、Mac関連は日本のみならず英米、フランス、韓国、ドイツなど海外の媒体にも数多く寄稿している。

著書には、アップル30年の歴史を綴った『アップル・コンフィデンシャル2.5J(上巻/下巻)』(オーウェン・リンツメイヤーとの共著/アスペクト刊)、監訳を行った『The Cult of Mac』(リアンダー・ケイニー著/エスアイビー・アクセス刊)などがある。その他、東京InterFMのラジオ番組「PC Talk」にも出演。

ブログ「nobi.com」。

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