2021年の広告費、下半期に最も増加した業種では「化粧品・トイレタリー」が突出【CCI調べ】

サードパーティークッキーの代替手段は、7割超が何らかの対策を検討済み。
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CARTA COMMUNICATIONS(CCI)は、2021年下期におけるインターネット広告市場の動向、およびプライバシー保護への対応がインターネット広告市場に及ぼす影響についての調査結果を発表した。国内のデジタルマーケティング業界関係者198人が回答している。

インターネット広告費が徐々に回復、プライバシー保護への対応も喫緊の課題に

まず2021年のインターネット広告費について上期と下期を比較したところ、「大きく増加した」17.2%、「増加した」39.4%となった。上期の調査では総計49.1%だったが、今回は56.6%まで上昇し市場の改善が見られた。とくに運用型ディスプレイ広告市場については、CPM(インプレッション単価)平均が「107.88円」と、前年より21.8%上昇している。

業種別では、インターネット広告費が最も増加した業種は「化粧品・トイレタリー」で20.2%に達しており、他業種が10%台前半なのに比べて大きく引き離していた。

改正個人情報保護法の施行を2022年4月1日に控え、プライバシー保護への対応もこの半年の大きな課題となっている。プライバシー保護の具体的な影響を聞くと、「影響はない」が2021年上期の57.0%から下期は49.7%と低下しており、影響が拡大している。最も多いのは「コンバージョン計測数の減少」17.4%だったが、上期との比較では「広告単価・広告収益の下落」15.9%や「コンバージョンコストの増加」7.7%が目立つ。

「サードパーティークッキーの代替手段」についても、上期の「未定」35.4%は28.1%まで減少。7割超が何らかの対策を検討していた。最も多いのは「ファーストパーティーデータの構築・活用」28.1%で、「コンテキスト広告の活用」18.4%がそれに続く。

「今後、中長期的な取り組みが必要な施策」では、「ファーストパーティーデータ構築」47.0%、「企業戦略含めたビジネスコンサルティング領域」40.4%、「Eコマース / ソーシャルコマース支援、または自社での展開」39.4%がトップ3だった。

調査概要

  • 【調査対象】広告主、広告会社、メディア、プラットフォーマー、アドテクノロジーベンダー(DSP、SSP、アドネットワーク、DMP、アドベリソリューションなど)、メディアレップなどインターネット広告市場の関係者
  • 【調査方法】メール配布によるアンケート調査。運用型ディスプレイ広告出稿分析ツール「CCI 360 Programmatic Display Market Analytics」のデータの分析からインターネット広告キャンペーン費の推移などを概算
  • 【調査時期】2021年11月29日~12月13日
  • 【有効回答数】198人
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