Web 2.0ケーススタディ/OKWave

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OKWave(オウケイウェイヴ)

信頼で満足度の高い健全なコミュニティ作り

URL: http://okwave.jp/
提供元:株式会社オウケイウェイヴ
Web2.0度:★★★☆☆

林 信行
ITジャーナリスト

サービスの概要/特徴

  • Q&Aサイト
  • 50万人が参加
  • 質問総数:2,034,750件
  • 回答総数:7,166,418件
  • 平均回答数:3.5件
  • 満足度:88%
※2006年6月時点、同社発表
図1 日本最大の知識検索サービス。質疑応答のおもしろいやりとりを見つけやすくする工夫が随所にちりばめられている。

OKWaveは、ユーザーが投稿した質問に別のユーザーが答える、いわゆるQ&Aサイトだ。こうしたサービスは他のユーザーの知恵を探すという意味から「知識検索」と呼ばれることも多い。

1個の質問に平均3.5件の答えが付き、90%近い満足度を保っている。知識検索では、質問そのものとそれに対する答えがメインのコンテンツである。このようにコンテンツ作りにユーザーにも貢献してもらうこと、ユーザーにコミュニティに積極的に参加してもらうことはWeb 2.0的サービスの基本だ。

だが、ユーザー同士で直接やりとりさせるとなると、もめごとにならないかと不安になる人も多いだろう。実は情報の貢献者でもあるユーザーを根本の部分で信頼するというのもまたWeb 2.0サービスの基本的な要素である。ユーザーを信頼し情報を投稿しやすい雰囲気を漂わせることで、コンテンツとしての情報が集まりやすくなる。サービスは、そうした情報が集まってきて初めて軌道に乗る。

もちろん、もめごとや荒らしなどの問題は避けて通れないが、信頼で結ばれたコミュニティを築ければ、ある程度はユーザー同士による自治が働いてくる。それでも解決しない問題には、真心で接する。OKWaveでは以前、同社に対する疑惑を書き続けた男性に対して社長自らが電話をかけて、会社の夢や目標を語ったという有名な逸話がある。

また、NTTレゾナントの「教えてgoo」に情報を提供するなど他社との連携も積極的に行うことで、さらにコンテンツが集まりやすくなるための工夫をしている。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウ vol.1』掲載の記事です。

この記事の筆者

林 信行

ITジャーナリスト。ブログやSNS、インターネットビジネス、ケータイ関連の記事を、経済誌や新聞、コンピュータ雑誌に執筆している。特にアップルの製品やビジネス、カルチャーを長年取材し続けており、Mac関連は日本のみならず英米、フランス、韓国、ドイツなど海外の媒体にも数多く寄稿している。

著書には、アップル30年の歴史を綴った『アップル・コンフィデンシャル2.5J(上巻/下巻)』(オーウェン・リンツメイヤーとの共著/アスペクト刊)、監訳を行った『The Cult of Mac』(リアンダー・ケイニー著/エスアイビー・アクセス刊)などがある。その他、東京InterFMのラジオ番組「PC Talk」にも出演。

ブログ「nobi.com」。

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