お客さん来てはるのに、売上ぜんっぜん伸びへんねん!【オカンでもわかるアクセス解析の基礎】
この記事は、姉妹サイトネットショップ担当者フォーラムで公開された記事をWeb担当者Forumに転載したものです。
「ネットショップを作ったのに誰も見に来てくれない!」と腹を立てていたオカンに、Web集客の基本を教えてあげた僕。あれからひと月。オカンはあれ以来まったく連絡をよこさなかった。僕は「オカンの中でブームが去ったか、面倒になって放り出したのかな?」と思っていた。でも、うちのオカンはそんなにヤワじゃなかった……。 イラスト◎浮蓮 要
登場人物
僕 大学院を卒業後、地元大阪の大手メーカーに就職したが、なぜか配属された広告宣伝部でアドテクに興味を持ってしまい、あっさり東京のインターネット広告会社に転職してしまった。現在入社3年目の27歳。オカンには「虎の子は虎やな」とわけのわからないコメントをもらったが、たぶん応援してくれていると信じて毎日楽しく忙しく働いている。
オカン 純然たる大阪のオカン。フリマアプリで洋服を売るのがなぜかとても得意。
またも突然、オカンがやって来た
話を聞くと、どうやらオカンはSNSの投稿とアフィリエイト広告をすぐに始めたらしい。少しずつ売れてきたのでSEO施策にも手を出して、さらに売上を伸ばそうと画策したようだ。
Googleアナリティクスを見てみよう
ユーザーがやって来る9つの入り口
Googleアナリティクスでは、「どこから入ってきたか」によって流入経路が振り分けられます。現在Googleで定義されている流入経路(デフォルトチャネルグループ)は下記の9種類です。
- Direct(ダイレクト)……直接URLを入力した時、お気に入りやブックマークからの訪問
- Organic Search(オーガニックサーチ)……検索エンジンの検索結果からの訪問
- Social(ソーシャル)……FacebookやTwitterなど、GoogleアナリティクスがSNSだと判断したサービスからの訪問
- Referral(リファラル)……リンクが張ってあるWebサイトからの訪問(ただしソーシャルからの訪問は除く)
- Email(イーメール)……メルマガなどからの訪問(パラメータを付ける必要がある)
- Affiliates(アフィリエイト)……アフィリエイト広告経由の訪問
- Paid Search(ペイドサーチ)……リスティング広告等、検索結果画面に配信された有料広告経由の訪問
- Display(ディスプレイ)……GoogleやYahoo!などのディスプレイ広告経由の訪問
- Other Advertising(アザーアドバタイジング)……その他の広告からの訪問
オカンのサイトの問題はどこにある?
絶対出てくる4つの用語
「僕」の説明の前に、これから使う用語を簡単に説明しておきますね。
- ユーザー数……指定した期間内にサイトを訪れたユーザーの固有の数
- セッション数……指定した期間内に1ユーザーがサイトに訪問してから離脱した回数。離脱とみなされるのは、①30分以上操作をしない時(ページの遷移や購入完了など)、②日付が変わった時、③サイトの流入の仕方(参照元)が変わった時
- PV(ページビュー)数……指定した期間内に見られたページの総数
- 平均ページ滞在時間……ユーザーが特定のページを閲覧していた平均時間
サイトを見たけど、写真が少ないしサイズも書いてないし、もしかしたら買いたいけど必要な情報がなくて、買うのやめちゃった可能性があるね。
CTRが高けりゃいい……というわけじゃない
さっきのアフィリエイト管理画面の場合で見てみると、バナーAは10万回表示されて、5千回クリックされてるから5千÷10万でCTRは5%、サイトには5千人訪れて、そのうち100人が購入してるから、100÷5千でCVRは2%になる。ちなみに、オカンが全面に出てるバナーBは、CTRが0.4%でCVRが0.8%ってことになるよね。
[ユーザー]でわかることとは?
オカンは聞かずに行ってしまいましたが、[ユーザー]では、どういったユーザーがサイトに訪れているかを知ることができます。
年齢・性別、使っているデバイス、どこに住んでいるかなどもわかるため、「狙っているターゲットにちゃんとアプローチできているか」「実はこんなユーザー層が多い」といったことがわかります。
─2週間後─
今回覚えたいアドテク用語
imp(インプ=インプレッション)
広告が表示される回数。
10インプレッションであれば、広告が10回表示されたことを指す。
CV(コンバージョン)
広告主のサイトに訪れたユーザーが、あらかじめ決められていた成果となる行動(購入、問い合わせなど)を行うこと。
CTR(シーティーアール)
クリック率のこと。「Click Through Rate」の略で、表示された広告がクリックされた割合。広告クリック数 ÷ 広告表示回数で算出される。
CVR(シーブイアール)
成約率のこと。「Conversion Rate」の略で、Webサイトに訪れたユーザーのうち、コンバージョンに至った割合。広告の場合はバナーのクリック数はサイト訪問数と等しいので、コンバージョン数 ÷ 広告クリック数で算出される。
【混乱しがち!】「UU」と「SS」と「PV」の違いをおさらい
ユーザー(UU)
指定した期間内にサイトを訪れたユーザーの固有の数。
セッション(SS)
指定した期間内に1ユーザーがサイトに訪問してから離脱した回数。離脱とみなされるのは、①30分以上操作(ページの遷移や購入完了など)をしない時。②日付が変わった時。③サイトの流入の仕方(参照元)が変わった時。
ページビュー(PV)
指定した期間内に見られたページの総数。
今回覚えたいGoogleアナリティクス用語
離脱率
ユーザーがサイトから出ていくことを「離脱する」と言います。離脱率は、あるページにおいて離脱してしまったユーザーの割合を表すので、これが高いほど、そのページに何か問題がある可能性があると言えます。
似たような言葉に「直帰率」がありますが、こちらは訪問した最初のページ(=ランディングページ)で離脱してしまったセッションのことを言います。
平均ページ滞在時間
ユーザーが特定のページを閲覧していた平均時間。こちらも似たような言葉に、「平均セッション時間」がありますが、これは1セッションの平均閲覧時間なので、特定のページでどれだけ見ていたかはわかりません。
オリジナル記事はこちら:お客さん来てはるのに、売上ぜんっぜん伸びへんねん!【オカンでもわかるアクセス解析の基礎】(2017/04/05)
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