国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
海外&国内SEO情報ウォッチ

インタースティシャルへのペナルティ適用開始、ただし検索結果からの着地ページだけ

ページ

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

インタースティシャルへのペナルティ適用開始、ただし検索結果からの着地ページだけ
だからと言って、別ページで見せていいということではない (John Mueller on Twitter)

わずらわしいインタースティシャル(挟み込み広告)を表示するモバイルページの評価を下げるアルゴリズムが、予告どおり実施された。2017年1月10日ごろの実施だ。

このアルゴリズムがターゲットにするのは、検索結果から直接訪れたページに出現するインタースティシャルだ。サイト内で別のページに移動したときに現れるインタースティシャルは問題視されない。

つまり2ページ目以降であればインタースティシャルを表示させたとしてもグーグルの評価は下がらないのだ。

とはいえ、これはグーグル検索の評価の話だ。うざいインタースティシャルは、いつどこで出現しようが、たいていのユーザーからは嫌われるだろう。

個人的には、インタースティシャルなんて形式の広告や誘導は、世の中からなくなってしまえばいいと思っている。インタースティシャルを使っているサイトに対しては、PCも含めた全検索でぜひ評価を大幅に下げてほしいと、グーグルに願う。

★★★☆☆
  • インタースティシャルを利用しているすべてのWeb担当者

地域分散クロールがあっても、米国からのアクセスを拒否してはいけない
Googlebotは米国から基本的にアクセスする (Webmaster Central Help Forum)

Googlebotは米国からアクセスする。しかし、「地域分散クロール」という仕組みがあり、米国以外からの国からもGooglebotがアクセスすることがある。

これは、多言語・多地域向けサイトにおいて、IPアドレスに基づいて適切だと思われるページへユーザーを自動で振り分ける仕様を採用している場合があるからだ。米国以外からGooglebotがアクセスすることで、通常なら発見できないかもしれないページを発見できる。

さて、「地域分散クロール」が機能していいて、対象地域に米国が含まれないなら、米国からのGooglebotのアクセスを完全に遮断してもクロールされるのだろうか?

どうやら、そうとはいかないらしい。基本的には、米国からのクローラーアクセスが必要だと思われる。

地域分散クロールに関して、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように説明している。

たいていの場合は、Googlebotは米国からクロールする。したがって、もし米国からのユーザーをあなたのサイトがブロックしているとしたら、Googlebotはあなたのサイトを検索結果から消してしまうだろう。

私たちは異なる場所からのクロールを試してきているけれど、すべての国から定期的に実行しているものではない(そういうことをしたら、サーバーの負荷が非常に高くなってしまうだろう)。

また、Googlebotがウェブページをクロール・インデックス可能だとしても、どの国で利用可能なのかまでは判断できないし、特定の場所のユーザーだけに検索結果で見えるように制限することもできない。

地域分散クロールがあると言えども、世界中すべての国からGooglebotが来るわけではないし、米国からのクロールと比べると頻度もずっと低いようだ。

多言語多地域サイトを運用していないとしても、大原則として、米国からのアクセスを拒否してはならないことを知っておこう。もし米国のIPアドレスで動くGooglebotのアクセスを拒否すると、検索結果から消える可能性が極めて高い。

★★★☆☆
  • 米国からアクセスをブロックしてはいけないことは、すべてのWeb担当者が知っておく
  • 多言語・多地域サイトのWeb担当者
  • 技術担当者とも共有を

Let's Encryptのサーバー証明書を使うサイトが2千万を超えた!
ウェブのセキュア化に大貢献 (WordPress Tavern)

Let's Encrypt(レッツ・エンクリプト)は、HTTPSの実装に必要なサーバー証明書を無料で自動発行してくれる非営利組織(と証明書発行システム)だ。ウェブの世界を安全にすることを使命にしている。

2016年に Let's Encrypt が発行したサーバー証明書の数が、2000万ドメイン名を超えたそうだ。無料であるから中小企業にはありがたい一方で、WordPress.com や Shopify、Akamaiといった大手のサイトも Let's Encrypt を利用している。

無料といっても、Let's Encrypt の安全性が低いわけでは決してない。HTTPSの安全性を診断できる Qualys SSL Labs のツールでチェックすると「B」として判定される。

B判定というと良くない印象があるが、筆者がブログで利用している有料のサーバー証明書も「B」判定だった。A判定になる設定を突き詰めすぎると、古いブラウザでアクセスできなくなることもあるようなので、まず問題ないと考えていいだろう。

Let's EncryptのQualys SSL Labsのチェック結果

検証用サイトで筆者は Let's Encrypt を利用しているがまったく問題ない。完璧に機能している。

費用がかかることがネックでHTTPS化を見送っているなら、Let's Encrypt は有望な選択肢だろう(ただし、サーバーに証明書をインストールできる環境が必要だ。もしくは、Let's Encrypt を利用できるレンタルサーバーもある)。

★★★☆☆
  • 費用コストが理由でHTTPS化を見送っているWeb担当者
  • 技術がわかる人に伝えましょう

「h1タグの数はSEOに関係ない」は今でも事実――ジョン・ミューラー氏がアドバイス
HTML5もランキングには無関係 (Webmaster Central Help Forum )

「h1タグの数」、言い換えると「h1タグが1つだけか、それとも複数あるか」は、それ自体はランキングにプラスにもマイナスにも働かない。これはこのコーナーでも前回紹介した。

前回の記事はグーグル社員のジョン・ミューラー氏の発言をもとにしたが、1年前のことなので今は変わっている可能性もあると疑う人が、ひょっとしたらいたかもしれない。

状況は変わっていない。

2016年末にミューラー氏はヘルプフォーラムで、次のようなコメントを書き込んだ。

h1タグを複数使っても問題ない。使うことが適切な場合に適切な場所で使ってかまわない。h1を複数使ってもペナルティになることは絶対にない。

また、HTML5で作られたサイトでもHTML 4.xで作られたサイトでも区別しないことにもミューラー氏は触れた。

「HTML5はSEOに有利か?」という質問もありがちな質問だが、そんなことはない。グーグルは、HTMLのバージョンで評価を決めたりしない。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

SEO JapanSEO Japanの
掲載記事からピックアップ

更新停止中。2017年の更新はあるのか? それとも、この枠がどんどん薄くなっていって消えてしまうのか?

ページ

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

汎用JPドメイン名
日本のドメイン名である.jpドメイン名の、さらに細かい種別の1つ。 「ドメ ...→用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]