どうなる!? インボイス制度、ITフリーランスの7%が「他の働き方を探す」【PE-BANK調べ】

制度を理解している人は半分程度か、適格事業者の申請が終わっている人は1割。

PE-BANKは、「インボイス制度に関する意識調査」の結果を発表した。全国のITフリーランス300人が回答している。

「インボイス制度」は、適格請求書(インボイス)の発行や管理を求めるものだ。事業者は、取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければならない。2023年10月に制度の開始が予定されているが、それに先立つ2023年3月までに事業者登録が必要だ。

個人事業主において、事業者登録や厳密な作業が必要となるため、多大な負担が発生すると危惧されている。Web/IT業界でも、個人のプログラマー・イラストレーター・デザイナーなどにさまざまな影響が発生する見込みだ。

インボイスをきっかけに廃業・転職するという人が1割近く存在

ITフリーランス300人に「インボイス制度の理解度」を尋ねると、「理解している」22%、「やや理解している」33%で、計55%が理解している状態だった。年代別では、若い世代ほど「理解している+やや理解している」の割合が高く、30代以下では66.7%が「理解している+やや理解している」だったが、50代は48.4%と半数未満だった。

「適格請求書発行事業者の登録申請」について聞くと、「申請は済んでいる・現在申請中」は10%。「検討中」35%、「申請する予定はない」55%となり、すでに申請済みの人もいる一方、“様子見”の人が圧倒的に多いのが現状だ。

年代別では理解度に比例して若い層ほど申請済みだが、30代以下と40代以上で大きな差が見受けられる。

登録申請をまだ行っていないITフリーランスの「今後の意向」でも年代差があり、30代以下は「取引先の意向によって決める」「どうしたらいいかわからない」がともに31.0%で最多。一方40代~50代は「しばらくそのままの予定」42.9%・38.3%が最多となっている。

「インボイス制度の導入により、自分にどのような影響があると思うか」を聞くと、そもそも「自分への影響がわからない」37.0%という人が最多だった。さらに「申請をしないと仕事が減る可能性がある」30.7%と、不安を抱いている人も多い。

最後に「あなたはインボイス制度導入後も、ITフリーランスという働き方を選択し続けますか」と聞くと、「ITフリーランスという働き方を選択し続ける」55%が圧倒的多数派だった。一方「検討中」36%、「他の働き方を探す予定」7%も存在し、インボイスをきっかけに廃業・転職するという人が1割近く存在することも判明した。

調査概要

  • 【調査対象】全国のITフリーランス(20~50代)
  • 【調査方法】インターネットリサーチ
  • 【調査時期】2022年8月26日~29日
  • 【サンプル数】300
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