GoogleがWeb横断的に個人を追跡する「代替的識別子」の構築や広告使用をしないと表明
米国Googleは、Webサイトの主体者とは別の第三者が提供する識別子の「サードパーティーCookie(クッキー)」のサポートを段階的に終了する方針(2020年1月発表)に続いて、Web横断的に個人を追跡する「代替的識別子」を構築せず、広告製品でも使用しない、と3月4日に日本語公式ブログで発表した。これは「明確な方針」と強調した。
Googleは、2020年にブラウザー「Chrome」でサードパーティークッキーのサポートを22年までに終了すると発表。匿名性を保ってマーケティングに活用できる新手法の「プライバシーサンドボックス」を開発している。ただ別のユーザー識別子に置き換える他のアドテク企業のような措置を講じるのか、という質問を受けており、これを否定した。
例えば、個人のメールアドレスに基づくPII(個人を特定し得る情報)のような、Web横断的に広告をトラッキングするユーザー識別子を提供することはしない。理由として、プライバシー保護に対する利用者の期待に応えられないだけでなく、急速に厳格化する規制順守が困難で、長期的に持続可能な投資ではないと説明している。
サードパーティークッキーで収集した情報が多くの企業で使われ、デジタル広告業界全体が不信を持たれているとGoogleはブログで指摘。集計や匿名化などプライバシー保護技術による「FLoC(協調機械学習で生成されたコーホート)」で、広告からサードパーティークッキーを排除し、共通の関心対象を持つグループに個人を隠す技術を開発している。
Googleは3月中に公開するChromeでFLoCベースのコーホートを公開テストし、第2四半期に「Google広告」の広告主でテストする。4月にはChromeでプライバシーサンドボックスの管理設定を一般利用者向けに初めて提供する。また広告プラットフォームではパートナー企業が自社顧客と直接つながる「ファーストパーティー」のサポートを強化する。
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