初代編集長ブログ―安田英久

「御社のスマホサイト、遅いから19%離脱してるよ」グーグルのわかりやすい測定サービス登場

モバイルでのページ読み込みが遅いせいで、これぐらいの人を逃してるよ? 改善しないともったいないよね?
Web担のなかの人

今日は、スマホサイトの表示スピードをチェックして、読み込みの遅さが原因で離脱している訪問者がどれぐらいいると推定されるかを教えてくれる、グーグルのサービスを紹介します。

読み込みが遅いと離脱する。スマホならなおさらね

「モバイルでのページ読み込みが遅いせいで、これぐらいの人を逃してるよ? 改善しないともったいないよね?」という切り口で、モバイルに特化したページ表示速度の改善を促すサービスを、グーグルが提供しました。

オンラインで利用できる「モバイルサイトの読み込み速度とパフォーマンスをテストする」というサイトなのですが、正式名称は「Test My Site」のようです(実際にサイト上でその名前が使われてるのはドメイン名だけですが)。

ページ表示速度は、UX観点で非常に重要です。ページが表示されるまでにかかる時間はだれにとってもムダなので、目的のコンテンツが素早く表示されるほうがいいに決まってますよね。

グーグルも、検索結果に表示する順位決定の要因に(多少ながらも)ページ表示速度を含めるなど、できるだけネット上の人にとって快適な世界を作ろうと啓蒙してきましたが、今回はまた違った切り口でアピールしています。

主にGoogle AdWords広告を利用する広告主などの人向けに作られたツールだからだと思われます。

モバイルサイトの読み込み速度とパフォーマンスをテストする(Test My Site)の使い方

使い方は簡単。URLを指定するだけです。

URLを指定すると、サーバー側でそのページを読み込んで分析します。

このツールは「モバイルサイトの速度をテスト」するためのものなので、3Gモバイル回線(相当の通信環境)でどうかをちゃんとテストしている模様。

実際にJavaScriptやCSSを読み込んでサーバー側でレンダリングして表示までの時間を測定しています。

計測が終わると、モバイルでの表示パフォーマンスが表示されます。この例では問題なしで、読み込み時間に起因する離脱も特に気にする必要はないと出ています(ほかの例もあとで示します)。

右上の「i」マークから、各レポートの詳細を確認できます。

自分のページのモバイルでの表示速度が、同業種の他のサイトと比べてどうかも表示されます。

どの業種をベンチマークに使うかは、自分で選ぶこともできます。

ベンチマークは、グーグルのデータをもとにした、「読み込み時間の短さが対象地域で上位30%に入るサイト」内でのものとのこと。

レスポンシブで作っているネットショップ担当者フォーラムのサイトでは、少し遅めだと指摘されました。表示5秒で訪問者が19%離脱していると推定されるとのことです。

「少し修正すれば3秒程度は読み込み時間を短縮できる」とのこと。

「優先順位の高い修正点を確認」すると、こんな風に対策を表示してくれます。

説明の仕方がWeb開発者向けだけど、「この内容をウェブ担当者と共有」する仕組みが用意されているのかと感心しましたが、実際にはこの部分はリンクではないのです。

レポートの共有は、後述の「無料レポートを取得」でやってくれということでしょう。

ページの「無料レポートを取得」から、さらに詳細のレポートをメールで受け取ることもできます(ついでにグーグルのいろんなお知らせリストに登録されるようですが)。

送られてくるレポートはこんな感じ。ちゃんとページ表示速度をチューニングしている人にとってはありふれている内容ですが、これまでページ表示速度を意識したことがない人にはシンプルでわかりやすいでしょう。

試しにすごく遅いページを作ってみたのですが、29秒だと推定離脱は38%と表示されました(読み込み時間が30秒を超えるとエラーで止まるようです)。

ありゃ? このツールの最初のページに、「訪問者の半数がページの読み込み中に離脱しています」って書いてありましたね。

30秒弱で推定離脱率が38%なのに、「半数が離脱」って書いちゃうのは、さすがに煽りすぎじゃないですかね、グーグルさん。

おそらく、最初に紹介したGoogle AdWords公式ブログの、ここを元につくったテキストなんでしょうけれども。

また、モバイルサイトを閲覧しているユーザーの 46% が、最も不満に感じることにページの読み込みが遅いことを上げています。

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