検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書
SEO(検索エンジン最適化)テクニックで効果的にPRする
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この記事は、第3章「検索エンジン最適化」の記事です。
これまでに公開された検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書の記事はこちらからどうぞ。
- トピックとは情報を分類する時のラベル
- ページやディレクトリー、ドメイン単位の話題のこと
- 検索キーワードとの関連性が評価される
検索エンジンが分析・評価する要素の1つに、テーマやトピックの概念があります。これは、SEOを意識したウェブサイト設計・構築において必ず理解しておかなければいけないものです。ところがこの理屈、話が複雑で難しいので、敷居をグッと下げて説明をしていきます。
まず最初に、「トピック」という言葉の概念について説明します。
トピックとは
トピックとは、主題や題目、話題をいいます。例えば、おいしいチーズケーキの作り方についてのページであればトピックは「チーズケーキの作り方」で、京都の観光案内についてのページであれば、トピックは「観光」や「京都」となります。
ネット上には数百億というページが存在しますがみんなが同じことを書いているわけではありません。それぞれ、自分で「トピック」を決めて、情報を発信しているわけです。
ここまでは難しくないですね。次に「トピックの範囲内」「トピックの範囲外」という概念について説明します。
トピックの範囲内?範囲外?
次の例を考えてみましょう。
小学校の授業で、先生が「今日は海外旅行についてみんなで話しましょう。みなさん、どこの国に旅行したいですか?」と質問します。ここで生徒のサチコさんは「私はフランスに行きたい!」と答えました。エミコさんは「私はドイツに行ってみたいなぁ」、リナさんは「絶対沖縄がいい!」と答えました。
1人、ちょっとずれたことを言っていますね。図で表すと次のようになります。
先生は「海外旅行について」と言ったのですから、ここでのトピックは「海外旅行」です。これに対して、リナさんだけは「沖縄」と国内をあげています。つまり、いま話したい話題から外れています。
この時、フランスやドイツはもちろん、カナダ、ブラジル、フィンランドはみな海外旅行の行き先の1つになりますから、これを「海外旅行というトピックの範囲内にある」と表現できます。一方、沖縄はもちろん京都、奈良、札幌、四国はみな国内の観光地ですから、これを「海外旅行のトピックの範囲外にある」と表現できます。
なお、あるトピックが示す範囲のことを「トピカルエリア(Topical Area)」とも呼びます。
以上がトピックの概念の説明でした。ここで検索エンジンの世界に戻ります。
キーワードとウェブページの「トピック」を一致させる
検索エンジンは、ユーザーの検索キーワードから何を探しているかを推定し、その回答としてもっともふさわしいウェブページを表示しようとします。これを実現する技術として、ユーザーが何のトピック(話題)を探しているか、そしてウェブページが何のトピックについて記述されているかも把握しようとします。この過程で、検索キーワードが属する広い範囲のトピックと、ウェブページのトピックの適合度を判定し、両者が関係する時により高い関連性があると判断をします。
例えば、「東京国際フォーラムで開催されたイベントで、サチコさんが語ったおいしいチーズケーキのつくり方をまとめたページ」があったとします。このページのトピックを表すと、「チーズケーキ」が適切でしょう。「ケーキ」でもトピカルエリアの中に入りますが、前者の方がより適切(近い)でしょう。また、ページの趣旨を考えると「東京国際フォーラム」はトピックの範囲外ですし、サチコさんも文字列としてページに登場するものの、トピックとして考えるとエリア範囲外です。
さて、ユーザーが「チーズケーキ」と検索した時の、ページ「東京国際フォーラムで〜(略)」とのトピカルエリアの関係を考えた時、同じくユーザーが「東京国際フォーラム」と検索した時の同ページとの関係を図で示すと次のようになります。
先述したとおり、検索キーワードとウェブページが、トピックとして合致するかどうかを考えますので、「チーズケーキ」の場合は同キーワードのトピカルエリアの範囲内に同ページが含まれるので「トピックが一致」します。一方、「東京国際フォーラム」と同ページの関係を考えると、トピカルエリアの範囲内になりますから「トピックが一致しない」となります。たとえ「東京国際フォーラム」という文字列が含まれていても、トピックは一致しないので検索エンジンからの関連性の評価は低くなるのです。
この記事は、前後編に分けてお届けしている。→後編を読む
この記事は、書籍『検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。
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