コンテンツのポータビリティ設計――情報の流通を促すコンテンツ・シンジケーション
[特集] 好感度上昇で人が集まる! 評判管理の技術SMO実践テクニック
情報の流通を促すコンテンツ・シンジケーション
RSSフィードは、RSSリーダーや、自動検知機能を備えたブラウザを用いて、ユーザーに購読してもらうことを前提としがちです。
個別のユーザーにフィードの購読を促すことは、もちろん重要です。しかし実はSMOの観点からは、他のサイトにおいて、RSSフィードの情報をコンテンツの一部として利用してもらうことが大切になってきます。
外部のRSSフィードを、コンテンツの一部として取り込んで公開することを、コンテンツ・シンジケーションといいます。ユーザーに対してフィードを配信しトラフィックを得られるだけでなく、コンテンツシンジケーションからのトラフィックも影響度が大きいのです。
RSSフィードの情報を、コンテンツとして取り込むのは、それほど難しい作業ではありません。ちょっとしたPHPのプログラム書いてしまえば、簡単にサイトの一部にRSSフィードをヘッドライン表示するといったことが可能です。
SMO, ソーシャルメディアYahoo! JAPANなどのポータルサイトでは、新聞社など大手ニュースサイトの最新記事を、自動的にサイトに取り込んで掲載しています。今やRSSフィードを用いれば、それと同じことが、個人のWebサイトでもできるようになっているのです。
逆に言えば、面白いコンテンツが提供できる企業であれば、RSSフィードをきちんと配信しておくことで、他のサイトで積極的に利用してもらうこともできます。すると自分のサイトにアクセスしていない人に、リーチさせることができるようになりますし、新たなトラフィックを生み出せる可能性も生じます。RSSフィードが、コンテンツの流通にも一役買うわけです。
RSSフィードの利用に、本当にルールは必要?
しかしながら、今のところ多くの企業では、そのようなRSSフィードの利用を許可していません。「フィードは個人的な用途に限って利用可」というルールを設けているケースがほとんどでしょう。
もちろん著作権等の関係で本当に必要なら、ルールを設けるのが適切です。しかし恐らく多くの企業は、本当に必要かどうかを検討しないまま、従来のWebサイトの管理の仕方を踏襲して、ルールを設けているのではないでしょうか。
RSSフィードは本来、情報のシェアを促進するという性質を持っているわけですから、不必要なルールは取り払って、自由にコンテンツを利用してもらった方が、SMO面からは効果的です。
いわゆるWeb1.0の時代に策定したサイト運営ルールは、今のインターネットの世界には適合しなくなりつつあります。そうしたルールに縛られたままでは、本格的なSMOの導入は困難だといえるかもしれません。
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好感度上昇で人が集まる! 評判管理の技術
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