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「評価対象は最初のリンク」ルールとハッシュ記号――PageRankスカルプティングへの影響は?

PageRankスカルプティングに使える新しいルールをテストで明らかにしてみた
この記事はもともとSEOmozのYOUmozセクションに掲載したものですが、非常に優れているのでこちらのブログに格上げしました。

複数のリンク先を1ページにまとめる「リンク統合」

昨年、ランドは「リンク統合――PageRankスカルプティングの新手法」という記事の中で、次のように述べていた。

簡単に言うとリンク統合とは、コンテンツをできるだけ少ないページに集約させ、リンク先となるページの数を最小限に押さえるという対処法だ

そして、こんな手法を提示している。

リンク統合

この手法を使えば、リンク先となるページの数を6分の1に減らせる。これにより、リンク元ページの各リンクがリンク先に受け渡すリンクジュースの量を(6つのリンクをそれぞれ別のURL対して張っていたときに比べて)多くできるわけだ。

これは、「グーグルはこれらのURLがすべて同じページを参照しているように扱う」という前提に基づいている。たとえば、example.com/about.html#contactに張ったリンクもexample.com/about.html#privacyに張ったリンクも、グーグルはdomain.com/about.htmlへのリンクだとみなし、#以降の記号を無視する、といった具合だね。

そうすると、同じページを参照する6種類のURLができるわけだ。

「評価対象は最初のリンク」ルール

ところで、検索エンジンの「評価対象は最初のリンク」というルールを覚えているだろうか? 1つのページに同一のURLをターゲットとしたリンクが複数ある場合、グーグルは最初に出てくるリンクのアンカーテキストだけを評価するという決まりのことだ。そしてこのルールには、少なくとも次のような2つの例外があった。

  • 同じページを参照する2つのリンクがあり、その1つがテキストリンクで、もう1つは画像リンクだとすると、グーグルはリンクの順序にかかわらず、テキストリンクのアンカーテキストを評価対象とする。

  • 同じページを参照する2つのテキストリンクがあり、最初のがnofollow属性付きリンクだとすると、リンク先ページのインデックス化にいささか問題が生じる可能性がある。

では、ハッシュ記号(#)付きのURLを使った場合、グーグルはどのように振舞うのだろうか?

ハッシュ記号(#)付きリンクは複数評価される?

私は、「評価対象は最初のリンク」ルールがハッシュ記号付きのリンクにも当てはまるのかどうかを確かめてみることにした。http://www.lexy.com.pl/blog/first-link-counts/に「#」付きのリンクを2つ設置して(テスト7)、グーグルが見つけてくれるまで待ってみた。

正直に言うと、テストするまでは、通常どおりに1番目だけを評価対象とするに違いないと確信していた。だから、このテストの結果にはちょっと驚いた。だって、どちらのアンカーテキストで検索しても、グーグルはリンク先のページを表示してくれているのだから。

それで念には念を入れて、このテスト結果が間違いないことを確かめるため、別のWebサイトでも同じことを繰り返してみた。ただし、今度は3つのリンクを使ってね。

  • 1番目にはexample.com/page1に対して普通のリンクを張った。
  • 2番目と3番目には、「#」を使ってexample.com/page1の別のセクションにリンクした。

結果は同じで、今回の場合グーグルは、3つの異なるアンカーテキストで検索しても同じリンク先のページを表示している。

つまり、「評価対象は最初のリンク」ルールにはもう1つの例外があって、文書Aから文書Bへ複数のリンクを張った場合でも、ハッシュ(#)で違うセクションを指していればすべてのアンカーテキストをグーグルに評価してもらうことができるわけだ。

さて、グーグルがこうしたURLを1つのリンクとして扱わないのなら、そのことがリンク統合によるPageRankスカルプティングに影響するだろうか?

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