[マーケターコラム] Half Empty? Half Full?

組織のマーケター?人事だけじゃない、ヘイのPeople Experience(ピープル エクスペリエンス)

マーケターコラム、今回はヘイ株式会社の加藤千穂さん。IT、労務、デザイン、採用/人事、広報を統合したPX部門について。

こんにちは、ヘイ株式会社の"えんじぇる"こと、加藤です。

People Experienceという言葉を聞いたことはありますか? Employee Experience(従業員体験、EX)から発展して生まれた言葉で、従業員だけでなく会社に関わるあらゆる人の体験を向上させることが、会社の成長につながるという概念を表します。

最近はその推進を目的とする部署・部門を設立する企業が増えてきています。国外だとAmazonやTwitter、ユニリーバなどが、日本でもメルカリ、LINE、Goodpatch、そしてヘイでも採用されています。

そもそもEmployee Experience は、皆さんもご存じの通り、User Experience(ユーザー体験、UX)から派生した言葉です。ビジネスにおいてUXは本当に重要な戦略概念ですが、ヘイではその上位概念のPXの推進によって、ヘイに関わるすべての人たちの体験を向上させようとしています。今回は、その一例をお伝えしたいと思います。

人事だけじゃない! IT、労務、デザイン、広報も所属するPeople Experience

ヘイのPeople Experience部門には、ピープル&カルチャー(採用・組織人事)、IT(情シス)、ワークマネジメント(労務)、ブランド、広報の5つのチームが所属しています。当初はEmployee Experience(以下EX)という名称でしたが、2020年8月にPeople Experience(以下PX)になりました。

EXのときは人事とITの2チームだけでやっていましたが、「組織を作るのは、人事やITサポートだけではない」という考えから、他のチームもPX部門に異動となり、現在の形になりました。

PXの「People」が指すのは、今現在、ヘイで働く人だけではありません。

これから一緒に働く内定者の方、採用候補者の方、関わるパートナー企業、ヘイが提供するSTORES プラットフォームの各サービスを利用されているオーナーさんなど、ヘイに関わる人すべてです。その人たちみんなに、最高の体験を提供したいという思いがあります。

会社が大きくなるとともに、関わる人も増えていきますが、そうした人たちすべてにいい会社だな、いいサービスだなと思ってもらえるような体験を提供することに手を抜かないチームでありたい、という思いがあります。

最高の体験を提供したいという思いから始まった取り組み

ここからは、ヘイがPXとして取り組んでいる体験の一部を、ご紹介します。

内定から入社までの間に、社内の情報を共有する「入社控室」

内定者向けに、内定から入社までの期間、社内の最新情報を得られる専用サイトを2021年7月からスタートしました。毎月実施される全社総会や社内報などが閲覧でき、入社前に会社の中をちらっと覗ける内容になっています。

社内情報ですので当然、秘密保持契約を締結していただく必要がありますが、その契約書もヘイのマスコット「はろ平(はろへい)」をあしらったものになっていて、サイトだけではなく、サイトを見るまでの過程さえも、ワクワクしてもらいたいという思いがあります。

入社前に「入社控室」を閲覧したメンバーからも好評でした!

より詳しく知りたい方はこちらのnoteもご覧ください。

Welcome スタンプラリー

入社オンボーディングの一環で、入社後に必要な設定や研修などがスタンプラリーのメニューになっています。

単純に○○研修を受けてください、○○の設定をしてください、とお願いすることもできますが、スタンプラリーという名前をつけることでワクワク感がプラスされると思いませんか?

「入社控室」もそうですが、ヘイでは名前を大事にする文化があります。

入社オンボーディングのひとつに、新入社員が経営陣と交流する会があるのですが、それを「お茶会」と呼んでいます。また、ヘイの福利厚生の中には、STORES プラットフォームのサービスでのお買い物やサービス利用に際して補助が出るメニューがありますが、それは「STORE Visit」と名付けられています。

どういう名前にするかでその体験の受け取られ方が大きく変わると思うので、いい名前がつけられるように気をつけています。

全社総会のライブ配信

ヘイでは、月に1回、事業進捗や各部門のトピックスを共有する全社総会があります。リモートワークが中心の働き方になってからは、オンラインでの開催となりましたが、その配信がテレビを見ているかのようなクオリティになっています。

当初は普段のミーティングでも利用している、Google Meetを使ったオンライン会議形式でしたが、専用の配信機材を揃え、社内に簡易スタジオを構築。登壇者は出社して、スタジオで話し、それ以外の人はYouTubeライブで視聴するようになりました。

10月に開催された全社総会では、移転したばかりの仙台オフィスからの生中継もあり、本当にテレビを見ているかのような気持ちになりました。

相手に思いを巡らせる、PXは組織版のマーケター

ここまで紹介した取り組みを振り返ったときに、PXの取り組みに際して、大切なポイントが3つあると思いました。

  • 相手の視点に立つこと
  • よりよい体験を提供したいという思いを忘れないこと
  • 部署や役割を越えて、色んな人を巻き込みながら進めていくこと

ヘイの取締役 VP, People Experienceの佐俣(奈緒)は、「会社はプロダクト」だと言います。

そう捉えると、そのプロダクトを買ってもらい、使ってもらい、使い続けてもらうために、PXに求められるのは、マーケティング思考なのかもしれません。上述した3つの大切なポイントも、いかにもマーケティングという感じがしませんか?

この記事で紹介した取り組みをいいなと思っていただけたなら、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです!

ご感想、ご意見があればぜひ、お気軽に私のTwitterアカウント(@sweet_chiho)へ、リプライをいただければ幸いです。

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