コマース市場が前年比29%増と拡大が顕著。総務省が2007年のモバイルビジネス市場動向を発表

総務省は7月18日、近年の携帯電話の広範な普及、端末の高速・高機能化、通信料金体系の変化等を背景に、急速に拡大しつつあるモバイルビジネスの市場の動向に関する、2007年の調査結果「モバイルコンテンツの産業構造実態に関する調査結果」を公表した。

本調査は、携帯電話インターネットのいわゆる「公式サイト」上で展開されるビジネス(モバイルビジネス)を対象として実施。2007年12月時点における公式サイト数は16,042サイト。事業者数は4,298社。

モバイルコンテンツ市場総額は、携帯電話事業者の発表資料から算出。内訳は、携帯電話事業者の発表資料、主要事業者のデータとアンケート調査によって得られた伸び率を用いて推計。モバイルコマース市場は、モバイルビジネスに従事する主な事業者・団体などにヒアリングを実施し、その結果を元に推計。本調査は、総務省の委託を受けてモバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)が実施している。

モバイルビジネス市場は前年費23%増。大きく伸びるコマース市場

総務省の調査から、モバイルビジネス市場は2007年の11,464億円に比べ、前年比2,179億円(23%)増加していることがわかった。うち、モバイルコンテンツ市場は4,233億円(前年比16%増)。モバイルコマース市場は7,231億円(前年比29%増)の伸びを見せており、特にコマース市場の伸び顕著である。携帯インターネット利用人口が伸びる中(7,287万人。前年比2.8%増。総務省「平成19年通信利用動向調査」)、市場は順調に拡大している。

モバイルビジネス市場(総務省発表「モバイルコンテンツの産業構造実態に関する調査結果」より)

「着うた」「電子書籍」市場が拡大。「着メロ」「待ち受け」は縮小傾向に

モバイルコンテンツ市場の調査では、「着信メロディ系」「着うた系」「モバイルゲーム」「電子書籍」「待ち受け系」「占い」「その他モバイルコンテンツ(装飾メール、静止画、動画、待ちうたなど)」を対象に調査をした。

結果、「着うた系」「モバイルゲーム」市場に加えて「電子書籍」市場が急速に拡大しているが、一方で古くからある「着信メロディ系」「待ち受け系」市場は縮小傾向にある。

  • 着信メロディ系:559億円(前年比34%減(-284億円))
  • 着うた系:1,074億円(前年比42%増(+315億円))
  • モバイルゲーム:848億円(前年比13%増(+100億円))
  • 電子書籍:221億円(前年比220%増(+152億円))
  • 待ち受け系:227億円(前年比 8%減(-21億円))
  • 占い:182億円(前年比15%増(+24億円))
  • その他:1,122億円(前年比34%増(+286億円))

モバイルコマース市場では、「物販系(通販)」「サービス系(興行チケット、旅行宿泊予約、航空券、鉄道(JR))」「トランザクション系(証券取引、オークション、公営競技)」対象に調査。トランザクション系は販売手数料、他は売上げを集計。

モバイルコマース市場は、「物販系」「サービス系」「トランザクション系」ともに拡大が続いている。

  • 物販系:3,292億円(前年比27%増(+709億円))
  • サービス系:2,708億円(前年比41%増(+780億円))
  • トランザクション系:1,231億円(前年比11%増(+118億円))

総務省 モバイルコンテンツの産業構造実態に関する調査結果
http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080718_4.html

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