『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』(全11回)

5G到来で普及する動画。これから動画広告をはじめる理由を解説! 5000億円超え市場に備える

急激に進むコンテンツの動画シフトに合わせ、動画広告の市場は1737億円へと成長した。5G時代の到来で、2023年には5065億円に達する予想。動画は避けて通れないようになるのか?

2020年3月6日発売の書籍『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』の第1章全てと、他5節をWeb担で特別公開。

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動画はもう、避けては通れない!

これからの広告・マーケ施策は動画の活用が前提に
Chapter 1 準備 動画と広告の常識を更新せよ

多くの人々がスマートフォンで日常的に動画を見ており、今後もさらなる動画の普及が予想されます。動画を使った広告にはテキストや静止画とは違う難しさがありますが、今から取り組みを始めるべきです。

急速に進むコンテンツの動画シフト

みなさん自身、また家族や友人、職場の人たちは、ふだんどれくらい動画を見ているでしょうか?

最近では子どもから高齢者まで、さまざまな人が日常的にYouTubeの動画を楽しんでいます。電車の中などで周囲を見渡せば、スマートフォンで動画を見ている人がいます。気になる商品・サービスの情報や使い方、レビューなどを調べるときに、企業や個人が配信している動画を探すことも多くなっていると思います。

YouTubeなどの動画サービスは2010年代の前半から急速に成長を続け、今や、人々の生活にすっかり定着しました。Yahoo! JAPANのようなポータルサイトやメディアサイトでも、動画コンテンツが増えています。Facebook、Instagram、TwitterといったSNSでも動画が日常的に投稿され、身近な存在になっています。

動画コンテンツが普及しているだけでなく、ネット広告でも動画の利用が盛んです。豊富な資金を持つ大手企業に限らず、多くの企業が動画広告に取り組み、成果を上げ始めているのです。

動画の普及に伴い成長を続ける動画広告

「動画」とは本来、動く画像や映像そのものを指す言葉ですが、本書では次のように定義します。

  • YouTubeなどの動画サービスで視聴できる映像
  • Facebook、Instagram、TwitterなどのSNSで視聴できる映像
  • 上記を含む、インターネット上で配信される映像全般

また本書では、インターネット上のメディアの広告枠に出稿し、ターゲットや予算などを広告主が柔軟に変更しながら運用できる広告を「ネット広告」または「運用型広告」、動画を素材としたネット広告を「動画広告」と定義します。

動画と動画広告の現状をデータで見てみましょう。ビデオリサーチの調査〈※1〉によると、2018年の関東圏の生活者(12〜69歳男女)の66.1%がYouTubeを利用しています。ここ数年で50代、60代の利用率が大きく伸びており、広い年代に視聴されていることが伺えます。

動画広告については電通ほかの調査〈※2〉によると、2018年のインターネット広告媒体費の総額1兆4,480億円のうち、動画広告は1,737億円で、全体の12%。前年から広告媒体費、全体の比率ともに成長しています。

動画広告市場の今後については、サイバーエージェントが2019年12月に発表した資料〈※3〉によると、動画広告全体で2020年に3,289億円、2023年には5,065億円に達すると予測されています。

※1 「動画サービスの視聴実態~生活者と「映像コンテンツ」の"いま・これから"第一回~(ビデオリサーチ)」より。
https://www.videor.co.jp/digestplus/ media/2019/02/12967.html
 
※2 「2018年 日本の広告費インターネット広告媒体費詳細分析」および「2017年 日本の広告費 インターネット広告媒体費詳細分析」より。
https://www.d2c.co.jp/news/2019/03/14/3378/
 
※3 「サイバーエージェント、2019年国内動画広告の市場調査を実施」より。
https://www.cyberagent.co.jp/ news/detail/id=24125

「5G」の登場で、動画広告はさらに普及する

そして2020年には、大手通信キャリア各社で新世代の移動通信システム「5G」によるサービス開始が予定されています。

5Gでは高速かつ大容量の通信が可能になり、従来の4Gに比べ、数倍以上の速度〈※4〉が期待できます。多端末の同時接続および低遅延も5Gの特徴で、多くの人が利用する場所で通信速度が低下するような現象も起きにくくなるでしょう。

現在、Wi-Fi環境以外での動画広告への接触は、意図せずにデータ通信量を消費してしまうことから、好ましく思わない人が多いのも事実です。しかし、5Gの浸透により通信環境が改善し、各通信事業者の対応によって通信量の制約を緩和するプランが登場して人々が利用するようになれば、より気軽に、どこでもストレスなく動画を見られるようになり、動画広告への忌避感も薄れるでしょう。

すると、広告やマーケティング施策において、いよいよ動画は避けて通れないものになります。これまでに動画広告を検討したり、取り組んでみたりした経験を持つ人も多いと思います。しかし、動画広告はテキストや静止画のネット広告とは勝手の違う部分が多く、難しい、成果を出しにくいと感じても無理はありません。

そこで本書では、ネット広告の運用経験を持つ人を想定し、動画広告施策全体の流れに沿いつつ、各段階でやるべきことや、動画広告で重要なポイントを解説していきます。
まずは人々の動画視聴の実態や、動画広告への向き合い方を知ることから始めましょう。(鈴木・高橋)

まとめ

動画は5G開始によりさらなる普及が予想され、動画広告もマーケティングや広告施策で欠かせないものになります。今から第一歩を踏み出し、経験を積んでいきましょう。

※4 5Gのデータ通信速度は最大10Gbpsを超え、理論的には最大20GBbpsも可能。4Gのデータ通信速度は最大1Gbps超。

2020年3月6日発売の書籍『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』をWeb担で一部公開中

『動画広告
  • 鈴木雄翔 高橋俊輔 著
  • 発行:インプレス
  • ISBN:978-4295008040
  • 価格:2,500円+税

YouTubeや主要SNSで動画コンテンツは生活者に浸透し、動画広告も成長を続けています。「5G」のサービス開始により、今後はさらに動画広告の重要性が増し、広告運用者やマーケターにとって避けて通れないものとなります。

本書では、動画の特性を知り動画広告実施を判断する段階から、施策を成功に導く設計方法や運用者が中心となった制作の進め方など、動画広告施策全般に必要なノウハウを収録。動画広告にこれから取り組む方から、結果が出ずに悩んでいる方まで、必要な“打ち手"が見つかります。

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