複数パターンの広告見出しや説明文を自動で組み合わせてユーザーごとに関連性の高い広告文を配信できる、Google広告のレスポンシブ検索広告。ディスプレイ広告ではすでにおなじみの形式なので、導入自体は意外とスムーズに進んだのではないでしょうか。
ただ一方で、入稿はしてみたものの効果が出ているのかわからない…そんな声もよく聞きます。

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レスポンシブ検索広告導入後パフォーマンス

レスポンシブ広告導入キャンペーン全体変化率
表示回数-10.26%
クリック数14.38%
クリック率27.46%
費用-2.37%
コンバージョン30.56%
コンバージョン単価-25.22%
コンバージョン率14.14%
広告グループA変化率
表示回数0.20%
クリック数50.77%
クリック率50.48%
費用26.18%
コンバージョン52.38%
コンバージョン単価-17.19%
コンバージョン率1.07%

上記は、あるIT関連企業のアカウントでレスポンシブ検索広告を導入したキャンペーンにどのようなパフォーマンスに変化があったかを示したものです。上の図がキャンペーン全体、下の図は導入した中で最もCV数が増加した広告グループAの変化率です。

全体で見ると、導入後の表示回数はやや減少しているものの、クリック数は10%増加、CV数も30%以上の増加となりました。
広告グループAにおいては、表示回数は変化がなかったものの、クリック数、クリック率、CV数がそれぞれ50%以上改善しています。

今回は、広告グループAで筆者が実際に試した方法をもとに、効果の出るレスポンシブ検索広告の作成方法をお伝えします。

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レスポンシブ検索広告の入稿規定

まずは、レスポンシブ検索広告の文字数などの入稿規定をおさらいします。

入稿可能数文字数最大表示数
広告見出し3〜15全角15文字(半角30文字)3
説明文2〜4全角45文字(半角90文字)2

広告見出しは入稿した中から最大3本、説明文は入稿した中から最大2本が自動的に組み合わされ表示されます。また、広告見出しに関しては、見出し1に固定するなど、表示される場所を設定することも可能です。

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注目すべきは「困ったキーワード」

広告グループAの広告見出しを考えようとしたとき、筆者はまず、表示回数、クリック数は多いが、CPAが高いキーワードに注目しました。
該当するキーワードは、検索ニーズのあるキーワードではあるものの、訴求したい製品の周辺キーワードということもあり、CVには結びつきにくい状況でした。キーワードを広告見出しに含めた拡張テキスト広告も一度は追加したのですが、追加した広告の表示回数がなかなか伸びず、キーワードの品質スコアをあげるのに苦労していた、言わば「困ったキーワード」です。

この「困ったキーワード」を含む広告見出しを作成し、その他は現在の拡張テキスト広告に使用している広告見出しや、広告表示オプションなどで使用していた製品メリットなどを広告見出しとして設定していきました。

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「困ったキーワード」が「主力キーワード」に

広告グループAのパフォーマンスは先にお見せした通り、クリック数、クリック率、CV数がそれぞれ50%以上改善しました。

広告グループA変化率
表示回数0.20%
クリック数50.77%
クリック率50.48%
費用26.18%
コンバージョン52.38%
コンバージョン単価-17.19%
コンバージョン率1.07%

「困ったキーワード」はどのように変化したのでしょうか。

キーワードA変化率
表示回数65.91%
クリック数230.77%
クリック率99.37%
費用102.09%
コンバージョン220.00%
コンバージョン単価-36.85%
コンバージョン率-3.26%

費用はほぼ2倍になりましたが、CPAは-36%の改善、クリック数、CV数においては4倍以上の増加という結果でした。

もちろん、レスポンシブ検索広告を追加した以外にも除外キーワードの設定などはこまめに行っており、その効果の可能性も捨てきれません。
そこで広告レポートを確認したところ、広告グループ全体のCV数のうち、約60%がレスポンシブ検索広告での獲得、さらに最も多く表示された広告見出しが「困ったキーワード」を含む広告見出しでした。この結果から、今回の改善はレスポンシブ検索広告を入れた効果と言えると判断できました。
「困ったキーワード」が、レスポンシブ検索広告導入後、CV獲得の主力キーワードになったのです。

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アセットをユニークにする

今までは、広告文を作成する際に、広告見出し同士の組み合わせや広告見出しと説明文との組み合わせを考え、試し、ということに時間をかけてきましたが(もちろん拡張テキスト広告は現役ですので、今も行っていることではあります)、レスポンシブ検索広告の登場で、広告フォーマットのアセット化がさらに一段階進み、広告作成時の考え方が以前とは変わってきたのを実感します。

組み合わせは機械学習が行ってくれるので、広告運用者がまず考えなくてはならないのは、元になるアセットをいかにユニークなものにするのか、ということではないかと筆者は考えています。そこにこそアセット化した広告フォーマットをうまく機能させるポイントがあるのではないでしょうか。

今回は、アセットをユニークなものにするため、広告グループ内のキーワードに注目しましたが、皆様のアカウント内にも使えるヒントが眠っているのかもしれません。

この記事を書いた人
渡辺 麻実子
渡辺 麻実子
SEMコンサルタント

インターネット広告代理店にて不動産関連のWebプロモーションに従事、その後アユダンテに入社。スーツにヒールがトレードマーク。気風のよさと、きめ細やかな気配りの人。片岡仁左衛門の追っかけというニッチな趣味を持つ。