新しい文章力の教室 ~苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング

文章を書く前に「テーマ」と「骨組み」の設計をしよう

文章を書きながら迷いに迷って行き詰まった経験はありませんか? テーマと骨組みを決めて出かければ迷いません(第2回)

書籍『新しい文章力の教室』の一部をWeb担向けに特別にオンラインで公開!

この記事は、第1章「書く前に準備する」から、Chapter 1-04「必要なものは主眼と骨子」の内容をお届けします。

書く前に主眼と骨子の「地図」を持つ

前項 ※ では「事実」に立脚した上に「ロジック」が成立していて、初めて「言葉づかい」を云々できる、という話をしました。ではロジックを立てる、すなわちロジカルに書くにはどうしたらいいでしょうか。

私はいつも「書き始める前に、主眼と骨子を立てることだ」と答えています。聞き慣れない言葉かもしれません。ここは丁寧にやっていきましょう。

※前項はChapter 1-03「文章は目に見えている部分だけではない」で、オンライン記事は未公開です。詳しくは書籍『新しい文章力の教室』でご覧ください。

主眼とは、要はテーマのことです。広告の世界ではコンセプト、雑誌の世界ではキモとか切り口、新聞の世界では意義付け、学術の世界ではテーゼなんて呼ばれたりします。言葉はどれでもいいのですが、その文章で何を言うのか、何を言うための文章なのかという目的のことだと思ってください。

もし主眼のない文章があるとしたら、それはあて所のない外出のようなもので、どこへ向かうべきか判然としないまま歩き続けることになります。休日のぶらり旅、つまりエッセイや小説ならそれも楽しいでしょうが、私たちが取り組むのは実用的な文章ですから、風まかせではすぐに立ち行かなくなります。

何を・どれから・どれくらい話すか

主眼が目的地なら、骨子は経路と言ってもいいかもしれません。主眼を達成するための骨組みのことを、骨子と呼んでいます。文章における骨子は、「要素」「順番」「軽重」の3つから構成されます。

もう少しくだけた言葉でいうと、「何を」話すか、「どれから」話すか、「どれくらい」話すか、ということです。この3つは常にワンセットで、どれかひとつ欠けても骨子としては成立しないことに注意してください。

おさらいです。書き始める前にまず「テーマ」を決める。そののち、「テーマ」のために「何を」「どれから」「どれくらい」話すか決める。それから書き始めるのが、ロジカルな文章を書くために間違いのない方法です。こうして主眼と骨子を持つことを、私は「構造的記述」と呼んでいます。

主眼と骨子を立てる。要は「地図で行き先と経路を確認してから出かける」ということ。道に迷わないため、作文でも出発前にやりましょう。

新しい文章力の教室 ~苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング
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