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SEOカンファレンス初体験の目から見たPubCon総ざらい

今、シアトルに帰る飛行機に乗るため、空港の出発ターミナルでこの記事を書いている。本当にすばらしい1週間だった。少々くたびれたのは否めないけど、今回の旅は「価値があった」なんて言葉じゃ言い尽くせないほどだった。

ベガスを訪れたのはこれが2回目だ。といっても、SEO関連のカンファレンスに出席するのはこれが初めてだった。普段開発の仕事に携わっている僕は、この業界の人についてほとんど知らない。でも、ここに来たおかげで、電球がパッと点いたみたいに、本当にクールな人たちと出会うチャンスに恵まれた。

PubCon開幕前日

PubCon開幕前日の朝、シアトルではあらゆるものが朝早くから活動を始めていた。週末からあまり天気が良くなかったので、PubCon開催の地に赴けば、砂漠の太陽が待っているという考えを心の支えにベッドを抜け出し、冷え切った車に乗り込んだ。多少の渋滞に出くわしながら、空港までの長い道のりを越え、空港に到着してすぐにコーヒーを飲み干したんだ。

そして灰色の雲を飛び越えた先に待っていた青い空に迎えられ、僕らはまばゆい光を放つオアシスに着陸した。SEOmozの仲間と連れだってホテルに到着したときは、まるで夢のようだった。すべてのものが感覚に迫ってくるような感じがして、耳はウワーンってなっちゃって、顔はだらしなくニヤついていた。

これを見るまではね。

Wynnホテルは、ちょっとしたおつまみにもやたら真剣だ
Wynnホテルは、ちょっとしたおつまみにもやたら真剣だ。

僕らは部屋で荷物をほどいた後、階下に降りていき、バーでくつろぎながら、ほかに誰が到着しているか調べることにした。

席に着くのとほとんど同時に、タマル・ワインバーグ氏とリア・ドリズデール氏が挨拶しに来た。オンラインでしか話したことのない人に、実生活で会うといつもホッとする。実際は大きくて漫画チックな顔文字じゃないんだな、ってね。ついにタマルと会うことができ、リアにも紹介してもらえてよかった。

サッと握手を交わして、僕のワードローブに関するジョークを披露すると、今度は、デビッド・ミン氏とピーター・J・メイヤース氏がやって来る。また握手を交わして(カンファレンスでは本当によくある光景)、皆が近況を報告し、プロジェクトに関するおしゃべりをするって具合。

まさにこのとき、飢えの波が何度も僕らに襲いかかってきたので、それが最高潮に達する前にお腹を満たすことに。

そこで、タクシーを1台呼び止めたんだけど、よく見たらナンバープレートに「fresh」って書いてあって、ミラーにはサイコロがぶら下がってたんだ。こんなタクシーは、どちらかといえば少ない方だとわかってたけど、僕らはこう結論した。「ねえ? やめとこう。モンテ・カルロホテルに行って、バーガーとビールを注文しようよ」とね。

美味しい食事の後、Blue Man Groupの舞台を見るため、Venetianホテルに向かった。

OMGWTFBLUEMAN

このショーはすごかった。ベガスに来ることがあれば、あるいは近くで彼らの公演があれば、ぜひ行くべき

あまり本題からはずれたくないし、「SEOのカンファレンスって、照明の中に浮かぶブルーマンが塩化ビニールパイプで『Crazy Train』を演奏するだけなの?」と思われたくないので、この話をこれ以上深追いするのは止めて、次の日の話に行こう。

PubCon初日

カンファレンスの始まりだ!

起床後、気持ち良くストレッチを終えると、携帯にたくさんの新着メッセージが届いているのに気づく。1つずつザッと目を通し、SEOmoz仲間の居場所やプランに関する豊富な情報を得ることができた。

「ジェーンの部屋番号は123」とか「皆15分以内に送迎バスに集合」なんて重要情報がね。

これはコンファレンスで大変重要なことだ。常に携帯で連絡を取り合って、予定を確認することは必須なんだ。

このホテルには2716部屋の客室があり、敷地面積は215エーカーだ。つまり、936万5400平方フィートっていう常軌を逸した大きさのカーペットの上に、きらびやかな照明と大騒音と厚かましい観光客がひしめいているんだ。こんなゴチャゴチャした中で、携帯を使わずに仲間8人を見つけるなんて不可能だよ。

常に連絡が取れる状態にしておくことがカギだ。登録に間に合うよう、グループ全員がエレベータで10分後に会おうと確認できることは、計り知れないほど貴重なんだ。

それでもまだ僕らのチームは比較的少人数なので、皆の居場所と予定を常にチェックすることはそれほど難しくない。大きなグループをまとめるとなると、もっとずっと大変だろう。現地では既存のサービス(twitterなど)が利用できるから、実利目的で(ソーシャル目的ではなく)使えば大所帯を管理するのにかなり役立つはずだ。

カンファレンス

この日の朝は、ジェフとマット・インマン氏と一緒に、コーヒーとりんごの朝食をとる。その後、ベガスがいかにワイルドな街かという事と、その日の予定について少し話した。

まず登録を済ませ、パスを手に入れたほうがいいだろうとみんなの意見が一致。しかし、コーヒーを飲んで休憩している間に、かなり長い行列ができてしまっていた。僕らにとってラッキーだったのは、登録が順調に進み、行列はかなり早く解消したこと。でも、僕にとってアンラッキーだったのは、パスの入手でちょっとした問題が発生したことかな。結局は、Web Master Worldのすばらしい人たちが尽力してくれたおかげで、うまく片付いたけどね。

しかし、この問題が起きたために、最初のセッションに出席できなかった。これでまた1つ教訓を得たよ。カンファレンスではすばさがすべて。すばやく起きて、すばやく出かけ、すばやく登録。これが肝心

何とかBサロンに飛びこんで、2つ目のセッションに出席することはできた。

Perl、PHP、データベース
――ウェブマスターなら知っておくべき知識

パネリストから、オープンソースソフトウェアに関してウェブマスターが知っておくべき一般的な情報に関する話があり、なかなか良い内容だった。Q&Aで明らかになったのだが、聴衆のほとんどがWindows志向で、ベストプラクティス(最良事例)とターンキーソリューション(カスタマイズなしにすぐ使えるシステム)に関心が集まっていた。

評判監視および評判管理

セッション参加者の列に並ぼうと思ったら、前の晩に会った人たちに偶然出くわした。そんなわけで、残念なことに、キャメロン・オルシウス氏の話の冒頭部分を聞き逃してしまったよ。アンディ・ビール氏とジェフ・リビングストーン氏の話はおもしろかったと思う。特にジェフが披露した、他人の領分で誰かに会うこと、自分のエゴを抑制すること、そして弱者の力の話。

ランディングページ最適化

このセッションには、ジェフやレベッカと一緒にふらりと出てみた。2人ともランディングページ最適化のプロジェクト経験者だからね。彼らがどんな仕事をしていたのか興味があったので、僕も座って聞いていた。特に印象に残ってるのは、リリー・チウ氏のプレゼンと、Offermaticaのテスト事例だ。

大規模キーワード入札管理

意外にも、この日出席したセッションの中で一番役に立つと感じた。この手の話題は本質的にかなりビジネス志向が強くなりがちなので、コード開発に携わってる僕はいつも避けるようにしている。でも、ビジネスに強い連中が、開発者と直接関係するのも確かだ。だって彼らは、「このコードで▲▲▲ができるなら、◆◆◆ドルで売れる。そうすれば君の懐にも金が入って皆幸せだ」って具合だから。

PubCon2日目

仰向けにやるヨガSavasanaのポーズを、僕がうつぶせにやってる写真が、SEOmozスタッフの間にばらまかれてしまい、皆が会議でおもしろがって見ている(ジェーンめ!)。

ローカル検索およびモバイル検索

僕はモバイルのことなら何だって大好きなんだ。このセッションにはジェフと一緒に参加した。技術畑の話が中心だったし、現在、モバイル開発は僕らの「超極秘」開発計画に上がっている。Quattroから来た紳士数名が、プレゼンでモバイルCMSの概略を説明していたが、大変おもしろそうだった。

「WereWolf」大会

スタッフの一員として、Werewolf大会のいくつかのゲームで光栄にも進行役を務めた。そこでの僕は、言うなれば狼男野郎ってとこだった(もう爆笑! どんな感じだったかわかるでしょ?)。

この写真はWerewolfのルールを実によく表現していると思うよ。
この写真はWerewolfのルールを実によく表現していると思うよ。

PubCon3日目

生サイトレビュー

こういうセッションは大好きだ。出席者が自分自身の事例を提示し、パネリストがその場で批評するんだけど、これがすばらしい。出席者の中にどういう人物がいるのかわかるだけでなく、パネリストが「問題」を見極めるにあたって、どういう思考をめぐらせるかも知ることができる。

導入コスト ―― ウェブサイトに動画を追加するにあたって

会場に入って行ったとき、動画検索に関するセッションだろうと思っていたことを認めてしまおう(ラスベガスのプロならではのヒント:日付を常に覚えておくこと。そうすれば、スケジュールを見たときに意味をなす)。しかし、大のヒッチコック映画マニアで写真好きの僕は、すっかり聞き入ってしまった。実際、とても印象的だったのは、ロビン・リス氏の動画機器に関するプレゼンだ。彼女を見れば、仕事に情熱を持っているのがわかるし、そういう人は見ていて大変気持ちがいい。

同じような情熱が感じられたのは、人気ゲームソフト「Rock Band」で盛り上がったMicrosoft主催のGhost Barパーティーだった。鳴り響くドラムの前にそれも形無しだったけど。

PubCon閉幕

家へ帰らなくちゃ!

この1週間はものすごく楽しく、言葉も見つからないぐらいだ。

この旅の間、多くの人に会って、たくさんクールなことを教えてもらっただけじゃなく、誰がどんな人物で、今現在どんなことが行われているのか、かなりはっきりと理解できた気がする。出席した数々のセッションは大変参考になったけど、本当の価値は、実際に出かけて行って、会場に座って、人々と話すことだと思う。メディアに頼らず、本当の繋がりを持とうよ。

とにかく、今回会った人全員に「ありがとう」って言いたい。皆気をつけて帰ってね。またすぐに会おう。少し休んで。2008年はすごい年になりそうだ!

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