評判管理の技術――ソーシャルメディア最適化の実践テクニック

評判管理の技術SMO実践テクニック――ソーシャルメディア最適化

[特集] 好感度上昇で人が集まる! 評判管理の技術SMO実践テクニック

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インターネットの登場してしばらくの間、個人がネット上で情報発信しようとした場合、Webデザイン、HTML、サーバの知識などが必要でした。またアップロードしたWebサイトのアクセス数を増やすために、見知らぬ人のサイトに相互リンクを申し込んだりという努力もしなければなりませんでした。しかしソーシャルメディアが誕生した現在、その状況は大きく変化しています。SNSのアカウントを作れば、HTMLの知識がまったくなくても自分の日記を他人に公開することができるし、相互リンクを申し込まなくても新着投稿記事や足あと機能から自然とアクセスしてもらうことが可能です。ブログも同様に、アカウントさえ取得すれば、管理画面から簡単にコンテンツをアップロードすることができます。

このようにユーザの手によって作られるコンテンツは、CGM(Consumer Generated Media)やUGC(User Generated Content)とも呼ばれていますが、その数は爆発的に増え続けています。それと同時に、ネットマーケティングの世界では、「SMO(ソーシャルメディア最適化)」という言葉をよく耳にするようになりました。

「SMO」という言葉が生まれたのは、2006年8月10日、Rohit Bhargavaという人が、「Influential Marketing Blog」というブログで、「5 Rules of Social Media Optimization (SMO)」という記事を投稿したのがきっかけと言われています。現在はそのルールの数は十数項目まで増えていますが、「SMO」という言葉が生まれた当初は、以下の5項目でした。

  1. Increase your linkability

    魅力あるコンテンツを発信して、外部からできる限り多くのリンクを張ってもらうことが必要。ブログを設けることも重要。ホワイトペーパも有効。

  2. Make tagging and bookmarking easy

    "addtodel.icio.us"のようなボタンを設けて、ソーシャル・ブックマーク・サイトでWebサイトのコンテンツを容易に取り込こんでもらえるようにする。

  3. Reward inbound links

    ブロガーがリンクを張りたくなるような環境を整える。まずWebサイト内の各コンテンツは必ずパーマリンクにする。さらに最近のリンク元をWebサイト上で掲載するのも、リンク張りのインセンティブを高める。

  4. Help your content travel

    Webサイト内では、PDFやビデオファイル、オーディオファイルのようなポータビリティの高いコンテンツを備えれば、外部からのトラフィックを誘導できる。YouTubeのビデオファイルが良い例。メディア・パブでもたびたびYouTubeのビデオを視聴できるようにしてきた。

  5. Encourage the mashup

    例えば、RSSフィード配信を実施すれば、Webサイトのコンテンツが外部のマッシュアップの対象となりやすい。そうすることにより、トラフィックを誘導できるし、Webサイトのコンテンツが外部で議論されるようにもなる。

メディアパブ『“Social Media Optimization”,一気にマーケッティング・バズに』より

SEOサービスを提供する立場である当社が注目したのは「できる限り多くのリンクを張ってもらう」「リンクを張りたくなるような環境を整える」「Webサイトのコンテンツが外部で議論されるようにもなる」というように、SEOの共通の概念が多く含まれていることでした。

GoogleのPageRank登場以後、SEOの施策として大きなウエイトを占めている外部リンク対策(他のサイトから質の高いリンクを数多く張ってもらうこと)ですが、同時にどんな手段を使ってでも順位を上げようとするサイト運営者やSEO業者が存在していたのは事実で、検索エンジンが否定しているリンクファームや隠しリンク、リンク購入など、検索順位を操作するためだけの人工的な方法でのリンク獲得も行われていました。

しかし、本来のSEOの外部対策とは、小手先のテクニックで検索エンジンの裏をかくような行為を行うことでなく、「良いコンテンツを提供することで支持(=自然リンク)を得る」ということです。これを考えると、SMOとSEOは相乗効果を生む関係にあるということを理解していただけるでしょう。

また、本書では、SEMという観点から、例えば社名やブランド名で検索をしたときに、検索結果に表示されるソーシャルメディアをどのようにモニタリング、マネジメントしていくべきかという問題にも触れています。マーケッターやサイト運営者のみならず、ネット広報の実施方法にお悩みの広報担当者の方にも役立つ内容となっています。

読者の皆様がSEO、SEM、SMOを実施していく上で本書が少しでもお役に立てれば幸いです。

2007年10月 紺野俊介 渡辺隆広

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