
日本のヤフー検索もSSL化、キーワード取得が不可能に! とうとうこの日が来たか などSEO記事まとめ10+4本

日本のYahoo!検索もSSL化されることになった情報が、今週のトップストーリーだ。ほかにも、グーグルの検索アナリティクスAPI、サイトのハッキング対策、404エラーがサイトの評価を下げるか、RSSフィード配信がインデックスに役立つ、などなど、SEO情報をまとめてお届けする。
- 今週のピックアップ [1]
- 日本語で読めるSEO/SEM情報 [2]
- 海外SEO情報ブログの掲載記事から [3]
- 海外のSEO/SEM情報を日本語で [4]
- SEO Japanの掲載記事から [5]
日本のヤフー検索もSSL化、キーワード取得が不可能に!? とうとうこの日が来たか [6]
キーワードに依存しないSEOを目指すしか? (ヤフー株式会社)
ヤフーは、日本におけるYahoo!検索をSSL化(HTTPS化)することを発表した。
8月18日より段階的にSSLを使用するとのことだ。編集上の都合からこのコラムを書いているのはこの日より前なのだが、コラムが公開されるときにはもうSSLになっているはずだ。
筆者が確認したところ、検索結果からジャンプする先のページが http であっても https であっても、検索キーワードをリファラーに含めて送信しなくなるそうだ。つまり、アクセス解析ツールで、ヤフー検索からの検索キーワードを取得できなくなる可能性が高い。
※Web担編注
8月18日よりSSL検索が有効になった。編集時点では、次のような状況だ。
オーガニック検索結果からのアクセスではリファラーとして次の値が渡され、検索キーワードの情報はなくなる:
検索結果のリスティング広告からのアクセスではリファラーとして次の値が渡され、検索キーワードの情報はなくなる:
お知らせでは「より強力なセキュリティ基準を採用したサービスを提供するため」とある。しかし、検索キーワードをリファラーで取得できないようにすることには、また別の意図があるのだろうか。
グーグルもすでにHTTPS化しているが、こちらはSearch Consoleや連携したGoogleアナリティクスを使えば検索キーワードを取得できる。グーグルは、検索プラットフォームとして成すべきことをしている。
しかし、日本の検索プラットフォームであるヤフーは、サイト管理者向けのツールを提供していない。
このままでは、ヤフー検索における検索キーワードの情報を把握できるのはヤフーだけで、その検索が成り立つ元となるコンテンツを提供している一般のウェブマスターにはその情報がまったく届かない状態になってしまうだろう。
日々コンテンツを作っている人たちも、「検索キーワード」というものを一切意識するべきではない方向に進むのだろうか。それとも、ヤフーが「プラットフォーム」としての役割に対する意識を改めて考えるようになるのだろうか。
日本語で読めるSEO/SEM情報
検索キーワードを自動で取得できる検索アナリティクスAPIをグーグルが公開 [8]
便利なツールの開発が可能に (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは、Search Consoleの「検索アナリティクス」機能をプログラムから利用できるAPIを一般公開した。このAPIを利用すれば、検索アナリティクスで扱っている検索キーワードのデータを取得し加工する独自ツールの開発が可能になる。
たとえば、次のような用途に利用できる。
- サイト全体の検索キーワードを調べる
- ページごとに検索キーワードを調べる
- 画像検索や動画検索での検索キーワードを調べる
- モバイルやタブレットに絞り込んで検索キーワードを調べる
- 国ごとに検索キーワードを調べる
- 検索キーワードごとにインプレッション数、クリック数、CTR、平均順位を調べる
APIを利用した便利なツールを作ったら、グーグルに教えてあげよう。どこかで紹介してくれるかもしれない。
SEOは裏ワザを使って上位表示を狙うテクニックではない [9]
CAインハウスSEOのぼやき? (木村賢 on Twitter)
木村賢氏のツイートを紹介する。木村氏は、アメーバブログをはじめサイバーエージェントが運用する数多くのサイトのインハウスSEOリーダーだ。
"SEOは裏ワザで検索エンジンの裏をかいて簡単にランクアップできること"だと思っている人がまだいるのは事実。それができないとSEO屋の怠慢だと思う人がいるのも事実。そう思い込んでる人はだいたい今の状況とGoogleの進化を説明しても理解してもらえないので基本諦める。
— 木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) 2015, 8月 11 [9]
SEOは検索エンジンの裏をかいて本来の評価に見合わない順位に表示させることではないし、裏ワザを探しだすことがSEOに取り組む我々に求められる能力ではない。
ところで木村氏はインハウスSEO担当者なので、ひょっとしたら社内の関係者に対するぼやきなのだろうか?
「ウェブは終わり、これからはアプリ」「PCは終わり、これからはスマホ」を鵜呑みにしていい? [10]
ウェブもPCも使われ続ける (Rriver)
ウェブの時代は終わりで、これからは完全にアプリの時代
PCの時代も終わりで、これからは完全にスマホの時代
こんな風潮に一石を投じた記事。データを基にして、この風潮を鵜呑みにするべきではないことを、理路整然と説明している。
アプリの利用が急速に普及していること、スマートフォンの利用がPCを追い抜きつつあること、これらは確かに事実だ。
しかしだからといって、ウェブやPCをだれも使わなくなるというのは行き過ぎた結論だ。
用途や状況によっては、ウェブやPCが好まれることもある。比率がどうなるにせよ、ウェブとアプリ、スマホとPCの共存は続くだろう。
検索に関連して何か大きな変更があるごとに、「SEOは終わった」と騒ぎ立てる浅はかな思考にも似ている。
ユーザーの行動が変化しているのは確かだ。しかし、その行動の裏側にあるユーザーの求めているものを理解し、その行動が発生したメディア環境を把握し、その本質を見つめれば、自分たちが何をすべきなのかが見えてくるはずだ。
サイトのハッキング対策に効果がある2つの防御策 [11]
ソーシャルエンジニアリング対策 & 2段階認証 (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
Webサイトのハッキング対策キャンペーンの第2弾を、グーグルは先日スタート [12]した。
その後、次の2つの記事を公式ブログで公開している。
どちらも、実行にはそれなりの難しさがあるものの、ハッキング被害を未然に防ぐために有用な情報だ。しっかり読んでおこう。
[14]海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
ローカルSEOに関する記事を2本、今週はピックアップ。
- ローカル検索の仕様をGoogleが大変更、7パックから3パックへ [15]
3枠を狙って競争激化 - Google、オーナー確認していないGoogle+ローカルページを削除 & パック結果のUIを変更 [16]
勝手に作って勝手に削除
- 404エラーがサイトの評価が下げる? それは完全な間違いだ
- RSSは順位アップには効果なし。ただしインデックス促進には効果あり
- インタースティシャルはマイナスのランキング要因になるのか?
- 6000万URLを記載したサイトマップを毎日送信しても大丈夫?
- 翻訳コンテンツは重複コンテンツ扱いされるのか?
- YouTubeのランキング要素 & 上位にランク付けしてもらうコツ
- Googleはユーザーのサイト上での行動をランキング要素として使用していない。
- 今週のピックアップ [1]
- 日本語で読めるSEO/SEM情報 [2]
- 海外SEO情報ブログの掲載記事から [3]
- 海外のSEO/SEM情報を日本語で [4]
- SEO Japanの掲載記事から [5]
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
404エラーがサイトの評価が下げる? それは完全な間違いだ [17]
パンダアルゴリズムにも影響しない (Gary Illyes on Twitter)
グーグルのゲイリー・イリーズ氏のツイートを紹介する。
「404があると、何らかのペナルティがサイトに与えられる」と考える人がいたとしたら、それは間違っている。完全に間違っている。
Whoever came up with the idea that having 404s gives a site any sort of penalty, you're wrong. Utterly wrong.
— Gary Illyes (@methode) 2015, 8月 6 [17]
このツイートに関連してユーザーとのやりとりもあわせて紹介する。
(ユーザー)パンダアップデートがサイトを評価するのに、404が影響を与える可能性がありますか?
(イリーズ氏)いや、そんなことはない。
@Photogkris [18] nope @JohnMu [19]
— Gary Illyes (@methode) 2015, 8月 11 [20]
404が、ランキングやクロールにマイナスな影響を及ぼすともしあなたが考えていたとしたら、ウェブマスター向け公式ブログにグーグルが4年前に投稿した記事を読むといい。
- 404 はサイトに悪影響を与えますか? [21]
ただし気をつけておくべきことがある。検索エンジンの評価が404によって下がることはない。しかし、サイト内にリンク切れが多数あり、ユーザーがやたらと404ページに遭遇したとしたら、ユーザーの評価は間違いなく下がるだろう。
そのサイトを利用するのがいやになるような、ユーザー体験を損ねる404は、必ず修正しておくべきだ。
RSSは順位アップには効果なし。ただしインデックス促進には効果あり [22]
瞬時にクロールしてくれることも (Google Webmaster Central office-hours)
RSSフィードを配信することのSEO的なメリットについて、英語版のウェブマスター向けオフィスアワーでグーグルのジョン・ミューラー氏は次のように説明した。
検索順位を上げるという点では、RSSフィードは貢献しない。
しかし、クロールとインデックスを手助けするという点では、おおいに役立つ。
コンテンツを頻繁に更新するサイトや、新しいコンテンツをたくさん公開するニュースサイトやブログなら、RSSフィードを利用するといい。RSSで配信されたURLを、グーグルは再優先で可能な限り速やかにクロールする。
RSSフィードがうまく機能しているとわかれば、通知から数秒でクロールすることさえあるかもしれない。
サイトマップも助けになるが、毎日何千ものページを更新するなら、RSSフィードのほうが適しているだろう。
サイトマップよりもRSSまたはAtomフィードのほうが、チェック間隔が頻繁になる。少しでも早くクロールさせたいなら、RSS/Atomフィードのほうが効果を期待できる(以前に、グーグルによる解説 [23]を取り上げている)。
もちろん、サイトマップとRSS/Atomフィードの送信は排他的ではないので、両方送信しておくのがベストだ。
インタースティシャルはマイナスのランキング要因になるのか? [24]
今の時点では公表できることなし (Gary Illyes on Twitter)
インタースティシャル広告がモバイル検索においてマイナスのランキング要因になるのではないかと、筆者も含めて、疑っている人は多いはずだ。ユーザーの離脱率が高い [25]ことをグーグルが公式に発表しているし、複数のグーグル社員の発言でもインタースティシャルを良くないものとしている印象があるからだ。
同じような疑いを持つユーザーが、グーグルのゲイリー・イリーズ氏にダイレクトに質問した。
インタースティシャル広告をネガティブなランキング要因として扱うことを、グーグルは今でも計画していますか? 教えられるような情報はありますか?
イリーズ氏の返答はこうだった。
僕もそのアイデアはいいと思う。だけど、現時点では公表できるようなことは何もないんだ。
@kleinja [26] I'd love that, but we don't have anything to announce at the moment
— Gary Illyes (@methode) 2015, 8月 13 [24]
残念ながら、インタースティシャル広告がネガティブ要因になるのか、その手がかりさえ与えてはくれなかった。
しかしイリーズ氏自身もインタースティシャルを肯定的にはとらえてはいない。それに「そういう計画はない」と導入を否定したわけではなく、「現時点で(公式に)コメントできることはない」と言っているだけだ。
そう遠くない将来に、インタースティシャルをマイナスのランキング要因に加えるに違いないと、筆者は依然として予測(期待)している。
6000万URLを記載したサイトマップを毎日送信しても大丈夫? [27]
グーグル的には問題なし (John Mueller on Twitter)
ツイッターで、グーグルのジョン・ミューラー氏にフォロワーが次の質問を尋ねた。
サイトマップの更新を(グーグルに)毎日通知しても大丈夫ですか? 合計6000万ページあります。現状ではサイトマップインデックスファイルを毎日送信しています。
ミューラー氏は次のように回答した。
ページを更新したなら通知していい。通知の頻度は私たちにとってはさほど問題ではない。
@nikhilrajr [28] @methode [29] ping the sitemaps when the pages change, the frequency isn't that much of a problem for us.
— John Mueller (@JohnMu) 2015, 8月 13 [27]
ページを新たに追加したり内容を更新したりしたのであれば、大量のURLであろうとその都度サイトマップを送信しても構わないようだ。グーグルはきちんと受け付けてくれる。
6000万URLを記載したXMLサイトマップだとファイルだけで10Gバイトを超えそうだが、それだけのコンテンツがあるサイトならば大きな問題にはならないだろう。
翻訳コンテンツは重複コンテンツ扱いされるのか? [30]
されない。ただし人の手で翻訳すること (WebmasterWorld)
次のような質問が、WebmasterWorldフォーラムに投稿された。
翻訳コンテンツはグーグルに重複コンテンツだとみなされるのでしょうか?
調べたのですが、いい情報を見つけられませんでした。
的確なアドバイスがフォーラムメンバーからは提供されている。筆者からの補足を交えてまとめる。
結論からいうと、翻訳コンテンツが重複コンテンツ扱いされることはない。内容が同じだったとしても、言語が異なれば個別のコンテンツとして扱われる。
ただし、各言語版のページの対応関係をグーグルに伝えるために、hreflang属性 [31]を正しく設定するのは大切だ。hreflangによって、各言語版のページを1つのまとまりとしてグーグルは認識できる。
フランス語を使うユーザーが仏グーグルで検索すればフランス語版のページが検索結果に表示されるし、日本語を使うユーザーが日グーグルで検索すれば日本語版のページが検索結果に表示される。
もう1つ気をつける点がある。それは、人間の手によって翻訳することだ。グーグル翻訳などのツールを使って翻訳したコンテンツは自動生成コンテンツ [32]としてみなされ、品質ガイドラインに違反してしまう可能性が高い。
自動生成コンテンツの例としては、次のようなものが挙げられます:
- 自動化されたツールで翻訳されたテキストが人間によるチェックや編集を経ず公開されたもの
ツールを使って翻訳するのであれば、robots.txtでクロールをブロックしたり、noindex robots meta タグを記述したりするなどして、検索結果に出ないようにしておく必要がある。
[33]SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
動画SEOのTIPSと、グーグルのランキング要因に関連する記事を今週はピックアップ。
- YouTubeのランキング要素 & 上位にランク付けしてもらうコツ [34]
YouTubeに動画を公開しているなら試してみよう - Googleはユーザーのサイト上での行動をランキング要素として使用していない。 [35]
SERPとLP間のユーザー行動は、見ていないとは言っていない
ソーシャルもやってます!