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図解式「どんなネタのブログを書くのが適切か」

ブログの世界に入ったばかりで、これから何か書こうとしている人だったら、圧倒的なほどたくさんのアドバイスがあることに気付くだろう。ブログの運営方法をはじめ、ウェブサイトでお金を儲ける方法、検索エンジン対策として従うべきルール、熱烈な読者を生み出す方法、トラフィックを増やす方法などなど、いろいろな人がさまざまなアドバイスをしている。

けれども、肝心なのに見落としがちなことがある。それは、そもそもどんな内容のブログを書けばいいのかという点だ。この問題を解決する糸口になるよう、簡単なチャートを作ってみたので、ちょっと試してみてほしい。

ブログのテーマ選択フローチャート

上に並べた分野で名を馳せることが不可能だと言いたいわけじゃない。でもこうした分野で人気を得たり、周囲よりも目立つ存在になったり、成功して利益を得たりするのは、これら以外の分野と比べて相当難しいと言っておきたい。実際問題として、たとえばシアトルの独立系ヒップホップシーンを取り上げた地域密着型ブログや、レストラン経営の財務面を取り上げたブログ、あるいは移民と起業家の接点を扱うブログ、こんな内容で始めることができるなら、その方が各分野でリーダーになる見込みはよっぽど大きいね。

でも多くの人はこんな風に思うだろう、「ねぇRand、そういうニッチ分野には、まだ読者層が確立していないんだよ。そんな話題のブログに何百人もの読み手が集まるとは思えないな。政治ネタを扱うDaily Kosやガジェット系のEngadgetには2万人以上もの読者が集まってるっていうのに」とね。

確かにそのとおりだ。テクノロジー、政治、有名人のゴシップといった分野には、もともと大量の読者が存在する。でもね、ブログというのはまだまだ生まれたばかりの領域で、発展途上のメディア消費形態だと思うんだ。今はまだ、伝統的なスペイン料理なんて分野のブログで見込める読者市場は、巨大なものじゃないかもしれないけれど、僕ならどこにでもいそうなAppleファンの1人でいるより、リーダーとしての役割を担い、カリブ料理やスペイン料理の分野でビジネス的にもブログ的にも成功を収めるチャンスを狙いたいね。

さて、飽和状態にある分野のブログを始めることが持つ主な問題点を図示してみよう。

ニッチ分野のブログに集まる読者の数

上に示した棒グラフは、具体的な数字を表わしたものじゃないけれど、言わんとすることは明白だろう。特定分野でトップ10(トップ20やトップ30のこともある)に入るブロガーは、ずば抜けて人気が高い。月に何千ものフィード登録者や月間100万以上のページビューなんて数字も、各分野の大物にはよくある話だ。

その後に大勢続くのは、もう少し掘り下げた分野の2番手ブロガーだ。ガジェット系や政治など人気の高い分野なら、このレベルのブロガーでもかなりのファンを惹き付けることがある。SEOmozも、ウェブ製作やマーケティングという巨大な分野に属するブログとして、まさしくこのレベルにあると思う。

最後の第3グループには、何千ものブログが該当する。そのほとんどは、日々の読者数が50人にも満たない。こうしたブログが重要じゃないとか時間の無駄とかいうわけではない。それは全然違う。ブログに対する情熱とやる気があり、読者を獲得する上で直面する熾烈な競争に慣れていれば(あるいは読者を気にかけることなく、単に好きだからブログを書くというなら、なおさら)ぜひとも続けよう。しかし、得意のニッチの中でトップランクに踊り出たいと言うのなら、決断材料になりそうな例を最後にもう1つ挙げよう。

390サイトという数字だ。

Lee Odden氏のブログOnline Marketing Blogが示した最新の数字によると、これが検索エンジン最適化(SEO)および検索エンジンマーケティング(SEM)を扱っているブログの重複なしの数だ。

しかもこの数字は、Lee Odden氏がレビューしたものだけに過ぎない。だから、おそらくさらに何十も、いや何百もの同じ分野のブログが存在する。それらブログのすべてを、是非とも毎日読みたいところだけど(いや実際に是非読みたいのは多分20サイトとか30サイトくらいだろう)、それはさすがに無理な話。SEOの世界には読むべきものがたくさんあるし、ニュースとなる出来事も多いし、たくさんの人たちがインタビューを載せたり、スクープしたり、話の口火を切ったり、新しい視点を示したりしようと、我先に争っているんだ。だから、新しいブログに注目してもらおうと努力しても、それを実現するのはほとんど不可能に近い。

SEMがテーマの新人ブロガーによる記事をレビューしてほしいという依頼のメールは、僕の手元に毎週平均で10通くらいやってくる。そのうち実際にレビューするのは1割にも満たない。これは、(Rebeccaが何と言おうと)僕が薄情なヤツだからじゃなく、レビューを書くに値するブログが20個のうち1個しかないためなんだ。Danny Sullivan氏と彼の率いるSearch Engine Landのメンバーともなれば、おそらく同じような依頼を僕の2倍とか3倍は受け取っていることだろう。それでも、昨年11月の立ち上げ以来、上の図の第3グループにいる検索マーケティング関連ブログにリンクしたSearch Engine Landの記事は、多分合計で20件くらいじゃないかと思う。

飽和状態にある分野では、競争が激しい上に、記事になるネタを見つけるのが難しく、ブログをやめてしまう割合は気が滅入るほど高い。それでも激戦地区に参入しようと決意するなら、せめて目だけはしっかりと開いておこう。

ところで、SEOmozの記事に入れている図表について、感想を聞かせてほしい。作成するのに少し時間がかかるのだけど、個人的には視覚的な刺激が楽しいと思っているんだ。

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