スマホEC利用率は25%以上!売れている理由から考えるスマホEC構築のポイント

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スマートフォン端末でECサイトを利用(商品を購入)する方が急増しています。以下のグラフがaishipの全ECサイトでスマートフォンユーザのECサイト利用比率 [%]を示したものですが、今年1月で1.76%であったスマートフォン端末でのECサイト利用者が10月度で25.3%と今年に入ってから14倍とよく伸びています。

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背景にはアンドロイドを中心としたスマホ端末普及でECサイトへ訪問する方が急増しているためですが、もちろんaiship(ショッピングカートASP)がスマホで売るための機能やサービスを追及しているので、aishipを利用しているECサイト様は自然とスマホ利用者には「売れやすい」状態にあるということは前提の話でもあります。

以前『高いスマホECの転換率』記事でもあるようにCVR(転換率)も非常に高くなっています。今年の1月頃はスマホECのCVRが1%未満で「スマホではなかなか売れない」という状況でありましたが、今年4月頃から状況が変わり、非常に良く売れ出し、CVRも上昇、直近では携帯やPCの平均CVR(1.8%程度)の約2倍の3.4%。と非常に良く売れ、「スマートフォン端末」の利用者は「買い気が高い」が実際に「買えるサイトが少ない」という現状が数値によく現れているようです。

リスティング広告からのCVRの高さもよく耳にします。CVRを高めるポイントは、PCページへランディングさせるのは絶対NG、部分的なスマホ対応では効果が低く、ユーザが訪問したLPから決済完了まで完全にスマホサイトでなければ、途中で離脱が発生しています。

またPCサイト⇒スマホサイトへのリンクは良いのですが、スマホ⇒PCサイトのリンクは離脱率を一気に高めることにもなるため、注意が必要です。正確な数値ではないですが、あるECサイト様でのデータでは、スマホページ⇒PCページへ誘導した際に、そのPCページでは約70%の方が離脱しているとのことでした。せっかく“サクサク軽快な”スマホページから“重い”PCページへ誘導すると一気にページを閉じてしまうのは当然です。(私もそうしてしまいます・・・)

スマホページ⇒PCページへリンクが必要な主な理由は「PCページの方がコンテンツが充実しているため」が多いようです。スマホECユーザの最大の不満はコンテンツが少ないことやページ遷移が多いことであることをしっかりと踏まえ、ユーザをPCサイトへ戻すことを止めなければ、一向に売上は上がらないことを理解しなければいけません。

▼「スマホECがよく売れている」という状況から、売れているスマホECサイトの構築ポイントを整理すると以下のようなポイントが上げられます。

  • コンセプト・プラットフォーム
    • PCサイトと独立(分離)して構築
    • モバイル専用の機能を搭載
  • デザイン・構成
    • ファーストビューに命を懸ける
    • 多くのユーザが慣れているモバイルデザインを心がける
    • ページをモバイル同等に軽く作る(重いのはNG)
    • ページの情報量をPCと同等にする(モバイルは情報を少なくするのはNG)
    • ページを分割しない(縦長はOK)

デザイン・構成で「ファーストビューに命をかける」というのはこれまでの携帯と同様、小さなデバイスなので、サイトのファーストビューが“命”であるのは変わりないため、構築の際には「ファーストビューの想定範囲」のコンテンツを入念に検討する必要があります。

またaishipでは容易に設置できるようにしている「フリック・スライド」は、小さなファーストビューで効率よく情報訴求が出来るため、有効な手段です。例えば以下のaishipユーザ様ECサイトをスマホでご参照ください。 

http://shikimono.jp/
図で見る
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http://758904.jp/
図で見る
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構築前の大前提として重要なのが『モバイル専用機能を十分に利用すること』、『PCサイトから独立させること』です。『モバイル専用機能を十分に利用すること』についてはスマホはモバイル端末であるという前提に立てば当たり前のことですが、『PCサイトから独立させること』については以下の2点があげられますのでこのような視点も考慮してスマホECに取組されることをおすすめします。

1.マーケティングの独立性

そもそもPCとモバイルではマーケティング(売れる仕組みづくり)が異なることを理解しなければいけません。例えばスマホECはPCと携帯が混じった集客方法になります。ドコモdメニューなどのモバイル端末からの直接導線やクロスメディア等、PCには無い集客手法を取る必要があります。

今は単に”PCサイトのスマホ対応”という位置づけでスマホECサイトに取組む場合でも、その延長線上には”本格的にスマホECサイトを運営する”ことを視野に入れなければいけないでしょう。その場合、「既存PCサイトのスマホ版」ではなく、既存PCサイトとは異なった独立した”スマホ本店”という独立性が重要になります。

PC利用シーンとは異なったスマホ利用者のみをターゲットとするスマホECサイトは、TOPページの構成・商品ライナップ・販売手法もそれらに合わせる必要があります。スマホ本店はモバイルならではのマーケティングを構築させる必要があるにもかかわらず、PCサイトと併用運用してしまうことで「スマホ本店の独立性」を阻害してしまい、”スマホ本店”の発展にブレーキをかけてしまう懸念があることを知っておくべきでしょう。

2.会員の独立性

「会員情報をPCと共通化させることが当然」という考え方がありますが、分離させるメリットも検討しておく必要があります。

モバイルCRMの最大の特徴はPCに比べ10倍以上のCVRを持つキャリアメールアドレスでのメールマーケティングです。ですからモバイルECでのCRMでまず実施すべきことは『届く会員の携帯メアドをいただく』ことなのですが、これがPCと会員を共通化していればいつまでたっても携帯メアドが蓄積しません。

そこで違和感なくスマホでの新規会員化(メアド登録)を促せるタイミングは「スマホECサイトで始めて商品を購入しようとするタイミング」です。PC本店とスマホ本店を“異なるお店”として購入の際に携帯メアドで再度会員登録いただくことで確実に携帯メアドを取得できます。一見して機会ロスを多発させそうですが、実際にユーザ側の違和感はそれほど無いようで、普通に新規会員登録して購入いただけるようです。

ここで安直にPC会員とスマホ会員を共通化してしまうと、2年後の会員の携帯メアドはほとんど蓄積していないことになります。地道に2年間携帯メアドの会員を蓄積したショップとは大きな資産価値の差がついてしまうことになります。

上記以外にも「買ったばかりのスマホ端末にブックマークをしていただく」ことでリピート率が向上し、競合他社への浮気も少なくなりユーザの囲い込み効果があります。このようにモバイルECの方が一般的にCVRが高い・リピート率が高い・単価が高い(比較されにくい)・囲い込み効果が高いため、理論的にはPCサイト利用者をスマホサイトで会員化し購入するように誘導することで全体的な売上向上が図れます。

そのためにも、もうPCへ戻らなくて済むように、スマホECサイトのコンテンツをPC同等にして、スマホECサイトで完全完結できるようにすることが重要です。

スマートフォンショッピングカートASP『aiship(アイシップ)』 岩波)

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掲載元のブログではわかりやすい画像つきで公開しています。
■aishipスマートフォン&モバイルEC事例・ノウハウ集
http://www.aiship.jp/knowhow/archives/1394
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