さらばスカイスクレイパー、IABが標準広告サイズ11種をリストラ

標準広告ユニットを大幅に改訂し、6種類を追加、11種類を削除
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インターネット広告の世界的な業界団体である米IABは、広告ユニットガイドラインで定める標準広告ユニットを大幅に改訂しました。新しく6種類が追加され、既存の11種類が削除されました。削除された広告ユニットには、懐かしのスカイスクレイパーがあります。

IABの標準広告ユニットは、媒体や広告代理店が利用する標準的な広告の大きさや容量、アニメーションループの回数などを定めるもので、2年ごとに改訂されています(以下の情報は2011年2月28日時点のもの)。

追加6種は大判のインタラクティブ系

IABは、次世代の広告ユニット(広告フォーマット)を公募していたのですが、応募36ユニットから6つを「Rising Stars Ad Units」として選定しました。これらの広告ユニットは、今後6か月にわたって市場で検証された後にIAB標準広告ユニットとして定められる予定です。

IABが「ブランディング(クリエイティビティ)」「ユーザーエクスペリエンス」「機能性」「ページとの統合」「採用しやすさ」などを基準に選んだのは、次の6種類。

  • IAB Billboard(ビルボード)

    仕様)970×250のリッチメディア枠。

  • IAB Filmstrip(フィルムストリップ)

    仕様)300×600の枠を縦方向にスライドさせてつなげる300×3000の枠。

  • IAB Portrait(ポートレイト)

    仕様)270×1050の領域をいくつかに分割したモジュール形式の枠。

  • IAB Pushdown(プッシュダウン)

    仕様)通常は970×90で拡大すると970×415になり、右にサムネイル、左に大画像を表示する枠。

  • IAB Sidekick(サイドキック)

    仕様)通常は300×250で、クリックすると右から850×700のインタラクティブ領域を表示する枠。

  • IAB Slider(スライダー)

    仕様)通常はページ下部にスライダーを表示しておき、スライドすると右から全画面分が切り替わる枠。

11種が削除され、残りは7ユニット

また、IABの標準広告ユニット(2009年版)には18種類の広告ユニットが定められていましたが、上記6種類の候補追加に併せて、古くなり一般的には使われていない既存の標準広告ユニット11種類がリストから削除されました。

削除された広告ユニットは次のとおり。

  • 250×250(スクエア・ポップアップ)
  • 240×400(縦レクタングル)
  • 336×280(ラージ・レクタングル)
  • 300×100(3:1レクタングル)
  • 720×300(ポップ・アンダー)
  • 468×60(フルバナー)
  • 234×60(ハーフバナー)
  • 120×90(ボタン1)
  • 120×240(縦バナー)
  • 125×125(スクエア・ボタン)
  • 120×600(スカイスクレイパー)

これにより、現時点のコア標準広告ユニットは次の7種類となりました。

  • 300×250(ミディアム・レクタングル)
  • 180×150(レクタングル)
  • 728×90(リーダーボード、スーパーバナー)
  • 160×600(ワイド・スカイスクレイパー)
  • 300×600(ハーフページ広告)
  • 120×60(ボタン2)
  • 88×31(マイクロバー)
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この記事の筆者

安田 英久(やすだ・ひでひさ)

株式会社インプレス
Web担当者Forum 編集統括(初代編集長)

プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、Webサイト 「Web担当者Forum」初代編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開いる。現在は編集統括として媒体に携わる。

個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。

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