ここに注目! Web 2.0ケーススタディ

Web 2.0ケーススタディ/はてなブックマーク

はてなブックマーク

他のはてなサービスと綿密に連係できる日本の人気No.1サービス

URL: http://b.hatena.ne.jp/
提供元:株式会社はてな
Web2.0度:★★★★☆

林 信行
ITジャーナリスト

サービスの概要/特徴

  • ソーシャルブックマークサービス
  • 2005年02月10日ベータ版公開、2005年08月19日正式版公開
  • 被ブックマーク投稿数:290万件(2006年9月時点)
  • 登録ブックマーク数:約750万件(2006年9月時点)
  • 被リンク数表示カウンター、RSSフィード、APIを公開。ブログとの連携機能。ブックマークを自動でカテゴリー分け。ブックマークに含まれるキーワードを元にした関連ページの検索。
図1 はてなブックマークの画面インターフェイス(画像をクリックで拡大)

従来の「仕分け&整理」型から検索して使うブックマークへ

日本で一番人気のあるソーシャルブックマークサービスと言えば、「はてブ」の愛称で知られる「はてなブックマーク」だ(図1)。

これは「ブックマーク」という名前からもわかるように、気になったウェブページを記録するサービスだ。

ウェブサイトのトップページだけ覚えていればよかった10年前なら、ウェブブラウザのブックマーク機能でも十分に便利だった。しかし、1件1件のニュース記事が独立したURLを持ち、覚えておきたいURLが日々増え続ける今日では、ブラウザのお気に入りに登録しても、後でそのページをどのフォルダに整理したかが思い出せず、探すのに苦労するだけだ。

これに対してソーシャルブックマークでは、登録した項目は検索して見つけるのが基本だ——フォルダ分類のような仕分けはせず、開いたときも項目が記録した順に表示されるだけだ。

情報が増えても見つけやすいように、できれば登録時にページの内容を説明するコメントや、「タグ」と呼ばれるキーワード情報を書き込むのが理想だ。タグを使えば、たとえば「Web 2.0」関連項目だけを絞り込み表示することもできる。

はてなブックマークにページを登録するには「ブックマークレット」を用いると簡単だ。これはウェブブラウザの「ツールバー」の「リンク」(ブックマークバー)に登録して使うJavaScriptで、クリックすると実行される(図2)。

図2 気になるウェブページを表示した状態で、ブックマークバーの「ブックマークする」という項目をクリックすると登録画面が現れる。ここでコメントやタグを入力して登録する。

1人のブックマークから集合知のブックマークへ

さて、ここまではソーシャルブックマークの「ブックマーク」についての話だが、本当の魅力は、実は「ソーシャル」の部分にある。

ソーシャルブックマークでは、ブックマークした内容を他人と共有できるが、ここがソーシャルブックマークのすばらしい点だ。

自分のブックマークを共有するということは、他の人のブックマークを見ることができるということだ。友達や同じテーマや趣向のページをブックマークしている他の人のブックマークを購読して閲覧するようになれば、自分は何もしないでも効率よく関心のある情報を集めることができる。

はてなブックマークには、「お気に入り」というページがあり、ここには自分のブックマークに加え、「お気に入り」登録した他の人のブックマークも一緒に表示される。他の人のブックマークのRSSを購読することもできる。

人気ウェブページのブックマークには、そのページを何人くらいブックマークしているかと、どんな人がブックマークしているかユーザー名が表示される(図3)。

図3 ブックマークの詳細画面にはページの簡単な説明(ユーザーが入力可能)、画面のサムネール、そのページをブックマークしているユーザーの一覧などが表示される。

よく見かけるユーザー名があれば、その人とは関心を共有している可能性が高いので、そうした人を「お気に入り」に追加しておくとよい。その人のブックマークを見ることで、あなたが見落としていた関連ニュースを見つけられる可能性もあれば、あなたが忙しくてウェブをチェックできないときに、その人が代わりに気になる話題を見つけていてくれる可能性がある。

ソーシャルブックマークは、旬の話題を知るのにも便利なサービスだ。

「はてなブックマーク」のトップページでは、最近大勢の人がブックマークに追加した話題のウェブページ「最近の人気エントリー」や「注目の動画」「注目の商品」「人気・注目ニュース/注目キーワード」「注目のエントリー」を紹介している。これらを見たりRSS購読したりすることで、はてなブックマークユーザー全体の間で、どんなウェブページが話題になっているのかわかる。ここさえチェックしておけば、旬の話題を逃すことがない(図4)。

図4 はてなブックマークのトップページには、多くのユーザーにブックマークされて話題になっているウェブページや動画などが表示される。このページをチェックしておけば、旬な話題に目を通すことができる。

一方で「はてなブックマーク」は1つの話題、テーマについて継続的に調べるのにも使うことができる。

トップページ右上にある検索欄の下にある「タグ」の文字をクリックすると、使われているタグの総覧が現れる。任意のタグ、たとえば「google」をクリックすると、そのタグが付いたブックマークの一覧が現れる(図5)。このページのRSSを購読すれば、グーグルについての最新の話題を見逃すことがない。

自分の知識や発見だけでなく、他人の知識や発見も自分の力に転嫁する——これこそソーシャルブックマークの醍醐味である。

図5 トップページの検索欄の下にある「タグ」という文字をクリックすると、「はてなブックマーク」で使われているタグの一覧が現れる。これをクリックして該当項目を読んだり、購読したりできる。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウ vol.3』 掲載の記事です。

用語集
JavaScript / RSS / Web 2.0 / はてなブックマーク / ソーシャルブックマーク / フィード / リンク / 事例 / 被リンク
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